薔薇のために

薔薇のために

北海道札幌市にある花屋敷家が舞台。世間一般的にはブスの部類に入る枕野ゆりが、超美形だが難物揃いの異父兄弟達と過ごす過程で成長する姿や恋に悩む日々を描く。第39回小学館漫画賞を受賞。

正式名称
薔薇のために
ふりがな
ばらのために
作者
ジャンル
その他恋愛・ラブコメ
 
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概要・あらすじ

枕野ゆりは唯一の身内だった祖母を亡くし、大学受験も失敗し、彼氏にもフラれ、寮も出なければならなくなった。しかし、祖母が残した一通の手紙で、母親が存命であることを知り、北海道札幌市にある花屋敷家へと向かう。そこには兄花屋敷菫と姉花屋敷芙蓉、弟花屋敷葵(全て異父兄弟)がいた。自分以外の家族は全員美形という中で、世間一般的にはブスの分類である枕野ゆりは劣等感に苛まされつつ、家事手伝いをしながら生活を始める。

登場人物・キャラクター

枕野 ゆり (まくらの ゆり)

花屋敷家の異父4人兄弟の上から3番目。18歳。容姿端麗な兄弟達と比較すると、小柄でぽっちゃり、そばかす顔でショートヘア。花屋敷家で家事手伝いをして暮らしている。自分の外見にコンプレックスを持っているが、素直で人の気持ちに敏感な優しい性格。小さい頃に父を亡くし、母親の顔も知らず育ってきたため、家族に対して強い憧れを抱いている。

花屋敷 菫 (はなやしき すみれ)

花屋敷家の異父4人兄弟の上から2番目。21歳。大学生。アメリカ人とのハーフで瞳が青く、端正な顔立ちだが気性が荒く毒舌。目立つのを嫌い、外では常にサングラスを着用している。死んだ婚約者が忘れられず、極度の女嫌い。枕野ゆりに対しては重度のシスコン。

花屋敷 芙蓉 (はなやしき ふよう)

花屋敷家の異父4人兄弟の一番上。26歳。艶のある腰までの黒髪と端正な顔立ちの美人だが毒舌。家ではだらけて過ごしているが、実は何事も完璧にこなせる。口が悪く我儘で、面倒なことを嫌う。母親の花屋敷照子に対して強い嫌悪感を抱いており、マザコンの夫と離婚した経緯から極度の男嫌い。

花屋敷 葵 (はなやしき あおい)

花屋敷家の異父4人兄弟の末っ子。17歳。髪を長く伸ばし端正な顔立ちから、女性のように見えるが男性。高校3年生。異父兄の菫に好意を抱いている。家の中では大食漢で表情がコロコロ変わりよくしゃべるが、他人には素の自分を見せない。姉の枕野ゆりをよくからかっている。

花屋敷 照子 (はなやしき てるこ)

花屋敷家の異父兄弟の母親。46歳。花井しょう子の名前で、ドラマ・映画で活躍する大女優。しかし、子供たちに対する愛情はないように見え、枕野ゆりを家政婦のように扱う。

ばあや

花屋敷家に48年も前から働き続けている家政婦。家事を完璧にこなし、百戦錬磨の鉄仮面で、大女優の家主・花井しょう子をマスコミから守ってきた。母親がほとんど家にいなかった芙蓉にとっては母親代わり。

枕野 一郎 (まくらの いちろう)

小説家。生まれたばかりの枕野ゆりを萌子から預かり、そのまま引き取って育てた父親。照子の3番目の夫であり、照子にとっては他の夫とは違い、一途に恋して押しかけ女房状態だった。照子と離婚した後、枕野ゆりを連れ東京の実家に戻り、病死した。

椿澤 セリ (つばきざわ せり)

花屋敷菫の元婚約者。病気がちで休学をしていて、花屋敷菫とは中学3年生の時に同級生だったが、年齢は1つ上。両親と弟4人と暮らしていた。大学1年生の時に婚約するが、癌を発症し、帰らぬ人となる。

萩原 藤子 (はぎわら ふじこ)

外見は椿澤セリにそっくりだが、相手によって態度を変える性格の悪さを持つ。花屋敷家に何日が滞在した際、花屋敷菫と対面する。椿澤セリに憧れの想いを抱く枕野ゆりにとっては心配な存在。

桃屋 猫吉 (ももや ねこきち)

枕野ゆりが花屋敷家を飛び出した時に、札幌で出会った謎の漫画家。月産300ページをこなし、超エログロポルノから少女漫画まで執筆ジャンルは多数に渡る売れっ子だが、性格は変わり者。芙蓉に一目ぼれをする。

かえで

葵の父方の従姉妹。小さい頃に交わした葵との約束を胸に、お嫁さんにしてもらうため、花屋敷家に押しかけた。小さい頃は坊主頭でかっちゃんのあだ名で呼ばれていたため、葵は男だと思っていた。大人になっても男勝りな性格はそのまま。しばらくの間、枕野ゆりと一緒に家政婦として働くことになる。

朴歯 みずき (ほおば みずき)

椿澤セリの高校時代の親友で、菫の同級生。声が大きくよく通るので、学生時代は放送部に所属していた。学生時代は太っていたが、4年かけてダイエットに成功。花屋敷家を訪れ、菫にプロポーズする。性格は気が強く、言いたいことははっきり言うタイプ。

桜井 萌子 (さくらい もえこ)

枕野ゆりの実母。花屋敷照子とは親友だった。実家は小樽で老舗の造り酒屋を営んでいる。草薙との間に生まれた赤ちゃん枕野ゆりを会社の同僚の枕野一郎に預けたまま、草薙と共に車の転落事故に遭い、28歳で他界。

草薙 (くさなぎ)

花屋敷照子の4番目の夫。葵の父親であり、枕野ゆりの実父でもある。桜井萌子と付き合っており、枕野ゆりが生まれたが、実家から有力なコネの結婚話が持ち上がっており、認知しなかった。その後、桜井萌子と一緒に転落事故で他界した。

場所

花屋敷家

北海道札幌市の郊外にある。薔薇をはじめ、季節折々の美しい花を咲かせる裏庭がある瀟洒(しょうしゃ)な洋館。大きなキッチンがあり、何部屋あるかわからないほど広いが、常に住んでいる人間は家政婦含めて5人。家の持ち主かつ、兄弟たちの母親が、年に数回帰ってくる。

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