ガールメイキル

ガールメイキル

マフィア同士の壮絶な抗争が行なわれている、とある中華街が舞台。15歳にしてマフィアの殺し屋をしている少女が、元サラリーマンの青年に恋する様を描いた悲恋ラブストーリー。

正式名称
ガールメイキル
ふりがな
がーるめいきる
作者
ジャンル
悲恋
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あらすじ

第1巻

五本木アキは20年ぶりに故郷の中華街に戻って来て、レンタルビデオ店「アーカイブ」で住み込みの仕事を始めた。そこに芽衣三里桂らが引っ越して来て、その友人の留華とも親しくなる。しかし、アキは彼ら三人がマフィア組織「麗郷」の構成員である事を知ってしまう。しかも留華は対立するマフィア「龍の髭」に内通していた事が発覚し、アキの目の前で芽衣によって殺害される。このままこの街にいていいのか悩み始めるアキだが、何故か芽衣に懐かれてしまう。ある日、ケガをしたと出会ったアキは、彼が芽衣らと対立する龍の髭の一員である事を知りつつも司を助け、司の妻であるとも親しくなる。だが司は、上役である神泉から命じられ、芽衣に銃口を向ける。

第2巻

芽衣に返り討ちにされ、五本木アキの目の前で首を搔き切られて死亡する。神泉は芽衣を抹殺するため、さらに御堂という男を刺客として送り込む。御堂はアキを人質に取り、芽衣を呼び出す。そして芽衣は三里桂馬目と共にアキを救助するためにやって来る。御堂に危うく強姦されそうになった芽衣だったが、その場に落ちていたビール瓶で御堂を殺害、からくも窮地を脱する。血まみれの芽衣に対し、アキは自分は芽衣の味方であると告げる。その後、殺しではなく運び屋の仕事を任された桂と芽衣は、桂の友人の売人が大ケガを負わされ、倒れているのを発見する。

第3巻

マフィア組織「麗郷」の関係者が次々に殺される事件が起こる。三里桂も襲われ、重傷を負う。犯人が芽衣に対してメッセージを送って来た事から、その正体は芽衣の双子の弟、羅衣ではないかと疑われた。芽衣はほとぼりが冷めるまで身を隠す事にする。一方、連続殺人犯の魔手はついに馬目にまで及ぶ。レンタルビデオ店「アーカイブ」に籠城していたのは羅衣ではなく、その仲間の少年であったが、少年は桂の手で射殺される。馬目の葬式のあと、知人に誘われて売春宿に行ったアキは、そこでと再会する。

第4巻

五本木アキは思わずを、売春宿から脱走させてしまう。そしてその際に、「龍の髭」の関係者である売春宿の見張りを殺害してしまう。アキは律をとりあえず自宅に匿い、そのまま一夜を共にする。たまたまアキのもとを訪れようとしていた芽衣が、それを目撃する。その後、律は手首を切って自殺してしまう。人を殺し、そして律の死体の処理を「麗郷」に依頼した事で、完全に泥沼にはまってしまったアキは、麗郷の幹部である八雲から、組織の一員となるよう命じられる。だがアキはマフィアにはまったく向いておらず、芽衣以外にはそれを歓迎する者はいなかった。アキは八雲の前で土下座して、自分の命と引き換えに芽衣を組織から抜けさせてほしいと頼み込む。意外にも八雲はそれを受け入れ、アキに芽衣と共に中華街を去るように命じるのだった。そしてその夜、芽衣はアキに愛を打ち明け、自分を抱いてほしいと告げる。

登場人物・キャラクター

五本木 アキ (ごほんぎ あき)

レンタルビデオ店「アーカイブ」で住み込みで働いている青年。年齢は26歳。もともと中華街の出身で、街を離れてサラリーマンをしていたが、リストラされて故郷に戻って来た。アーカイブに引っ越して来た芽衣と親しくなり、徐々にマフィアとのかかわりを深めていき、最終的にはマフィア組織「麗郷」に所属する事になる。料理が得意。

芽衣 (めい)

マフィア組織「麗郷」に所属している殺し屋の少女。年齢は15歳。西澳島の出身で、レンタルビデオ店「アーカイブ」の裏に住んでいる。人を殺す事を何とも思っていないが、それは幼さ故の事であると八雲には評されている。五本木アキと親しくなり、やがて恋愛感情を抱くようになる。

三里 桂 (さんり かつら)

マフィア組織「麗郷」に所属している若い男性。同性愛者で、オカマ口調でしゃべる。五本木アキとも親しくなり、芽衣と共に友人関係を築いていく。しかし、アキが組織にかかわるようになってからは距離を置くようになった。

留華 (るか)

マフィア組織「麗郷」に所属している若い女性。芽衣や三里桂の友人で、日頃から行動を共にしていた。しかし、麗郷と対立している組織「龍の髭」に内通していた事が発覚し、芽衣の手によって殺害される。

馬目 (まのめ)

レンタルビデオ店「アーカイブ」を経営している壮年男性。マフィア組織「麗郷」に所属しており、かつては凄腕の殺し屋であったが、現在は半分隠居の身にある。過去に、子供の前でその親を殺してしまった事があり、その時の事が現在もトラウマになっている。のちに、その子供が成長した少年に殺される。

八雲 (やくも)

マフィア組織「麗郷」に所属している若い幹部の男性。芽衣を拾って、殺し屋としての技術を仕込んだ人物で、芽衣には「八雲先生」と呼ばれている。一見すると冷徹そうに振る舞っているが、芽衣にだけは情を見せる事があり、芽衣が五本木アキと共に組織を足抜けする事を無条件で認めた。

神泉 (しんせん)

マフィア組織「龍の髭」に所属している若い幹部の男性。いかにも悪党然とした残忍で狡猾な人物。まず勝ち目がない事を承知のうえで、司を芽衣にけしかけた。その後、司の妻であった律を売春宿で働かせるようになる。最後は組織内の対立で粛清され、自ら銃で頭を撃ち抜いて死亡する。

御堂 (みどう)

マフィア組織「龍の髭」に所属している青年。一見、弁舌さわやかなタイプだが、実際には非常に凶暴な性格をしている。自分の部下であろうと、気分次第で見境なく暴力を振るう。また「真性のロリコン」で、少女にしか性的興味がない。対立組織の殺し屋である芽衣を毒牙にかけ、また殺害しようと罠にはめたが、逆に返り討ちにされて死亡した。

(つかさ)

マフィア組織「龍の髭」に所属している青年。律の夫。麻薬の売人をしていたが、抗争に巻き込まれて大ケガを負ったところで、たまたま五本木アキと出会い、闇医者に連れて行ってもらったのが縁で親しくなる。のちに上役である幹部の神泉から芽衣の殺害を命じられたが、芽衣に返り討ちにされて死亡した。

(りつ)

レンタルビデオ店「アーカイブ」の近くにある喫茶店でウェイトレスをしている女性。年齢は26歳。司の妻で、妊娠中だった。司の死後、神泉によって売春婦にされていたところで、五本木アキと再会する。アキによって売春宿からは救出されたが、その後手首を切って自殺する。

羅衣 (らい)

マフィア組織「龍の髭」に所属している少年。年齢は15歳。西澳島の出身で、芽衣の双子の弟。外見はあまり似ておらず、芽衣よりもかなり背が高い。以前は麻薬密売やマフィアを憎んでいたが、目の前で母親がマフィアではなく、同じ島の住民に犯され殺されるところを目撃して以来、自分が権力者の座に就く以外に地獄から抜け出すすべはないと考えるようになり、現在は龍の髭の一員として暗躍を続けている。

少年 (しょうねん)

マフィア組織「龍の髭」に所属している殺し屋の少年。羅衣とは同じ幹部のもとで共に仕える間柄であり、羅衣から芽衣の事を聞かされ、芽衣に一方的で偏執狂的な愛情を抱いていた。のちに自分の親の仇である馬目を殺害したが、三里桂によって射殺された。

集団・組織

麗郷 (れいきょう)

芽衣、三里桂、馬目らが所属しているマフィア組織。芽衣の直属の幹部は八雲。「龍の髭」と抗争状態にあり、血なまぐさい殺し合いを繰り広げている。のちに五本木アキも、「麗郷」の一員として加わる事になる。

龍の髭 (りゅうのひげ)

羅衣、神泉らが所属しているマフィア組織。「麗郷」と抗争状態にあり、壮絶な殺し合いを繰り広げている。会長と呼ばれるトップの下に神泉ら四人の幹部がいる。会長が引退を宣言しているため、現在、その跡目を巡って内部でも争いがあり、それが波及して麗郷との抗争が続いている。

場所

アーカイブ

馬目が経営しているレンタルビデオ店。広い住居エリアがあり、五本木アキは住み込みで仕事をしている。芽衣、三里桂は店を手伝う事はないが、そこに住んでいる。店はただのレンタルビデオ店なのだが、背後にはマフィア組織「麗郷」がかかわっている。

西澳島 (さいおうとう)

芽衣と羅衣が生まれた島。中華街からは非常に遠く、船で1週間ほどかかる。「龍の髭」の支配下にあり、西澳島には広大な畑があって、大規模な麻薬栽培が行われている。芽衣は羅衣と共に西澳島に帰る事を夢見ていたが、羅衣は既に故郷に帰る意思はない。

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