シュガー

シュガー

板前になるため16歳で北海道から上京した石川凛。“10年に1人” の希有な才能を見出され、ボクシングの世界へ。初戦KO負けのトラウマを乗り越え、2戦目で勝利を掴む。凛がプロボクサーとして活躍する姿を描いたスポーツ漫画。掲載誌『ヤングマガジンアッパーズ』の廃刊にともない終了。その後、続編『RIN』として再開した。

正式名称
シュガー
ふりがな
しゅがー
作者
ジャンル
ボクシング
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概要・あらすじ

北海道で母親、祖母と3人で暮らしていた高校生・石川凛。彼は軽い気持ちから、上京して板前となる道を選択。だが故郷を発つ直前にボクシングと触れ、東京で偶然迷い込んだボクシングジムで並大抵でない才能の片鱗を見せる。型破りなは書類偽造で年齢をごまかし、規定より1年下の16歳でプロテストを受験。

実技のスパーリングで10年に1人の天才ぶりを見せつけ、プロボクサーとなる。だが慢心しきったはデビュー戦で油断し、1ラウンド4秒でKO負けを喫してしまう。一時はボクシングを諦めかけるが、ジム会長でかつての天才・中尾重光との殴り合いを経て復活。2戦目は初戦のトラウマに苦しみながらも、本来の実力を発揮してアマ7冠の桑名まことを2ラウンドKO勝ちでリングに沈めた。

そこからの快進撃は始まるのだった。

登場人物・キャラクター

石川 凛 (いしかわ りん)

北海道生まれで、芦平高校中退。後に中尾ボクシングジム所属のプロボクサー(Sバンタム級)になる。祖母・石川愛子、母親・石川菊乃と3人で暮らしていた。父親は死んだと聞かされていたが、菊乃は凛が東京へ発つ日に生きていることを示唆する。地元では高校の友だちとダンスに明け暮れていた。 東京に発つ直前、幼なじみの先輩・玉置欣二の情婦で元ボクサーのニューハーフ・レイラからボクシングの手ほどきを受ける。上京後は1カ月に満たないキャリアながら、実技でKO勝ちしてプロテストに合格。「10年に1人の天才」、「日本プロテスト史上最大の衝撃」と称される。常に笑顔を絶やさず無邪気に振る舞うが、相手の弱みにつけ込んで利用するのが得意。

相馬 千代 (そうま ちよ)

芦平高校女子生徒で、石川凛とは互いに気になる存在だった。だが凛は東京へ発つ直前、歌別高校野球部の沢村延彦に相馬千代とつき合ってくれと頼む。火の玉欣二に貯金を巻き上げられた凛に、東京までの旅費を貸した。デビュー戦に合わせて上京、凛のKO負けに立ち会う。

玉置 欣二 (たまききんじ)

通称「火の玉欣二」。石川凛の先輩にして旧友である。子供時代から20歳を過ぎまで暴力沙汰に明け暮れていたが、凛にとっては憧れの兄貴または親分格。東京で貢いだホステスに金を持ち逃げされ、借金まみれになる。凛が働く新聞販売所の金も持ち逃げしたしたことも。上京直前の凛からバイトで貯めた43万円を取り上げ、詫びの意味で情婦のレイラを抱かせようとする。 その間、いったん席を外し、戻ってきたところにレイラからボクシングの手ほどきを受けた凛に求められ、腕比べの決闘をして負けた。

レイラ

玉置欣二の情婦で、レイラは源氏名で、本名は佐伯剛史という。かつてアマチュアボクサーとして国体フェザー級で2年連続優勝したが、その後ニューハーフに。ホステスに逃げられた欣二を慰めた縁で情婦となった。バイク事故で片足を失くしている。石川凛が東京へ発つ前夜、ボクシングの基本を教えた。

石川 菊乃 (いしかわ きくの)

石川凛の母親。市立芦平組合病院の婦長。料理店・天海の板長と血縁関係があり、息子・石川凛の就職を頼んだ。夫の存在は不明。凛にはずっと「伝説のお父さん」は死んだと教えていた。だが凛が東京へ発つ際、生きている可能性を示唆する。デビュー戦に合わせて上京、凛のKO負けに立ち会った。

中尾 重光 (なかお しげみつ)

中尾ボクシングジム会長。元世界Jウェルター級チャンピオンで、かつて日本ボクシング界100年に1人の天才と称される。ほかのボクサーの才能を認めず、ジム練習生の育成にも意欲を持てずにいた。だが石川凛の才能に触発され、スパーリングの出稽古などの特訓を行う。初戦でKO負けした凛に失望して無視するようになるが、やがて深夜のジムでの殴り合いを経て屈折した師弟愛が復活した。 人一倍スケベな性格で、中尾ジムでもアダルトビデオやデリヘル三昧で過ごす。

おじさん

料理店・天海の板長。石川菊乃曰く、頼りにされると喜ぶタイプ。妻、幼い子供と3人暮らしをしている。態度の悪い石川凛を見放したが、初戦のKO負けに悩む凛に実家へ手紙を書くことを勧めるなどして力づけた。

店長 (てんちょう)

料理店・天海の店長。小柄な初老の男性で、腰は低いが商売には厳格である。初出勤に2日遅刻、大人を小馬鹿にした態度の石川凛を不採用として追い返した。だが何とか天海で職を得ようと掃除などをして粘る凛に根負けし、従業員として迎え入れる。

(たに)

料理店・天海の従業員で、ゲームオタクでネット掲示板にはまっている。かつていじめられっ子だった。自分もそうだったという石川凛の嘘にだまされ、自室に泊めてやるなど面倒を見るように。パソコンの腕前を活かし、凛が年齢をごまかしてプロテストを受けるために必要な偽の戸籍抄本を作成。

桜井 大輔 (さくらい だいすけ)

中尾ボクシングジム所属のボクサー。強い東北なまりがある。上京したばかりの凛にせがまれ中尾ジムのリングでグローブを構えたが、凛の「バケモン」のような気迫にすくみ上がってしまう。しかしデビュー以来6連続KO勝ちを果たし、東日本新人王とMVPを獲得した。

新藤 清正 (しんどう きよまさ)

中尾ボクシングジム所属のボクサーで、OPBF東洋太平洋Sライト級チャンピオン。暴走族時代の先輩で世界ライト級チャンピオンの加治源太郎を尊敬している。中尾ジム有数の実力者だが、ボクシング経験がほぼゼロの石川凛とのスパーリングでダウンを喫した。

関根 (せきね)

中尾ボクシングジム所属のトレーナーで、坊主頭の中高年。石川凛からドングリと呼ばれる。後進の育成に関心を持たない中尾重光に業を煮やしており、天賦の才を持つ凛のトレーニングを手がけるよう説得を重ねた。

根本 雄之介 (ねもと ゆうのすけ)

仙台宮川ジム所属のボクサー。24歳で、4勝4敗4KO。ファッションヘルスのもえみに入れあげているが、もえみには気持ち悪がられている。石川凛のデビュー戦で対戦相手を務めた。慢心しきった凛がリング上から会場の母親にアピールしようとした瞬間を狙い、1ラウンド4秒でKO勝ち。 世界最短KO記録を塗り替える。この勝利に何か悟るところがあったらしく、試合後にボクシングから引退してインドへ渡った。

加治 源太郎 (かじ げんたろう)

32歳のプロボクサーで、世界ライト級チャンピオン。新藤清正の暴走族時代の先輩でもある。新藤の試合を観戦した後に石川凛から無礼な挑発を受け、人目につかない会場の一角でケンカに応じた。凛のデビュー戦敗北から1カ月半後、判定負けで世界王座を奪われる。外国人英語教師のナンパを好み、会話で妙なカタカナ英語で多用。

桑名 まこと (くわな まこと)

関内みなとジム所属のボクサー。高校アマ7冠、アマ通算48勝無敗という成績を誇る。元プロボクサーの父親・桑名誠一と二人三脚でキャリアを築いてきた。初戦で1ラウンドKO負けした石川凛をデビュー戦の相手に選ぶが、2ラウンドKO負けを喫することに。

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