ブルー・ソネット

ブルー・ソネット

紅い牙と呼ばれる超能力持つ少女小松崎蘭と、秘密結社・タロンが作り出したサイボーグ少女ソネット・バージの闘いを軸に、その背後にある古代人類の怨念も描いた作品。『ハトの旋律』の続編となる『紅い牙』シリーズの第7作。

正式名称
ブルー・ソネット
ふりがな
ぶるー そねっと
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
アクション
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概要・あらすじ

ラン(小松崎蘭)は古代超人類の超能力・紅い牙を受け継ぐ少女。彼女の前に外国人の少女・ソネット・バージが現れる。彼女は紅い牙を我が物にしようと企む秘密結社・ タロンが作り上げた超能力を持つサイボーグの戦士だった。闘いを繰り返す2人の間に、ラン(小松崎蘭)のかつての恋人、バード(鳥飼修一)が現れる。

ソネット・バージは彼に恋をしてしまい、人としての感情が揺り動かされる。一方タロンはさらに科学力、政治力、そして超能力者達を駆使して野望を押し進め、ラン(小松崎蘭)を追い詰める。愛する人々が次々に失われ、ランはとうとう超能力・紅い牙を爆発させる。

登場人物・キャラクター

小松崎 蘭 (こまつざき らん)

肩まで伸びた黒髪の少女。古代超人類の持つ超能力・紅い牙を受け継いでいる。通常はその能力を使う事はできないが、危機に陥ると発動する。その際は髪が赤く逆立った姿となる。紅い牙の制御は不完全で、自分自身を見失うことも多い。紅い牙を利用しようと企む秘密結社・タロンに狙われ、戦いを繰り返す中でバード(鳥飼修一)をはじめ、愛する人々を次々に失ってきた。 桐生仁に説得され、超能力をコントロールできるよう訓練を積む。自分の血を輸血して弟となった孤児・小松崎ワタル、訓練の中で出会った小半由里らの協力によって積極的にタロンと闘うようになる。本作での初登場時には司書として勤務していた王翠学院を辞めてドーナツ店で働いていた。

ソネット・バージ

青味がかった長い銀髪の少女。初登場時は16歳。ニューヨークのスラム街に育つが、周囲からは「悪魔の子」「魔女」と恐れられていた。母親から売春を強要され、殺されそうになったことで超能力が発動する。秘密結社タロンにスカウトされ、自ら志願してヨゼフ・メレケスによりサイボーグとなる。 王翠学院高等部に転入した後、ヨゼフ・メレケスの指示によってラン(小松崎蘭)との戦いを繰り返す。しかし密かに小半由里の娘の命を救うなど、人間としての感情を失わず、バード(鳥飼修一)に恋をしてしまう。

鳥飼 修一 (とりがい しゅういち)

かつてラン(小松崎蘭)とは相思相愛だったが、タロンの手にかかり死亡。その後タロンの幹部ヨゼフ・メレケスによってサイボーグとなった。小半由里を助け出し、小松崎ワタルの前に現れるが、サイボーグとなった自らの運命に葛藤し、ラン(小松崎蘭)と再会しながらも、距離を置くようになった。 ガソリンスタンドのアルバイトで食いつないでいたが、かつて所属していたバンド・文無組のメンバーに誘われ再びベースを手に取る。後に、緑の大地(グリーン・アース)運動を推進するために結成されたバンド・NOVAに加入する。

小松崎 ワタル (こまつざき わたる)

巻き毛の少年。本作での登場時は13歳。静岡県の八溝台学院中等部に通っている。元々孤児であったがラン(小松崎蘭)の血液を輸血され超能力をもつ事になり、以後、彼女の弟として生活する。秘密結社タロンとの戦いでは、桐生仁、小半由里達と協力してラン(小松崎蘭)を支援する。 以前からバード(鳥飼修一)を兄のように慕っていた。

桐生 仁 (きりゅう じん)

口髭を生やした男性。小説家。取材の中で東都日報の社会部デスク榛原克規から秘密結社・タロンの陰謀を知り、ラン(小松崎蘭)に協力するようになる。小松崎ワタル、テレパシー能力者小半由里らと共にラン(小松崎蘭)を支援する。王翠学院高等部の生徒・杵島大介は実の子だが、その事を知らずにいた。

ヨゼフ・メレケス

背が低く頭の大きな老年の男性。ユダヤ系ドイツ人。秘密結社・タロンの科学者であり、サイボーグ部門を統括する幹部。ソネット・バージ、バード(鳥飼修一)をサイボーグ化した。ソネット・バージを直々に指揮し、ラン(小松崎蘭)と戦わせる。 ソネット・バージをわが娘のように愛し、そのことからタロンの他の幹部との間に軋轢が生じ始める。

榛原 奈留 (はいばら なる)

王翠学院高等部の生徒。東都日報社会部デスク・榛原克規の娘で、榛原真知の妹。榛原真知とは血の繋がらない姉妹だが、姉として慕っている。ラン(小松崎蘭)の親友。王翠学院を去ったランを杵島大介達と共に訪ね再び親交を結ぶが、タロンとの戦いに巻き込まれ、ゲシュペンストに身体を支配される。

杵島 大介 (きじま だいすけ)

王翠学院高等部の生徒。ラン(小松崎蘭)に好意を寄せ、彼女が王翠学院を去った後も、榛原奈留達と共に訪ね親交を結ぶ。ラン(小松崎蘭)の協力者・桐生仁は自分の実の父だと知っているが、憎んでいる。

榛原 真知 (はいばら まち)

赤っぽいショートヘアーの少女。王翠学院高等部の生徒。東都日報社会部デスク・榛原克規の娘で榛原奈留の姉。両親が榛原奈留ばかり大事にしていると感じ、つっぱり気味。秘密結社・タロンの極秘情報の鍵となっている。

小半 由里 (おながら ゆり)

本作での登場時は25歳。ESP研究の大家・小半教授の娘。頭部に火傷を負い、普段は人工皮膚のマスクとサングラス、ウイッグを着用している。強力な千里眼・テレパシー・予知能力を持つ超能力者。ラン(小松崎蘭)と出会ったときは精神の均衡を失った状態だったが、タロンに差し向けられたソネット・バージ達に襲われたことをきっかけに正常となり、以後ラン(小松崎蘭)の味方となる。 小学校2年生の娘小半ゆみがいる。

イワン・ナザレフ・フョードロヴィチ

亡命ロシア人の青年。瞬間移動や変身術など強力な超能力を持つ。かつてタロンによって両親と恋人を亡くし、復讐のために日本にやって来た。タロンの陰謀によって誤解したラン(小松崎蘭)から攻撃を受ける。

榛原 克規 (はいばら かつのり)

眼鏡をかけた中年の男性。東都日報社会部デスク。榛原真知、榛原奈留の父親。早くからタロンの存在を知り、その恐るべき陰謀を暴こうと密かに情報を集めていた。

ゲシュペンスト

長い金髪の大きな体躯の男性として登場する。殺戮を繰り返してきた強力な超能力者。タロンによって封印されてきたが、幹部サグの命令により蘇り、密かに榛原奈留に憑依する。

サグ

秘密結社・タロンのエスパー部門を統括する最高幹部。ソネット・バージ、ゲシュペンストなど強力な超能力者達を次々にラン(小松崎蘭)に差し向け、彼女の力、紅い牙(超能力)を我が物にしようとする。

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