サイレント・アイ

サイレント・アイ

1人のモデルの女性がカメラマンと恋に落ち、彼に強く影響を受けて報道カメラマンへの転身を決意。そして彼女は、紛争地帯へと赴き消息を絶った恋人が残した不思議な力を持つカメラを手に、さまざまな事件の真相を究明していく。愛する人の生還を信じつつ、真実を追い求める女性の姿を描いた物語。「プチコミック」1997年5月号から2001年7月号にかけて不定期に掲載された作品。

正式名称
サイレント・アイ
ふりがな
さいれんと あい
作者
ジャンル
サスペンス
レーベル
コミック文庫(女性)(小学館)
巻数
既刊3巻
関連商品
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概要・あらすじ

人気トップモデル槇村愛梨は、写真集の撮影中、カメラマンのアシスタントを務めていた九島大樹と出会う。三ツ星銀行頭取の娘である愛梨を、周りのスタッフが苦労知らずのお嬢様と軽んじる中、大樹だけは彼女の真っ直ぐな芯の強さを見抜き、反論していた。それを知った愛梨は大樹に声をかけ、自分の生まれ育った場所で写真を撮ってほしいと依頼。

大樹を伴って思い出の地を訪れた愛梨は、そこで偶然にも、亡くなった愛梨の母親と大樹に接点があったことを知る。それをきっかけに2人は急接近し、恋人同士となるのだった。一方で、報道カメラマンを目指していた大樹は、ある日紛争地域行くことを決意。そんな彼に大きな影響を受けた愛梨は、モデルを引退してカメラマンに転身することを心に決め、大樹を見送った。

そんな矢先、大樹が紛争地域で何らかの事件に巻き込まれ消息不明となったことを知る。絶望に打ちひしがれる中、現場に残された大樹のカメラだけが愛梨の手元へと戻った。そして愛梨は偶然にも、そのカメラで撮影した17枚目の写真には、いつも真実が映し出されることを知る。愛梨はこのカメラの不思議な力を「沈黙の瞳(サイレント・アイ)」と名付け、愛する大樹の帰りを心の中で信じながら、さまざまな事件にカメラを向け、真相を究明していく。

登場人物・キャラクター

槇村 愛梨 (まきむら あいり)

18歳にして人気トップモデルとして活躍していた女性。「三ツ星銀行」の頭取である槇村の娘だが、母親は下町にあるクラブで働いていた愛人だったため、実際は高級住宅地のすぐ近くにある下町で生まれ育った。母親を事故で亡くして以降、槇村の娘として大きな屋敷で父親と生活をともにしている。屋敷では、アフガンハウンドの「アレックス」と、チャウチャウ犬の「チャウダー」を飼っている。 自身の写真集の撮影の際、アシスタントを務めていた九島大樹と出会い、彼が偶然、亡き母親の生前の姿をカメラに収めていたことをきっかけに交流を深め、恋人同士になった。報道カメラマンを目指していた大樹の影響を強く受け、モデルを引退してカメラマンへの転身を決意。その後、仕事中に消息不明となった大樹が使っていたカメラを手に、さまざまな事件の真相を暴くべく、フリーカメラマンとして活動を始める。

九島 大樹 (くしま だいき)

カメラマンの三島のアシスタントを務めていた男性。槇村愛梨の写真集の撮影をしていた三島に同行し、愛梨と知り合う。以前、偶然にも愛梨の生まれ育った下町に出入りしていたことと、愛梨の母親の生前の姿を写真に収めていたことをきっかけに愛梨と交流を深め、恋人同士になった。もともと報道カメラマンを志望しており、フリーカメラマンとして紛争地域に赴くが、その先で誘拐事件に巻き込まれ、消息不明となってしまう。 のちにチェルギス共和国で、記憶を失った状態で発見されるが、その時には、未来予知や、行方不明者の居場所を当てるなど不思議な力を持っているとして「チェルギスの聖者」と呼ばれ、人々から崇められる存在となっていた。

九島 大河 (くしま たいが)

九島大樹の兄。雑誌社に勤めており、「週刊アイズ」を手掛けている。大樹が消息不明となったことがきっかけで、槇村愛梨と知り合う。大樹が生きて帰るのを待っており、大樹が行方不明になった現場に残されたカメラを愛梨に託した。のちに、浅見悠貴が元彼の子を妊娠中であることを知りながら、すべてを受け入れて結婚する。

日高 (ひだか)

プロカメラマン用の現像所「コスモフォトラボ」の男性店員。眼鏡をかけ、長い髪を後ろで束ねた明るい人物。槇村愛梨が持ち込むフィルムを現像しては、まだ素人の愛梨にカメラの基本や、撮影の際に大切なことをアドバイスしているが、自分の名前をなかなか覚えてもらえないことに頭を悩ませている。休日になると写真を撮りに行くホリデーカメラマンで、フォトコンテストでは金賞を受賞したことがある。 かつては人物も撮影していたが、3年ほど前から風景写真しか撮らなくなってしまった。

豪徳寺 一平 (ごうとくじ いっぺい)

主に警察無線などの緊急無線を追いかけているプロのカメラマン。そのため、彼のいるところでは必ず事件や事故が起きている。かつて同じスタジオにいた縁で、九島大樹のことを知っている。少々強引なところはあるが、筋の通った信念を持って写真を撮り続けている。

首藤 隆司 (すどう たかし)

文部大臣の息子。かなりの野心家と噂されている。いつもピシッと決めたオールバックが特徴。Y市の最年少市議会議員で、衛生保全委員会の常任委員を務めている。患者が1000人を超える大規模食中毒が起きたため、槇村愛梨の助言に従い、早期に対応を行った。愛梨と出会ってからは、仕事に対して実直な姿勢が評価され始め、政治家として次第に市民からの人気を獲得していく。 愛梨の、自分の肩書を気にも留めないに真っ直ぐな姿勢や眼差しに惹かれていくが、愛梨には失った恋人がいることを知っており、控えめにアプローチを続けていく。

玉蘭 (ぎょくらん)

紛争地域で消息不明となっていた九島大樹を名乗る男性が帰国した際、彼に付き添っていた女性。C国に詳しいフリージャーナリスト「六条優香」を名乗っているが、その正体はC国の工作員であり刺客。C国に関して問題発言をした都知事の命を狙っており、都庁の爆発事件にも関与する。行動をともにしている龍に想いを寄せている。

槇村 (まきむら)

槇村愛梨の父親であり、「三ツ星銀行」の頭取。愛梨の母親とはもともと愛人関係にあり、出会った頃には入院中の妻がいた。妻はその後亡くなり、愛人だった愛梨の母親も事故で失ったため、現在は愛梨を娘として大きな屋敷に招き、生活をともにしている。子煩悩で犬が大好きな優しい人柄。庭師から恨みを買い、事件に巻き込まれたことで体調を崩し入院する。

緑山 みる (みどりやま みる)

エピソード「retirement-引退-」に登場する。人気トップモデルとして活躍中の、ショートヘアで快活なイメージの女性。外国人女優を尊敬し、世界的に有名になることを目標に活動している。モデルの他、CD発売へ向けて忙しい毎日を送っていたが、槇村愛梨、野世杏子と同時に写真集を発売したことを皮切りに、身に覚えのない脅迫を受けるようになる。 その後、自宅のベランダから謎の転落死を遂げる。

野世 杏子 (のせ きょうこ)

エピソード「retirement-引退-」に登場する。人気トップモデルとして活躍中の、ふわふわロングのパーマヘアで、可愛らしい印象の女性。モデルの他、女優としてドラマなどでも忙しい毎日を送っていたが、槇村愛梨、緑山みると同時に写真集を発売したことを皮切りに、身に覚えのない脅迫を受けることになる。その後、急死したみるの死に関して世間から疑いをかけられる。

水月 玲美 (みずき れみ)

エピソード「portrait-肖像-」に登場する。売り出し中の若手女優。演じる役柄は一癖あるものが多く、本人も尖った性格をしている。まだ駆け出しの槇村愛梨をプロのカメラマンと認めず、必要以上に周囲にあたるなど、攻撃的。写真集のための撮影を控えていた時に、大河俳優との不倫が報道されてしまう。

礼子 (れいこ)

エピソード「criminal-犯人-」に登場する。槇村愛梨の知人女性。2週間前に娘のみゆを出産したばかりで、いまだ出血が続いており調子があまり良くない。みゆの写真を撮ってもらうため、愛梨を自宅に招いた際、逃走中の容疑者である堺和則に押し入られるトラブルに見舞われる。

堺 和則 (さかい かずのり)

エピソード「criminal-犯人-」に登場する。練馬区で起きた殺人事件の容疑者として逃走中の男性。礼子の部屋に押し入り、身を隠そうとする。挙動に不審な点が多いものの、礼子の娘のみゆの様子が急変した際には命を助けるために尽力するなど、殺人をしたとは思えない言動も多い。

高岡 大基 (たかおか だいき)

エピソード「kidnapping-誘拐-」に登場する。学校帰りに槇村愛梨と出会い、自分の宝物を写真に撮ってほしいと依頼してきた少年。愛梨に父親からもらったプラモデルを撮影してもらい、プラモデルを母親の高岡加奈江にあげると話した翌日、突然姿を消す。

高岡 加奈江 (たかおか かなえ)

エピソード「kidnapping-誘拐-」に登場する。高岡大基の義母。大基の実の母親が亡くなった後、高岡と再婚した。夫が家庭のことに無関心だったことから、自宅の食器や大基のプラモデルを破壊し、気を引こうとした。

高岡 (たかおか)

エピソード「kidnapping-誘拐-」に登場する。高岡大基の父親であり、高岡加奈江の夫。大基の母親である妻を病気で亡くし、加奈江と再婚した。大基にはプラモデルを買い与えて可愛がってはいたものの、家庭に無関心で、会社には愛人もいる。

吉井 真理子 (よしい まりこ)

エピソード「kidnapping-誘拐-」に登場する。高岡と同じ会社に勤める部下の女性。両親を事故で亡くし、慰めてもらっているうちに、高岡と愛人関係になる。時々高岡の自宅にも遊びに行くことがあったが、その際はいつも高岡の妻である高岡加奈江に対し、蔑む視線を送っていた。下校途中の高岡大基に声をかけ、加奈江よりも優しいからと、言葉巧みに大基を自宅に連れ込み、軟禁した。 すべては、自分が加奈江よりも高岡の妻にふさわしいことをアピールするためのことだった。

左 梨央奈 (ひだり りおな)

エピソード「accident-事故-」に登場する。清楚で可憐な人気女優だが、カメラマン嫌いで有名。車で走行中、無茶な運転により事故に遭い、病院に運ばれるも帰らぬ人となる。同乗していたのは衆議院議員の男性で、不倫が疑われていたため、カメラマンから逃げていたのではないかと言われている。

浅見 悠貴 (あさみ ゆうき)

エピソード「pearl-真珠-」に登場する。九島大河が婚約者として槇村愛梨に紹介した女性。妊娠5か月であることが判明し、急きょ結婚が決まった。しかし、その子供の父親は大河ではなく、前の彼氏である。そのうえ、高校生の頃に騙されてAVに出演したことをネタにゆすられている。AV出演の過去に関しては大河にも伝えていない事実であり、一生この過去に怯えて生きていかなければならないことに絶望している。

リュウ

エピソード「pearl-真珠-」に登場する。裏ビデオを販売している男性。以前から、アダルトビデオに50万円で出演しないかと言葉巧みに女性を勧誘しており、その中には騙されてレイプされた被害者もいる。浅見悠貴もその被害に遭ったうちの1人。

ヨースケ

エピソード「master-主人-」に登場する。河川敷の段ボールハウスに住んでいるホームレスの男性で、「ブラッキー」という犬の飼い主。かつては一流企業の社員だったが、リストラされた末に離婚してすべてを失くし、ホームレスとなった。ある時、鳥を殺している浪人生の男を目撃し、その行いを非難。逆上した男に暴行を受けてしまう。

浪人生の男 (ろうにんせいのおとこ)

エピソード「master-主人-」に登場する。川沿いに住む受験生の青年。近所で連続して起きている動物殺しの犯人。鳥を殺しているところをホームレスのヨースケに見られ、なじられたため逆上。ヨースケと彼の飼い犬のブラッキーを叩きのめした。

ブラッキー

エピソード「master-主人-」に登場する。豪徳寺一平が運転する車に轢かれてしまった犬。通りかかった槇村愛梨によって動物病院に連れて行かれ、手当てを受けて一命をとりとめた。しかし、下半身にマヒが残り、うまく動くことができなくなってしまった。自分自身と、自分の飼い主であるヨースケの身に起きた危機を知らせようと尽力する。

奥寺 (おくでら)

エピソード「scenery-風景-」に登場する。日高に個人的な恨みを持つ男性。3年前、付き合っていた彼女が自殺したが、その原因が日高の撮った写真にあるとして、日高の自宅の窓に石を投げたり、日高が勤める店「コスモフォトラボ」の窓ガラスをバットで割るなどの凶行を繰り返す。

藤沢 十夜 (ふじさわ とおや)

エピソード「prince-王子-」に登場する。槇村愛梨が写真を撮ることになった、王子様系アイドルとして人気のトップアイドルの青年。最近、雑誌に自分の生い立ちに関するスクープ記事が掲載された関係で、レポーターに追われている。普段は笑顔の可愛らしい青年だが、ふとした時に冷たい目をすることがある。

ヨハネ

エピソード「fortune teller-占い師-」に登場する。占い師の男性。長髪で美形のためか、女性信者を多数抱え、その人気はアイドルにも匹敵するほど。取材で訪れた槇村愛梨が持っていたカメラを見て、そのカメラの持つ思念を感じ取ったり、持ち主が男性であることを当てるなどし、占い師としての能力が本物であることを匂わせている。 消息不明の九島大樹が、まだ生きていると語る。

阿佐野 (あさの)

エピソード「lion-ライオン-」に登場する。毎朝TVの男性記者。先日までインドネシアの特派員を務めていたが、現在は日本に帰国している。肉食獣のように勢いのある人物で、他者を圧倒する鋭い気迫の持ち主。事故現場に取材に来た槇村愛梨と知り合い、保険金殺人が疑われる事故について調査を始める。

三枝 勝 (さえぐさ しょう)

エピソード「nastysmell-異臭-」に登場する。バイオリニストの男性。盲目のため、物の配置や音、臭いには特に敏感で、気難しいと捉えられることが多い。一方で、仕事ぶりが面白いと感じた人には関心が強く、対応も穏やかになる。ニューヨークの下町にあるアパートで生まれ育ち、路上でバイオリンと出会ったという経歴の持ち主で、日本での住まいも下町に構えている。

空木 順一 (うつぎ じゅんいち)

エピソード「spider-蜘蛛-」に登場する。中学生男子。同級生が不慮の事故で亡くなったのにもかかわらず、反応が冷たく、むしろ薄ら笑っていた。その後、別の事件現場でも目撃されており、事件を調査していた槇村愛梨に、これらの事件・事故との関係を疑われている。のちに、自宅で蜘蛛を飼っており、それが原因でいじめに遭っていたことが判明する。 殺人集団「蜘蛛の糸」に関与している。

義姉さん (ねえさん)

エピソード「hit and run-轢き逃げ-」に登場する。首藤隆司の兄嫁。夫も政治家のためいつも不在がちで、寂しい毎日を過ごしている。車を使うことはほとんどないと証言していたが、誰もいない日の夜を狙って隆司の車でバーへ繰り出し、ゆきずりの男性と夫のいない寂しさを紛らわせていた。

吉田 (よしだ)

エピソード「hit and run-轢き逃げ-」に登場する。父親の代から、首藤隆司の実家の運転手を務めている男性。首藤家にある6台の車を自由に動かすことができる。隆司の所属政党に敵対する政党の政治家と密会しているところが目撃されている。

首藤 謙司 (すどう けんじ)

エピソード「hit and run-轢き逃げ-」に登場する。首藤隆司の弟。ノリが軽くチャラい印象だが、政治家として活動している兄たちを慕い、心から応援している。自分の出来の悪さが兄たちの足を引っ張らないようにと頑張っている。

(ろん)

エピソード「survivor-生還者-」に登場する。紛争地域で消息不明となっていた九島大樹を名乗り、玉蘭とともに帰国した男性。その正体はC国の工作員であり刺客。大樹になりすまし、C国に関して問題発言をした都知事の命を狙い、都庁の爆発事件にも関与する。槇村愛梨と接するうちに、彼女に想いを寄せるようになる。

庭師 (にわし)

エピソード「survivor-生還者-」に登場する。槇村愛梨の家の庭師を務める男性。「三ツ星銀行」に恨みを持っており、頭取である槇村を困らせるため、槇村家の庭のバラを荒らし、芸術品を壊し、飼っていたアフガンハウンドを殺した。最終的には愛梨をも傷つけることで槇村に報復を果たそうとしている。

小出 (こいで)

エピソード「revenge-復讐-」に登場する。首藤隆司の自宅に出入りしている運動員の1人。18歳だが、不登校中のため、社会勉強を兼ねて首藤の政治活動を応援している。少女のふりをしているが、実際は少年であり、殺人集団「蜘蛛の糸」を率いる「ナビゲーター」でもある。玉蘭からの依頼で槇村愛梨を殺害しようと策を練るがことごとく失敗し、ついには自ら愛梨に手を下そうとする。

麻利絵 (まりえ)

エピソード「nude-裸体-」に登場する。元モデルのフリーカメラマンの女性で、槇村愛梨とはモデルの時からの知り合い。アシスタントを顎で使う気の強いタイプだが、最近様子がおかしい。愛梨に自分のヌード写真を撮ってほしいと依頼する。

桜井 (さくらい)

エピソード「nude-裸体-」に登場する。麻利絵のアシスタントを務める男性。麻利絵とは、幼稚園の頃からの付き合いの幼なじみで、写真学校に行っていたため、麻利絵から声をかけられ一緒に仕事をするようになった。麻利絵に想いを寄せているが、おとなしく自信がない性格であり、その気持ちは秘めたままでいる。

エイミィ

エピソード「eyes-眼-」に登場する。チェルギス共和国で記憶を失っている九島大樹を「ユウジ」と呼んでいる女性。日本語を話せるため、聖者である大樹をサポートしながら生活をともにしている。大樹に想いを寄せているが、槇村愛梨が現れたことで大樹の素性を知り、複雑な想いを抱えている。

ジェイムス・ウッドワード (じぇいむすうっどわーど)

エピソード「eyes-眼-」に登場する。イギリスのBBC放送の記者を務める男性。「チェルギスの聖者」と呼ばれる謎の東洋人男性を取材するため、チェルギス共和国にいた九島大樹のもとを訪れる。その後、訪ねて来た槇村愛梨が「チェルギスの聖者」の恋人だと知り、取材に同行することになる。

集団・組織

蜘蛛の糸 (くものいと)

インターネット上に存在する殺人集団。いじめや失恋で恨みを持つ人物がインターネット上で集まり、互いを「仲間」と呼び合う。その仲間を苦しめた人物を、個人の小さな行動の積み重ねでよってたかって殺しにかかるという手段を取っており、いじめっこが不法投棄されたごみに押し潰されたり、少女が坂道に流れ出たガソリンに引火した火で燃やされるといった事件を起こした。 末端のメンバーは捕まったが、ネット上のグループは存在している。ホームページを運営している主犯格の「ナビゲーター」は、救世主を気取りネット上ではカリスマともいわれているが、その全容は未だに解明されていない。なお、「ナビゲーター」の正体は小出である。

その他キーワード

ニコンF5 (にこんえふご)

九島大樹が愛用していた一眼レフカメラ。紛争地域に赴いた大樹が行方不明になった現場に残されていたもので、発見された当初血が付着していた。中のフィルムには、15枚目までインタビューの模様が写されており、16枚目は振り向こうとしてブレた写真が写されていた。このカメラが大樹の兄である九島大河へ引き渡されたが、槇村愛梨たっての希望により譲られ、愛梨が愛用することになる。 それ以降、このカメラを使って愛梨が撮影した17枚目のフィルムには、常に「何か」が写っていることが判明。愛梨や大河は、大樹の心や力が働いて、何らかの「真実」が写されていると信じている。愛梨はこのカメラの不思議な力を「沈黙の瞳(サイレント・アイ)」と呼んでいる。

書誌情報

サイレント・アイ 3巻 小学館〈コミック文庫(女性)〉

第1巻

(2004-04-15発行、 978-4091915719)

第2巻

(2004-05-15発行、 978-4091915726)

第3巻

(2004-05-15発行、 978-4091915733)

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