ツギハギ漂流作家

ツギハギ漂流作家

「漂流作家」が「編集者」と共に未開の地に赴き、その様子を描いた「漂流録」が出版物の95%を占め、花形職業となっている世界。新人作家吉備真備とその担当編集者橘諸兄による未開の地での冒険を描いたアドベンチャーバトル作品。歴史上の人物名がキャラクター名となっているが、関連性はない。

正式名称
ツギハギ漂流作家
ふりがな
つぎはぎひょうりゅうさっか
作者
ジャンル
アドベンチャー
 
バトル
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

伝説の作家フジワラ・ノ・フヒトのように、新たな時代を切り開くパワーを持った漂流作家を探すソガノ出版の編集長ミツネ。彼女の前に現れた新人作家志望の少年吉備真備は、その非常識ではた迷惑な行動でミツネを驚かす。しかし真備が持つ命具がフヒトと同じ「傘」であることから、彼がフヒトの弟子であることを知ったミツネは、彼の担当に問題児編集者橘諸兄をつけ、漂流録作成のため未開へと送り出すのだった。

登場人物・キャラクター

吉備 真備 (きび の まきび)

人をおちょくることが好きな少年。伝説の漂流作家フジワラ・ノ・フヒトの唯一の弟子。フヒト同様、傘を命具としており、その才はずば抜けている。漂流作家としてデビューするためソガノ出版を訪れ、編集長のミツネに見込まれて、橘諸兄を担当編集者につけられた。口が悪い。

橘 諸兄 (たちばな の もろえ)

ソガノ出版の博識な青年編集者。武勇にも優れ、命具「レッドマーカー」を使いこなす。かつてフジワラ・ノ・フヒトの担当編集として大手出版社で大ヒットを飛ばしたが、物事の基準がフヒトとなってしまったため作家への要求が厳しくなり、元の出版社を追われた過去を持つ。吉備真備の担当編集となり、共に未開の地へと旅に出る。

蘇我 躬恒 (そが の みつね)

弱小出版社ソガノ出版の女性編集長。亡き父から伝説の漂流作家フジワラ・ノ・フヒトの話と、フヒトが最後に消息を絶つ前に残した漂流録を受け継いでおり、彼のような時代を動かす作家を輩出したいと考えている。会社を訪ねてきた吉備真備の資質を見出し、橘諸兄を担当編集者として彼につける。

フジワラ・ノ・フヒト (ふじわらのふひと)

「漂流録の神様」とまで呼ばれる伝説の大漂流作家。金髪の青年。未開での発見で幾度も時代と人の心を動かす作品を発表していた。現在では消息不明。旅先で出会った吉備真備を弟子にし、命具の使い方を始め色々なことを教えた。

大伴 継人 (おおとも の つぐと)

生々しい暴力表現を売りにする将門出版の新人漂流作家。眉毛がない青年。新人ながらずば抜けた能力を持っている。命具は羽ペン。他人に指示されることを嫌う、傲岸不遜で酷薄な性格。

犬上 御田鍬 (いぬがみ の みたすき)

隼土出版の新人漂流作家。臆病な性格で、自分の命具もわからずにいたが、隠岐との戦いの中で「骨」が命具であることに気づいた。言葉を最後まで言えず、いつも誰かが言葉をかぶせてくることが悩み。

木曽 巴 (きそ の ともえ)

天暦出版の新人漂流作家。自分で作った表現や略語を使う女子。ポップな作風で十代の女性から多く支持を集めている。命具はモップ。尊敬するフジワラ・ノ・フヒトに弟子入りを申し込み、もう一人の弟子(吉備真備)を連れてくれば弟子にするという約束を取り付けている。橘諸兄に一目惚れする。

大江 和泉 (おおえ の いずみ)

後白河出版の漂流作家。謙虚で真面目な性格の女性。古典的で堅固な文章が中高年男性を中心に人気を集めている。命具は琵琶。

物部 守屋 (もののべ の もりや)

斑鳩出版の漂流作家。メガネをかけた大人しい外見の青年。模範的で手堅い作風が受けている。命具を持たない。同行者を陥れて新しい発見を自分のものにしようとするなど、卑怯な性格。

渤海 (ぼっかい)

アウヤンプティーの森に住む老人。亡き妻を象った巨大なエロオブジェを隠すため、怪物を操って20名以上の作家の命を奪った。漂流作家協会の重鎮。

仁義主肝 (じんぎすかん)

ペンを捨てた元漂流作家。浮浪者のような風体をしており、語尾に「ぎゃ」をつけて喋る。10年前に家族を連続殺人犯隠岐に殺されており、隠岐を捕まえるため彼を追いかけて未開の地を巡っている。命具は軍配。

隠岐 (おき)

快楽殺人犯の青年。その罪状は懲役にして800年以上とも言われる。10年以上前、都を騒がせた通り魔でもある。追求の手から逃れるため、未開の地に潜伏している。仁義主肝の両親を殺した犯人でもある。

阿弖流為 (あてるい)

謎の地底人が、地上に助けを求めるために作った生物。強固な岩盤をも砕けるよう頑丈に強く作られたが、性質は残忍で、当初の目的を逸し地底で暴れまわった。

その他キーワード

漂流録 (ひょうりゅうろく)

全出版物の95%を占める、漂流作家による未開の地での発見や出来事を書いたノンフィクション作品。娯楽作品であると同時に学術資料でもあり、ヒット作家は莫大な富と栄誉を得る。

漂流作家 (ひょうりゅうさっか)

漂流録を書くため、未開の地に赴き新発見を狙う作家。デビューするためには漂流作家協会(通称『ゲンカン』)で作家名簿に登録する必要がある。また、未開の地への旅には必ず編集者を同行させ、その内容が虚偽でないことを証明しなくてはならない。未開では危険も多いため、命具を使いこなす武芸の才能も必要。

編集者 (へんしゅうしゃ)

出版社に属し、主に漂流録の出版に携わる。倍率3桁を超える適性試験に合格し、免許を持った者がなれる。漂流作家に同行し、作品を研磨すると共に漂流録の内容が虚偽でないと証明する必要があるため、高い能力を求められる。

命具 (みょうぐ)

漂流作家の武具。その作家ごとに相性の良いアイテムが存在するため、作家自身にも最初から何が自分の命具であるかはわからない。所有者の力を命具に直接伝え、命具の硬度をあげて使う攻撃技を「ヒット」、所有者と命具の間に生まれた力を弾き出して撃つ攻撃技を「スマッシュ」という。

SHARE
EC
Amazon
logo