阿弖流為II世

阿弖流為II世

8世紀末から9世紀初頭に東北地方で政府に反乱を起こした阿弖流為。最期は自らの首を刎ねた阿弖流為が、1200年の時を経てある考古学者の身体に宿ることで転生した。太古の昔から続く異星人の間で繰り広げられてきた争いが、現代日本で決着する。原作は小説家の高橋克彦。

正式名称
阿弖流為II世
ふりがな
あてるいにせい
作画
原作
ジャンル
バトル
 
転生
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概要・あらすじ

太古の昔、宇宙を旅していた異星人の一団が、宇宙船・龍の柩が墜落したことで地球にやってきた。高度な科学力と不可思議な力を有する彼らは人類に文明を与え、神とあがめられるように。しかし異星人たちはいつしか2つの派閥に分かれ対立するようになってしまう。一方は龍の柩を修復して母星に帰ろうとする派閥。もう一方は、龍の柩を飛び立たせると地球の生命が死滅するため地球に留まり共存をはかろうとする派閥。

2派閥の対立が極まったのが8世紀末から9世紀初頭にかけての日本だった。母星帰還派の坂上田村麻呂と地球残留派の阿弖流為。この対立は最終的に阿弖流為が自らの首を刎ね、龍の柩の動力源である龍を自身とともに封印したことで終結する。

地球を飛び立つ手段を失った坂上田村麻呂をはじめとする母星帰還派はその後、その強大な力で裏から人類を支配し、龍の封印を解く方法を模索するのだった。

時が流れ西暦2000年、事態は動き始める。考古学者の神上龍一が調査の結果、地球には太古の昔から異星人がいるという事実と龍の存在をつかみ、また阿弖流為が封じられた一振りの剣を発掘。

これを知った坂上田村麻呂は配下に命じて龍一の仲間を皆殺しにし、さらに龍一の命を奪おうとする。胸に銃弾を受け絶命しようとする龍一。しかしそのとき、龍一が背負っていた剣が目ばゆい光を放ちはじめるのだった。この光こそ阿弖流為の意思。

こうして1200年ぶりに龍一の身体を借りて転生した阿弖流為は、長きにわたる母星帰還派との因縁に決着をつけるため、坂上田村麻呂に挑戦状を叩きつける。

登場人物・キャラクター

阿弖流為 (あてるい)

太古の昔に地球に流れ着いた異星人の一人。地球に生きる人々を愛する人物で、宇宙船・龍の柩が飛び立つと膨大なエネルギーの影響で地球の生命が死滅してしまうため、母星に帰ろうとする一派と対立するようになった。このため事情を知る人々からは守護神と崇められる。対立が最も激化したのは8世紀末。 母星帰還派に牛耳られた時の朝廷が、陸奥の地に龍の柩のエネルギーである龍を発見しこれを入手しようとしたことで、龍の守護神である阿弖流為は軍を率いて対抗することに。20年以上にわたり母星帰還派を退けるが、坂上田村麻呂によって苦境に立たされる。最終的に自らの首を刎ねることで龍に封印を施し、同時に自らも長き眠りについた。 その後、1200年にわたり眠り続けるが考古学者の神上龍一が龍を発掘したことで覚醒。さらに口封じのため坂上田村麻呂の手の者によって襲撃され絶命しそうになった龍一に意思を宿すことで転生する。こうして現代に蘇った阿弖流為は、長きにわたる因縁に終止符を打つため坂上田村麻呂と対峙するのだった。 牛乳をこよなく愛し、八百比丘尼や武蔵坊を従える。モデルは歴史上の人物アテルイ。

神上 龍一 (こうがみ りゅういち)

考古学者で東都大学考古学研究所で助教授を務める。縄文遺跡の発掘で数々の功績を誇り、また超常現象にも造詣が深く、テレビや雑誌でも人気を博し活躍していた。独自の調査で、かつて異星人が乗った宇宙船・龍の柩が地球に墜落したこと、彼らが地球の人類に文明を与えたこと、異星人の間で母星帰還派と地球残留派の対立があったこと、対立のキーに龍なるものの存在があったことをつきとめる。 また阿弖流為の魂が封印された剣を発掘。しかし真実に肉薄したため、人類を滅ぼしてでも母星に帰ろうとする坂上田村麻呂から口を封じられることに。坂上田村麻呂の配下に銃で撃たれ、命が失われそうになったそのとき、阿弖流為の魂が身体に宿る。 牛乳アレルギーの持ち主。

坂上 田村麻呂 (さかのうえ の たむらまろ)

太古の昔に地球に流れ着いた異星人の一人。母星に帰りたいと望む一派に属し、その思いは非常に強い。母星に帰るために宇宙船・龍の柩を飛び立たせると地球の生命が死滅してしまうため、地球で生きていこうとする一派と対立。このため事情を知るものからは破壊神と呼ばれる。9世紀初頭、日本の陸奥で発見された龍の柩の動力源・龍を守る阿弖流為を、軍を率いて攻め追い詰めた。 しかし阿弖流為が自らの首を刎ね、自身の魂とともに龍を封印したことで母星に帰る手段を失ってしまう。その後、日本を陰から支配して龍の封印が解ける日を待ち望んでいた。もともとは人間同様の姿だったが、阿弖流為が神上龍一の身体を借りて転生した西暦2000年には寿命が尽きかけており、異形の姿に成り果てている。 だが、政治家を意のままにあやつるなど、日本での権力は掌握。また、念じるだけで相手を殺害したり、他人に乗り移ったりなど、さまざまな特殊能力を用いる。モデルは歴史上の人物、坂上田村麻呂。

小笠原 美雪 (おがさわら みゆき)

出版社・華蔦出版の週刊ボストン編集部で記者を務める女性。考古学者・神上龍一の恋人であり、プロポーズされていた。発掘調査に赴いた龍一から「龍を発見した」というメールを受け取ったことで、坂上田村麻呂一味から狙われることに。龍一の身体に意思を宿すことで転生した阿弖流為が美雪の危機を知ったことでいち早く駆け付け、美雪は命を救われるのだった。 阿弖流為を名乗るが見た目は龍一のままのため混乱する美雪だったが、牛乳を口にする阿弖流為を見て、姿は龍一でも違う人間だということを受け入れる(龍一は牛乳アレルギーだったため)。その後、坂上田村麻呂を倒そうとする阿弖流為の戦いに協力するようになった。

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