彼女のイデア

彼女のイデア

自分の容姿に自信のない少女の日向いとは、あこがれの美少女モデルの澄花とひょんなことから友達になった。抱いていたイメージと現実の彼女とのギャップに戸惑いつつも友情を育んでいく、いとの姿を描いた青春物語。「WEBデンプレコミック」に掲載の作品。

正式名称
彼女のイデア
ふりがな
かのじょのいであ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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あらすじ

第1巻

校則の厳しい女子高に通う日向いとは、自分の容姿に自信が持てず、スカートやリボンといった女の子らしいファッションやメイクを極力避けていた。そんな彼女は、中学2年の時に街で偶然見かけたポスターで、同じ歳の美少女モデルの澄花に心を奪われ、それ以来熱心なファンとなる。いとにとって澄花は、自分のしたいことを代わりに叶えてくれるあこがれの存在となっていた。ある日、いとは街中で偶然澄花に出会い、成り行きでいっしょにファミリーレストランで食事をすることになる。しかし、マネージャーへの愚痴をこぼし、我儘な態度を見せる澄花に失望したいとは、逃げるようにその場をあとにする。後日、立て替えてもらった食事代を渡すために学校までやってきた澄花に、いとは自分のあこがれの存在である澄花のイメージを汚さないで欲しいと思いのたけをぶつける。そして戸惑う澄花に対していとは勢いあまって、理想の澄花を作ってあげると約束してしまう。(第1面「汚さないで」。ほか、4エピソード収録)

第2巻

澄花から告白されたものの、あこがれの澄花が自分なんかを好きになるわけがないと、日向いとは澄花を拒絶してしまう。その後、熱を出して学校を休んでいたいとのお見舞いにきた早坂知世は、いとの相談を受けて「蛙化現象」の話をする。蛙化現象とは、好きな人から好意を向けられると、急にその人が嫌いになってしまうという心理現象だった。それは自分に自信が持てないから、自分を好きになった相手の気持ちが理解できないというもの。いとは、澄花を遠くから見てるだけで幸せだったのに、友達になったために自分が澄花を汚してしまい、お互い傷ついてしまったと嘆き悲しむ。一方の澄花も心にぽっかり空いた穴を無理して仕事で埋めようと考え、もういとには会わないと決めていた。(第6面「特別じゃない」。ほか、4エピソード収録)

登場人物・キャラクター

日向 いと (ひなた いと)

凪白高校に通う女子高校生。自分の容姿に自信が持てず、スカートやリボンといった女の子らしいファッションやメイクを極力避けており、髪もショートカットにしている。中学2年の時に街で偶然ポスターを見かけ、同じ歳の美少女モデルの澄花に心を奪われ、それ以来熱心なファンになった。ひょんなことから澄花と知り合って親しくなり、澄花の我儘ぶりに戸惑いつつも、澄花が自分の理想のイメージどおりになるよう協力していた。自分に告白してきた澄花を受け入れられず、一時は距離を置いていたがのちに和解する。

澄花 (すみか)

人気絶頂の美少女モデル。8歳からモデルを始め、14歳の時に大手化粧品会社の広告に起用されたことをきっかけにブレイクする。主に10代から20代の女性から絶大な支持を得ており、最近は女優としても活躍している。実際には世間知らずで我儘なところがあり、いつもマネージャーの鈴山を振り回している。ひょんなことから知り合った日向いとと親しくなり、あこがれのイメージを汚さないで欲しいと真剣に叱ってくれた彼女のことを気に入り、プライベートでもなかよくなっていく。

鈴山 (すずやま)

澄花のマネージャーを務める若い男性。我儘な性格の澄花に振り回されることが多いが、鈴山自身は優しい性格で澄花のことを怒ったことがない。一方で強引なところは澄花と似ており、日向いとをドラマのエキストラとして出演させようとする。

早坂 知世 (はやさか ともよ)

凪白高校に通う女子高校生。日向いとの親友で、クラスは異なるが、昼休みにはいっしょに弁当を食べるほど仲がいい。いとからは「よーちゃん」と呼ばれている。いとと同じく澄花の大ファン。

美那 (みな)

日向いとの家の近所に住んでいた女性。いとと親しくしており、いとからは「美那お姉ちゃん」と呼ばれていた。いとのあこがれの存在であり、いとが凪白高校に進学を決めたのも美那の母校だからという理由だった。表面ではいとに対して優しい態度で接しているものの、実はなんでも言うことを聞く知り合い程度の認識で、いとに本音がバレて彼女を深く傷つけた。

不破 たつき (ふわ たつき)

凪白高校に通う女子高校生。早坂知世の幼なじみで、同じクラスに在籍している。ボーイッシュな見た目で、ぶっきらぼうな態度を取るものの、素直でまっすぐな性格をしている。入試ではトップの成績を収め、新入生代表のあいさつを行なった優等生。知世を介して、日向いとともなかよくなる。

宮奈 (みやな)

現在売り出し中の女優。同じドラマで共演している澄花にあこがれており、撮影後、澄花に友達になって欲しいと申し出る。

一臣 (かずおみ)

澄花の叔父。澄花の母親である早苗の弟。澄花からは「カズ君」と呼ばれ、慕われている。現在は恋人の部屋でいっしょに暮らしており、元々住んでいたマンションの部屋を澄花に貸している。澄花に対してまったく気遣いを見せない早苗の態度に心を痛めている。

早苗 (さなえ)

澄花の母親。もともと澄花がモデルとして頑張ってきたのも早苗に褒めてもらいたいという思いからだったが、澄花には愛情を注がず、関係は冷え切っている。しばらく海外に行っており、久しぶりの帰国で偶然、日向いとと知り合う。8年ぶりに会った澄花には声も掛けず、未だに関係は悪いまま。

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