俺たちのフィールド

俺たちのフィールド

サッカー選手である主人公高杉和也が、高校やJリーグ、海外サッカー、日本代表で活躍しながら、仲間と共に成長を遂げていく長編サッカー漫画。1993年Jリーグの開幕、1998年ワールドカップフランス大会の日本初出場など、現実の出来事が物語に反映されていることが特徴。スピンオフ作品に『俺たちのフィールド外伝』(全1巻)がある。

正式名称
俺たちのフィールド
ふりがな
おれたちのふぃーるど
作者
ジャンル
サッカー
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概要・あらすじ

有名サッカー選手である高杉貫一を父に持つ少年高杉和也は、サッカーを心から愛する少年だったが、父親を事故で失ってからサッカーをやめていた。しかし高校で再びサッカー部に入り、幼なじみでライバルでもある騎場拓馬らと切磋琢磨しながら成長を遂げていく。父親譲りの高い能力を持つ高杉和也は、海外リーグ、Jリーグなど所属したチームでそれぞれ活躍し、ついには日本代表にまで選出され、日本をワールドカップに導いていく。

登場人物・キャラクター

高杉 和也 (たかすぎ かずや)

物語開始時点では小学5年生で、地元の少年サッカーチーム「さくら町キッカーズ」に所属。プロサッカー選手の父親高杉貫一のことが大好きで、父親譲りの瞬発力と並外れたキック力、決定力の持ち主。父親の死後はしばらくサッカーはやめ、その後、本条高校2年時に末次浩一郎から挑戦を受けたことをきっかけにサッカーを再開する。 末次浩一郎のいる高清水高校に勝利し、全国高校サッカー選手権に東京代表として出場。磯野拓郎率いる有明水産を破り優勝。選手権優勝後はフリーカメラマンの時任あきらに勧められアルゼンチンへ渡る。アルゼンチンではプロサッカーチーム、ボカ・セントラル4軍に入団するが、1軍相手の試合でダミアン・ロペスらを相手に健闘したことが認められ1軍へ昇格。 ボカ・セントラル1軍ではなかなか試合に出られなかったが、ライバルチームのリーベル・パシフィックとの試合で先発出場を果たす。リーベル・パシフィックに移籍していたダミアン・ロペスらと激しい試合を演じた後、日本へ帰国。高杉貫一死後の弱体化したJ1リーグヤマキ自工に入団し、バンディッツ東京と改称したチームをナビスコ杯優勝およびJリーグ入りへと導く。 バンディッツ東京がJリーグ昇格した後は、2年めにJリーグ得点王に輝くとともにチーム優勝の原動力となった。その後は日本代表にも選出される。伊武剣輔が率いるリザーブ・ドッグズのメンバーとして力をつけ、日本代表を初のワールドカップ出場に導くなど、日本の中心選手として活躍する。

高杉 貫一 (たかすぎ かんいち)

高杉和也の父。実業団サッカー1部リーグヤマキ自工に所属するプロサッカー選手。ポジションはフォワードで背番号10。チーム随一の人気選手だったが、物語開始時点ではすでにベテランとなっており、試合後半のみの出場が多かった。高杉和也に乞われて「さくら町キッカーズ」のコーチとなる。 Jリーグ発足を前に、車にひかれそうになっていた子供を助けて事故死。そのときの子供が後に高杉和也と高校サッカーで対決する末次浩一郎。

高杉 晶子 (たかすぎ あきこ)

高杉貫一の妻で、高杉和也の母。得意料理は納豆巻き。高杉貫一が事故死して以降は、女手一つで高杉和也を育ててきた。サッカー選手である夫や息子を影で支える良妻賢母。高杉貫一の死後は、「スーパーヒラキ」のパートとして働いている。

森口 愛子 (もりぐち あいこ)

高杉和也の幼なじみ。小学生時代は少年サッカーチーム「さくら町キッカーズ」に所属。実家はコンビニ「さくらマート」。高杉和也と同じ本庄高校在籍当時は「さくら町キッカーズ」のコーチをつとめる。高校卒業後はニッポン放送のバイトを始め、サッカー中継のアシスタントとなる。バンディッツ東京がJリーグ優勝を決めたヴェルディ川崎戦のリポーターをつとめたさい、中継内容が好評で人気を集めることに。 ワールドカップアジア最終予選で日本が絶体絶命の状況に陥る中、1人ネット裏で代表に声援を送り続け、その姿から「最終予選の勝利の女神」といわれるようになる。お互いに口に出すことはないものの高杉和也とは相思相愛の間柄。

騎場 拓馬 (きば たくま)

小学5年生のころヤマキ自工の試合を観戦中に高杉和也らと知り合う。高杉貫一のファンだった。父親は酒乱で無職。母親は離婚。貧乏な少年時代を送る。大阪から高杉和也の通う学校に転校してきて少年サッカーチーム「さくら町キッカーズ」に入団。パスやドリブルを得意とするテクニシャンで、「さくら町キッカーズ」「本条高校」などで高杉和也とコンビを組む。 母親の再婚相手の連れ子である松戸屋忍の属する椎名工業とは、全国高校サッカー選手権大会で対決した。高校選手権終了後はヤマキ自工のサッカーチームに入団。高杉貫一死後の弱体化したヤマキ自工を孤軍奮闘で支える。その後ヤマキ自工はアルゼンチンから帰ってきた高杉和也、磯野拓郎を加えて復活。 バンディッツ東京と改称し、ナビスコ杯優勝とJリーグ入りを果たす。そのさい敵としてバンディッツ東京および高杉和也と戦いたいという理由から、騎場はセレッソ大阪へ移籍する。セレッソではロシア代表の新外国人選手たちのテクニックに圧倒されるが、それを機に一瞬の動きでディフェンダーを振り切るストライカーとしての能力を身につける。 セレッソ大阪での活躍が認められ日本代表入りを果たし、伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズで実力を磨き、日本代表の中心選手として活躍するようになる。

末次 浩一郎 (すえつぐ こういちろう)

高清水高校サッカー部のキーパー。小学校4年生のころに高杉貫一に命を救われた少年。高杉貫一に助けられたことをきっかけにサッカーを始めたが、身長に恵まれなかったため周囲から相手にされず、その屈辱をキーパーになることで晴らそうとした。身長が低いことを気にしており、馬鹿にしたような態度をとる相手にケンカを売る血の気の多さを持ち合わせている。 因縁の相手である高杉和也を挑発し、高校サッカー東京大会決勝に出場するよう仕向け、高杉和也がサッカーを再開するきかっけを作った。高校中退後はイタリア・セリエAのACミランに移籍。それと共に成長期を迎え体が大きくなり、ユースチームの正ゴールキーパーの座を奪うまでに成長。 伊武剣輔率いるリザーブ・ドッグズのゴールキーバーとなり、日本代表でも活躍を見せる。

磯野 拓郎 (いその たくろう)

全国高校サッカー選手権決勝で、高杉和也、騎場拓馬の属する本条高校の対戦相手となった熊本県代表・有明水産の選手。奔放な性格の持ち主で口癖は「そーんよか」。肌は褐色で身長は低いが、爆発的な俊足の持ち主。その圧倒的なスピードとトリッキーな動きで相手を翻弄する。妹の磯野水希は有明水産の臨時マネージャーをつとめており、全国大会の会場で出会った高杉和也に惹かれている。 拓郎自身はサッカー部マネージャーの律子に恋していたが、選手権後にフラれたのを機に高杉和也と共にアルゼンチンへ。アルゼンチンでは高杉和也と共にボカ・セントラルに所属した。アルゼンチンから帰国後は高杉和也に続きヤマキ自工に加入する。 その後ヤマキ自工はバンディッツ東京と改称し、ナビスコ杯優勝とJリーグ入りを果たす。敵としてバンディッツ東京および高杉和也と戦いたいという理由から博多デルフィネスへ移籍。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズで実力を磨き、日本代表でも活躍する。

磯野 水希 (いその みずき)

磯野拓郎の妹。本来の有明水産サッカー部マネージャーである律子が入院中のため、臨時でマネージャーをつとめる。試合会場の階段で転びそうになったところを高杉和也に助けられたことで「よか人」として彼を慕うようになる。

時任 あきら (ときとう あきら)

フリーのスポーツカメラマン。腰まで届くロングヘアを持つ女性。カメラマンのかたわら、選手の代理人的な仕事もしている。高校選手権で優勝したが、何かと父親の後を追いかけようとする高杉和也を焚き付け、アルゼンチン行きを勧める。兄の時任大輔は「ボカ・セントラル」4軍チームのコーチで、故障で選手を諦めてからは酒浸りの生活を送っていた。 その後、時任大輔は高杉和也の活躍に刺激されてやる気を取り戻す。Jリーグに昇格したバンディッツ東京に新外国人でウズベキスタン出身のレジャストロニーク・ユーリを紹介。その後、リザーブ・ドッグズの遠征にも同行するなど、高杉和也の動向を追いかけつつカメラマンとしての活動も行ってゆく。

時任 大輔 (ときとう だいすけ)

アルゼンチンのプロサッカーチーム、ボカ・セントラル4軍チームのコーチ。時任あきらの兄。かつては選手で名ストライカーだったが故障で断念。それ以降は酒浸りの生活を送っている。日系人を集めたボカ・セントラル4軍に入団してきた高杉和也が、1軍を相手に活躍したことに刺激されてやる気を取り戻す。

ダミアン・ロペス (だみあんろぺす)

アルゼンチンのプロサッカー選手。初登場時は18歳。高杉和也が高校卒業後にアルゼンチンに渡ったさい、高杉和也の父の遺品であるサッカーボールをナイフで切り裂く。父親の経営していた車の修理工場が、日本の車産業のあおりを受けて倒産したことで日本人を毛嫌いしている。インディオの血が流れている。 屈強な肉体の持ち主で、手を使った暴力的なプレーも辞さない。ボカ・セントラル1軍のレギュラーだったが、高杉和也、磯野拓郎が1軍にスカウトされたことに激怒し、ボカ・セントラルを去ってブエノス・アイレスにあるライバルチーム、リーベル・パシフィックに移籍する。リーベル・パシフィックでは得点王に輝く活躍を見せた。 リーベル・パシフィックで高杉和也と激しい試合を繰り広げた後、彼の実力を認めるようになる。のちにイタリア・セリエAのユベントスに移籍して世界的なエースとなる。フランスワールドカップでは初戦で高杉和也らのいる日本代表と対戦した。妹のエリサは、最初は高杉和也のサッカーボールを盗んだが、兄がライバルチームに移籍したさいに自分を守ってくれた彼になつくようになる。

エリサ

ダミアン・ロペスの妹。高杉和也がアルゼンチンに到着したさいに、彼の父親の形見であるサッカーボールを盗む。その後ダミアン・ロペスがライバルチームに移籍し、ボカの町で裏切り者として蔑まれていたエリサを高杉和也が助けたことで、彼のことを気にかけるようになる。

リカルド・ゴールドマン (りかるどごーるどまん)

アルゼンチンプロサッカーリーグ、リーベル・パシフィックに所属するサッカー選手。ポジションはゴールキーパー。チームではキャプテンで、アルゼンチン代表にも選ばれている。驚異的リーチの長さと反応速度を誇る。普段は飄々とした態度だが、試合になると圧倒的なゴールセーブを見せる。ボカ・セントラルとの試合まで、ノーゴールの記録を継続していたが、2670分目にして高杉和也によるPKで記録を破られた。 フランスワールドカップでもアルゼンチン代表に選ばれ、日本代表との試合でも活躍した。

ミゲーレ

アルゼンチンのプロサッカーチーム、ボカ・セントラル1軍でキャプテンをつとめるベテラン選手。高杉和也の高い素質に興味を持ち、彼をマンツーマンで鍛える。膝に故障を抱えながらも、ライバルチーム、リーベル・パシフィックとの大一番に出場。本来のポジションはフォワードだが、リーベル・パシフィックとの試合ではダミアン・ロペスの攻撃力に対応するため、ディフェンダーとして先発出場した。

八巻 光蔵 (やまき こうぞう)

ヤマキ自工の親会社ヤマキ自動車工業の社長。サッカーにはさほど興味がなく、コストカットの目的からJリーグ準加盟を取り下げようとしていた。しかしチームの快進撃、そしてひたむきに頑張る選手たちの奮闘に心を動かされ、ナビスコ杯決勝戦を前にJリーグ準加盟を正式に決意する。娘は八巻玉緒。

八巻 玉緒 (やまき たまお)

ヤマキ自工の親会社社長八巻光蔵の娘。女子高生。高杉和也の2歳年下。社長の娘だからと特別扱いされるのを嫌っている。最初はサッカーには興味がなかったが、親会社社長だからといって自分を特別扱いしない高杉和也のことを気にするようになり、やがて彼に恋するようになる。また高杉和也らの情熱に衝き動かされたこともあり、しだいに応援にも熱心になり、ヤマキ自工のJリーグ加盟を父親に訴えかけるようになる。

桜場 慎二 (さくらば しんじ)

プロサッカーチームヤマキ自工所属のサッカー選手。技術的には大したことはないものの泥臭いプレーが持ち味で、ゴールへの嗅覚に優れる。ヤマキ自工が改称したバンディッツ東京で活躍。Jリーグで得点ランク上位に入り、高い得点力を鹿野周一監督に評価され、後に日本代表入りを果たした。

寺本 徳二 (てらもと とくじ)

福岡第三工業高校出身のサッカー選手。博多デルフィネスに所属している。高校サッカー選手権後ジュニアユースのフォワードとして活躍するが、高杉和也、騎場拓馬、磯野拓郎がジュニアユースの権利をスルーしたため、存在を軽視されたことを恨みに思っている。頑丈な巨体の持ち主で、長身を生かしたヘディングなどその体格を利用したプレーが持ち味。 J1リーグでは博多デルフィネスに所属し、後にJリーグへと昇格。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズにも選ばれ、日本代表でも活躍する。

槌矢 郡司 (つちや ぐんじ)

博多デルフィネスに所属するサッカー選手。猫のような細い目を持つ抜け目のないプレイヤーで、サディスティックな性格の持ち主。ディフェンダーながら快足を生かした攻め上がりを武器としており得点を量産する。J1リーグ優勝チームである博多デルフィネスを差し置いて、ヤマキ自工がJリーグ昇格を目指していることに苛立ちを感じていた。 伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズにも選ばれ、日本代表でも活躍する。

伊武 剣輔 (いぶ けんすけ)

サッカー日本代表のエースで、Jリーグではヴェルディ川崎に所属。極端な負けず嫌い。日本代表が最終予選で引き分けに終わり、アメリカワールドカップ出場を逃した「ドーハの悲劇」のさいはピッチ上で泣き崩れた。その悔しさからワールドカップ出場には異様なまでの執念を燃やしている。ナビスコ杯では、ヴェルディ川崎の一員としてJリーグ入りを目指すバンディッツ東京の前に立ちはだかる。 Jリーグで優勝した後、イタリア・セリエAのACミランに移籍。その後、日本代表を離脱するが、秘密裏に高杉和也、騎場拓馬、磯野拓郎、末次浩一郎ら、若手を集めてリザーブ・ドッグズを編成。ワールドカップを狙うため日本代表の補欠の強化を行う。

鹿野 周一 (かのう しゅういち)

フランスワールドカップを目指すサッカー日本代表の監督。高杉和也、騎場拓馬、磯野拓郎ら、若き才能を日本代表に招集。その後、伊武剣輔がリザーブ・ドッグズを率いて武者修行をしている間に、バンディッツ東京の桜場を招集するなど新たな戦力発掘を行う。2002年にワールドカップ主催国となった日本が、ワールドカップ未経験のままホスト国となるという事態を回避するため、1998年フランスワールドカップ出場に執念を燃やす。 飄々とした態度だが策士でもある。自らの選んだ代表と、伊武剣輔の選んだリザーブ・ドッグズを競わせることで、日本代表を強化しワールドカップ予選に臨んだ。

レジャストロニーク・ユーリ (れじゃすとろにーくゆーり)

バンディッツ東京に加入したウズベキスタン出身の外国人選手。ポジションはスイーパーで29歳。かつてはソ連代表候補だったが、ソ連崩壊後はロシア人ながらウズベキスタン国籍を取得する。ソ連時代は国際試合30ゲームでイエローカードを14枚もらうハードタックラーだった。195cmの巨体を生かした豪快な守りが特徴だが、日本に来た当初は焦りから自分勝手なプレーが目立っていた。 ウズベキスタン国籍を取得したのは恋人のグーニャのためだったが、日本に出稼ぎに行き自分の前から去ったグーニャを探すことが、Jリーグ行きの目的の一つだった。高杉和也らの親身な協力もあってチームに溶け込み、バンディッツ東京のJリーグ優勝に貢献する。 サッカーワールドカップ予選ではウズベキスタン代表として、日本代表を苦しめた。

緑川 かおる (みどりかわ かおる)

ヴェルディ川崎所属のプロサッカー選手。伊武剣輔のイタリア移籍後、ヴェルディの攻撃陣を支える。華麗なプレーを特徴とするテクニシャン。茶髪でピアスもしており、軽薄そうに見えるが抜け目のないプレーで相手ゴールをしばしば脅かす。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズにも選ばれ、日本代表でも活躍する。

国分 烈 (こくぶ れつ)

Jリーグ・横浜フリューゲルス所属のプロサッカー選手でポジションはフォワード。快足が武器でスピードだけなら磯野拓郎にも匹敵する。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズの一員に選ばれ、日本代表でも活躍した。不器用ながらもスピードと根性あふれるプレーの持ち主で得点力は高い。

濱田 英二 (はまだ えいじ)

Jリーグ・横浜マリノス所属のプロサッカー選手でポジションはミッドフィールダー。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズに選ばれ、後に日本代表でも活躍する。無口でもの静か。スピードもテクニックもさほどないが、「見抜く目」の持ち主で、プレーの流れを読むのに長けている。その能力を生かして効果的なポジショニングを行い、チームのピンチを未然に防ぐのがうまい。

尼崎 香太郎 (あまさき こうたろう)

Jリーグ・京都パープルサンガ所属のプロサッカー選手でポジションはミッドフィールダー。伊武剣輔の組織したリザーブ・ドッグズに選ばれ、日本代表でも活躍する。京都弁で物腰は柔らか。実家は日本舞踊を教えており、その影響もあってかリズム感に優れ、それをプレーにも生かしている。華麗な足さばきで相手をかわし、前線にスルーパスを供給する。

アブドゥル=アルハサリ

サウジアラビア代表のプロサッカー選手。若きエースストライカー。賭け事好きで、遠征に来たリザーブ・ドッグズのプレーを時任あきら相手の賭けの対象にするほど。長身ながらもテクニックに優れており、一瞬のスピードで敵をかわすことができる。自信過剰な性格だが、遠征に来たリザーブ・ドッグズに敗れてから雪辱を期し、冷静なプレーを見せるようになる。 フランスワールドカップアジア最終予選で、日本代表と対決する。

松戸屋 忍 (まつどや しのぶ)

全国高校サッカー選手権に出場した、椎名工業高校所属のサッカー選手。大会では選手宣誓をつとめた。高杉和也、騎場拓馬の所属していた本条高校とは準決勝で対決。ムードメーカーとしてチームを引っ張る椎名工業高校の大黒柱。騎場拓馬のことは選手として尊敬しており、騎場拓馬がパスをする際の癖を見抜いて苦戦させる。 騎場拓馬の父親と別れた母親の再婚相手の連れ子で、そのことを強く意識した騎場拓馬は不調に陥る。

集団・組織

ヤマキ自工 (やまきじこう)

『俺たちのフィールド』に登場するサッカーチーム。かつて高杉和也の父親高杉貫一が在籍していたが、高杉貫一の死後、年々弱体化。Jリーグ発足時に、Jリーグ入りを果たせず、下部のJ1リーグでも7位と低迷。親会社も半ばJリーグ昇格を諦めている状態だった。しかし高校選手権で優勝した本条高校から騎場拓馬が入団。 さらにアルゼンチンから帰国した高杉和也が入団したことで息を吹き返す。従来から在籍していたキャプテンの石川、間、桜場、土黒らの活躍、さらに遅れて加入した磯野拓郎の活躍もあってナビスコ杯で勝利を重ねる。親会社ヤマキ自工社長の八巻光蔵は経費削減方針でJリーグ入りには消極的だったが、チームの快進撃とイレブンの熱意を目の当たりにして翻意。 Jリーグ入りを正式に目指すこととなる。ナビスコ杯決勝に進出したさいにチーム名を「バンディッツ東京」に改称。ナビスコ杯で優勝した力が認められJリーグ入りを果たす。Jリーグ昇格後は1年目前期6位、後期4位と健闘。2年目は、新外国人レジャストロニーク・ユーリの加入で戦力を底上げし、Jリーグ優勝を果たす。

リザーブ・ドッグズ (りざーぶどっぐず)

『俺たちのフィールド』に登場するサッカーチーム。日本代表を離脱した伊武剣輔がJリーグを中心に若手を厳選して組織した日本代表の補欠組。高杉和也、騎場拓馬、磯野拓郎、末次浩一郎のほか、博多デルフィネスの槌矢郡司や寺本徳二、ヴェルディ川崎の緑川かおる、フリューゲルスの国分烈、マリノス濱田英二、パープルサンガ尼崎香太郎、そして伊武剣輔が参加。 日本代表とは別個に、中東やアフリカ、アメリカ大陸と、過酷な海外遠征を独自に行い実力を磨く。鹿野周一監督が実施したイタリアでの合宿で、真の代表の座を賭けて正規の日本代表と練習試合を行った。そのさい、緑川かおると共に先に正代表と合流していた高杉和也はリザーブ・ドッグズ側につかず、正代表側でプレーした。 従来の代表メンバーとリザーブ・ドッグズのメンバーが競争することで、日本代表は飛躍的に実力を伸ばし、フランスワールドカップ出場を勝ち取った。

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