かくかくしかじか

かくかくしかじか

人気漫画家・東村アキコこと林明子が、漫画家としての半生を振り返りつつ、かけがえのない存在だった、ある先生のことを描いた自伝的エッセイ漫画。第8回マンガ大賞受賞(2015年)。

正式名称
かくかくしかじか
ふりがな
かくかくしかじか
作者
ジャンル
自伝・伝記
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概要・あらすじ

漫画家になることを夢見る高校生・林明子は、クラスメイトに誘われて、とある絵画教室に通うこととなる。そこで出会ったのは、愚直なまでに絵を描くことにまっすぐな男・日高健三であった。彼の厳しい指導に、時には挫けそうになりながら、時には反発しながらも、明子先生の元に通い続ける。そして、美大に合格し、先生の元を離れた明子は、そこで初めて、自分が書けなくなっていることに気付くのであった。

登場人物・キャラクター

林 明子 (はやし あきこ)

「東村アキコ」のペンネームで活躍する漫画家。物心つく頃から漫画を読むことが好きで、「りぼん」「ぶ〜け」などを愛読していた。特に「ぶ〜け」には深い思い入れを持つ。高校の時に同級生に誘われて日高絵画教室に通い始めると、講師である日高健三の超スパルタ指導に戸惑いながらも、教えに従ってひたすら絵を描き続けていった。 その後、金沢美術工芸大学に入学、卒業し、会社勤めを経て、漫画家として独り立ちしていく。

日高 健三 (ひだか けんぞう)

宮崎県で日高絵画教室を開設。九州では名の知られた画家だが、特定の団体には属していない。また、絵を始めたのが遅かったため、美大には行っていない。描くことで上手くなるというのが信念で、生徒にはひたすらデッサンをさせる。時には竹刀を振るったり、アイアンクローを繰り出したりと、かなりのスパルタ指導を行う。 一方で、安い月謝でも多くの時間を割いて指導したりと、「お人好しの宮崎人体質」の持ち主である。

二見 (ふたみ)

明子の高校のクラスメイトで、美術部員。日高絵画教室に明子を誘った。現役で東京学芸大学に合格するも、入学後ほどなくして辞めてしまう。その後、さまざまな場所を転々としながらも、明子との交流を続けている。

西村 (にしむら)

金沢美術工芸大学の後輩だが、5浪しているため明子より年上。学部は彫刻科。明子が一目惚れして告白、つきあい始める。なお、明子の描く漫画のヒロインの相手役として、彼をモデルにしたキャラがさまざまな作品に登場している。

今田 (いまだ)

高校での明子の2年下の後輩。ヤンキーだったが、明子に絵の才能を見いだされ、美術部に入り、日高絵画教室にも入った。のちに多摩美術大学の油絵科に合格し、卒業後はスペインに絵画留学している。

金子 顕司 (かねこ けんじ)

金沢美術工芸大学油絵科の明子の同期生。5浪しているため5つ年上。卒業後は油絵画家になる。18年経っても大学時代に来ていたマウンテンパーカーを愛用している。

佐藤 (さとう)

高校の後輩で、日高絵画教室の生徒。地方の美術大学に進学後、明子のアシスタントを経て、「はるな檸檬」のペンネームで漫画家デビューを果たす。明子に『かくかくしかじか』を描くことを勧めた。

U岡

漫画編集者。投稿した明子の漫画を読んで連載しないかと連絡してきた。プロデビュー後も、担当編集として漫画家の明子を支えてきた。作中ではさまざまな漫画家のタッチを模してイケメンに描かれている。

石田 拓実 (いしだ たくみ)

実在の漫画家。出版社主催の漫画家パーティーで明子と出会い、以後、かなり親しい間柄となる。大阪にいた当時に、明子をアシスタントとしていたこともある。

集団・組織

日高絵画教室 (ひだかかいがきょうしつ)

『かくかくしかじか』に登場する絵画教室。日高健三が講師兼経営者。美大を受験する生徒のための指導を行うとともに、一般の絵画教室でもあったため、生徒は子どもから学生、老人までと多岐にわたっていた。日高による超スパルタ指導が特徴。大学卒業後、宮崎に戻ってきた明子が臨時講師を務めたこともある。

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