忍闘炎伝

忍闘炎伝

戦国時代に裏で暗躍する悪魔と、特殊な力を持つくノ一の戦いを描いた忍者漫画。悪魔との忍術を駆使した激しい戦いだけでなく、くノ一の衣装が乱れて上半身が露出するセクシーな場面も多い。「コミックノーラ」'97年9月号から'98年9月号にかけて連載された。

正式名称
忍闘炎伝
ふりがな
ほむらでん
作者
ジャンル
侍・忍者
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概要・あらすじ

応仁の乱を発端として80年以上続く戦国の世、日本にはいつの間にか悪魔が入り込み戦が長引くように裏で暗躍していた。悪魔が尾張の国の清洲城にいることを知った伏姫は、蜉蝣を内偵を送り込み情報収集を開始。そして伏姫は蜉蝣から悪魔が行動を開始したことを知り、紅幻衆花火千代美々お紺を派遣するのだった。

清洲城に着いた3人は悪魔と死闘を繰り広げるものの、悪魔の力に徐々に追い詰められていく。絶体絶命のピンチに陥った時、崩れた足場の下から炎とともに1人のくノ一が現れる。

登場人物・キャラクター

花火 (はなび)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。見た目は少女だが、幼い頃から厳しい修行をしており身体能力は非常に高い。火や爆発する忍術を使い、「火柱の花火」とも呼ばれる。また「忍法朧炎」という術で自分の生命力を増大させることで、一時的にほむらに変身できる。性格は素直で仲間想い。自分のことを命がけで守ってくれた日吉丸に好意を寄せる。

ほむら

花火が忍法朧炎で変身した姿。花火の時より体は大きくなり、見た目は大人の女性。また口調や性格も変化し、ほむらの時は強気になる。戦闘能力は花火の時の数倍あり、紅幻衆の中でも最強に近い。ただし変身していられる時間は四半時(30分)で、ほむらの正体が花火であることはごく一部の者以外には秘密となっている。

千代美々 (ちよみみ)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。花火よりは年上の女性で、性格は強気。幻影を見せる術や自分の体を2つに分ける術が使え、「幻狐の千代美々」とも呼ばれる。また胸にコンプレックスがあり、自分の胸を小さいと言った日吉丸には、知り合った直後はきつくあたっていた。

お紺 (おこん)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。花火より体の小さい少女だが、自分より数倍大きい岩を軽々持ち上げられる怪力を持ち、さらに音で物を破壊する忍術を使える。そのため「音狸のお紺」とも呼ばれる。花火や千代美々とともに清洲城に攻め込み、手のひら型の悪魔ベルストロフに捕まった花火を助ける。

日吉丸 (ひよしまる)

花火、千代美々、お紺が清洲城で出会った少年。尾張の中村の出身で、8歳の時に悪魔に父親を殺されている。それ以降、仇を討つために悪魔を追い続ける。3日前に清洲城を見つけて単身潜入したが、出口がわからなくなってさ迷っていたところで悪魔と戦う花火たちを見つけて助太刀した縁で行動をともにする。前向きで明るい性格だが、やや無鉄砲。 父親が殺されて以来、額には悪魔が集まってくる紋様がある。今は日吉神社の神主によって封印されているが、この紋様が自分につけられた目的と消し去る方法を探している。

蜉蝣 (かげろう)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。「常闇の蜉蝣」とも呼ばれる女性で、決して自身が死ななくなる術が使える。そのため敵地へ最初に潜入して情報を収集する任務にあたることが多い。戦闘能力は紅幻衆の中でも一、二を争うほど高い。

伏姫 (ふせひめ)

紅幻衆の頭領の女性。戦で両親を失くした娘を保護し、希望するものには忍術を教えている。それが過酷で危険なことを強いていることをわかっているが、戦をあおる悪魔を根絶して平和な世を作るために心を鬼にしている。現場から退いて長いものの、戦闘能力は蜉蝣並に高い。戦国の世を終わらせる力を持つ「日吉丸」という名前の人物を長年探しており、花火たちが知り合った日吉丸がそうなのか見極めようとする。

ヤツフサ

常に伏姫の近くにいる犬。体は大きくて人語を話すことも可能。悪魔に襲われて洞窟が崩壊した時、身を挺して落下する岩から伏姫を守る。

銀月 (ぎんげつ)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。悪魔との戦いに備えて魔術を学ぶために17年前に西洋に渡る。しかし悪魔について調べるほど悪魔の世界に魅了されていき、ついに悪魔を召喚して悪魔側に寝返る。

アンジェラ

銀月が西洋で保護した少女。両親を魔女狩りで失っている。銀月から悪魔と戦う知識を教えてもらい、銀月のことを母や姉として慕っている。銀月が悪魔の仲間になったと告白した時も最後まで銀月を説得し、銀月が完全に悪魔になると銀月の跡を継いで新たな紅幻九人衆になる。

鯖音 (さばね)

紅幻衆のくノ一で、中心戦力である紅幻九人衆の1人。「人魚鮫の鯖音」とも呼ばれる。無敵といわれる毛利水軍と互角に戦えるほどの戦闘能力を持ち、水を使った忍術を得意とする。さらに体をポンプにして金剛石さえ砕く超高圧の水を口から出す「爆龍噴」という切り札がある。しかし使用後は体中の水分や脂肪を必要以上に吐き出してしまって体が小さくなる。 体がもとに戻るには半年以上かかるため、「爆龍噴」が使えるのは半年に1回。また「二郎丸」という名前の鮫を相棒にしている。

電光 (でんこう)

地獄谷に住む鉄砲鍛冶の男性。電光が作った二連散弾銃「雷光丸」は既存の物よりはるかに強力で、この銃を使えばすぐに日本統一ができるといわれている。そのため日本を変える可能性を持つ人間として悪魔から命を狙われる。

ガロフ

魔王ベルゼブブから清洲城を任された悪魔。織田信光に協力して戦を継続させるために清洲城を血を吸って成長する魔城に改造する。自分の体の一部を分身として利用する能力を持ち、花火、千代美々、お紺が攻めて来た時は、左手を「悪魔ベルストロフ」、骨を「悪魔アルゴリウス」として差し向ける。

エーギム

紅幻探索を命じられた悪魔。「黒き闇の翼エーギム」とも呼ばれる。紅幻の里の住人のサユリとマリが、里を隠している結界を間違えて消してしまった一瞬の間に里の位置を見つけ、さらにサユリの体内に入り込んで里への侵入に成功する。

カデム

銀月を迎えに行く任務中のほむらと日吉丸が襲われた悪魔。空中を素早く動き、ほむらを翻弄する。さらにほむらの正体が花火であることを見抜き、巧妙な罠を張る。

クラデェン

ササルと一緒に堺の港で花火と日吉丸、アンジェラの護衛の伊賀忍者を襲った悪魔。人間の数倍の大きさを誇り、表面は柔らかいため刃物や銃弾では傷が付かない。吸盤のついた足で捕まえて地面に叩きつけたり、口に運んで食べるなどして伊賀忍者を一蹴する。

ササル

クラデェンと一緒に堺の港で花火と日吉丸、アンジェラの護衛の伊賀忍者を襲った悪魔。長い髪を針のように飛ばし、刺さった髪を巨大化させて内部から破壊する能力を持つ。自分の髪の美しさに自信があり、髪を傷つけた者は絶対に許さない。

バシリ

ササルより上位の悪魔。人間を見下しており、日吉丸の口車に乗せられて1対1の決闘を行う。日吉丸より数倍大きい体と4本の腕により圧倒的な力を誇る。

モズマ

キリスト教の賢者に成り代わって日本に入り込んだ悪魔。日吉丸を狙って日吉神社を訪れ、護衛の千代美々、蜉蝣と戦う。2人を相手にしても無制限に伸びる舌を使って戦いを優位に進める。

オリアス

馬の首から上だけの姿をした悪魔で、電光を狙う。「鋼鉄馬オリアス」とも呼ばれる。大量の人間と馬を洗脳し、黒騎馬軍団として自分の手駒にして物量で攻める。オリアス自身もほむらの術や電光の銃が効かないほど表面が硬い。

集団・組織

紅幻衆 (くげんしゅう)

悪魔と渡りあえる唯一の忍者集団。頭領は伏姫。悪魔に通用するほどの術には適性が必要で、女性しか適応しないためメンバーはすべてくノ一となっている。メンバーの中で特に優れたくノ一は「紅幻九人衆」と呼ばれ、悪魔との戦いでは戦力の中枢を担う。紅幻九人衆の体内には人間の能力を飛躍的に上げられる石が埋め込まれている。

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