最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン

最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン

澄守彩の小説『最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン』のコミカライズ作品。魔族として虐げられている亜人の少女を救ったことをきっかけに、人間を裏切り、彼らの味方となって第二の人生を歩み始める勇者、ガリウスの戦いを描くファンタジー。コミックス本体の表紙、裏表紙には登場キャラクターの初期ラフが掲載されているほか、巻末には澄守彩による書き下ろし小説や、まさゆみによる描き下ろし漫画も収録されている。「マンガUP!」で2018年11月から連載の作品。

正式名称
最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン
ふりがな
さいきょうゆうしゃはおはらいばこからのまおうになったらずっとおれのむそうたーん
原作者
澄守 彩
作画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
ガンガンコミックスUP!(スクウェア・エニックス)
巻数
既刊7巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

人間と人ならざる存在である亜人が争う時代、勇者として見いだされた青年のガリウスは、亜人たちを率いる魔王のジズルを討伐するという役割をみごとに果たす。しかし、ミッドテリア王国へと凱旋したガリウスを出迎えたのは、彼のオークのような外見に対する蔑視と、勇者としての功績を奪い取るという人間による手ひどい裏切りだった。幼い頃から迫害されてきたガリウスは、その現実を達観して受け入れる。しかし王位を簒奪(さんだつ)せんとする王妃のイザベラと、ブラン・ゴッテ将軍の策謀に巻き込まれた亜人の少女、リッピを救ったことをきっかけに、ガリウスは薄汚い人間に対してついに見切りをつける。ジズルとの最終決戦で亜人の人柄に触れていたガリウスは、自分の行いや人間の考えが本当に正しいのか疑問を持っていたのだ。リッピが目指すという亜人たちの新天地、リムルレスタへの旅に同道することとなったガリウスは、その途中、人間に襲われて囚われの身となったエルフ族の少女のリリアネアと、その仲間たちを救う。数多くの亜人を葬ってきた勇者であるにもかかわらず、ガリウスを受け入れてくれた彼らの優しさに、ガリウスは自分の抱いた思いの正しさを実感していく。そして同時に、亜人たちに心を開いていくのであった。

第2巻

リッピリリアネアたちと共に亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルにたどり着いたガリウスは、この村で亜人たちと共に暮らすことを決意する。だが、自分が受け入れられることに自信の持てないガリウスは、居住区から離れた位置にある郊外のボロ小屋を住居として定め、一人で生活するという決断をする。村の顔役でもあるオークの老人、ゼパルに紹介してもらった仕事を通して徐々に村へと溶け込んでいくガリウスだったが、ある日、魔物が出現するために立ち入りを禁止されている森で、ケガを負って身動きが取れなくなっていた奇妙な狼を救う。やがて傷の癒えた狼にアオという名前を付けて飼うことにしたガリウスは、ゼパルと村長のテリオスに誘われ、森の奥にいる精霊獣のリュナテアにあいさつをしに行くこととなる。一方、ガリウスのいない小屋を訪れたリリアネアは尋常ならざる様子のアオに急かされ、ガリウスの愛用する武器、風の精の短剣を手にする。アオの様子に首を傾げるリリアネアだったが、アオが余裕なく森へと走り出したのを見て、不吉な予感に襲われるのだった。

関連作品

最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン

原作にあたる小説『最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン』が「Kラノベブックス」より刊行されている。原作者の澄守彩が小説投稿サイト「小説家になろう」で投稿していた小説『(´・ω・`)最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン』を基にした作品で、2018年6月1日に第1巻が発売されている。

登場人物・キャラクター

ガリウス

かつて人間の勇者だった青年。アイテム・マスターという、道具をうまく使いこなすギフトを与えられている。人間と敵対する魔王のジズルや、人ならざる存在である魔族として蔑視される亜人たちを倒すため、聖武具を与えられて旅に出ると、みごとにその役割を果たした。しかし、オークに似た太った体型と外見が原因で子供の頃から蔑視されており、それが原因で魔王を倒したという功績も、戦争中は身を隠していたミッドテリア王国の王子、ジェレドに奪われることとなった。達観した性格からすべてを冷静に受け入れていたが、のちに王妃イザベラとブラン・ゴッテ将軍の策謀に巻き込まれた亜人の少女、リッピを救ったことが原因で命を狙われたことをきっかけに、人間の醜さに嫌気が差して見切りをつける。以後、魔王ジズルが新たに建国した亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルへ移住すると、外見で差別しない亜人たちの心優しさに深く共感し、亜人の味方として活動していく。リムルレスタを目指す途中で、人間の魔の手から助けたエルフ族の少女リリアネアや、ジズルの孫娘であるククルから思いを寄せられているものの、自分の外見に対するコンプレックスや年齢差から思いに応える踏ん切りをつけられないでいる。

リッピ

亜人の猫人族(ワーキャット)の少女。人間に両親を殺されており、特に勇者の存在を酷く恨んでいたが、ミッドテリア王国の人間に利用され、偽勇者であるジェレドを暗殺する刺客へと仕立てられてしまう。しかし、心優しさから暗殺に失敗し、大ケガを負っていたところを本物の勇者であるガリウスに救われ、共に最果ての森にあると噂される亜人の国、リムルレスタを目指して旅をすることになる。当初こそガリウスに対しても心を開いていなかったが、魔王のジズルが実は生きているという事実を知らされたことや、ガリウスの心根に触れて、親しく接するようになった。猫のような外見をしており、人間であるガリウスからは性別をうかがい知ることが難しい外見をしている。そのため、人前ですぐに服を脱ぎ捨てて水浴びをするリッピの姿に、ガリウスがとまどう場面がしばしばあった。

リリアネア

亜人のエルフ族の少女。エレンフィールという里の族長の娘だったが、里の住民らと共に人間たちや戦禍から逃れるため、亜人の国であるリムルレスタへ移住する途中、人間に襲われて虜囚の身となっていた。エルザナードに導かれたガリウスによって救い出されて事なきを得るが、数多くの亜人を倒してきたガリウスに対して、当初は反抗的な態度を見せる。しかし、その人柄に触れるうちに徐々に心を開き、やがて思いを寄せるようになる。本名は「リリアネア」だが、親しい者には「リリア」と呼ばせている。ミゲルという兄がいるが、麗しく若々しい外見の兄が30歳であるのに対して、成長した美しい少女のリリアネアは13歳という年齢で、成長が早いが一定の外見から老化しないという、エルフ族の特徴をわかりやすく表す兄妹となっている。リムルレスタの農村であるボルタルに移住してからは、エルフ族の代表となったミゲルの手伝いをしている。

ククル

亜人たちの王であるジズルの孫娘。竜人族の幼い娘で、頭に角が2本生えている。ジズルと人間の勇者であるガリウスによる決戦の場に現れ、身を挺してジズルをかばった。その際、ガリウスがジズルの人柄を認め、亜人たちに対する認識を改めたために命を落とすことなく、新天地のリムルレスタへと落ち延びている。また、その時の出来事がきっかけでガリウスに対して惚れ込んでいる。ガリウスがリムルレスタの農村であるボルタルに移住してきた際には、端的な情報から彼が村に溶け込めず、孤独に暮らしているとカンちがいし、ガリウスの住処へ単身押しかけるなり、結婚を申し込んでいる。幼いながらにすさまじい膂力(りょりょく)を備えており、数年もたてば魔王であるジズルすら凌駕すると噂されている。

アオ

亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタル近郊の森に住む精霊獣、リュナテアの元半身。重傷を負ったリュナテアが魂の新たな器として生み出した存在だったが、つながりを断ち切られ、現在では完全に別個の存在となっている。リュナテアを襲った者と同じ、ギガント・グリズリーに襲われて大ケガを負っていたが、エルザナードに示唆されたガリウスの手によって救われ、以後は彼のペットとして飼われている。外見はリュナテアと似て狼のような姿をしており、額に一本の小さな角が生えている。穏やかで謙虚なリュナテアに比べて、幼さ故にわんぱくで好奇心が強い。青い体毛をしていることから、ガリウスからアオと名づけられた。

エルザナード

語り部を自称する謎多き女性。ガリウスが魔王のジズルを倒すために与えられた、聖武具に宿る存在であると自称しており、ガリウスは精霊や女神のような存在と認識している。ガリウスのたどる物語を見守る存在であり、積極的にガリウスの生活にかかわったりすることはないと宣言している。その一方で、重要なターニングポイントに差し掛かると、「東に貴方の助けを求める者がおります」などと示唆的な助言を与えることがある。また、ガリウスのそばに小鳥のような姿で寄りそっている場合もあるなど、徹底して不干渉というわけではない。しかし、その存在の特異さ故なのか、精霊獣であるリュナテアの住む森にガリウスが入る際には、森の主であるリュナテアに拒絶されているため、入ると村の人に迷惑をかけるという理由から、同行しなかったことがある。

ジズル

亜人たちの王。人間からは魔王と呼ばれる存在で、竜人族という人の形をした、竜のような姿の種族である。人間との戦争において、亜人の敗北が必至となったことから城と自分の身を囮として同胞たちを新天地、リムルレスタへと逃がしていた。ジズル自身は責任を取る形で勇者のガリウスに倒されるつもりであったが、その人柄に触れたガリウスのとりなしと、孫娘であるククルの存在もあり、命を永らえている。戦争終結後はリムルレスタを戦禍や人間から逃れてきた、亜人たちの受け皿とするために尽力している。また、本来は仇敵であるはずのガリウスを人格者として認めており、彼が人間によって貶められてリムルレスタへ逃げ込んできた際には、快く受け入れている。

ミゲル

リリアネアの兄で、亜人であるエルフ族の青年。エルフたちの里の一つ、エレンフィールの族長の息子という立場にある。見目麗しい外見に反して年齢は30歳で、それを知ったガリウスを驚かせた。物腰柔らかで温厚かつ公正な性格をしており、人間の勇者であるガリウスに対しても当初から敵愾心を見せることなく公平に接している。エレンフィールの里から亜人の国、リムルレスタへと移動している最中に人間に襲われ、一時期は虜囚の身となっていたところをエルザナードに導かれたガリウスによって救われている。リムルレスタにたどり着き、ボルタルに移住してからはエルフ族の代表にならないかと仲間たちに提案され、若輩の身でそんな重役を担えるかと苦悩していた。

テリオス

亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルの村長を務める男性。牛のような頭をした、ミノタウロスの大男で、非常に大きな声をしている。村へ住むこととなったガリウスや、リリアネアたちの身の振り方について世話をした。チェレッタからは声の大きさの割に小心者といわれていたが、ガリウスたちと共にギガント・グリズリーに遭遇した際には身を挺してガリウスを守るなど、勇敢な一面を見せている。

チェレッタ

亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルに住まう亜人の女性。ネズミのような外見の亜人で、小柄な体型をしている。ガリウスやリリアネアたちの今後の生活指針を聞く場で、町長であるテリオスと共に彼らを出迎えた。

ゼパル

亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルに住まう亜人の男性。オーク族の老人で、村民に対して顔が広い。ガリウスの生活を何くれとなく世話をしてくれた心優しい人物で、仕事に迷っていたガリウスを村民に対して紹介したりもしていた。また農業の心得もあり、ガリウスの開墾を手伝っていた。かつて妻子がいたが既に死別している。特に息子の死にはガリウスがかかわっており、自分の倅を死に追いやったガリウスがどういった人物なのか見極めるために近づいていた。しかし、ガリウスと触れ合ううちにその人柄を認め、息子の死を受け入れるとともに、ガリウスを新しい息子として見るようになった。

リュナテア

亜人の国、リムルレスタの農村であるボルタルの郊外に位置する森に住む精霊獣。外見は狼のような姿をしており、額には一本の角が生えている。人と会話をする高度な知能を備え、その際には人の頭の中に直接語りかける形をとる。また、他人のケガを瞬時に治して見せるなど、尋常ならざる力を持ち合わせている。村人からもその力を畏れられ、神聖視される特別な存在だが、リュナテア本人は非常に謙虚な性格をしている。ある日、うたた寝をしていた時に、油断から悪霊に憑依されたギガント・グリズリーに襲われ、大ケガを負わされてしまう。危険な存在を森の外に逃がさないため、結界を張って封じ込めながら身を隠していたところを、その人柄を検分させるため、村の住民と共にリュナテアのもとを訪れたガリウスの手によって窮地を救われた。アオはこの窮地の際に命を失った場合、魂を移し替える半身として生みだした存在だったが、現在ではつながりを断たれている。

イザベラ

ミッドテリア王国の王妃。非常に整った外見をしており、「死ぬまで美しさを保つ」というギフトを有している。勇者のガリウスによる魔王のジズル討伐という功績を、王子であるジェレドの物とする計画を利用し、将軍であり不倫相手であるブラン・ゴッテと共に王位簒奪(さんだつ)の計画を企てた。しかし、王子のジェレドの暗殺に失敗するばかりか、パートナーであるブラン・ゴッテもガリウスに倒され、計画は公の場に露見することとなる。その結果、イザベラは捕縛され、刑に処されることとなった。

ジェレド

ミッドテリア王国の王子。非常に整った外見と、人を惹きつける効果を発揮する「カリスマ」のギフトを有している。国の企てにより、魔王のジズルを倒した勇者、ガリウスの容姿が醜いことを理由に、その功績をすべてジェレドが行った物として奪い取った。しかし、王妃であるイザベラと将軍であるブラン・ゴッテによる王位簒奪(さんだつ)の計画の犠牲者となり、暗殺者を差し向けられる。暗殺は未遂に終わるが、片腕を切り落とされるという重傷を負った。

ブラン・ゴッテ

ミッドテリア王国に仕える将軍。口髭を蓄えた男性で、「パワー・シフト」という肉体を自在にあやつり、強化するというギフトを有している。その強力な効果とブラン・ゴッテ自身の資質から、王国最強の騎士と目されている。王妃のイザベラとは不倫関係にあり、王位を簒奪(さんだつ)するという計画をイザベラと共に企てていた。その手始めとして王子であるジェレドの暗殺を実行するが、刺客として雇った亜人のリッピの心優しさにより、暗殺は失敗する。その後、口封じをするためにリッピを追いかけた先で、偶然その場に居合わせた勇者のガリウスと鉢合わせる。都合がいいと判断したブランはリッピもろともガリウスを葬り去ろうとしたが、驕りによって生まれたスキを突かれ、ガリウスに倒されている。

場所

リムルレスタ

勇者のガリウスとの戦いに敗れた魔王、ジズルが建国した国。人間による迫害や戦禍を逃れてきた亜人たちのための国で、「最果ての森」と呼ばれる僻地に存在する。そのため、人間たちには国の存在がほとんど知られていない。都を中心として郊外へ向かって徐々に居住区を広げており、ボルタルのような農村が存在している。

ボルタル

亜人たちの国であるリムルレスタにある農村。国の中央の都から少し離れた郊外に位置する村で、人間の国から逃れてきた亜人たちの受け入れを行っている。ガリウスや、彼に助けられたリリアネアたちが住処を与えられた村で、村長はミノタウロスの大男のテリオスが務めている。街の中央には川が流れており、その周囲にはワーキャットやエルフといった多種多様な亜人たちが暮らす居住区がある。また、ボルタル郊外の森には精霊獣と呼ばれる神聖な存在が住んでいる。

フラッタス

亜人たちの国であるリムルレスタに最も近い位置にある城塞都市。農業を主体とした国で、ミッドテリア王国の首都ほどではないが活気にあふれている。ミッドテリア王国が滅んだという情報の詳細を確かめるためにガリウスが訪れた。街は大きな城壁によって堅固に守られており、城門をくぐるには通行証が必要となる。

ミッドテリア王国 (みっどてりあおうこく)

人間たちの王国の一つ。勇者ガリウスの故郷であり、この国の国王に命じられてガリウスは魔王ジズルの討伐へと赴くこととなった。国の王妃であるイザベラと将軍のブラン・ゴッテの策謀により、ガリウスは魔王討伐の手柄を根こそぎ奪われた挙げ句、魔族と結託して王子であるジェレドの暗殺を企てた汚名を着せられるという、手ひどい裏切りを受けた。

その他キーワード

ギフト

人間にだけ与えられた、特殊な力の総称。亜人よりも大きく力の劣る人間を哀れんだ神によって与えられた恩恵と考えられており、ギフトのことを「恩恵」や「神の恩恵」と言い表すこともある。人によって与えられたギフトの内容は千差万別である。勇者であるガリウスが持つ、あらゆるアイテムを使いこなすギフト「アイテム・マスター」をはじめ、肉体を自由自在にあやつって強化する「パワー・シフト」など、戦闘に向いた物から為政者に向いた物まで多岐に及ぶ。

亜人

魔物の血を色濃く受け継いだ存在。強靱な肉体や力を持っているが、人間とは違ってギフトの恩恵を受けることができない。外見は種族ごとに大きく異なり、エルフのようにほとんど人間のような外見の亜人もいれば、猫や牛、竜や魚のような外見の亜人もいる。異種族間での交配は基本的に不可能とされているが、人間だけは例外的に亜人とのあいだに子供を作ることができる。人を襲う存在である魔物とは異なり、知能や文化を持ち、牧歌的な生活を営んでいる者たちがほとんどだが、人間からは魔族として魔物と同列の扱いをされている。そのため、亜人たちの王は魔王と呼ばれ、勇者であるガリウスによって討伐されることとなった。だが、ガリウスの機転によって生き残った亜人たちは、最果ての森と呼ばれる僻地に、亜人たちの新たな国である「リムルレスタ」を建国し、再興を目指している。

アイテム・マスター

勇者のガリウスが有するギフト。「あらゆる武具を使いこなすギフト」と考えられており、質のいい武具がなければ役に立たない能力とブラン・ゴッテなどには侮られている。しかし、実際にはアイテムを使いこなすために使用者自身を作り変えるのが能力の本質であり、安物のナイフ一本あれば一流の武芸者と渡り合えるようになるほど強力なギフトである。また霧のような無形物でさえ、アイテムと見なせばギフトの支配下に置くことができる。そのため、敵の結界に触れてその力を無力化したりと非常に高い汎用性を有しており、ガリウスの破天荒な偉業を可能たらしめてきた最大の要因となっている。強力な能力である一方、使用するには精神力を必要とするため、ガリウスが疲弊すると使用できなくなる。

カリスマ

ミッドテリア王国の王子であるジェレドが持つギフト。人を惹きつけるというギフトであり、ジェレド自身の見た目や王子という立場から、多少のウソでも信じ込ませてしまうほどの力を持つ。ジェレドはこの力を利用し、ガリウスが勇者として達成した数々の偉業を自らの物にしようとした。

パワー・シフト

ミッドテリア王国の将軍であるブラン・ゴッテが持つギフト。全身の力を強化し、さらには任意の箇所へ振り分けることもできるというギフトで、剣を振る際に腕の筋肉の量を増強するといった使い方もできる。この能力と超人的な肉体を持つ自身の素質で、ゴッテは王国最強の将軍と称されている。

風の精の短剣 (しるふぃーどだがー)

風をあやつる力を持った短剣。魔力を消費することで「疾風の刃(ウィンドブレード)」を発生させることができる。その力によって相手を切り裂くだけでなく、風によって空へ舞い上がるなど、汎用性に富んだ武器である。本来はミッドテリア王国の王室が管理する武器だが、将軍のブラン・ゴッテと王妃のイザベラが企てた企みから、暗殺者に仕立て上げられた亜人のリッピの手に渡ったあと、ガリウスの物となる。

クレジット

原作

澄守 彩

キャラクター原案

jimmy

書誌情報

最強勇者はお払い箱→魔王になったらずっと俺の無双ターン 7巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスUP!〉

第6巻

(2022-12-07発行、 978-4757582934)

第7巻

(2023-07-06発行、 978-4757586482)

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