ハルの肴

ハルの肴

両国の居酒屋で、ひょんなことから料理人の修行をすることになった少女、春野ハルの奮闘と成長を描くハートフルな作品。

正式名称
ハルの肴
ふりがな
はるのさかな
原作者
末田 雄一郎
作画
ジャンル
料理人
 
ヒューマンドラマ
関連商品
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概要・あらすじ

歴史と相撲の街・両国。北海道から絵描きを目指して上京したハル(春野ハル)は、ひょんなことから老舗居酒屋大門の主人、大門康造に拾われ、住み込みで店を手伝うことになった。板長のイチロー(塚内一朗)からは度々怒られるが、大女将の大門宇佐子や女将さんの大門旭恵には可愛がられていた。

寿都町の漁師の家に育ったハルは、ある日、大門旭恵に頼まれニシンの酢漬けを作る。これをきっかけに大門康造から料理の勉強をしないかと勧められるが、決心がつかなかった。しかし次第に料理によって人々の心を動かす喜びを知り、料理人を目指すことを決意する。

登場人物・キャラクター

春野 ハル (はるの はる)

そばかす顔の女性。登場からしばらくは強い癖毛を金髪に染め、二つ編みにしていた。初登場時19歳。北海道寿都町の漁港出身。一人称は「私っち(わっち)」で、地元訛りで話す。地元の高校を卒業後、上京して絵画の専門学校に通っていたが、一年足らずで学校が閉鎖。途方にくれていたところを老舗居酒屋大門の主人、大門康造に拾われ、住み込みで働くことになった。 板長のイチロー(塚内一朗)からは度々怒られるが、大女将の大門宇佐子や女将さんの大門旭恵には可愛がられていた。配膳や雑用に励むある日、大門旭恵に頼まれニシンの酢漬けを作ったことをきっかけに、大門康造から料理の勉強をしないかと勧められる。なかなか決心がつかなかったが、次第に料理によって人々の心を動かす喜びを知り、料理人を目指すことを決意する。 修業途中ながら、時折優れた料理の腕を見せる。また一途な性格と笑顔、さらに訪れた人に合わせて料理を振舞い、もてなすことができる天性の素質で周囲の人々を魅了していく。幼い頃に父の春野真光、母の春野美春が相次いで行方不明となり、祖父の春野真蔵と祖母の養子となった。 祖父の漁師仲間のマサヨシ達が親代わりで、賄いを作るうちに魚介類の扱いに慣れていった。往年の歌謡曲や主題歌を鼻歌で歌う癖がある。

大門 康造 (だいもん こうぞう)

角刈りの中年男性。両国の老舗居酒屋大門の主人。ハル(春野ハル)を拾い店に住み込ませ働かせるが、後にその才能に気付き、料理人になることを勧める。普段は板場を板長のイチロー(塚本一朗)に任せ、一見いい加減に見えるが優れた腕をもっている。若い頃は長髪で各地を放浪していたことがある。

大門 宇佐子 (だいもん うさこ)

白髪の小柄な老年の女性。語尾に「~ざんす」と付けて話し、キセルをふかしている事が多い。両国の老舗居酒屋大門の大女将。店はほぼ女将の大門旭恵達に任せているが、経験豊かで要所を締める役。ハル(春野ハル)からは「うさばあちゃん」と呼ばれている。本作は各話のタイトルに七十二候の名称が付けられているが、その季節にちなんだ彼女のモノローグで物語が始まることが多い。

塚内 一朗 (つかうち いちろう)

角刈りの男性。両国の老舗居酒屋大門の板長。一流料亭陣馬で修業し、腕はいいが融通が利かない。料理人になることを決意したハル(春野ハル)の教育係となる。ハル(春野ハル)には厳しく接し常に叱咤しているが、陰では自らも妹分を育てるために試行錯誤し、心にかけている。 また密かに彼女の料理に驚嘆することも度々あり、才能を認めている。政治家のパーティーで出会った大門康造の料理に驚嘆して大門に移った。岡山出身で、県立永桜高校の同窓生、八神佐恵と話す時は地元の言葉になる。

大門 旭恵 (だいもん あきえ)

大門康造の妻で、両国の老舗居酒屋大門の女将。北海道旭川市出身で同じ道産子のハル(春野ハル)を可愛がっている。陽気でカラッとした性格で、店のムードメーカー。美味しいものを食べたり、可愛いものを見ると、親指を立てて「ビュー」(ビューティフルの略)と言って褒めるが、これが次第に店の常連客達にも広まる。

三杉 愛弥 (みすぎ あや)

ロングヘアの若い女性。両国の老舗居酒屋大門でアルバイトをしている。高校を出てブラブラしていたところ、父が大門康造と同級生だった縁から大門で働くようになった。マイペースで我関せずな態度が多いが、同い年のハル(春野ハル)がひたむきに料理に打ち込む姿を目の当たりにして、少しずつ変わり始めている。

原葉 勘治 (はらば かんじ)

原葉酒店の息子で、酒類を卸している大門に出入りしている。大門康造からは名前をもじって「タラバガニ」と呼ばれることがある。三杉愛弥に惚れているが、いつもつれない態度を取られている。お調子者だが気の良い江戸っ子気質。ハル(春野ハル)の祖父の春野真蔵が大門を訪れた際は、彼からある依頼を受けハルのために動いた。

春野 真蔵 (はるの しんぞう)

白髪を角刈りにした老年の男性。 ハル(春野ハル)の祖父。北海道寿都町で漁師をしている。ハルの父の春野真光、母の春野美春が相次いで行方が分からなくなった後、ハルを自らの養子にして育てた。東京の大門で働き料理人を目指すハルを心配させまいと、病に倒れ入院した際も、その事実を彼女に伝えないでいた。

佐川 一二三 (さがわ ひふみ)

肩まで伸ばした黒髪の女性。六本木の居酒屋Wa-Gyuで調理補助をつとめる女性。店長の高木雄一の引き合わせによってハル(春野ハル)と知り合い、親しくなる。何度か大門に手伝いにも訪れ、イチロー(塚本一朗)も認める腕をもっている。

真田 (さなだ)

小岩で居酒屋真大門を営んでいる。坊主頭の中年男性。大門康造より3歳年上。以前は大門で修業し、大門康造の父が病に倒れた後は板場を切り盛りしていた。大門康造が帰ってきたことから独立するが、その経緯に不満を持ち、度々大門を貶めようとしている。店の部下達を売り込もうと、大御所作家の鈴懸健志郎の作家生活50周年記念パーティーで、老舗の若手が腕を競うU-30を開催することを提案する。 ハル(春野ハル)の料理を見て危惧を覚え、彼女を潰そうと画策する。

郷田 一馬 (ごうだ かずま)

眼鏡をかけた青年。老舗のうなぎ店郷田の跡取り息子。作家の鈴懸健志郎の作家生活50周年記念パーティーで老舗の若手が腕を競うU-30に出場し、ハル(春野ハル)と知り合う。浅草の洋食店カイゼルのシェフ目白翔太、岩本町の蕎麦店清水の清水英心など、老舗の若手達をハルに紹介する。

五島錦 (ごとうにしき)

大門の常連客、無明が面倒を見ている力士。右目の下のほくろが特徴。初登場時25歳。長崎の五島列島出身。幕下の壁を破れず瀬戸際にあったが、ハル(春野ハル)との出会いをきっかけに立ち直り、後輩の朝井と共に度々大門に足を運ぶようになる。ハルに恋をしており、彼女が郷田一馬と共に居る所を見かけた時にはしばらく気を揉んでいた。

高木 雄一 (たかぎ ゆういち)

実在の料理人、高木雄一がモデル。板前バルの総料理長。大門の板長イチロー(塚本一朗)とは野球を通じて知り合った。店で働く佐川一二三をハル(春野ハル)と引き合わせる。

目白 翔太 (めじろ しょうた)

大きな身体で顎鬚を生やした青年。浅草の老舗洋食店カイゼルのシェフで、妻の目白唯と共に店を営む。普段は温厚だが負けん気が強く、料理に関しては依怙地な部分がある。作家の鈴懸健志郎の作家生活50周年記念パーティーで、老舗の若手が腕を競うU-30に出場しハル(春野ハル)、郷田一馬、清水英心らと最優秀賞の座を争った。 その後、郷田一馬と共に店を訪れたハル(春野ハル)と再会する。ハルは、彼の店で、常連客の娘だという少女、武野寿都と出会い、動揺する。

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