常習盗賊改め方 ひなぎく見参!

常習盗賊改め方 ひなぎく見参!

義賊として町を騒がす石川夢幻斎を捕らえる専門課の石川夢幻斎対策課に所属する如月雛菊は、初めて夢幻斎の捕り物に出動することになった。雛菊と姉の如月椿、そして奉行所から移動してきた石川剣による夢幻斎の捕り物活劇。「ガンガンWING」1998年7月号から2001年9月号まで掲載された作品。

正式名称
常習盗賊改め方 ひなぎく見参!
ふりがな
じょうしゅうとうぞくあらためかた ひなぎくけんざん
作者
ジャンル
怪盗・泥棒
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概要・あらすじ

如月雛菊は、閑古鳥の鳴く石川夢幻斎対策課の一員。ある日、石川剣という新メンバーがやって来た際、雛菊は剣の手にあった夢幻斎の予告状を初めて目にする。それまで雛菊は対策課員として昼行灯な生活を送っていたが、夢幻斎の予告状を見たその日から、夢幻斎を追いかけることに注力するようになった。そうして活動するなか、雛菊は剣に惹かれていくが、同時に自分が追う対象である夢幻斎にも心を奪われていく。

揺れ動く心を抱えながら、雛菊は夢幻斎を追い続ける。

登場人物・キャラクター

如月 雛菊 (きさらぎ ひなぎく)

如月家の次女。石川夢幻斎対策課所属の16歳の少女。猪突猛進タイプで、石川夢幻斎を追う時も明るく元気。ちょっとおっちょこちょいなところがあるが、基本的には何事にも諦めず立ち向かっていく真っすぐな性格。石川剣と夢幻斎が同一人物ではないかと疑っている。剣に惹かれつつも、敵対する夢幻斎にも惹かれていく。

如月 椿 (きさらぎ つばき)

如月家の長女。石川夢幻斎対策課の課長を務める23歳の女性。普段は閑職の課長らしく、ぼーっとして石川夢幻斎の捜査にはあまり関わらない。しかし、いざという時には高い身体能力を活かし、手裏剣や暗器などを用いて夢幻斎を追い詰めることができる稀有な存在。

如月 小梅 (きさらぎ こうめ)

如月家の三女。子供らしく自分が拾ってきた狸を健気にかばう一面もあるが、石川剣に対して如月雛菊のことを好きなのかどうかはっきりしろと迫ったりと、ませた言動を見せることもある。剣と雛菊のじれったい関係を、如月椿とともに心配している。

石川 剣 (いしかわ つるぎ)

石川夢幻斎対策課所属の少年。奉行所から対策課に異動してきた。温厚かつ真面目な性格で、掃除は隅から隅まできっちりやるほど綺麗好き。その正体は石川夢幻斎で、ささらとともに義賊として暗躍し、悪人に奪われた物品を盗んでいる。如月雛菊に好意を寄せているが、石川家と如月家の因縁の前に、躊躇している。

石川 夢幻斎 (いしかわ むげんさい)

江戸の町の義賊。盗品や奪われたものを取り返す泥棒で、石川夢幻斎対策課によって追われている。ささらとともに行動しており、真砂弓に情報収集を依頼している。身体能力がずば抜けて高く、彼を追い詰められるのは、今では如月椿のみとなっている。

ささら

石川剣、石川夢幻斎とともにいる猫。本来は「簓」という人間だったが、死ぬ間際に「まだ死にきれない」と、猫に精神を乗り移した。石川家と如月家の因縁を一番よく知っており、如月家が好きではない。それゆえに石川夢幻斎が如月雛菊に捕まることがないか、心配している。

真砂 弓 (まさご ゆみ)

代々石川家に仕える真砂家の女性。普段は紫紺太夫として生計を立てているが、その裏で官僚などの口から情報を漏らすように誘導している。その情報をもとに石川夢幻斎は狙う獲物を決めており、いわば夢幻斎専用の情報屋である。

如月 竹千緒 (きさらぎ たけちお)

昔、ささらが「簓」と呼ばれていた時代にいた青年。猫を助けたことで、ひどく怪我を負った石川五右衛門とともに簓の前に現れる。石川五右衛門を親友として認めており、彼の助けになりたいと常日頃から思っている。簓のことが好き。

石川 五右衛門 (いしかわ ごえもん)

昔、ささらが「簓」と呼ばれていた時代にいた青年。猫を助けたことで、ひどく怪我を負った状態で如月竹千緒とともに簓の前に現れる。初代の石川夢幻斎で、最後は盗みに失敗し倒れて、簓にみとられる。如月竹千緒に水晶の刃を託した人物。

集団・組織

石川夢幻斎対策課 (いしかわむげんさいたいさくか)

石川夢幻斎を捕まえるために結成された部署。課長は如月椿。石川夢幻斎が現れるまでは、閑職として暇な日々を送っていたが、石川剣が来て以来、夢幻斎がらみの事件が頻発するようになり忙しくなった。夢幻斎専用に組織されたため、江戸の捕り物専門の人々より身体能力の高いメンバーが集められている。

場所

誓いの桜 (ちかいのさくら)

如月家に伝わる誓いの桜。ここで叫んだことは実現するといわれており、如月雛菊はここで「石川夢幻斎を絶対に捕まえる」と叫んだ。ささらにとっては石川五右衛門と如月竹千緒との因縁があり、忌み嫌う場所である。

その他キーワード

水晶の刃 (すいしょうのやいば)

如月家に代々伝わる宝。幼い頃、如月雛菊が母から、いつか雛菊が大人になったら託すと言われていた。しかし、その約束を果たせぬまま母は他界してしまい、水晶の刃を受け取れなかった。水晶の刃自体は小さく、雛菊の手に収まるほど。

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