課長バカ一代

課長バカ一代

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部企画課の「課長補佐代理心得」である八神和彦とその部下たちが、珍妙で愚かしい言動やナンセンスな新製品の企画で、社内や他社企業を混乱に陥れるギャグ漫画。劇画のようなペンタッチで描かれている。

正式名称
課長バカ一代
ふりがな
かちょうばかいちだい
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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概要・あらすじ

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部企画課に勤務する八神和彦は、「パーフェクトなバカ」だったが、「課長補佐代理心得」という微妙な役職を得る。調子に乗った彼は、数多くのナンセンスな新商品企画を提案したり、奇妙な組織内活動を部下とともに行い、社内外に騒動を巻き起こすのだった。

登場人物・キャラクター

八神 和彦 (やがみ かずひこ)

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部企画課に勤める男性、33歳。係長だったが、課長補佐代理心得という役職に昇進する(後に「心得」は取れるが、正課長になることはなかった)。無知・無教養な上、相手の話を理解せず、話の瑣末な部分に必要以上に反応する「パーフェクトなバカ」。 しかし顔だけは二枚目。いつも白いスーツを着てオールバックの髪型をしている。別居中の妻がいる。(ただし、作中には登場していない)。売れそうもない新製品の企画を立案したり、無茶苦茶な企業内活動を行い、社内外に混沌を発生させる。

前田 仁 (まえだ じん)

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部企画課の係長の男性。常識人で八神よりずっと賢いが、八神の部下。目付きが鋭く、眉毛が無い。また、前髪の生え際が後退している。初登場時は八神に対して下克上を目論んでいたが、そのうち八神へのツッコミ役としての立ち居地が定まった。 苗字と顔のデザインは、ほぼそのまま野中英次作、『魁!!クロマティ高校』の前田彰に流用されている。

林田 一郎 (はやしだ いちろう)

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部企画課の男性。焼肉を仕切りたがる営業部の人間。後に、八神の部下(商品開発部企画課)となる。八神を超える無知・無教養な人物。入社理由は「電化製品が安く買えると聞いて」。後に、八神よりもボケ役に回ることが多くなる。 苗字と顔のデザインは、野中英次作、『魁!!クロマティ高校』の林田慎二郎に流用された。

井上 武治 (いのうえ たけはる)

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部部長。八神和彦の上司。スダレ禿でモミアゲがフサフサして、眼鏡をかけている。大柄で、恰幅は良い。自社の情報が漏れたかどうかを、ライバル社の知人に電話で確認を取るなど、困った行動に出ることもある。

村上 源ニ郎 (むらかみ げんじろう)

大手家電メーカー「松芝電機」の販売促進部部長。「扱いやすい、多少バカなやつ」を自分の派閥に引きこもうとして八神和彦と接触し、そのパーフェクトなバカっぷりに呆れ返る。しかしその後も、便利使いができるとして八神に接触する。通産省の担当官に陳情に行った際、相手の恐ろしさに動揺し、心臓発作を起こして入院した。

三宅 剣蔵 (みやけ けんぞう)

大手家電メーカー「松芝電機」の本部長。「鬼の本部長」の異名を持つ。ロマンスグレーの髪に口ひげの、ダンディな紳士。身なりがだらしない部下を非常に険しい表情で厳しく叱責する。しかし実は笑い上戸で、だらしない様子に笑い出しそうになるのをこらえるために叱責している。いつもマヌケな行動を取る八神を苦手にしている。

松平 芝之助 (まつだいら しばのすけ)

大手家電メーカー「松芝電機」の代表取締役社長。中流家庭に生まれ、国立大学を卒業後、五人の仲間とともに有限会社松芝電機を創設し、一代で大手企業へと成長させ、財界にその名を轟かせた立志伝上の人物。しかし八神に自伝の執筆の指示を出すなどしており、経営者としての資質を問われることも。

上岡 宍太郎 (かみおか ししたろう)

大手家電メーカー「松芝電機」の商品開発部の眼鏡をかけた若い男性社員。知識もあり真面目だが、八神や林田が話を奇妙な方向に向けようとするとき、ツッコまずに乗ってしまう。

ボブ207

松芝電機が開発したロボット。円筒形に細い棒のような足と、蛇腹の手がついた、単純なデザイン。当初は焼肉ロボットだったが、人工知能と記憶蓄積装置をつけてもらい、人と会話ができるようになった。量産化が検討されるが、一度中止された。以後、動物化や人生相談機能付与等の改造が行われた。デザインは、野中英次作、『魁!!クロマティ高校』のメカ沢新一に流用される。

前田の母 (まえだのはは)

前田仁の母親。八神が「仕事参観」と称して、社員の母親を会社に呼んだ際に登場。髪型と服装以外は前田とそっくりのキャラクターである。作品終盤に登場する前田の父も、同じように髪型と服装以外は前田そっくり。

産業スパイ (さんぎょうすぱい)

ライバル会社の(株)NCEから松芝電機の機密情報を盗むために送りこまれた、黒ずくめの服装にサングラスの男とスキンヘッドに眼帯の男の2人。八神の出鱈目な行動に、ひたすら翻弄される。彼ら以外にも(株)NCEからは何人ものスパイが送り込まれるが、皆八神の無茶苦茶な行動によって失敗した。

宇宙人 (うちゅうじん)

地球侵略のためにやってきた恐ろしい姿をした宇宙人。一時間ほどで地球文明を壊滅させるテクノロジーがあるようだが、八神の言動を調査し、精神に多大な打撃を受ける。

天使 (てんし)

スキンヘッドの太めの巨漢で、怖い顔をしている。八神の夢枕に立ち「願いをひとつ叶えに来た」と言う。八神が色々な願いを口にするたび、「私にできる範囲で」と消極的な返答をする。

集団・組織

松芝電機 (まつしばでんき)

大手家電メーカー。松平芝之助によって有限会社として創設され、炊飯器がそこそこ売れて株式会社になる。その後これといったヒットはなかったが、地道に努力して大手企業となった。得体のしれない商品を山のように販売し、返品も多いが、なんとか存続している。ライバル会社としてソミー電機・目立電工・(株)NCE・東下電機などがある。

その他キーワード

洗濯バス洗えん坊将軍 (せんたくばすあらえんぼうしょうぐん)

松芝電機で企画・開発された製品。風呂と洗濯機が合体しており、風呂の残り湯をそのまま洗濯水として使える上、浴槽も洗濯物によって洗われるので清掃の必要がない。実際に販売されたかは不明。これ以外にもWINTOWS95(うぃんとーす)というパソコン用OSや、自動米とぎ機「コメっとさん」、タテ長ロングテレビ、焼肉ロボットなどが企画・開発された。 試作品を見た社長が、「売れるわけねーだろ」と絶叫したこともある。

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