あらすじ
第1巻
小説家志望の青年・大守羊平の家に悪霊の美少女メリーさんが取り憑いた。しかしメリーさんは、侵入時に家の壁に体がめり込んでしまい、上半身だけが羊平の部屋に現れた状態になる。それでもメリーさんは、羊平のパソコンを勝手に使ってやりたい放題。さらにトイレの華子さんも住み着き、修行中の霊媒師としてやって来た女の子・呈山玖葉も巻き込んでの騒々しい日々が続く。
第2巻
メリーさんや華子といった悪霊との同棲生活にも慣れ始めた大守羊平は、家の真ん中に謎の空間がある事に気づく。大量のお札で封印されたその隠し部屋からは、赤い瞳をした少女の悪霊が出現する。その少女は、前の家主である霊媒師・悪霊退☆三四郎から、その部屋を護るように命じられていると話す。ほどなくして羊平の家へやって来た三四郎は、メリーの存在に気づき、悪霊の根幹となる悪の心がメリーから消えつつあり、メリー自身もまもなく消えるだろうと告げるのだった。
登場人物・キャラクター
大守 羊平 (おおもり ようへい)
小説家を目指している青年。ボサボサの黒髪で、Tシャツにジーンズというラフな格好をしている。親には小説家など下らないと反対されており、最近一軒家での一人暮らしを始めた。Twitterのリプライをもらった事で、家に悪霊の美少女メリーさんが取り憑いてしまう。さらに家のトイレにはトイレの華子さんが現れ、霊媒師の呈山玖葉とも出会う。 悪霊達の騒動に巻き込まれ、早く成仏してほしいと願っていたが、いつの間にかメリー、華子、玖葉との四人での日々に慣れていく。
メリー
大守羊平の家に取り憑いた悪霊の美少女。都市伝説「メリーさんの電話」で有名な悪霊メリーさんは本来電話をきっかけにやって来るのだが、こちらのメリーさんは、羊平のTwitterへのリプライをたどってやって来た。羊平の家の前の家主である悪霊退☆三四郎を殺しにやって来たのだが、家の壁にめりこんで、抜け出せなくなる。 上半身だけが2階にある羊平の部屋に出現し、下半身は壁から外に露出している。しかし、その下半身はよほど近づかない限り普通の人間には見る事ができない。ノースリーブにミニスカートというセクシーな服装をしており、服がはち切れそうなほどの巨乳の持ち主。羊平のパソコンを勝手に使い、インターネットやネトゲ、通販などを楽しんでいる。 羊平の執筆した小説の原稿を読み、その出来を誉めた最初の理解者。
呈山 玖葉 (ていさん くよう)
霊媒師の美少女。ロングストレートの黒髪をかわいらしいヘアピンで留め、いつもセーラー服を着ている。セーラー服の下にはつねにタートルネックのセーターを着こみ、スカートも非常に長くやぼったい。母親も霊媒師だが、母親は未熟を理由に呈山玖葉の霊媒師としての活動をまだ認めておらず、玖葉に修行を命じている。大守羊平の家に取り憑いた悪霊の存在に気づき、祓いに訪ねて来る。
華子 (はなこ)
大守羊平の家のトレイに現れた悪霊。ショートカットの髪型で、白いシャツと赤い吊りスカートという、一般的な「トイレの花子さん」の恰好をしている。世間ではメリーさんよりトイレの花子さんの話の方が有名なのに、悪霊界では自分よりもメリーのほうがちやほやされている事に腹を立て、メリーをぎゃふんと言わせるためにやって来た。 トイレにやって来た呈山玖葉と羊平をビデオカメラで盗撮し、自分が供養されると自動的に盗撮した動画がインターネットにアップされる仕組みになっていると羊平達を脅す。トイレから外に出ると本来の力が出せず、トイレの設備が充実するほど霊としての力が増す。
蕪木 由真 (かぶらぎ ゆま)
大守羊平が投稿した小説をきっかけに担当となった女性編集者。後ろ髪を後頭部でお団子にまとめ、眼鏡をかけている。羊平の小説が佳作を受賞した事を電話で知らせた。羊平の作品のストーリーやドラマの運び方に光るものがあるが、まだまだ粗削りなので読者の事を考えた文章作りをするようにと伝えた。
悪霊退☆三四郎 (あくりょうたいさんしろう)
霊媒師のあいだでも有名な、最強の霊媒師として名高い男性。実は呈山玖葉の実の父親なのだが、普段は七三分けの髪型に眼鏡をかけた堅物のサラリーマンのような見た目をしている。そのため、娘である玖葉も父親が悪霊退☆三四郎だとは知らなかった。大守羊平が引っ越して来た家の前の家主。玖葉を溺愛している。霊媒師として活動する際には、眼鏡を外して髪型もオールバックにして、気合と共にスーツを破り、スーツの下に着こんでいた和服姿になる。
赤目の子 (あかめのこ)
大量のお札で封印されていた大守羊平の部屋に潜んでいた悪霊の少女。短い浴衣を着て裸足で、左頰に刀傷のような傷があり、赤い瞳を持つ。悪霊退☆三四郎から部屋を護るように命じられており、部屋に入ろうとする者には日本刀で斬りかかる。
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