セカンドマン

セカンドマン

強力な超能力を持った少年が、荒廃した未来の地球で生き残るために戦うという物語。小学館の学年誌、『小学四年生』で一年間にわたって掲載された。超能力の描写から『バビル2世』の類型作と言える。しかし核戦争への恐怖や公害問題が噴出した1970年代の世相不安、コンピュータによる管理社会への恐怖などを物語の背景にし、来てはいけない未来社会を描きつつ、子供たちに希望があることを示した啓蒙作品だった。

正式名称
セカンドマン
ふりがな
せかんどまん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

超能力を持つ少年健児は、能力があることで周囲の人々から疎まれることに苦しんでいたが、父親の開発した冷凍睡眠装置で50年後まで眠っていることにした。しかし装置の故障によって200年後の未来で目覚めることに。そこはコンピュータの支配する荒廃した世界だった。未来人の少女ユミと出会った健児は、彼女と共に襲ってくるロボットやモンスターと戦い、再び人類を繁栄させるために行動し始める。

登場人物・キャラクター

健児 (けんじ)

冷凍睡眠で200年後の荒廃した世界で目覚めた超能力者の少年。物語当初は10歳未満の子供だったが、冷凍睡眠から目覚めた時は10代後半の姿に成長していた。子供とは思えないほど聡明で、判断力も高い。エネルギー衝撃波や精神念力など、数々の超能力を使いこなすことができる。

大トカゲ (おおとかげ)

『セカンドマン』に登場する未来世界の荒野に住む生物。人間よりはるかに大きなトカゲ。肉食で、人間も丸のみしてしまう。集団で行動するため、遭遇するとかなり危険。肉は食用にできる。

A1 (あたっくわん)

『セカンドマン』に登場する未来の街を守るロボット。見た目は黒ずくめのスーツを着て、青いサングラスをかけ、胸にA1と書かれた人間に見える。都市を統括するコンピュータによって制御され、認識バッジを持たない侵入者を排除する。光線銃を装備し、背負ったバックパックで空が飛べる。生物のオーラを赤外線で感知できる。同型のA1が多数配備されており、それぞれに3ケタの番号が割り振られている。

生活ロボット (せいかつろぼっと)

『セカンドマン』に登場する未来の街で働く、人間そっくりなロボットたち。自分の与えられた作業を黙々とこなすだけで、健児が話しかけても全く反応を返さない。

ユミ

『セカンドマン』に登場する女の子。汚染された未来でたった一人、過去の人間のような美しい容姿を保っている。知性も高く、都市奪還のために突入した時には武器を手に健児のサポートをしている。物語のラストで健児とふたりっきりで生き残り、取り戻した都市で第二のアダムとイブとして再び人類を栄えさせる使命を背負っている。

メデュウサ

『セカンドマン』に登場するロボット。A1が防御用のロボットなのに対し、都市の外に存在する脅威を排除するために作られた攻撃型ロボット。ビームを発射する蛇のような4本の触手が付いた頭部に、爆発物を打ち出す2本の手を持つ。下半身は戦車のようになっていて、不整地でも自在に踏破できる。

集団・組織

未来人 (みらいじん)

『セカンドマン』に登場する未来世界を生きる人間たち。公害や放射能などの影響で、髪はなく皮膚も爛れ、生殖能力すら失ってしまっている。大トカゲの襲撃を避けるべく、崖の洞窟に隠れ住んでいる。

その他キーワード

冷凍ボックス (れいとうぼっくす)

『セカンドマン』の主人公健児の父親が開発した冷凍睡眠用の機械。不治の病にかかってしまった人間を、治せるような技術を開発した未来の世界へ送り込むために作られた。カプセルは研究所の地下に設置され、コンピュータによって目覚めの時が制御されていた。

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