青春少年マガジン1978~1983

青春少年マガジン1978~1983

主人公の漫画家小林まことが、デビューしてから人気漫画家として奮闘するまでの、1978年~1983年ごろの生活を振り返る。「週刊少年マガジン」の創刊50周年を記念して発表された作品。

正式名称
青春少年マガジン1978~1983
ふりがな
せいしゅんしょうねんまがじんせんきゅうひゃくななじゅうはちよりせんきゅうひゃくはちじゅうさん
作者
ジャンル
自伝・伝記
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概要・あらすじ

主人公の漫画家小林まことの仕事場を、講談社の編集者が訪れる。彼らは「週刊少年マガジン」の創刊50周年を記念して、小林が「週刊少年マガジン」誌上で『1・2の三四郎』を連載していた時の苦労話や楽しかった思い出を漫画化するという企画を持ちかけるのだった。当時仕事に忙殺されていた小林は「楽しかった思い出などない」と断言しながらも、デビューした経緯や同期の漫画家仲間である小野新二大和田夏希のことを回想するのだった。

登場人物・キャラクター

小林 まこと (こばやし まこと)

1978年5月、19歳で「週刊少年マガジン」の新人賞に入選し、漫画家としてデビューする。その後、『1・2の三四郎』の連載を開始し、人気漫画家となる。しかし、執筆ペースの遅さから何度も連載に穴を開ける。同時期にデビューした小野新二大和田夏希たちとは、仕事で忙しい中でも頻繁に遊びまわっていた親友で、編集者から「新人三バカトリオ」と名付けられる。 作者自身である小林まことがモデルだが、「作品のクオリティを尊重して」普段の自画像とはかけ離れたハンサムに描かれている。

小野 新二 (おの しんじ)

漫画家で小林まことの親友。「週刊少年マガジン」の新人賞に応募し、応募作が入選の最終候補になるが、僅差で小林の応募作に敗れ佳作となる。その後、「週刊少年マガジン」誌上で『純のスマッシュ』を連載し始めて人気漫画家になる。ストイックに執筆活動を続けるが、過度の飲酒とストレスから肝臓病やリウマチに侵され、1995年に死亡する。 実在の漫画家小野新二がモデル。

大和田 夏希 (おおわだ なつき)

漫画家で小林まことの親友。小林と同時期にデビューするが、小林や小野新二が受賞した新人賞には、締め切りに間に合わず応募を見送っていた。「週刊少年マガジン」で『タフネス大地』を連載し始め、人気漫画家になる。しかし、次第に人気が落ち始め、そのストレスからか精神を病み、1994年に自殺を遂げる。 実在の漫画家大和田夏希がモデル。

工富 保 (くとみ たもつ)

「週刊少年マガジン」の編集者。作品の持ち込みに来た小林まことの応募作を見て、巧みなアドバイスで小林にアイデアを出させ、デビューへと導く。自分の吸っているたばこの煙を目に染みさせて顔をしかめるという癖がある。実在の編集者工富保がモデル。

栗原 良幸 (くりはら よしゆき)

「月刊少年マガジン」の編集長。「よくわからないがかっこいい言い方」で小林まことにやる気を出させ、次々と新しい連載を始めさせる。独特のキャラクターで小林に衝撃を与え、小林は作品に栗原をモデルとした人物がたびたび登場させることになった。実在の編集者栗原良幸がモデル。

柳沢 きみお (やなぎさわ きみお)

「週刊少年マガジン」『翔んだカップル』を連載している人気漫画家。同郷の新潟出身ということもあって、年下の小林とも親しくしている。語尾に「ベチ」とつけるのが特徴。実在の漫画家柳沢きみおがモデル。

しもさか 保 (たもつ)

「週刊少年マガジン」で『ガクラン八年組』を連載している漫画家。小林まことの次に新人賞で入選しデビューした破天荒なケンカ漫画を描いている割にスマートな外見だったが、結婚して太った。実在の漫画家しもさか保がモデル。

服部 かずみ (はっとり)

しもさか保と同期にデビューした漫画家。後に『セパハン』や『原宿こぶし組』といったヒット作を執筆する。元は新宿を拠点に活動していた暴走族のリーダー。小野新二の後輩で、小林と共に入院した小野の見舞いに現れる。実在の漫画家服部かずみがモデル。

川 三番地 (かわ みつばち)

「週刊少年マガジン」で『男ぞ!硬介』を連載している漫画家。普段はおとなしい性格だが、酒を飲むと豹変する。後に小林まことが総監督を務めることになった、「週刊少年マガジン」執筆陣全員で合作するという企画で、小林に協力してアイデア会議を行う。実在の漫画家川三番地がモデル。 名前の読み「かわみつばち」は当時のペンネームで、現在は「かわさんばんち」。

望月 三起也 (もちづき みきや)

「少年キング」で『ワイルド7』を連載していた人気漫画家。上京してすぐに押しかけてきた小林まことをアシスタントにとして雇うが、小林は仕事のきつさからわずか2ヶ月で辞めている。実在の漫画家望月三起也がモデル。

しげの 秀一 (しゅういち)

『1・2の三四郎』連載終盤で、ピンチに陥った小林まことのアシスタントを一度だけ行った。その後、『バリバリ伝説』の連載を開始し、『1・2の三四郎』が終了した後の「週刊少年マガジン」を支える人気漫画家となる。実在の漫画家しげの秀一がモデル。小林からは若く見られていたが、実は小林より一学年年上。

赤塚 不二夫 (あかつか ふじお)

漫画家。『1・2の三四郎』が講談社漫画賞を受賞した際に、授賞式で総評を行うが、壇上で「三四郎」を「三太郎」と言い間違えるスピーチを披露する。しかし、小林まことは迎えの車のトラブルでスピーチを聞き逃している。実在の漫画家赤塚不二夫がモデル。

ちば てつや

漫画家。小林まこと、小野新二、大和田夏希たちが飲んでいた銀座の文壇バーに偶然現れ、驚いた小林たちに突然お辞儀をされるが、誰だかわからずに怪訝そうな顔を見せる。実在の漫画家ちばてつやがモデル。

梶原 一騎 (かじわら いっき)

漫画原作者。講談社漫画賞の受賞パーティーに初めて出席した小林まことを編集者に紹介され、新人漫画家だった小林を激励する。実在の漫画原作者梶原一騎がモデル。

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