帰宅途中で嫁と娘ができたんだけど、ドラゴンだった。

嫁と双子の娘ができた

42年前に人間の世界と異世界空間が衝突した結果、現在では異なる種族が共存するようになった世界で暮らす風待薫平は、高校2年に進級する直前の春休みに家族そろって新しい街に引っ越してきた。必要な物を買いそろえた薫平は、帰り道で子供が誘拐されて困っている龍種族の少女のアオイノウン・ドラゴライン（アオイ）と出会い、無事にアオイの子供を救出する。子供が包まれている風呂敷を広げるとそこには二つの卵があり、薫平が卵を持った瞬間に両方とも割れ、そこから二人の赤ちゃんが生まれる。生まれた赤ちゃんは薫平のことを父親と認識して懐き、アオイも薫平のことを子供の父親で自分の夫と言い始める。さらに、赤ちゃんには薫平が持つ免疫力をアオイを通じて与える必要があることが判明したため、薫平はアオイと、双子の赤ちゃんのジャジャとナナと共に、自分の実家でいっしょに暮らすこととなる。

大変だが充実した子育て

龍種族の少女のアオイノウン・ドラゴライン（アオイ）、アオイの双子の娘であるジャジャとナナといっしょに暮らし始めた人間の風待薫平は、初めての子育てに悪戦苦闘していた。父親や弟の風待翔平に協力してもらいながら、手探りで夜泣きやお風呂に入れる経験を重ねていく。赤ちゃんに必要なものをまとめて買うため、ショッピングモールに出かけた薫平とアオイたちは騒動に巻き込まれるものの、薫平の幼なじみである三隈夕乃によって窮地を脱する。しかしアオイと夕乃が、お互いの自己紹介をして薫平との関係を伝えると、二人のあいだに不穏な空気が流れるのだった。

小説

本作『帰宅途中で嫁と娘ができたんだけど、ドラゴンだった。』は、不確定ワオンの小説『帰宅途中で嫁と娘ができたんだけど、ドラゴンだった。』を原作としている。原作小説版は、不確定ワオンが「小説家になろう」に投稿していた同名小説で、オーバーラップから刊行された。イラストはカットが担当している。