ぽちゃまに

ぽちゃまに

現代日本の共学高校を舞台にした学園ラブ・コメディ。ぽっちゃり体型で気の優しい女子が主人公、美男子だがぽっちゃり女子しか愛せない「ぽちゃまに」(「ぽっちゃりマニア」の略)の後輩がその相手役となる。作者の代表作であり、「恋愛に、自分に自信のない全ての女子に贈るニュータイプラブコメ」と銘打たれた少女漫画。

正式名称
ぽちゃまに
ふりがな
ぽちゃまに
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

ぽっちゃり女子高生、本橋紬に青天の霹靂が訪れる。ぽっちゃりした女性しか愛せない男として「残念なイケメン」と噂される後輩、田上幸也からの突然の告白。「ぽちゃまに」(ぽっちゃりマニア)である幸也からの好意に戸惑うだが、交際するようになってからは、初心者カップルとして遊園地での初デートにクリスマス、初詣、バレンタイン、夏祭りなどの恋愛イベントを経験していく。

恋のライバルとなる女子や、と同じくぽっちゃりでのような恋愛に憧れる後輩女子なども登場しつつ、と幸也の高校生活が描かれていく。

登場人物・キャラクター

本橋 紬 (もとはし つむぎ)

ぽっちゃりした体型に、明るい髪のボブカットがトレードマークの女子高生。2年C組。身長150cm。母親が料理好きのため、食べ残しを悲しむ母を気遣って食べることを頑張っているうちに胃袋が鍛えられ、ぽっちゃりさんになった。おっとりした癒し系の性格で、男女分け隔てせず優しい。女子に人気があるものの、男子との恋愛には縁がなかったが、ある日突然、イケメンの後輩である田上幸也に告白される。 紬の体型が好きだという彼に対して、体型が原因でいじめられていた過去のある紬は、無意識に恋愛から自分を遠ざけようとしており、なかなかその好意に応えることができない。家族構成は、父が本橋一行、母が本橋和子、上の妹が本橋絹、下の妹が本橋麻。 わたあめという雌犬(柴犬とチャウチャウのミックス)を飼っている。一人称は「あたし」で、女友達からの愛称は「むぎ」。体温が高く、いい匂いがするので女友達から「アロマつきホッカイロ」「むぎホッカイロ」と寒い日には呼ばれるほど。和風のものが好み。

田上 幸也 (たがみ ゆきや)

本橋紬の後輩にあたる男子高校生。1年A組の16歳。弓道部所属。身長178cm、体重60kg、細身ながらも骨格のしっかりしたモデル体型に、整いまくった顔立ちで女子の注目を浴びるイケメンである。ただし、ぽっちゃりした女子しか相手にしない「ぽっちゃりマニア(ぽちゃまに)」としても知られ、今では「残念なイケメン」という扱いを受けている。 本人はそれを開き直っており、女子からの冷たい眼差しを全く気にしていない。ぽっちゃり女子である先輩、紬に告白をするが、いきなり抱きしめようとして拒絶されてしまったので、友達から始めてもらえるように改めてお願いする。なお、柔らかくてぷにょぷにょしたものは女子にかぎらず好きらしい。 田上茉莉也という姉がいる。一人称は「俺」。幼馴染の木原誠司からは「ゆき」と呼ばれる。作者によると、作者自身がぽっちゃりマニアであるゆえに生まれたキャラクターだという。

乃村 真美 (のむら まみ)

本橋紬の女友達で、同学年の高校2年生。中学校でいじめに遭っていた時期の紬と仲良くなり、進学後の現在もよき相談役となっている。中学時代から空手部で空手をしており、かつて紬をからかっていた男子を蹴り飛ばしていたこともある男勝り。身長172cm、体重55kg。好きな食べ物は「エンガワの握り」で、趣味は筋トレ。 ちなみに彼氏持ちである。紬と共通の女友達に「あきちゃん」と「ともちゃん」がおり、学校ではよく4人で集まっている。一人称は「あたし」。紬を「むぎ」と呼ぶ。

木原 誠司 (きはら せいじ)

本橋紬が通う高校の1年A組で、田上幸也と幼馴染な男子クラスメイト。身長177.9cm、体重58kg。「残念なイケメン」である幸也の扱いには慣れており、腐れ縁を続けている。初デートをする幸也が、彼女に可哀想な思いをさせないようアドバイスをしたフェミニスト。好きな食べ物は特になく、趣味は読書。 理系に進む幸也に対して、文系である。一人称は「俺」。幸也を「ゆき」と呼ぶ。

本橋 和子 (もとはし わこ)

本橋紬の母親。夫(紬の父)は本橋一行(もとはしかずゆき)で、紬の他に本橋絹(次女)と本橋麻(三女)という娘がいる。ウェーブヘアの明るい髪で、いつも笑顔を絶やさず、テンションの高い女性。料理好きであり、しかも量をたくさん作ってしまうため家族は全員ぽっちゃり気味である。 ただし本人は胃下垂持ちであるため、食べても太らない体質らしい。紬と田上幸也の交際を喜び、お正月に幸也を自宅の夕食に招いた。一人称は「私(わたし)」。

本橋 絹 (もとはしきぬ)

本橋紬の妹にして、本橋麻の姉(三姉妹の次女)。母親は本橋和子、父親は本橋一行(もとはしかずゆき)。黒髪で眼鏡をかけているのは父親譲り。姉に似てぽっちゃりした体型をしている。恥ずかしがり屋で、筋金入りの人見知りであり、初対面の人の前では石化した状態になることも。一人称は「あたし」。

本橋 麻 (もとはし あさ)

本橋紬と本橋絹の妹(三姉妹の三女)。母親は本橋和子、父親は本橋一行(もとはしかずゆき)。ウェーブの入った明るい髪は母親譲り。まだ幼いが、すでに姉妹同様ぽっちゃりした体型。ヒーロー番組の「大食戦隊オーグイレンジャー」が大好きで、紬が作ったクマコック男爵(大食戦隊オーグイレンジャーの悪役)の衣装を着てごっこ遊びをしている。 嫌いな食べ物はニンジン。ぽっちゃりマニア(ぽちゃまに)の田上幸也から見て、将来は良いぽっちゃりさんになる素質があるという。

西城 (さいじょう)

本橋紬が通う高校で風紀委員会の風紀委員長をしている、2年の女子生徒。明るい髪のショートヘアに、芝居がかった男口調が特徴。乃村真美とは1年生の頃に同じクラスだった。風紀委員としては、校内の恋愛の乱れを特に取り締まっており、学校で紬の体をよく触ろうとする田上幸也に教育的指導をする。

松浦 百合 (まつうら ゆり)

本橋紬と同じ高校の女子生徒。田上幸也に片想いし、幸也と交際中の紬がいる目の前で彼に告白する。紬に嫉妬して悪態をつくなど、短気な性格だが、綺麗になるために美容を研究し、自分を磨いている努力家。その器量の良さは紬の女友達である乃村真美も「綺麗だ」と言って認めている。 一人称は「私(わたし)」。

田上 茉莉也 (たがみ まりや)

田上幸也の姉であり、幸也と2人暮らしをしている大学生。顔立ちが幸也そっくりな幸也の女版。弟には乱暴な性格で、幸也から「鬼姉」と呼ばれている。身長169cm、体重55.5kg。剣道をやっており、武道家のような男言葉で話す。緑茶が好き。医者である母親同様、医者を目指そうと医学を学んでいる。 一人称は「私(わたし)」。

檜山 徹 (ひやま とおる)

本橋紬が高校の2年生から3年生になった年度で、クラスが隣になった男子生徒。その年度になって初めて紬と会話することになる。身長185cm、体重72kg。授業をよくサボり、体格も大柄のため女子だけでなく男子にも怖がられているタイプ。紬を保健室へ運ぶ際に、「お前重いな」とはっきりしたことを言う性格だが、それが紬にとっては不思議と嫌な気持ちにはならず、次第に親しい関係になっていく。 バイクが好きでバイク通学をしている。一人称は「俺」。

伊東 茜 (いとう あかね)

本橋紬が高校の2年生から3年生になった年度で、2年下にあたる後輩。その時点で1年C組の女子生徒。ぽっちゃり体型に、黒髪のポニーテールが特徴。ある日突然、紬を「師匠」と呼んで「付き人兼弟子」に志願する。同じぽっちゃり女子として、田上幸也のようなイケメンに愛されている紬の立場に憧れており、男子の心を掴む技を紬から学び取ろうとする。 相撲好き。クラスの隣の席に大西大五郎(おおにしだいごろう)という男子がいる。一人称は「あたし」「自分」。

その他キーワード

大食戦隊オーグイレンジャー

『ぽちゃまに』の用語。本橋紬の妹が大好きなヒーロー番組で、紬と田上幸也が初デートをした遊園地でヒーローショーを行っていた。大食戦隊オーグイレンジャーのヒーローは男性3名と女性2名の5名で構成され、地球上の食べ物を我が物にしようとする食いしん坊な悪の組織と戦っている。悪役としてクマコック男爵が登場する。

ぽちゃまに

『ぽちゃまに』の用語。田上幸也の性癖のこと。「ぽっちゃりマニア」の略で、ぽっちゃりした体型の女子しか好きになれない。彼がマニアになった原因(性の目覚め)は、中学時代に校内一ぽっちゃりした女子の下敷きになって死にかけた際、その柔らかさを気持ちいいと感じたことによる。ただし幸也にとっては、ぽっちゃりなら誰でもいいわけではない。 太っていることへのコンプレックスに負けて堂々とできないような女子ではなく、自分の体型を受け入れていつもニコニコしている本橋紬だからこそ好きになり、告白するようになった。

SHARE
EC
Amazon
logo