噂の武士

噂の武士

客寄せのために宿屋に雇われた武芸者の悲哀を描いた時代劇。

正式名称
噂の武士
ふりがな
うわさのぶし
作者
ジャンル
時代劇
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

温泉宿を訪れた若い武士・平田は、ただならぬ雰囲気を持つ武芸者と相部屋となる。その立ち居振る舞いや、背中の刀傷、播州の浪人であることなどから、武芸者が宮本武蔵であると確信する。やがて武蔵と思しき武芸者は評判となり、宿屋に人が集まるが、その正体は宿屋に雇われた客寄せだった。その事実を知った平田は、才能があっても世に出られない武芸者の悲哀と、生きることの厳しさを痛感し、武芸者の生き方に感銘を受ける。

つげ義春が本格的にメジャー青年誌で活動を始めるきっかけとなった作品。

登場人物・キャラクター

平田 (ひらた)

『噂の武士』の主人公で語り部。甲府の若い武士。休暇で温泉地に逗留した際、ただならぬ雰囲気の武芸者と相部屋になる。武芸者の背中に大きな刀創を発見したり、木彫りの彫像を作る姿を見て、剣豪・宮本武蔵だと確信する。

武芸者 (ぶげいしゃ)

身の丈六尺の大男で、女子供が見たらヒキツケを起こすのではと思われる異相の持ち主。播州牢人を名乗る。主人公の平田と温泉地の宿で相部屋になり、背中の刀創のせいで風呂嫌いであることや、六十度に及ぶ戦いのことを話す。また、おもむろに彫像を彫るなど、剣豪・宮本武蔵であるかのように振る舞う。じつは宿屋に雇われた客寄せだが、碁や剣術の腕前は一流。

宿の主 (やどのあるじ)

主人公の平田が泊まった宿屋の主人。身延帰りの団体客のために部屋がいっぱいで、平田に武芸者との相部屋をお願いする。平田に武芸者が宮本武蔵だと告げられ、大喜びで世間に吹聴して回る。

SHARE
EC
Amazon
logo