ワッハマン

ワッハマン

1万年の時をこえて現代に蘇った黄金の怪人ワッハマンは記憶をなくしたまま放浪する。ワッハマンを追う防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室のメンバーと人類の敵は激しくつぶし合う。

正式名称
ワッハマン
ふりがな
わっはまん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

はるか1万年も前の大昔。人類の敵を倒すため、勇敢な戦士がアトランティス人たちによってオリハルコンの肉体を手に入れた。時はかわり現代の日本。戦士は記憶を失い、ワッハマンと名乗って各地を放浪する。だが、その存在を恐れる人類の敵の刺客や、その秘密を探ろうとする防衛庁特別分室などが、ワッハマンを巡って激しく争う。

登場人物・キャラクター

ワッハマン

1万年前に作られたオリハルコンでできた体を持つ怪人。恋人の手にかかって倒れた勇者を、人類の敵と戦うためにアトランティスの科学で甦らせた。現在は記憶をなくし、食欲と気の向くまま放浪している。徒歩で海底を歩いて渡れる上に不死身なので、全世界どころか月面まで踏破した。女性がやや苦手。 大きな笑い声のほかは自らの言葉で語るシーンはないが、周囲の人間は聞き取っているので普通に会話はできる。ワッハマンという名前は飮み屋で酔った中村一郎に付けられた。モデルは『黄金バット』の黄金バット。

ハンババ

レミィのときは小柄な少女の姿をしたアンドロイド。レミィがパパと呼ぶ人類の敵によって作られた。身長は141㎝だが、体重は290㎏ある。髪は赤紫。レミィ時の倍以上の体躯を持つ戦闘用のハンババに変形可能。ハンババ状態ではワッハマンに匹敵するパワーを発揮する。本人には知らされていなかったがデータ収集用。 常識が多少ズ レているが、人間的な感情を持つ。イシュタル完成を機に廃棄扱いされ、対ワッハマン分室に居候する。これ以降は長沼内規たちと協力関係になる。月に行ったワッハマンの回収や、機能停止したワッハマンの再生はレミィ抜きには不可能だった。

長沼 内規 (ながぬま ないき)

陸上幕僚監部調査部調査第2課調査別室所属の自衛官で一尉。現在は対ワッハマン分室に出向中。178㎝、65㎏の42歳。妻とは死別した。合気柔術と中国拳法を混合した怪しい格闘技の使い手で、素手でレミィたちと戦える。口は悪いが困っている人間を放っておけない人情家。 ワッハマンの内偵をしていたはずが、いつしかレミィたちをも保護するようになっていた。

竹村 (たけむら)

長沼内規の部下だが戦闘力は低く、サポートしかできない。緊張感のない発言で長沼を怒らせることが多い。実は人類の敵のスパイで、長沼は早くから疑念を持っていた。

梅田 甲三 (うめだ こうぞう)

防衛庁技術研究所所員。技術研究本部第四研究所特別分室所属の45歳。特別分室には対ワッハマン分室も置かれている。特撮映画の影響で中学生のときに超兵器開発を志す。防衛庁で「変形合体巨大ロボット兵器」の開発を具申して分室に隔離されたともいわれる。常識的な範囲での技術力は一流で、オシリスらの破損もつなぐ程度はできる。 装着した人間の動きをトレースしながら力を増幅するパワードスーツの74式強化装甲服一型が唯一の成果。

石田 ルミ (いしだ るみ)

身長120㎝(自称)の21歳。実際の身長はもっと低く、幼稚園児と大差ない。身分証明のために運転免許を持っている。対人恐怖による赤面症を気にしている。特別分室に家政婦アルバイトとして通っている。なぜか長沼内規には、裸を見られたり、トイレを覗かれたりとセクハラ的な接点が多い。 本人の知らない仕掛けが、名前に暗示されていた。

イシュタル

ワッハマンを倒すために人類の敵が作り上げたアンドロイド。レミィが収集したデータをもとに作られ、オリハルコンの爪を持つ。ハンババよりも長身で細身だが、パワー・スピードとも持ち合わせる。全身がナノマシンで構成されていて、黒い影のようになり闇に同化して移動することができる。 オシリスと同様に体内に下位の別人格を持つ。本気のワッハマンの一撃で壊されたことがある。

オシリス

ワッハマンを倒すために人類の敵が作り上げた戦闘用アンドロイド。オシリス状態では北海道弁でしゃべる女性の姿で、下ネタを好む。戦闘形態ではイシュタルよりも大型。全身がナノマシンで構成されていて、自己修復と戦闘データによる進化が可能。ただ、修復・進化用に頭脳を使うため、ワッハマンを殺すこと以外の思考はおろそか。 体内にイシスという上位の人格が潜んでいる。イシスはオリハルコンを利用してワッハマンを心理的に殺すことに成功したものの破損。イシスの代わりにインガーがゲルダを組み込んで再生し、分室の戦力となる。

鮫洲 (さめず)

一課の鬼刑事ハンマーヘッドと呼ばれて恐れられる警察官。サメを正面から見たような凶悪な顔をしている上、すぐに拳銃を抜くなどの過激な行動をとるため、しばしば犯人と間違えられる。警察官としては正義感あふれる真っ当で常識的な人物。機能停止したワッハマン争奪戦で、警察の捨て駒として利用された。

インガー・W・C・ミュンヒハウゼン

スイスの山中に隠居している年老いた時計職人。元々はロボット工学が専門で、若い頃は「死なない兵士」の研究をしていた。初恋の女性を模したアンドロイドゲルダを制作し、同居している。月から帰還したレミィを回収して修復した。過去の研究の件で住処を追われ、分室に流れ着く。再開発したゲルダがイシュタルに殺されると、オシリスに感情用として組み込み再生させた。

謎の雲水。日常的に布施と称して適当な留守宅に上がり込み、食料を奪う。山野を駆け回って鍛えた体術は、長沼内規らに匹敵する。ワッハマンやレミィらに人生を説き、それなりに説得力がある。

綾重 (あやしげ)

特殊造形の女性プロ。砂浜に埋もれていたワッハマンを発見、持ち帰って「コッくん」と呼んで世話をしていた。特殊造形一筋でワッハマンを可愛いというセンスの持ち主。人類の敵と戦うために綾重宅を出たワッハマンだが、しばしば綾重を尋ねて人間のマスクをもらっている。

中村 一郎 (なかむら いちろう)

柳川建材のサラリーマンで40歳。甲子園確実と言われながら、県大会決勝で敗れた元高校球児。飮み屋で意気投合して、命名までしたワッハマンを会社の野球部の助っ人にする。典型的なダメ親父だったが、都市対抗野球の決勝までいったチームを相手に、9回を投げ抜いて逆転サヨナラホームンまで打ち、家族を驚かせた。

人類の敵 (じんるいのてき)

1万年前から現代まで生き続けている本名不明の謎の人物。ワッハマンに顔の前半分など、肉体の半分を奪われたらしい。ワッハマンだけが自分を殺すことができる存在だとして恐れているという。全世界を後ろから支配していて、日本政府に御前として直接干渉するだけでなく、米軍も自由に動かしている。 衣類収集が趣味で、レミィの初期のコスプレはパパの私物を使用していた。

集団・組織

防衛庁技術研究本部第四研究所特別分室

東急目蒲線鵜の木駅徒歩5分。突如現れた謎の怪人ワッハマンの専従班が常駐し、監視と調査が主な任務。次第に居候が増え、任務も人類の敵との対決に傾いていく。

その他キーワード

オリハルコン

『ワッハマン』に登場する謎の金属。ワッハマンの肉体を構成し、イシュタルやオシリスにも少量ながら使用されている。アメリカの解析では、物質化したエネルギーと推定される。正体がエネルギーなので破壊は不可能。一方で、制御を失えば、大爆発をする可能性がある。

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