ジュリエットの卵

ジュリエットの卵

愛し合っていた双子の兄妹・飴屋水と飴屋螢が、様々な人との出会いの中で次第に変化していく様子を描いた漫画。

正式名称
ジュリエットの卵
ふりがな
じゅりえっとのたまご
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

染色を学ぶ女子大生飴屋螢は、双子の兄ミナト(飴屋水)と相思相愛の仲。同じ名前の母・飴屋螢に故郷の金沢から離れた千葉の大学に進学させられ、地元に残る兄とは離れ離れになった。兄を想って涙をこぼす日々だったが、アパートの隣に住む下田游一との出会いを通じて、生きることの確かさに触れるようになる。

一方、兄・ミナト(飴屋水)は母に溺愛されて金沢を離れられない。女性達と遊びながらも妹飴屋螢を想い続ける彼は、ついに千葉に向かう。

登場人物・キャラクター

飴屋 螢 (あめや ほたる)

初登場時19歳。ウェーブのかかった長い髪の女子。金沢出身。千葉の東京美術大学染色科の学生。友人の中嶋小夏からは「度外れた美人」と言われるほど美しい容貌をしている。双子の兄ミナト(飴屋水)を「恋人」と呼び、お互いに愛し合っている。またその事をあっけらかんと友人達に公言する。 同じ名前の母飴屋螢によって金沢から離れた大学に進学させられた。気に入らない男性の近くではじんましんが出るなど、極度に未熟で潔癖な面があった。親友の迎夜貴子の紹介で、CMディレクター菊池からモデルの仕事を受けるようになる。隣室の下田游一とは彼の飼い犬日の丸がきっかけで出会い、次第に彼がいないと落ち着かなくなる。 一度は一緒に住むようになった兄・ミナト(飴屋水)が再び離れていったことをきっかけに、是方鳴呼のマネジメントの元、本格的にモデルの仕事を始めるようになる。撮影のため髪を切ってからは、それまでに無かった面を見せるようになる。

飴屋 水 (あめや みなと)

飴屋螢の双子の兄。口が悪く厚かましくわがままな性格だが、女手一つで育てられた母・飴屋螢には頭が上がらない。飴屋螢は二卵性だから似ていないというが、彼女同様異性を惹きつける端正な顔立ちをしている。幼い頃から母飴屋螢に溺愛され、地元金沢の大学に通っていたが、愛する妹飴屋螢と一緒に暮らすために、大学を休学し、東京大学を受験するという建前で千葉にやってくる。 飴屋螢を想う一方で、どの女も皆同じに見えると言い地元金沢ではよく女遊びをしていた。のちに再び飴屋螢と離れて母の飴屋螢と暮らし始める。精神に異常を来し始めた母から初めて父親の事を聞き、衝撃を受ける。

飴屋 螢【母】 (あめや ほたる)

飴屋螢、飴屋水の母。ショートヘアーの女性。金沢でブティックを営み、女手一つで双子の兄妹を育てた。娘に自分と同じ名前をつけたが、兄ミナト(飴屋水)ばかりに手をかけて育てる。のちに精神に異常を来し始める。東京出身。

下田 游一 (しもだ りゅういち)

長めの黒髪を後ろで結んだ男性。相手の話を流さずにじっと聞くタイプ。口数が少なく、電話が苦手。東京美術大学彫刻科の学生。飼い犬の日の丸が縁でアパートの隣の部屋に住む飴屋螢と知り合う。以来飴屋螢の話し相手となり、彼女と世の中とを媒介するような役割を果たすようになる。 高校の美術の教師だった妙子に想いを寄せている。

苫子 (とまこ)

前髪を切り揃えた女子。東京美術大学の学生。東京美術大学彫刻科の学生。彫刻科のアイドルと言われている。下田游一に思いを寄せているが、彼の口数が少ないため、いつも一方的に話すような形になっている。飴屋螢の出現に気をもんでいる。

迎 夜貴子 (むかいやきこ)

短いソバージュヘアーの女子。東京美術大学の学生。飴屋螢の友人。手専門のモデル(手タレ)をしている。妻子あるCMディレクターの菊池と付き合っており、モデルを探していた彼に飴屋螢を紹介する。

菊池 (きくち)

丸眼鏡をかけた業界風の男性。CMディレクター。妻子があるが、迎夜貴子と付き合っている。彼女に紹介された飴屋螢をモデルに起用し、同時に気に入って食事に誘うようになる。のちに彼女のマネジメントを妻の是方鳴呼に任せる。

中嶋 小夏 (なかじま こなつ)

短髪の女子。見た目も口調も男っぽく、一人称は「俺」。東京美術大学の学生で飴屋螢の友人。常にポケットにカッターを忍ばせている。偶然会ったミナト(飴屋水)に好意を持つが、自分を男だと思っていた彼には、しばらく中嶋冬太(兄の名前)と名乗り、また飴屋螢の友人だということは伏せて付き合い続けた。

中嶋 冬太 (なかじま とうた)

中嶋小夏の兄。体格の良い男性で、本編では顔は出てこない。中嶋小夏にとっては煙たい存在。職業は「国家権力の手先」だという。のちに葦田宮城と文通をするようになる。

葦田 宮城 (あしだ みやぎ)

平安時代の女官のような顔で丁寧な言葉遣いの女性。ミナト(飴屋水)の恋人と名乗って飴屋螢の元に現れる。

是方 鳴呼 (これかた なるこ)

ボブヘアーの女性。モデルクラブラップのマネージャー。夫菊池から紹介された飴屋螢を担当し、彼女をモデルとして鍛え、売れっ子に育てる。飴屋螢には「自分のために綺麗になりなさい」と言い聞かせる。

妙子 (たえこ)

ウェーブのかかった長い髪の女性。歯に衣着せない言葉遣いをする。福岡で美術の教師をしている。下田游一の恩師であり、彼の想い人。重病で片方の乳房を失ったが、その姿を下田游一にスケッチさせた。飴屋螢に会う目的で上京するが、その晩をミナト(飴屋水)と共に過ごす。

日月 (ひづき)

染めた短髪にサングラスをかけた男性。双子の兄弟の陸海(むつみ)と風貌も行動も瓜二つ。陸海と一緒に苫子に愛を告白する。

日の丸 (ひのまる)

『ジュリエットの卵』に登場する犬。耳が立って顔にブチがある。下田游一の飼い犬。下田游一と飴屋螢の会話を聞いて、その内容によって笑ったり照れたりと表情を変える。

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