影男

影男

貸本時代から活躍を続けた劇画作家、佐藤まさあきの代表作のひとつ。凄腕の殺し屋として名を馳せる主人公・影男の復讐の旅と、彼を狙う者たちとの戦いを描く。三白眼にソフト帽がトレードマークの主人公・影男の強烈なキャラクターが非常に強烈な印象を残す。

正式名称
影男
ふりがな
かげおとこ
作者
ジャンル
裏社会・アングラ
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概要・あらすじ

凄腕の殺し屋として暗黒街のボスたちから恐れられる影男は、資産家錦城から奇妙な依頼を受けた。現職の総理大臣である二階堂の私邸にある青銅の如来像を盗み出して欲しいというのだ。違和感を覚えつつもその依頼を受けた影男は、首尾よくその依頼を果たしたが、その直後愛用の無音拳銃が盗まれてしまう。さらに時を同じくして二階堂が何者かに銃撃され死亡してしまった。

事件の謎と無音拳銃の行方を追う影男は、数々の罠を切り抜け、ついに黒幕が錦城であることを突き止める。単身錦城の元に乗り込み無音拳銃を取り戻すことに成功した影男だったが、青銅の如来像を巡る暗闘は、まだ始まったばかりだった。

登場人物・キャラクター

影男 (かげおとこ)

三白眼にソフト帽、白のスーツがトレードマークの凄腕の殺し屋。その名は暗黒街に鳴り響いており、多くの者から死神のごとく恐れられている。その一方で、善人の殺しは決して引き受けないことでも知られている。かつて己の両親を破滅させた暗黒街の男たちへの復讐を果たすため、殺し屋として生きる道を選んだ。

錦城 (きんじょう)

二階堂総理大臣の私邸から青銅の仏像を盗み出すことを影男に依頼した人物。首尾よく依頼を果たした影男から無音銃を盗み出し、それを使って二階堂を殺害する。これにより影男の敵となり、以後青銅の仏像を巡って激しい戦いを繰り広げた。

二階堂総理大臣 (にかいどうそうりだいじん)

日本国総理大臣を務める初老の政治家。私邸の警備をごろつきのような男たちに任せているが、錦城の話では善人であるらしい。所有していた青銅の仏像を影男によって奪取された上に、錦城の手の者によって殺されてしまった。

二階堂 美香里 (にかいどう みかり)

二階堂の愛娘。青銅の仏像を狙って二階堂の私邸に侵入した影男と出会い、婚約者がいるにもかかわらず影男に心を奪われてしまう。

謎の美女 (なぞのびじょ)

影男の前にたびたび姿を見せる謎の女性。追い詰められた影男を一度ならず救っている。後に瑠美という名が判明し、その父親が青銅の仏像を巡る陰謀に関わっていた人物だったことが明かされた。

御手洗 巌 (みたらい いわお)

さびれた港町を根城に、地下カジノやキャバレーで荒稼ぎしていた男。錦城と繋がっており、その指示で影男の命を狙った。実は影男の親の仇のひとりであり、影男の手によってその命を失った。

(かげ)

数多くの殺し屋を統べる暗殺魔団の首領。錦城の依頼により、影男の殺しを請け負う。常に能面のような仮面を付けており、標的にも依頼者にも素顔を晒さない。

その他キーワード

青銅の仏像 (せいどうのぶつぞう)

戦時中に日本軍が秘匿していたダイヤモンドの隠し場所が記された仏像。当初は青銅の仏像と呼ばれていたが、後に青銅の如来像と記されるようになった。全部で3体あり、全てをそろえることで、ダイヤモンドの在り処が判明するらしい。

無音銃 (むおんじゅう)

『影男』に登場する銃。最初のエピソードで影男が入手した銃。いかなる技術によるものか、銃弾の発射音がないため、暗殺には最適の銃である。影男の言によれば、ナチス親衛隊のために作られた幻の銃であり、消音器付きの銃のように発射音を下げるのではなく、発射音自体がゼロなのだという。

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