束の間の一花

束の間の一花

タダノなつの代表作。日本のとある町が舞台で、高校2年生にして余命2年の宣告を受けた千田原一花だったが、それから3年が経過し、大学に通うようになる。そこで哲学を教える准教授・萬木昭史に思いを寄せるようになるが、萬木は突然大学を辞めてしまう。実は萬木も一花と同様、余命宣告を受けて苦しんでいたのである。死を意識せざるを得ない状況ながらも、その実感がないまま惹かれ合い、はかない生を歩む二人の姿を描いた恋物語。講談社「Palcy」で2019年7月から2021年3月まで連載の作品。pixivでタダノなつ執筆の第一話のネームが公開された三つの作品の中から、読者投票により「Palcy」での新たな連載作品を決定する企画「みんなで決める新連載!2018夏・タダノなつ」が行われた際には本作が選出され、連載が決定したという経緯がある。2022年10月に日本テレビでテレビドラマ化。萬木昭史を京本大我(SixTONES)、千田原一花を藤原さくらが演じている。テレビドラマ化を記念して、「パルシィ」などで描き下ろしの特別エピソードも配信された。

正式名称
束の間の一花
ふりがな
つかのまのいちか
作者
ジャンル
恋愛
 
癌・難病
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊3巻
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

千田原 一花 (せんだわら いちか)

大学2年生の女子。明るい性格で、おっとりしている。また、時折飛び出す天真爛漫な発言で、周囲からは天然だと思われがち。高校2年生の時に病気が発覚し、医師から余命2年と宣告された。高校卒業と同時に病状が悪化したものの、大学に通いたいと両親に懇願し、念願の大学生生活を送ることになる。登校初日、哲学の授業を担当する准教授・萬木昭史と出会って恋に落ち、萬木の存在が千田原一花にとって生きる希望となった。その後、萬木が突然学校を辞めてしまうが、偶然の再会を果たす。そして、彼が大学を辞めた理由が病気で、余命いくばくもないことにショックを受けるが、後日自分の思いを伝え、再び交流を再開させる。ただし、萬木には自分の病気や余命を秘密にしたままでいる。余命宣告されてから3年が過ぎ、萬木との交流を経て、ようやく自分の現状と向き合うことができるようになる。自らの病気のことは友達にも秘密にしているため、自分の体調や恋愛事は主に弟の大樹に相談することが多い。好きな食べ物は水ようかん。

萬木 昭史 (ゆるぎ あきふみ)

千田原一花が通う大学で、哲学を教えていた准教授の男性。一見すると厳しそうに見えるが、頭脳明晰で優しい性格の持ち主。テンションがつねに低い。一花と大学で知り合った1年後、消化器系の病気が発覚し、余命1年と宣告されたことから、大学を突然辞めた。すべてに失望し、生きる気力すら失いかけていた時、偶然にも一花と再会し、思いを告げられることになった。一花の未来を思うがゆえに一度は突き放そうとするも、自分が余命いくばくもないことを告げても、いっしょにいたいと慕ってくれる一花の気持ちに負け、交流を持つようになり、真っすぐな一花に惹かれていく。一花の弟・大樹からは、「ゆるゆる」と呼ばれている。好きな食べ物はカレーライス。

書誌情報

束の間の一花 3巻 講談社〈KCデラックス〉

第1巻

(2021-04-23発行、 978-4065228326)

第2巻

(2021-06-23発行、 978-4065235980)

第3巻

(2021-08-23発行、 978-4065244982)

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