もやしもん

もやしもん

第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第32回講談社漫画賞(一般部門)、および平成20年度醤油文化賞を受賞した、石川雅之の同タイトル漫画作品『もやしもん』をアニメ化。菌が肉眼で見える主人公沢木惣右衛門直保の農大での学園生活を描く。本編の後、菌だけが登場し発酵について解説する「菌劇場」も放映された。

正式名称
もやしもん
ふりがな
もやしもん
原作者
制作
白組、テレコム・アニメーションフィルム
監督
矢野雄一郎
放送期間
2007年10月12日 〜 2007年12月21日
放送局
フジテレビ
話数
11話
ジャンル
青春
関連商品
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概要・あらすじ

が肉眼で見える主人公 沢木惣右衛門直保農大に入学し、その能力ゆえに教授の樹慶蔵や院生の長谷川遥、学生の美里薫川浜拓馬らに興味を持たれ、を使った食物の研究や金儲けなど、彼らの起こす騒動に巻き込まれる。

沢木は突然休学した幼馴染の結城蛍を気にかけるなか、農大では春祭が開催され、ある事件をきっかけに自分の能力について考え直す。

登場人物・キャラクター

沢木 惣右衛門 直保 (さわき そうえもん ただやす)

農大の一年生。麹を製造する種麹屋(もやし屋)の次男。金髪に染めており小柄。菌が肉眼でかわいらしい姿で見える不思議な能力を持っており、菌のA・オリゼーがいつも肩に乗っている。意思の疎通もある程度できるが、本人はこの能力をあまり気に入っていなかった。 ひどく驚くとこの能力が消えることもある。周りのペースに巻き込まれやすい性質。結城蛍とは幼なじみ。

結城 蛍 (ゆうき けい)

沢木惣右衛門直保の幼なじみで同じ農大の1年生となるが、すぐに休学届を出す。造り酒屋の息子で、日本酒に詳しく老教授の樹慶蔵にも目をかけられる。実家の酒屋に大きな損害を与えた「火落ち菌」を憎んでいる。 中性的な顔立ちをしており、休学後、謎の多い酒屋日吉酒店の店先にて、黒いゴスロリ服の女装姿で沢木と再会する。

農大 (のうだい)

沢木惣右衛門直保らが通う農業大学。「自給自足」がモットーとされており、樹慶蔵による菌・微生物の研究ほか、野菜の生産などを行う農業や、動物も飼育され畜産なども研究している。独特のルールによる春祭を開催したり、大学ぐるみで野菜ドロボー撃退を行なうなど、一風変わった特色がある。

美里 薫 (みさと かおる)

農大の2年生。密造酒造りに失敗したところを沢木惣右衛門直保が気づいたことで知り合う。やせ形の長髪で髭を生やし、関西弁をしゃべる。自身の唾液による口噛み酒を造ろうとしていた。大学寮のルームメイトである川浜拓馬とはよくコンビで行動し金儲けに奔走する。 沢木の菌が見える能力を利用しようとすることもあるが、後輩としてかばう姿も見せる。

長谷川 遥 (はせがわ はるか)

農大農学部の大学院生。樹慶蔵の教え子。沢木惣右衛門直保の菌が見える能力を知り関心を持つが、本人へは冷淡に振舞っていた。黒髪のショートカットで妖艶な雰囲気を持つ。ボンテージファッションに身を包み、気が強く女王様体質で時に鞭も振るう。 酒癖が悪く、酔うと血を見たがる猟奇的な言動で周囲を恐怖に陥れる。実家は大金持ちで、中学生の時に父親のパーティで樹慶蔵に出会い菌の研究に興味を持つが、父親には反対されており、大学を辞めて許嫁と結婚するように命じられている。

武藤 葵 (むとう あおい)

農大農学部3年生で樹慶蔵の研究室唯一のゼミ生。樹ゼミで研究を続けるか、就職するか迷っている。元「ミス農大」でもある美女だが、樹の命によって世界の発酵物を探索する旅に出かけ、菌まみれになって帰国した。 朝まで飲むほどの酒豪である。恋愛にまつわる経験がきっかけで、農大のサークルUFO研に所属している。

樹慶 蔵 (いつき けいぞう)

農大の老教授。眼鏡をかけており、目の表情が読めない。学内では白衣を着用している。沢木惣右衛門直保の祖父と古い友人で、沢木の菌が見える能力を入学時から知っている。微生物、発酵食品の権威で、それらについて語りだすと非常に長くなる。 戦時中にも研究を行っていたと噂され、政財界にも人脈がある様子を垣間見せるなど、謎の多い人物である。農大内に日本酒をはじめ、あらゆる発酵食品を生産研究できる研究室「発酵蔵」を建設しようとしており、沢木の能力に期待をかけている。

川浜 拓馬 (かわはま たくま)

農大の2年生。密造酒造りに失敗したところを沢木惣右衛門直保が気づいたことで知り合う。メキシコからの帰国子女。頭が大きく丸っこい体型。美里薫とは大学寮のルームメイトで、よくコンビで行動し金儲けに協力する。 無類の虫好きで、虫にまつわる知識も豊富なだけでなく、飼育や食用とすることにも熱意を傾ける。沢木の菌が見える能力を利用しようとすることもあるが、後輩としてかばう姿も見せる。

(きん)

『もやしもん』に登場する、実在する微生物。実際には肉眼で見えない存在だが、沢木惣右衛門直保の目には特徴がディフォルメされたかわいらしい姿で見えている。作中にてあちこちに登場し、食物や人間にかかわろうとして「かもすぞ」と発言する様子などが描写されている。 また、発酵における自らの役割について解説することもある。

及川 葉月 (おいかわ はづき)

沢木惣右衛門直保と同じく農大農学部の1年生。潔癖症で除菌を熱心に行う金髪の女子。バイクで通学している。樹慶蔵にエイを発酵させたホンオフェを持たされて、研究室に顔を出して以来、同じく研究室にいる沢木たちと交流しはじめ、沢木には自室の模様替えを手伝わせたこともある。

A・オリゼー (あすぺるぎるすおりぜー)

菌たちの代表格。本来は酒や味噌、醤油などを造る際に発酵過程で働く黄麹菌だが、沢木惣右衛門直保には二頭身で顔のまわりに5本の房を付けた愛嬌のある姿に見えている。沢木の肩や頭に乗っていることが多く、勝手気ままに動くが、彼を元気づけたり、時には行動にツッコミを入れたりしている。

場所

日吉酒店 (ひよしさかてん)

『もやしもん』に登場する店の名称。沢木惣右衛門直保が通う農大の教授、樹慶蔵の御用達。店頭には水の入った日本酒の瓶を並べているが、店の奥にはカウンターバーがあり、隠居の日吉菊二がこだわりの酒を出している。 ここには選ばれた者しか入れないが、樹慶蔵はよく出入りしている。菊二の孫、日吉友春が店番をしていたが、のちに女装した結城蛍も、友春の妹と名乗り働くようになる。クレジットカードは使用できない。

イベント・出来事

春祭 (はるさい)

『もやしもん』に登場するイベントの名称。沢木惣右衛門直保らが通う農大において、春頃に突発的に始まる。農大学内の学生自治組織・農志会によって開催され、その間校門は閉鎖され学外に出られなくなる。 ある条件を満たすと終了するが、毎年変更され、学生が自身でその条件を解明する必要がある。春祭の開催中のみ「校票」という通貨が発行され、学内の出店にて買い物ができる。沢木たちの参加した春祭では、頭に紙風船を乗せ、割られると校票が没収されるルールになっていた。

クレジット

原作

監督

矢野雄一郎

シリーズ構成

高橋ナツコ

作画監督

末永宏一

音楽

佐藤直紀

アニメーション制作

白組 , テレコム・アニメーションフィルム

原作

もやしもん

菌が肉眼で見え会話ができる沢木直保が、入学した某農業大学で、教授の樹慶蔵や研究室のメンバーたちが起こす騒動に巻きこまれる。 第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第32回講談社漫画賞受賞。 関連ページ:もやしもん

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