寿司ガール

寿司ガール

寿司ネタを頭に乗せている不思議な「寿司ガール」は、普通の人には姿が見えない寿司の妖精のような存在で、出会った女性たちに寄り添い、ただ一緒に過ごすだけ。それぞれの寿司ネタと暮らすことになった女性の物語が一話完結の連作短編形式で描かれる。「月刊コミック@バンチ」2011年3月号から2013年3月号にかけて掲載された作品。

正式名称
寿司ガール
ふりがな
すしがーる
作者
ジャンル
寿司
関連商品
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あらすじ

コハダさん

酔っ払ったなつみは、回転寿司屋で普段なら絶対に食べないコハダを手に取る。その行為がどうやら「寿司ガール」のコハダを助けたらしいことを、なつみはコハダが書いたお礼の手紙によって知る。そして男運が悪く、お茶目でオープンな性格のなつみの生活を見守り続けて一年、コハダはなつみが実は看護師になりたかったこと、色々な理由でそれを諦めたことなど、なつみのさまざまな悩みを知ることとなる。

イカちゃん

子供が苦手な教師の杉浦光代は、キャピキャピした青春を過ごしている生徒にイラっとしてしまい、ついついトゲトゲしい言葉を吐いてしまう。そんな光代は回転寿司屋で出会った「寿司ガール」のイカを家に持ち帰るのだが、「寿司ネタの中でイカが一番嫌い」と暴言を吐いてしまう。

イクラパトラ様

門倉亜樹は小学生の頃からいじめられており、「今ではない時代の遠い異国へ行きたい」と自分のお守りとして練炭を隠し持っているような女の子だった。ある日家族で回転寿司屋に行きエジプトの女王様のような姿をした寿司ガールイクラパトラ様と出会ったことから、彼女の自由さ、気高さに魅せられていく。

穴子軍団

生き物を傷つけても何も感じないような少女だった間宮咲は、成長しても人の痛みがわからず、無感動な人生を送っていた。ある日パチンコで儲けたあぶく銭で、高級寿司を堪能する咲だったが、寿司ガールの姿をした穴子を容赦なく食べてしまう。そしてその美味さに少し感動を覚えるのだった。

トリ貝さん

読書や花を愛するインテリ系の女性と一緒に暮らすことを夢見ていた寿司ガールトリ貝は、男、化粧、お洒落等にしか興味がない新田奈月に拾われ、一緒に暮らし始める。静かに過ごしたいトリ貝は、奈月の頭の悪い会話に付き合わされる毎日に、自分の限界を感じ始めていた。

玉たん

のんは男性から嫌われないよう、いつもニコニコしているユルふわ系の女の子でいることを心掛けていた。のんの誕生日に回転寿司屋に連れて来てくれた彼氏だったが、プレゼントは用意できなかったと困った表情でのんに告げる。のんは寿司を食べられるだけで十分と喜んでみせるが、彼女の表情も引きつっていた。そんな2人の前に玉子を頭に乗せた可愛らしい寿司ガールの皿が置かれる。

スズキさん

は一貫分の小銭を握りしめ、大将が営む「月寿司」にたまにやって来る一風変わった女の子だった。冷やかしてくる大人たちには気持ちいい位の不愛想っぷりを発揮し、大好きな白身と光りモノを食べることに集中する。そんな向に大将は自分で釣ってきたスズキをさり気なく振る舞うのだった。

甘海老式部様

エネルギッシュで仕事も遊びも一生懸命な凉子は、いつもスケジュール手帳が真っ黒だった。休んでいるより働いていた方が調子がいい、と豪語する凉子は、ある日回転寿司屋で出会った寿司ガール甘海老式部を家に連れて帰ることになる。翌日から、甘海老式部にスマホやコスメ、ダンスなどを教えようとするが、甘海老式部はあまりの忙しさに倒れて干からびてしまう。

かんぴょう巻

幼い頃おばあちゃんの仏前に供えられていたかんぴょう巻をつまみ食いしてから、チハヤの傍にはいつも寿司ガールかんぴょう巻がいた。無表情で何を考えているのかわからないかんぴょう巻を見て、チハヤは思わず笑ってしまうことも多く、これまで何度も縁を逃してきたのだった。

マグロ女

桜子のお母さんはお茶とお花と着付けの先生をしており、桜子が誰よりも尊敬する人であった。そんなお母さんに厳しくしつけられた桜子は、いつも背筋を伸ばしキリッとしていたがクラスメートからは嘲笑されることが多かった。そんな桜子が回転寿司屋で出会った寿司ガールマグロ女は、何もかもがチハヤのお母さんとは正反対のだらしない女だった。

ネギトロちゃん

なんでも我慢してしまう吉永は、レジで一品多く会計されたり、残業を引き受けたことでドラマを見損なったりと、いつも貧乏くじばかり引いてしまう。そんな吉永が回転寿司屋で見捨てられたような寿司を自分が引き受けるという一人遊びをしていた時、寿司ガールネギトロに出会う。

ブリ母さん

メガネの父親はメガネを人に紹介する時は、「こいつは何にもできない子なんですわ、母親と同じで」といつもメガネだけでなく、亡くなった母親までもけなすのだった。それがずっと嫌でしょうがなかったメガネだったが、大人になった時「母親の鈍臭さがそのままお前に遺伝しちまったんだな」という父親の言葉にぶち切れる。驚いた父親はメガネの母との思いも寄らない出会いのエピソードを語るのだった。

カレイちゃん

回転寿司屋で人気のヒラメに腹を立てているカレイは、内心「煮つけや天ぷらなら負けないのに」と臍を噛む思いだった。そんなある日、カレイはヒラメより先に美しい女性のサキにチョイスされ食べられることになる。寿司ガールとなったカレイはお礼を言うためにサキの家を訪れ、そのまま一緒に暮らすことになる。

ミス・サーモン

井波杏奈は遺伝性の病気で、金色の髪と緑色の目をしていた。外ではなるべく顔を上げないようにしていた杏奈だったが、ある日電車の中で強い視線を感じてからは、必要な時以外は目を開けない生活をするようになってしまう。そんな杏奈は大好きな回転寿司屋で、怒りの眼で自分を見つめる寿司ガールサーモンと出会うのだった。

ホタテちゃんとカッパちゃん

女子高生の幽霊が出ると評判の公園で、3年前に自殺したカズナ寿司ガールホタテと出会う。カズナが生前「桜田さん」と呼んでいた桜の木で首を吊ったこと、人間達のやることなすことに興味が持てなかったこと、友達だった猫の「猫田さん」が面白半分に誰かに殺されたことなど、カズナの身の上話にホタテは耳を傾けるのだった。

シメサバアさん

ヤヨイばあさんは公園のベンチに座り、毎日顔を合わせるジイサンとののしり合いをするのが日課となっていた。似た者同士の2人の距離は縮まることはなかったが、ある日ジイサンがスーパーの寿司を持って来たのをきっかけに、2人の間にはいつも寿司が置かれるようになる。

コーンちゃん

プロポーズされた喜びで若い女性の目には世界がレインボーカラーのように見えていた。自分勝手すぎる彼だが、こんな私を選んでくれたんだからと、彼女は自分を納得させていた。そんなある日、トロしか食べない彼と回転寿司に行った彼女は、手に取ろうとすると泣き出した寿司ガールコーンを連れて帰ることになる。

タコちゃん

大貫和泉は丸く目をかたどったアイラインにマスカラ、タコ足のようなヘアスタイル、奇抜なファッションで家を出る。彼女は自分が「イタイ子」に見えているということに安堵を覚えていた。引きこもりだった彼女が外に出られるようになったのは、寿司ガールタコと出会えたおかげだった。

いなりばあちゃん

母親の何気ない言葉に傷つくことが多い女の子は、隣の大らかなおばあちゃんが大好きだった。おばあちゃんが作ったいなり寿司を家に持って帰ると、母親は食中毒を心配し、いなり寿司が食卓に出されることはなかった。そして半年後おばあちゃんが住んでいた家を訪れると、そこは更地となっていた。

サヨリ様

今年26歳になる中倉は男性と付き合ったことがなく、1人の時間を楽しむのが大好きな女性。恋愛だけが生きる喜びというような世の中は中倉にとっては居心地が悪く、結婚は「試練」や「苦行」にしか思えなかった。そんな彼女だったが、回転寿司屋で寿司ガールサヨリに一目惚れしてしまう。

アワビちゃん

既婚女性の志村は、回転寿司屋でやけ食いしていた際に寿司ガールアワビを見て驚くが、そこにはもう1人アワビを見て口をパクパクさせている男性・内田がいた。これがきっかけで2人は仲良くなり、人を傷つけるような物の言い方しかしない夫と暮らす志村は、内田の穏やかさに満たされた気分になるのだった。

手巻き姉さん

怪しい英会話のキャッチに引っかかった女子高生は、必死で逃げ出し酒処「徳ちゃん」にたどり着く。少し落ち着いた彼女はお礼を言って店を出ようとするが、店の常連や主人に暖かくもてなされる。お酒に酔った彼女は、大将が出してくれた手巻きが寿司ガールの姿になっていることに驚き、床にひっくり返ってしまう。

ウニちゃん

おかっぱの女性は、動物や虫や草花が大好きでいつも一人遊びばかりしている少女だった。大人になり書店の店員となったが、相変わらず人付き合いは苦手で、恋には縁遠かった。そんな彼女はある日、一枚の美しい皿と出会う。そして、その皿に何の料理を乗せようかと考えるだけで、彼女の毎日は輝き出すのだった。

登場人物・キャラクター

なつみ

エピソード「コハダさん」に登場する。アラサーの女性で仕事はSMの女王。源氏名は「エルザ」。ロングヘアで派手な見た目だが、お茶目で開けっ広げな性格。笑ってさえいればそのうちなんとかなるだろうと楽天的に考えているが、不幸体質で男運が悪い。

杉浦 光代 (すぎうら みつよ)

エピソード「イカちゃん」に登場する。教師をしている若い女性。両親とも教師の厳しい家庭に育ち、自身も何の疑問もなく教師になったが、実は子供が苦手。キツイ物言いで人を傷つけてしまうことが多かったが、寿司ガールのイカちゃんと暮らすようになってからは、周囲に「丸くなった」と言われるようになる。

門倉 亜樹 (かどくら あき)

エピソード「イクラパトラ様」に登場する。小学校の頃からイジメにあっていた10代の女の子。遠い異国に憧れており、今ではない時代、ここではない国に生まれ変わりたいと強く思っていた。寿司ガールのイクラパトラと出会い、彼女の気に入る調度品を製作することが生きがいとなる。

間宮 咲 (まみや さき)

エピソード「穴子軍団」に登場する。昔から生き物や人間を傷つけても、「かわいそう」という感情が欠落しており、無感動な人生を送っている女性。パチンコで得たあぶく銭で寿司屋に行き、寿司ガールの穴子を食べたことがきっかけで、穴子軍団とエキサイトな戦いを繰り広げることになる。

新田 奈月 (にった なつき)

エピソード「トリ貝さん」に登場する。男、化粧、オシャレ、ダイエット、グルメのことしか考えていない若い女性で、自分のことを「奈月」と下の名前で呼ぶ。明るく屈託のない性格で、家に連れ帰った寿司ガールのトリ貝を、頭の弱い会話に付き合わせている。

のん

エピソード「玉たん」に登場する。いつもニコニコして、ゆるふわな雰囲気を保つことを心掛けている若い女性。人に嫌われることを極度に恐れ、彼氏の前では怒らない「できた女」を演じている。自分の彼氏がメロメロに可愛がっている寿司ガールの玉たんのことを快く思っていない。

(むかい)

エピソード「スズキさん」に登場する。白身と光りモノの寿司が好きな小さな女の子で、鍵っ子であり家庭環境はあまり良くない。いつも一貫分の小銭を握りしめて大将が営む「月寿司」にやって来るが、冷やかしてくる客に対しては気持ちいいくらいの不愛想っぷりを発揮する。中学に進学してからは、寿司職人になりたいと思うようになる。

凉子 (りょうこ)

エピソード「甘海老式部様」に登場する。休むより動いていた方が調子がいいというパワフルな30歳のOL。スケジュールがびっしり詰まっていないと気が済まないタイプ。自分のペースを相手に押し付けてしまい、ゆったりした寿司ガールの甘海老式部を干からびさせてしまう。

チハヤ

エピソード「かんぴょう巻」に登場する。30歳の平凡なOL。少女の頃、おばあちゃんの仏壇のお供え物であったかんぴょう巻をつまみ食いして以降、寿司ガールのかんぴょう巻が見えるようになった。かんぴょう巻のおかげで見合いに失敗し続けてきたが、ついに良縁に巡り合う。

桜子 (さくらこ)

エピソード「マグロ女」に登場する。お茶とお花と着付けの先生である母親に、「背筋だけは曲げてはいけません」と言われて育ったしつけの行き届いた少女。誕生日に母親に連れて来てもらった寿司屋で、寿司ガールのマグロ女に出会う。

吉永 (よしなが)

エピソード「ネギトロちゃん」に登場する。キノコの様な髪型をしている若いOL。我慢強く、そのせいで損な役割を引き受けてしまうタイプで、自宅はそのストレスによりゴミ屋敷となっている。寿司ガールのネギトロと出会い、その無邪気さに癒されていく。

メガネ

エピソード「ブリ母さん」に登場する。大きなメガネをかけた10代の少女。怒りを貯め込むタイプで、亡くなった母親のことを人前でバカにし続ける父親がどうしても許せず、ある日ついに怒りを爆発させてしまう。

サキ

エピソード「カレイちゃん」に登場する。美人でクールなバツ2の女性。別れた2人の旦那はどちらも行方不明になっていると噂されており、謎が多い。回転寿司屋でヒラメよりカレイを選んだことから、カレイの寿司ガールと一緒に暮らすことになる。

井波 杏奈 (いなみ あんな)

エピソード「ミス・サーモン」に登場する。遺伝性の病気により、金髪で緑色の目をしている高校生の女子。内気で人に見られることが苦手。同じ病気で苦しんだ母親に、幼い頃から髪の毛を黒く染めてもらっている。

カズナ

エピソード「ホタテちゃんとカッパちゃん」に登場する。3年前に桜の木で首を吊って自殺した高校生女子で、現在は桜の木の下にカズナの幽霊が出ると噂されている。生前、人間のやることにさっぱり興味が持てず、桜と野良猫が話し相手だった。

ヤヨイ

エピソード「シメサバアさん」に登場する。難しい顔をした80歳の老婆。公園のベンチである老人と毎日罵り合っていたが、ふとしたことからともに寿司をつまむ仲になる。口は悪いが気持ちは優しく、自分の死後も、老人に寿司を持っていくよう娘に遺言する。

若い女性 (わかいじょせい)

エピソード「コーンちゃん」に登場する。自分の心が見えなくなってしまった若い女性で、暴力的な彼氏にプロポーズされて幸せだと思い込んでいる。寿司ガールのコーンちゃんが自分を映す鏡だと気づきハッとする。

大貫 和泉 (おおぬき いずみ)

エピソード「タコちゃん」に登場する。極度に人見知りの若い引きこもり女性。寿司ガールのタコに出会い、ユーモラスなその顔を見て、メイクで自分をガードする方法を覚え、人並みに外出できるようになる。

女の子 (おんなのこ)

エピソード「いなりばあちゃん」に登場する。母親と価値観が合わない小さい女の子。隣のおばあちゃんが大好きでいなり寿司を作ってもらったのが何よりの思い出。母親の何気ない言葉に傷つくことが多いが、いなり寿司の寿司ガールとなって現れたいなりばあちゃんにいつも話を聞いてもらっている。

中倉 (なかくら)

エピソード「サヨリ様」に登場する。男性経験がまったくない26歳のOL。多趣味で本当に好きなモノを味わうには1人に限るという考えを持っている。回転寿司屋で出会ったサヨリの寿司ガールの美しさに一目惚れし、一緒に暮らすことに充実感を覚えるようになる。

志村 (しむら)

エピソード「アワビちゃん」に登場する。小さい子供を持つ既婚女性で、わざと人を傷つけるようなものの言い方をする夫と暮らしている。ストレスを溜めてしまうタチで、回転寿司屋でやけ食いしている際、寿司ガールのアワビと出会い、彼女が縁で内田という男性と知り合う。

女子高生

エピソード「手巻き姉さん」に登場する。怪しい英会話のキャッチに引っかかり、酒処「徳ちゃん」に逃げ込んで来た育ちのいい女子高生。「徳ちゃん」で一晩過ごし少し大人になったような気がしている。「徳ちゃん」の大将に「お嬢」と呼ばれている。

おかっぱの女性

エピソード「ウニちゃん」に登場する。書店の店員をしているアラサー女性。少女の頃から無口で、虫や動物や植物を愛し一人遊びばかりしていた。恋には縁遠いが、小さな幸せを大切にするタイプ。

コハダ

エピソード「コハダさん」に登場する。コハダの寿司ネタを頭に乗せた寿司ガールで、黒髪にプレーンな日本人形のような顔だちをしている。救ってもらったなつみにお礼の手紙を書くほど律儀で、なつみを見守り続ける。寿司皿に乗って飛ぶことができる。

イカ

エピソード「イカちゃん」に登場する。イカを頭に乗せた寿司ガールで、ベストにチェックのスカートという女子高生のような制服を着ている。杉浦光代が家に持ち帰って一緒に暮らすことになるが、好奇心旺盛で、1人の時間も杉浦との時間もそれなりに楽しんでいる。

イクラパトラ

エピソード「イクラパトラ様」に登場する。頭にイクラの軍艦を被り、エジプトの女王様のような恰好をしている寿司ガール。気高く自由で、門倉亜樹が一生懸命作った調度品も、気に入らなければ壊してしまう。

穴子軍団 (あなごぐんだん)

エピソード「穴子軍団」に登場する。寿司ネタの穴子を頭に乗せた寿司ガールたち。仲間の寿司ガールの1人が間宮咲に食べられたことから、結集して咲を挑発しにかかる。ふざけた様子でどこまでも追ってくるが、咲が感情を爆発させると大笑いして喜ぶ奇妙な軍団。

トリ貝 (とりがい)

エピソード「トリ貝さん」に登場する。寿司ネタのトリ貝を頭に乗せ、顔を隠している寿司ガール。趣味は街の音を聞いたり、木々の緑や月や星を眺めること。読書や花を好むインテリ系の女性に拾われることを夢見ていたため、知性のカケラも感じさせない新田奈月との生活が耐えられなくなる。

玉たん (ぎょくたん)

エピソード「玉たん」に登場する。玉子を頭に乗せた寿司ガールで、可愛らしい小さな女の子の姿をしている。のんとのんの彼氏にだけ姿が見えており、たびたびのんの心を見透かしたような表情をして挑発する。アニメが大好き。

大将 (たいしょう)

エピソード「スズキさん」に登場する。「月寿司」の大将で初老の男性。寿司の好みが渋い向に一目置いている。体調を崩し引退した後も、向の境遇を察し、何かと気にかけ見守り続ける慈愛に満ちた性格。

スズキ

エピソード「スズキさん」に登場する。病気になった大将が、知人に釣って来てもらったスズキを握って生まれた寿司ガール。若い女性の姿をしており、向と一緒に暮らしながら、大将の代わりに向のことを見守る。

甘海老式部 (あまえびしきぶ)

エピソード「甘海老式部様」に登場する。甘海老を頭に乗せた寿司ガールで、平安時代の女性のような恰好をしている。回転寿司屋で凉子と出会うが、目まぐるしい凉子のペースについていけず、干からびてしまう。

かんぴょう巻

エピソード「かんぴょう巻」に登場する。チハヤが少女の頃から一緒にいる寿司ガール。海苔の部分に無表情な顔があり、その下から足だけが出たユーモラスな姿をしており、笑ってはいけない場面で幾度となくチハヤの笑いを誘ってしまう。人間の喜怒哀楽にはまったくお構いなしなスタンスを取る、とぼけた存在。

マグロ女 (まぐろおんな)

エピソード「マグロ女」に登場する。マグロが身体の全面に張り付いた「寿司ガール」で桜子が少女時代に持ち帰った。ぐうたらでだらしなく、何を言われても気にしない性格。きっちりした桜子の母親とはまったく正反対で、桜子にとっての反面教師となる。

ネギトロ

エピソード「ネギトロちゃん」に登場する。吉永が寿司屋から連れ帰って来た、無邪気で可愛い子供のような寿司ガール。ネギトロ部分がこぼれてしまうと意識を失う。高いところが好きで、そこからダイブする遊びを好んでいる。

メガネの母 (めがねのはは)

エピソード「ブリ母さん」に登場する。メガネの母親で15年前に亡くなった。何をやっても鈍臭いが、ブリを誰よりも旨そうに食べるところを男性に気に入られて結婚し、のちに娘のメガネをもうけた。ブリを頭に乗せた寿司ガールとなり、メガネの前に姿を現す。

カレイ

エピソード「カレイちゃん」に登場する。カレイを頭に乗せた寿司ガールで、性格も見た目も朴訥な女の子。セレブ気取りのいけすかないヒラメの寿司より自分を選んでくれたサキにお礼を言うため、律儀にもわざわざ家を訪れる。

サーモン

エピソード「ミス・サーモン」に登場する。サーモンを頭に乗せた寿司ガールで、金髪のノルウェー人女性。気性が荒く、自分を家に連れ帰った井波杏奈が髪の毛を黒く染めていることに激しく腹を立てている。

ホタテ

エピソード「ホタテちゃんとカッパちゃん」に登場する。ホタテを笠のようにかぶり、水干と呼ばれる簡素な和装スタイルの寿司ガール。カッパ巻きそのものである「カッパちゃん」を連れている。幽霊のカズナと出会い、彼女が死ぬに至った理由を聞く。

コーン

エピソード「コーンちゃん」に登場する。暴力的な彼氏にプロポーズされた若い女性と出会った寿司ガール。彼女に出会ってからずっと泣き続けている。「黙らんと潰すよ!」と脅された際には穴のような目、無機質なホラーっぽい表情になる。

タコ

エピソード「タコちゃん」に登場する。引きこもりの大貫和泉と暮らすようになった寿司ガール。いつも狭い空間を見つけては隠れている。彼女の顔をまねてメイクをした和泉は外の世界に一歩踏み出せるようになる。

いなりばあちゃん

エピソード「いなりばあちゃん」に登場する。女の子の隣の家に住んでいたおばあちゃんが、亡くなってから彼女の前に寿司ガールとなり現れた。母親と価値観が合わない彼女の話を優しく聞いてあげ、彼女の心の支えになる。

サヨリ

エピソード「サヨリ様」に登場する。中倉が一目惚れした幻想的で美しい寿司ガール。細身で白く、透明に光りながら部屋を旋回する。頭に巻いた身の部分が薄くて細いのでヘアスタイルのアレンジは多彩。

内田 (うちだ)

エピソード「アワビちゃん」に登場する。既婚男性で、妻とは上手くいっていない。穏やかで優しい性格で、志村とは寿司ガールのアワビが縁で打ち解け、連絡先を交換する。

アワビ

エピソード「アワビちゃん」に登場する。アワビを頭に乗せた寿司ガールで、目と鼻と耳がない。志村と内田の目には見える。彼らの家に交互にホームステイすることになる。

手巻き (てまき)

エピソード「手巻き姉さん」に登場する。女子高生が酒処「徳ちゃん」からお土産にもらってきた寿司ガール。カイワレの冠をつけたお団子ヘアの女性で、タバコを片手にお嬢の話に相槌を打つ呑気そうに見える人物。

ウニ

エピソード「ウニちゃん」に登場する。おかっぱの女性がお気に入りの皿に盛ったウニの軍艦の寿司ガール。おかっぱ頭にウニを乗せたヘアスタイルでサンタクロースの服装で現れた。おかっぱの女性に大切にされて仲良く過ごすことになる。

その他キーワード

寿司ガール (すしがーる)

頭に寿司ネタを乗せた女性。寿司皿に乗る程度の大きさで、いわば寿司の妖精のような存在。寿司ガールが見える人間は限られており、他の人間には普通の寿司に見える。寿司屋で出会った女性に家に持ち帰られ、一緒に過ごすというのが基本パターンだが、その目的などは不明。何かがきっかけとなり、自発的に姿を消す場合もある。

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