ヤング ブラック・ジャック

ヤング ブラック・ジャック

医療漫画の傑作として名高い手塚治虫の『ブラック・ジャック』の主人公、間黒男が天才医師になり、そしてモグリの闇医者ブラック・ジャックと呼ばれるようになるまでの若き日々を描いた作品。原作:手塚治虫、脚本:田畑由秋、漫画:大熊ゆうご。

正式名称
ヤング ブラック・ジャック
ふりがな
やんぐ ぶらっく じゃっく
漫画
原作
脚本
ジャンル
医療
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概要・あらすじ

名古屋の三流大学希志本越大学医学部の学生である間黒男は、子どもの頃に母子で大事故に巻き込まれ大けがを負い生死の境をさまようが、外科医、本間丈太郎の手術により奇跡的に一命を取り留める。しかし事故後、黒男の父親は怪我をした母子を捨てて逃げてしまった。手術代のあてのない黒男は取り立て屋の立入から手術代三億円を借りることになる。

しかし莫大な借金と利子の返済に追われながらも黒男は憧れの本間に近づくために勉強と技術を磨き続けていった。時は経ち医師になってからも借金の返済のため、医療報酬とは別に法外な金銭を要求することや、危ない治療に携わることもあった。あるとき黒男はマフィアのドンゴブリンの心臓移植に携わったことをきっかけに日本の医学会を追われ、医師免許を剥奪されてしまう。

表社会で医師を続けられなくなった黒男だったが卓越した才能と技術は既に世に轟いており、無免許で奇跡的な手術を行うモグリの天才闇医者ブラック・ジャックと呼ばれ、裏社会で暗躍するようになっていった。

登場人物・キャラクター

間 黒男 (はざま くろお)

1946年生まれ、22歳男性。顔に手術によるつぎはぎのような痕がある。他人と馴れ合わない性格と無口さ、鋭い目つきから得体の知れない存在として大学内で知られている。事故で命を助けてくれた恩人の外科医本間に近づくため日々技術を磨き続け、横浜市立浜川高校を優秀な成績により卒業。希志本越大学医学部に入学し医学生となる。 事故の手術代三億円と学費のため日々の生活は苦しく、チキンラーメンを主食にし、週に一度だけ定食屋のカレーを楽しみに過ごしている。犬を手術で助けた際にお礼にもらったボンカレーを食べ感動し、以来ボンカレーを好物としている。医大を卒業後は医師となるもマフィアのドンゴブリンの心臓移植に携わったことにより医師免許を剥奪されてしまう。 しかしその優れた技術を評され、神の腕を持つことからブラック・ジャックと呼ばれるようになる。

(やぶ)

栗毛の髪を持つ男性。間の住まいの近所に住む医師で、父親が残した薮診療所を継いでいる。ニューギニア戦線に戦場医師として従軍したことによるPTSDで、患者を診療することができず、多大な借金を持つ。PTSDを克服するためにベトナムのサイゴンの病院で働く事を決める。

立入 灯郎 (たちいり とうろう)

立入金融に勤務する黒いハットにスーツ、黒ぶち眼鏡に口ひげをこさえた年齢不詳の取り立て屋。裏社会の住人である。金銭の貸与だけでなく臓器売買にも手を染めている。

岡本 舞子 (おかもと まいこ)

希志本越大学医学部に通うインターン生。立派な医師になるため海外にも手術を見学にいくなど日々勉学に励んでいる。熱心で活動的な性格である。

本間 丈太郎 (ほんま じょうたろう)

男性の外科医師で、間の手術で奇跡を起こした医師として一躍有名になった。手術の内容を「ある身障者の記録」として発表している。手術の際に間の体内にメスを置き忘れるというミスから罪悪感に苛まれていた。

月宮 (つきみや)

間の中学の同級生。町工場の下働きをしていたが、仲間と三億円事件を共謀し、仲間割れから身元がわからないぐらいの大怪我をする。治療を受けた病院で身元を勘違いされ、間と瓜二つな容姿に整形される。怪我の後遺症で短期記憶しかできないという障害を持つ。

キリー

『ヤングブラック・ジャック』の登場人物の男。アメリカ軍の軍医。患者がいるところなら敵が潜んでいるかもしれない場所にも単独でパラシュート降下するなど、手段を選ばずどこにでも行く一風変わった医師。与えられた条件の中で最大のパフォーマンスを引き出すのが得意で、その経験に基づいたテクニックには間も一目置いている。

リーゼンバーグ教授 (りーぜんばーぐきょうじゅ)

高くてりっぱな鷲鼻を持ち、眼鏡をかけている男性で、脳外科のエキスパート。戦闘ストレス障害にも詳しい。ボストン大学に所属する大脳医学の権威であるが、Dr.リンゲと呼ばれていたころ、ユダヤ人組織から追われていた。自分の研究と引き換えにCIAから偽名とアメリカ国籍を与えられ、保護を受けている。

トマス・ウイリアムズ (とますういりあむず)

ベトナムに派兵されたアメリカ人の男性。ベトナム戦争でリンチャン村を全滅させる作戦に参加し、その後PTSDに苦しめられる。復讐をしようとするベトナムの組織に追われている。PTSD克服のため、生きる事に目標を持つよう薮に進言され、役者を目指し、ピエロに扮して劇場に立つパントマイムの達人になった。

Dr.ジョーカー (どくたーじょーかー)

裏社会の医師。性別、年齢や素性も一切不明だが、あらゆる臓器の移植手術をすることが可能で、金さえ積めばどんな移植も引き受ける。裏社会の住人たちにDr.ジョーカーと呼ばれている。

矢島 俊司 (やじま しゅんじ)

横浜市立浜川高等学校野球部のピッチャーで、プロ野球選手を目指す17歳の男子高校生。ナイフで刺され下半身不随になる。体に障害が残りプロ野球選手への夢は途絶えるが、車椅子バスケに出会い、パラリンピック出場を目指すようになる。車椅子バスケを一般の人々に普及する活動をし、医療器具メーカーに勤めることになる。

八角 (やすみ)

大病院の教授。医局で助教授をしていたDr.本間から論文を盗み研究を横取りする。その論文を自分の研究として発表して教授選に勝ち、現在の地位を手に入れた。

滝沢先生 (たきざわせんせい)

『ヤングブラック・ジャック』の登場人物の男性。整形外科医で、スポーツをすることが運動機能障害の治療に役立つと唱える。ドイツ人医師ルードイッヒ・グッドマン博士に師事し、車椅子の患者の治療の一環としてスポーツすることを推奨した。

百樹 丸雄 (ひゃっき まるお)

優秀な男性外科医師。希志本越大学研究室に所属し、義手の開発、研究をしている。自身も怪我のため手足がなく能動義手を着けている。

クレジット

協力

手塚プロダクション

医療監修

後藤伸正

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