サンケンロック

サンケンロック

好きな女の子を追って韓国に渡った不良高校生北野堅 は、地元のギャングに気に入られスカウトを受け、年棒につられボスの座についた。組織が大きくなるにつれ、ケンにもボスとしての風格が備わってゆく。現代韓国社会の抱える問題もストーリーに盛り込み、ギャングが国家に挑戦するという壮大なテーマを描いている。細密で迫力ある高レベルの画力も人気。

正式名称
サンケンロック
ふりがな
さんけんろっく
作者
ジャンル
アクション
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概要・あらすじ

不良少年の北野堅は同級生の吉沢祐美に恋をし、告白するが、「実は私は韓国人でユミンと言い、韓国で警察官になるの」と言われ、振られてしまう。ケンは高校を中退しユミンを追って韓国へ渡るが、本当に警察官に就職していた彼女に比べ、自分はどこにも就職できずに貧乏暮らし。途方に暮れていたケンにやさしくしてくれた屋台の老人が地元のギャングから嫌がらせを受けていたのを、彼は守ってあげた。

その腕っぷしと信念を持つ強い心に惚れ込んだ若きギャングの青年朴泰秀から、我々のボスにならないかとケンはスカウトを受ける。就職している姿をユミンに見せたいと願うケンは、年棒制を条件としてギャング一味のボスになることを承諾した。

こうしてケンの、ギャングのボスとしての韓国を舞台にした激動の日々が始まった。

登場人物・キャラクター

北野 堅 (きたの けん)

日本人の不良高校生。好きな女の子ユミンを追って、高校を中退し韓国へ渡った。そこで若きギャング朴泰秀たちのボスとなった。組織名はサンケンロック組。横と後ろを刈り上げてトップを逆立てたヘアースタイル。もともと鍛え上げられた肉体を持っていたが、苦行寺での修行や数々の戦闘を経て、ますます強くなってゆく。 一年間ひきこもり生活をしていたので、ネット環境にも強い。ユミンには自分がギャングになったとは言えず、ゲーム開発会社に勤めていると嘘をついている。両親がヤクザ組織白竜会の抗争に巻き込まれて死去したという過去を持つ。チーム名の「サンケンロック」とは、「サン(太陽)のように温かいケン、ロック(岩)のように強い男」という意味。

吉沢 祐美 (よしざわ ゆみ)

北野堅とは日本での同級生だった。黒髪をセミロングにしている美少女。日本の高校を経て韓国で警察官になった。実は日本最大のヤクザ組織白竜会会長の娘である。韓国へ渡ったのも父親の指図だったが、争いを続ける父に嫌気がさし、縁を切った。ヤクザへの嫌悪感が人一倍あり、組織暴力専門担当として警察官の職務に邁進している。 ケンとは度々デートを重ねているが、彼がギャングのボスになったとは気付いていない。

朴 泰秀 (ぱく てす)

ロングヘアーで知的な雰囲気の若者だが、ギャング世界でのし上がろうと考えている野心的な人物。「国家とギャングは本質的に同じである」という持論を持つ。ヘビースモーカー。つるはしとマリンを従えて小さなチームを作っていたが、北野堅の強さに惚れ込み、彼をボスと仰いだ。理論派で頭が切れ、ケンを背後から支える存在。 亡き父親が大組織のボスだったので、裏社会や大企業に顔が効く。

梁 相太 (やん さんて)

朴泰秀の部下。つるはしを武器にしているので、その名前で呼ばれる。陽気でスケベな性格で、女の子に惚れっぽい。故郷の田舎では問題児だった。いつかは故郷の村に錦を飾るのが夢だったが、米軍基地が建設されて村は消滅してしまった。それ以来、世の中への復讐を誓っている。テスが北野堅をボスと仰ぐことに不満があり、隙があれば寝首をかこうとボスの座を狙っている。

李 爽崎 (い さんぎ)

朴泰秀の部下。寡黙だが行動力のある男。通称マリン。小さいころからテスと一緒で、彼に忠誠を誓っている。ふだんは丁寧な言葉づかいを崩さない。戦闘時にはハンマーを武器に暴れ回る。北野堅をボスと仰いでサンケンロック組が大きな組織になるまでは貧乏暮らしだったので、寿司というものを食べたことがなかった。

張 頭弘 (ちゃん どぅほん)

ゴリラのようにいかつい筋肉ダルマの大男。見た目より若くまだ21歳。裏社会でも名の通った暴れ者。組織に属さない一匹狼だったが、北野堅にタイマンの勝負で敗れ、彼らのチームに加入した。以後、サンケンロック組の一員として、その巨体と強大な戦闘能力を存分に振るっている。

柳 智恵 (ゆ じへ)

ソウルの繁華街永登浦一帯で働く若き売春婦。一帯を仕切っているギャング組織ガルギ組の連中にいたぶられていたところをケンによって助けられた。しかしガルギ組の報復によって何度も痛めつけられてしまう。自分の中途半端な義侠心がかえって彼女を不幸にしたと悔やむケンを勇気づけ、「ガルギ組の支配から街を奪い返して、私たち売春婦を守り抜いてほしい」とお願いした。

配達禅師 (べだるぜんじ)

険しい山奥にある苦行寺の住持。かつては伝説的な武闘派ギャングだった。ひげ面で険しい顔つきで、身体も筋骨隆々でがっしりとしている。訓練のために訪れたサンケンロック組一行を厳しく鍛え上げる。特にケンに対しては、彼の言う「他人を守るために戦う」という大義に疑いをもち、厳しい特訓を課した。 10か月もの荒行を全員がこなした後にはケンをボスと認め、サンケンロック組を支える力強い存在となった。

金 恵隣 (きむ へりん)

苦行寺でケンたち一行が修行した際の武器担当の教官。一見、茶髪に肌を小麦色に焼いた今どきのギャルだが、戦闘能力は恐ろしく高い。刺身包丁を武器に華麗に舞って戦う。ケンをボスと認め、修行終了後には共に下山し、サンケンロック組の一員となった。ケンに惚れ込んでいて、身体を捧げるつもりだが、純情なケンは戸惑うばかり。

金 バンフム (きむ ばんふむ)

韓国人の父とベトナム人の母の間に産まれた。父はベトナム戦争に従軍してベトナム国土を荒らしたことに贖罪の意識を持っていた。そんな父の影響を受け育ったバンフムは、韓国に渡り働いていたが、差別を受け、流れ流れてギャング組織ガルギ組の下働きとなった。自分たちの家族を翻弄し続ける「国家」というものを憎悪している。 ムエタイの使い手で、恐ろしい強さを誇る。ケンを負かした唯一の男。しばらく姿を消していたが、サンケンロック組が韓国裏社会を牛耳る巨大組織に成長してゆく中で、彼らの前に敵として再び現われ、立ちふさがることとなる。

ベニト・アルマーニ

イタリア人。18歳のチャラい青年。大の女好きで、巨根だが早漏。ナンパ目的で日本語も少ししゃべれる。イタリア最大のマフィアに所属している。女にしか目がない下っ端構成員に見られているが、実は人を管理する能力に長けているとボスから見込まれており、組織の後継者と目されている。ボスに挨拶に訪れたサンケンロック組一行と出会いケンに興味を持ち、チームの一員として韓国へ渡った。 自分の信念に基づき行動し、裏切りを知らないケンのことを高く評価している。

SUN (さん)

韓国の超人気美人歌手。男たちにからまれていたところをケンが助けた。この出会いがきっかけで、ケンはSUNの芸能マネージャーとして働くこととなった。SUNの所属する芸能事務所はすでにサンケンロック組の配下にあるのだが、芸能界の仕事に興味を抱いたケンは、身分を隠し、下っ端マネージャーとして雑用仕事をこなしてゆく。 血なまぐさいギャング世界とは違い芸能界はキラキラ輝いていると期待したケンだったが、性接待や会社同士の癒着などの暗部を知ってしまい、表の社会も結局は弱肉強食で厳しい世界だと実感した。

集団・組織

ガルギ組 (がるぎぐみ)

『サンケンロック』に登場する組織。ソウルの繁華街永登浦一帯を仕切っているギャング組織。シマで働く売春婦や商売人たちを厳しく管理し、恐怖の対象となっていた。ケンたちサンケンロック組と対立し、圧倒的多数で闘ったが最終的には敗北し、支配していたシマは全て取り上げられ、組織は壊滅した。

場所

インペリアルカジノ

『サンケンロック』に登場するカジノ。ソウルの郊外に建つ。ホテルやゴルフ場、テーマパークも併設された、東洋一の超高級施設。ギャング出身の企業が開設した。大企業の息子がこのカジノでカモにされた事が原因で、大企業とカジノを仕切るギャングとの間で大規模な抗争が勃発した。大企業の会長から依頼され、サンケンロック組はこの争いに介入し、最終的にはギャングを壊滅させ、カジノを支配下におさめた。 実はこのカジノはもともとはテスの父親のものだった。裏切りに遭い失ったこのカジノを取り戻すことがテスの宿願だったのである。

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