異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~

異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~

お米ゴハンの小説『異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~』のコミカライズ作品。異世界のオーベルに飛ばされた管理栄養士の朝山橙也が、人々の悩みを美食で解決していく様子を描くグルメファンタジー。「ComicWalker」で2018年12月から2019年11月にかけて配信された作品。

正式名称
異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~
ふりがな
いせかいけんこうきっちん あらさーえいようしのせかんどらいふ
原作者
お米ゴハン
作者
ジャンル
グルメ
 
料理
関連商品
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あらすじ

第1巻

管理栄養士をしている朝山橙也はある日、ドラコカルドによって異空間に呼び出される。そこには橙也を追ってきた妹の朝山桃香も巻き込まれていた。ドラコカルドはリンクした世界のバランスを整えるために、橙也を異世界に送る必要があるのだという。橙也を心配した桃香も同行することになり、彼女のリクエストで二人は調理に困らない安全なオーベルに転送されることとなった。オーベルに来た橙也たちはさっそくミレイスカイを訪れ、サンティメールを散策する中で健康食堂にたどり着く。しかし店内には客がおらず、レオン・レイヴァリィナ・レイヴァが店の状況を巡って口論していた。その争いに巻き込まれた橙也たちは急きょ、レオンとリィナによる料理対決の審査員を務めることになる。異世界の料理に期待する橙也だったが、レオンは味へのこだわりが強い一方で脂っこくて不健康な料理を、リィナは健康的だが味の不味い料理を出してきた。科学技術が未発達なオーベルでは、「健康的な料理はまずく、美味と健康を両立した料理は存在しない」というのが定説だった。このため、人々は栄養学をあまり受け入れず、健康をあまり気にせずに、それぞれが好きなように食事を取っていた。橙也は極端な価値観を持つオーベルの食文化に驚きつつも、店にある材料で野菜スープを作ってレオンたちに出す。野菜スープの味に感動したレオンたちは、橙也のこだわる「味と健康を両立した料理」に興味を持ち始めるのだった。

第2巻

希少な「栄養学の知識」を武器にする朝山橙也は、現実世界とはまったく違う価値観を持つオーベルで新しい人生をスタートさせていた。かつてはしがない管理栄養士だった橙也は心機一転し、健康食堂の料理人としての仕事を順調にこなしていた。食材鑑定などのスキルを得た橙也の作る「おいしい健康グルメ」はシンディをはじめ、一般客はもちろん王宮料理団の料理人をも虜にしていった。現実世界ではなかなか叶わなかった「人々を笑顔にする健康メニュー」を提供する日々に、橙也はやりがいと充実感を覚えていた。当初は「健康的だけどまずい」と不評だった健康食堂の評判は橙也の活躍で大きく変わり、噂を聞いた街の要人も訪れ、店は次第ににぎわいを見せるようになっていく。橙也と朝山桃香が健康食堂に来て1か月がたったある休日、彼らは散策も兼ねてサンティメールの市場に昼食の買い出しに向かう。偶然リィナ・レイヴァと会った橙也たちはいっしょに市場を回り、安く手に入った牛肉を使って、健康食堂の厨房を借りて昼食を作ることになる。橙也が作ったのは、焼き豆腐と野菜をふんだんに使った、栄養豊富な牛肉のうま煮だった。橙也の牛肉料理に感動したゴトフリートは、橙也がこだわる焼き豆腐の作り方や、ほかの豆腐料理に興味を抱く。さらにゴトフリートの提案により、橙也たちはさらなる健康食研究のために、健康食堂の厨房で楽しく調理を続けるのだった。

関連作品

本作『異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~』は、お米ゴハンの小説『異世界健康食堂 ~アラサー栄養士のセカンドライフ~』を原作としている。原作も本作と同様に、異世界「オーベル」に飛ばされた管理栄養士の朝山橙也が、人々の悩みを美食で解決していく様子を描いたグルメファンタジーとなっている。

登場人物・キャラクター

朝山 橙也 (あさやま とうや)

とある出来事がきっかけで、オーベルにやって来た青年。元の世界では大手電機メーカーの社員食堂で、管理栄養士を務めていた。年齢は20代後半。朝山桃香が幼い頃に両親を失い、二人きりで支え合いながら生活してきた。次の契約更新がなければ無職になるという危機に悩まされていたところで、突然ドラコカルドによって異空間に呼び出され、桃香と共にオーベルに転送される。その際にドラコカルドから食材鑑定、計算能力、未来実感のスキルを与えられている。ミレイスカイに来たばかりの頃、レオン・レイヴァとリィナ・レイヴァの料理勝負に巻き込まれ、彼女とゴトフリートの依頼で健康食堂の料理人となった。これらをきっかけに心機一転し、桃香やドラコカルドたちに支えられながら、健康問題を抱えた客の悩みやトラブルを、おいしい健康食を出すことで解決している。「健康食はまずい」というオーベルの常識には管理栄養士として納得できず、体も舌も満足できる健康食は可能であることを、人々に伝えようとしている。「料理で人を幸せにしたい」という目標はゴトフリートの目指す健康食堂のコンセプトと合致しており、現実世界では叶わなかった「今も未来も笑顔になれる幸せな料理」を作る機会を得たことで、健康食堂での日々に充実感ややりがいを感じながら、新たな人生を楽しんでいる。妹思いな優しい性格で、料理や健康食への熱意は人一倍強い。桃香とは異なり、金銭感覚が少々鈍く、押し売りなども断れずに無駄遣いしてしまう癖がある。

朝山 桃香 (あさやま ももか)

朝山橙也の妹で、彼と共にオーベルへとやって来た。明るく社交的なしっかりした性格で、幼少期に両親を亡くしてから橙也と二人きりで過ごしていたため、兄思いでもある。幼少期から橙也と二人きりで生きてきた経験から、金銭に少々がめつく交渉上手で、押しが強くしたたかな一面もある。黒髪のポニーテールの髪型で、大きなリボンを結んでいる。ドラコカルドが橙也を呼び出した時にあとを追って異空間に巻き込まれるが、唯一の肉親である橙也と離れたくない思いから、自らの意思でいっしょにオーベルに転送されることになった。本来は異世界に送られる予定のなかったイレギュラーな存在であることから、橙也のような特殊なスキルは与えられていないが、その代わりにドラコカルドをサポート役としてオーベルに連れて行く。押しの強さや強引な一面は、ドラコカルドから「どんな強力なスキルよりもチート」と評され、恐れられている。橙也のような栄養学の知識は持たないものの、日常的に彼の料理を食べていたことから味には敏感で、味だけでなく健康と両立した食事が重要と考えている。オーベルでは健康食堂でウエートレスをしながら、橙也のことを心身ともに支えている。

ドラコカルド

神を名乗るオスのドラゴンで、通称「ドラコ」。本来の姿は2本のツノと大きな翼を生やした巨大なドラゴンだが、相手の警戒心をほぐすためにハットを被った小型のドラゴンに変身することもできる。密接にリンクしているいくつもの世界のバランスを整える使命と能力を持ち、バランス調整のために朝山橙也を異空間に呼び出す。もとは橙也のみを異世界に転送する予定だったが、彼を追ってきた朝山桃香をうっかり巻き込んでしまう。橙也といっしょにいたいと言う桃香の頼みを特別に聞き入れ、二人をオーベルに転送した。異世界に行くことが決まった者には、スキルの本を使って三つのスキルを与えている。イレギュラーな存在である桃香にはスキルを与えられない代わりに、彼女にサポート役を依頼され、半ば無理やりオーベルに同行させられる羽目になる。オーベルでは橙也と桃香をサポートしたり助言を与えたりしているが、オーベルにドラゴンが存在しないという事情から、騒ぎを避けるために彼ら以外の人々には姿が見えないようにしている。

シンディ

ミレイスカイに住む若い女性で、健康食堂の常連客。年齢は17歳で、若くしてサンティメールを仕切る地方役人を務めている。朝山桃香がオーベルに来たばかりの頃に知り合った、初めての友人でもある。銀髪のセミロングヘアで、生まじめな性格をしている。王都への昇進が懸かった試験を控え、緊張や周囲の期待からストレスを感じるようになり、胃痛や食欲不振をはじめとする体調不良に悩むようになる。自分の担当する街や住人が大好きで、責任感の強さからこれらの悩みを周囲に打ち明けられず、試験に出られなくなる可能性を危惧して医者にも相談できずにいた。心配した朝山橙也にこれらの悩みと本音を打ち明け、モロヘイヤのおひたしや卵がゆなど胃腸に優しい料理を食べたことで、食欲や自信を取り戻していった。橙也と桃香の励ましを受けて無事に試験に合格し、のちに王都への昇進も決定した。健康食堂で出されるおいしい健康食を非常に気に入っており、同僚や上司にも薦めている。

レオン・レイヴァ

ミレイスカイの王族の食事作りを担当する「王宮料理団」に所属する青年。王宮料理団の一員であることを誇りに思い、料理の腕には強い自信があるが、妹のリィナ・レイヴァからは、プライドが高く高飛車すぎると評されている。料理は味が第一と考えているために味はおいしいものの、揚げ物など高カロリーで味の濃い、不健康的な料理ばかり作っている。またレオン・レイヴァ自身の食事も、味最優先で健康を無視した食事が多いため、カゼが長引くなどの体調不良に少々悩まされている。サンティメールの視察に訪れた際に、健康食堂がまったく繁盛していないのを見かねて指摘したことでリィナと口論になり、朝山橙也たちを巻き込んだ料理勝負を繰り広げる。この際に橙也が作った野菜スープに感動し、リィナと仲直りすると同時に、味だけでなく健康も考えた料理に興味を持つようになる。その後は健康食への意識を改め、味の濃い高カロリー食の多い王宮料理団の料理を改善する方法を模索し、試行錯誤や研究を続けている。

リィナ・レイヴァ

レオン・レイヴァの妹で、祖父のゴトフリートが営む健康食堂の料理人。しかし味が不評なため、健康食堂はまったく繁盛しておらず、それを指摘したレオンと口論になり、彼と料理勝負を繰り広げることになる。料理は健康が第一と考えており、野菜スープなど健康に配慮した食材と薄めの味付けを優先した料理を作っているが、野菜などの下処理が正しくできていないために味が悪い。これらの問題点を朝山橙也に指摘され、彼が作った野菜スープに感動し、健康と味を両立した料理を求めて橙也に健康食堂の料理人になるように依頼する。橙也が料理人となったあとも、引き続き健康食堂を手伝いながら、彼の作る健康食を参考に熱心に料理の研究をしている。研究熱心で努力家なところを、レオンからも認められて信頼されている。

ゴトフリート

レオン・レイヴァとリィナ・レイヴァの祖父で、健康食堂を営む料理人。栄養学に疎いオーベルの人々に健康食を広めようとしている珍しい老人で、一見寡黙に見えるが料理や健康食への情熱や関心は人一倍強い。もとは王宮料理団の団長を務めていたが、健康食を広めることで人々の病気を減らせるのではという考えから、王宮料理団を離れて健康食堂をオープンした。しかし健康と味の両立が叶わなかったために店は廃れる一方で、リィナの説得を受けて口にした朝山橙也の健康食に感動したのをきっかけに、彼を正式に健康食堂の料理人として迎え入れる。その後は橙也の作る健康食を参考にして、おいしい健康食の研究を続けている。

マルスラン・パルトゥース

サンティメールと近隣の村の領主を務める初老の男性で、ゴトフリートの旧友。加齢による体の衰えを感じており、若い頃よりも仕事のスピードや効率が落ちたことを嘆いている。昔は鳥の唐揚げが大好物だったが、近年は健康の衰えを気にして好きなものを満足に食べられない日々が続いている。さらに、専属料理人のスタニックの作る健康食がおいしくないことから、食生活にも悩んでいる。領地への思いや責任感の強さから、贅沢よりも少しでも長く仕事ができる方法を優先していたが、それも潮時と感じた頃に健康食堂の噂を聞き、お忍びで視察に赴くことになる。健康食堂が一般人を騙して不正な料理を出すインチキ店だと疑っていたが、朝山橙也に出されたナスと鶏肉のアーモンド炒めに感動する。それでも健康食堂への疑いは完全に晴れず、あらためて視察した際にスタニックと橙也に食材を指定した料理勝負させることで、真偽を確かめようとする。

スタニック

マルスラン・パルトゥースの料理人を務める青年。加齢によって体が衰えたマルスランのために、わずかな資料を基に健康食を学んでいるが、本来は華やかさと味を優先した料理が得意というのもあり、健康食を作っても味との両立ができていない。このため、見た目や味が悪い健康食を毎日のように出しており、マルスランを悩ませている。またスタニック自身は、健康より味を優先した高カロリー食を毎日取っているうえに、菓子などの間食も多く食べているため、調理場の移動に支障が出るほどに太っている。マルスランと共に健康食堂の視察に訪れ、彼の要望で朝山橙也との食材指定料理勝負を繰り広げる。この勝負の中で食材の味や性質をごまかすのではなく、生かすことが考えられた橙也の健康食に感動し、素直に負けを認めると同時に彼の知識や技術に興味を持つ。その後は橙也の指導や助言を受け、自らも生活習慣病を防ぐためのダイエットに励みながら、マルスランと自分のために健康食や栄養学について積極的に学ぶようになる。

ジルベール・パルトゥース

マルスラン・パルトゥースの跡取り息子。生まれつき優秀でまじめな青年だが、生まれ持った才能から努力や苦労をほとんど知らずに育った。次期領主になるために社会勉強も兼ねて、サンティメールで一人暮らしをしながら、下級役人として働いている。仕事はきちんとこなすがかなりドライな性格で、人や物事を数字として扱う節がある点は、マルスランからも心配されている。いつも無表情でいることが多く、マルスランやスタニックの前でも長いあいだ笑顔を見せていない。一人暮らしを始めるまで世話になっていたスタニックからは、「才能に恵まれているがハングリー精神やガッツがないのでもったいない」と評されている。のちに領民たちの実態が見えていないことをマルスランに指摘され、市井の勉学を課せられる。同僚のシンディの提案で以前より興味のあった健康食堂に行くことになり、一人暮らしを始めてから炭水化物ばかりの食生活に悩んでいることを朝山橙也に打ち明け、彼が作った野菜スープとチキンサンドを食べる。味だけでなく手軽さや健康を実現した橙也の料理に感動して久々に笑顔を見せ、自分の過去と未来について考え直すとともに、食事や仕事に対する意識を大きく改めた。

ジェフロア

サンティメールの地方役場に転勤してきた男性。肩書は部長で、新たにシンディの上司となった。もとは王都の役人をしていたが、王都での派閥争いに巻き込まれたことでサンティメールに左遷された。都落ち同然の境遇と加齢による頭髪の後退をコンプレックスに感じており、抜け毛の進行で額が広くなっていることを過剰に気にしている。一方で、王都での経験から仕事のスピードはとても早く、一人で十人分もの量をこなせるほどに優秀なことから、シンディには尊敬とあこがれを抱かれている。王都での出来事から少々疑心暗鬼になっており、部下たちが自分を都落ちとバカにしていると思い込み、シンディのことも疑っていた。シンディに誘われて健康食堂を訪れ、朝山橙也の抜け毛に効果的な食材を使った健康食に感動する。これをきっかけにすっかり健康食堂を気に入り、今までの両極端な考え方と食への意識を改善する。

場所

オーベル

ドラコカルドが世界のバランスを調整するために、朝山橙也と朝山桃香を転送した異世界。当初はモンスターや異種族が住む、危険な異世界が選ばれる予定だったが、橙也を心配した桃香による「安全で調理に困らない世界」というリクエストに合わせて、オーベルが選択された。住人はヨーロッパ系の顔立ちが多く、街並みなども中世ヨーロッパに近い。ドラコによれば「遥か昔に橙也たちが住む現実世界から枝分かれした並行世界」とのことで、時間の概念なども現実世界とあまり変わらない。モンスターなどが出現しない平和で安全な世界だが、ミレイスカイをはじめとする大半の国は栄養学が発達しておらず、食事に対しては極端な価値観を持つ者が多い。魔法は存在しているものの使える者はごくわずかで、工業製品の代わりに魔力のこもった道具「魔法具」を使って生活するのが主流となっている。これらの魔法や魔法具といった便利な存在が、科学技術や学術の発達を遅らせる要因ともなっている。技術や価値観の違いのほかに牛肉が安い、豆腐があまり知られていないなど、食材の値段や知名度などにおいても、現代日本と異なる点がいくつも見られる。

ミレイスカイ

オーベルにある平和な王国。治安がよく、食材や調理器具なども充実しており、王族の食事は最高の腕を持つ料理人が集まる「王宮料理団」が担当している。健康食や栄養学の概念はあるものの、科学的技術が未発達なためにあまり立証されておらず、健康を重視した栄養学はあまり受け入れられていない。このため「健康的な料理はまずい」というのが定説となっており、それぞれが好きなように食事を取ることが常識となっている。また、ミレイスカイの初代国王が濃い味付けとカロリーの高い食事を好んでいた影響で、王族は王宮料理団によって作られた、豪華で高カロリーな食事を食べ続けている。一方、庶民のあいだではファストフードのように安価で手軽さを重視した、健康や栄養を気にしない食事を取ることが定着している。オーベルの中では、他国と比較して栄養学の概念を知る者は多いものの、あくまで古の知識であるという認識が強いため、実際に栄養学を食生活に生かそうとする者はほとんどいない。

健康食堂 (けんこうきっちん)

サンティメール内にある小さな食堂で、ゴトフリートが経営している。栄養学が未発達のミレイスカイにおいて、「食からの健康」を求めた料理を提供する、稀有な店として知られている。ゴトフリートによって、栄養価の高い野菜や豆腐などの健康食品が常備されており、店名のとおり健康に配慮したメニューが多いが、野菜などの下処理が不十分であるために味が悪く、まったく繁盛していない。リィナ・レイヴァの依頼を受けた朝山橙也が料理人を務めるようになってからは味の悪さが大幅に改善され、健康の悩みを抱える人々を中心とした客が、彼の作る「おいしい健康食」を求めて訪れるようになった。主に客の健康上の悩みや、食材のリクエストに合わせた料理を橙也が考案、調理して出している。

サンティメール

ミレイスカイの王都から離れた街で、朝山橙也たちが住んでいる。かつては王都への通り道であったことから、交通の拠点でもある港町として栄えていた。ただし大きな崖に橋ができてからは、サンティメールを経由しなくても王都へ行けるようになったため、昔と比べて活気はかなり落ち着いている。このため、流行の最先端ではないものの、市場などには現実世界と同等の食材も豊富に売られているため、料理好きの橙也も生活に困っていない。また、現在でも物流の要所としてにぎわっており、市場には食材に限らずさまざまな品が売られている。

その他キーワード

食材鑑定 (しょくざいかんてい)

朝山橙也が持つ特殊なスキルの一つ。オーベルに送られることになった橙也が、知らない世界でもスムーズに料理できるようにドラコカルドによって与えられた。文字どおり食材を鑑定したり比較したりするためのスキルで、食材の種類や鮮度などはもちろん、栄養成分なども瞬時に見極めることができる。

計算能力 (けいさんのうりょく)

朝山橙也が持つ特殊なスキルの一つ。橙也がオーベルで暮らすためにドラコカルドより与えられた。スキル「食材鑑定」によって出された栄養価を、計算機などを使わずに頭の中で計算することができる。主に各栄養素の量やカロリーの総計、可食部の重量などを算出できる。これによって紙やペンを使わなくても、瞬時に食材や料理の栄養価を計算できる。

未来実感 (みらいじっかん)

朝山橙也が持つ特殊なスキルの一つ。橙也がオーベルで暮らすためにドラコカルドより与えられた。当初は詳細が不明だったが、橙也がジルベール・パルトゥースに未来実感を使用した際に、未来を見たりそのビジョンを他者に見せたりできる魔法能力であることが明かされた。ただ料理を作って出すだけでなく、その先のことも考えたいという橙也の思いから、三つ目のスキルとして選択されていた。

スキルの本 (すきるのほん)

朝山橙也が持つ特殊能力(スキル)を得るための本。橙也がオーベルに向かう前にドラコカルドから渡された。異世界に行くことが決まった人間が、知らない世界でも問題なく暮らしていけるよう、自分に合ったスキルを三つだけ選んで習得することができる。スキルの本の中身は人それぞれなため、どんなスキルでも載っているわけではなく、スキルを得る本人が持つ潜在的な考えや願いを反映する形で作られる。

クレジット

原作

お米ゴハン

キャラクターデザイン

ななひめ

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