ティーンズブルース

ティーンズブルース

公立の高校に通う久我麻美が、母親への反発心や悪いクラスメイトの誘いから知ってしまったホストの世界にのめり込み、次々と泥沼に嵌って行く転落人生を描いた漫画。7巻で第1部が終了しているが第2部の連載は未定。

正式名称
ティーンズブルース
ふりがな
てぃーんずぶるーす
作者
ジャンル
水商売
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概要・あらすじ

17歳の高校生久我麻美は、生活が苦しいにも関わらず世間体ばかり気にする母親に不満を持ち、クラスメイトに誘われるままに容姿を今流行りのものに変え、夜の街に繰り出した。そこで声をかけて来たホスト喜多見高士の妖しい魅力に取り憑かれ、彼に会う金を稼ぐ為に男たちの欲望に自らを切り売りするようになって行く。

登場人物・キャラクター

久我 麻美 (くが あさみ)

17歳の女子高生で母親と弟の母子家庭。父親の顔は写真でしか知らない。初め黒髪をおさげにした冴えない身なりをしていたが、クラスメイトの藤沢里香に自分を磨くことを教えられた。長い黒髪を茶髪の軽いボブに切り揃え、メイクを施し、短いスカートを履くことで誰もが振り返る魅力的な女に変身した。 元から長身グラマーと言う素質を持っていたのだ。根っからの悪女になりきれない代わり、堕ちて行く自分を止めることも出来ない弱さに振り回されている。いけないことだとわかっていながら、ホストの高士に会うためにセーラー服を売り、下着を売り、水商売を始め、男の体に奉仕することを覚える。

藤沢 里香 (ふじさわ りか)

主人公麻美のクラスメイトで、今時の女子高生の典型といった少女。金持ちの両親に2LDKのマンションを与えられ、一人暮らし。初めは美少女になった麻美を友達に持てることに鼻高々だったが、ホストの高士を巡って醜い嫉妬の炎を燃やし、やがては女同士の意地の張り合いになる。派手な茶髪で麻美に負けない美少女。 煙草や酒、軽い男遊びなど一通りを経験済みだったが、麻美に対抗心を燃やすまでは自ら水商売に手を染めることはなかった。気が強くそれなりに頭も回るが、麻美と同じく感情に振り回されて身を持ち崩して行く。

久我麻美の母 (くがあさみのはは)

主人公麻美の母親で、女手一つで麻美と弟の健一を育てた。パートとして工場で働いているが、体が弱く喘息持ちのため、たびたび寝込んで休んでしまう。貧乏なのに世間体を気にして、高校生の麻美を働かせることを頑なに拒否している。小柄でメガネをかけ、容姿もそれほど良いとは言えないので、娘の美貌は父親譲り。 年頃の娘の変化に戸惑い、その難しさにどう接していいのかわからなくなる。

久我 健一 (くが けんいち)

主人公麻美の弟で小学生。貧乏な中で育ったにも関わらず、それほど自分の身の回りのことを深刻に捉える素振りをみせない。短くカットした黒髪にTシャツ半ズボンという平凡な身なり。性格にもひねたところも派手なところもなく、平凡という言葉がぴったりな少年。

喜多見 高士 (きたみ たかし)

歌舞伎町のホストクラブ「デカメロン伝説」のホスト。連れ立って夜の街を歩いていた麻美と里香を「タダだから」と店に誘い、その魅力に取り憑かせる。派手な金髪の長髪を小粋にセットし、肌を小麦色に焼いて、仕立ての良いスーツを身に纏っている。彼のやり方は徹底している。優しげな物腰で女を油断させ、時に冷酷とも取れる態度で突き放したり、素人の女に恐怖と共に快楽を覚えさせる。 ホストクラブでもNo.1になる手練だ。麻美の「復讐」によって頭髪をボサボサに切られてしまうが、平然として怒り狂わず、後に坊主頭にしてしまうところも職業意識の成せる業。

吉本 国彦 (よしもと くにひこ)

主人公麻美のクラスメイトで演劇部部員。実家は電気屋を営み、表向きは働き者の両親の元で真面目に育った。ニキビ面に潰れた鼻、タラコ唇と、お世辞にも良い男とは言えない容姿で背も低い。麻美に淡い恋心を抱いていて、ことあるごとに演劇部に勧誘していた。優しく根が真面目な為に、麻美の変化に戸惑い、助けを求められればそれに唯々諾々と答えて来たが、その気持ちが踏みにじられた結果、麻美に対して歪んだ感情を持つに至る。

神保 幸宏 (じんぼ ゆきひろ)

引き蘢り気味の29歳。母親が、麻美の母親と同じ工場に勤めている。父親が交通事故でなくなったため、多額の保険金が降りたのをいいことに、働かずに女子高生の制服を大枚をはたいて購入すると言う不毛な日々を送っている。陰湿な雰囲気に、後退し始めた頭髪とゲジゲジ眉毛、タラコ唇に無精髭という、あからさまに気持ち悪い容姿。 母親に対して、息子に金を寄越すのは当たり前だと言って暴力を振るい、言いなりにさせている。女子高生だけでなく、小学校に上がるか上がらないかの幼児も性の対象と見なしている。

吉本国彦の父親 (よしもとくにひこのちちおや)

電気屋を営む働き者だが、キャバクラなどに通い詰め、若い女にうつつを抜かす女好きでもある。府中のパブクラブサイドシートに通っていたとき、そこでバイトを始めた麻美を見初め、何とかして関係を持てないかと画策する。天パの縮れ毛の頭髪に細い目、太い眉、青髭と濃いめの容姿。 その性癖も濃く、金を盾に麻美に様々な奉仕を要求する。

水島 (みずしま)

コミック雑誌『ヤングスパイク』でグラビア担当。「カリスマグラビア担当者」の異名を持つ。誰も注目しなかったタレントを起用して売れっ子グラビアアイドルに育て上げる手腕の持ち主。まだ若いものの編集長やアイドル事務所の社長にも一目置かれている。その彼のお眼鏡に叶ったのが麻美だった。 いかにも好青年といった様子で、ホストの高士とは真逆だが美青年と言っていい。仕事熱心で自分の感性に自信を持っており、麻美に関しての興奮と確信には戸惑いを覚えるほどだった。

場所

デカメロン伝説 (でかめろんでんせつ)

新宿歌舞伎町にあるホストクラブで、麻美と里香が高士に声を掛けられ入った店。歌舞伎町ならどこにでもあるような典型的なホストクラブで、客の年齢確認を怠っている他は特にあくどいことはしていない。だが、ここで麻美と里香は普通の女子高生から道を外れ、転落人生を歩むことになる。

パブクラブ・サイドシート (ぱぶくらぶさいどしーと)

府中に構えたどこにでもあるようなパブ。寮付きで時給制となっており、働きやすいお店。家出をした麻美は高士にこの店を紹介してもらう。更に、同じく家出した里香が自分で探して勤めていた店でもある。寮では2人は同じ部屋になる。麻美が本当に客たちに人気があり、1日に何件もの指名が入ることを知った里香が挫折と共に敵愾心を強めた舞台。 雑誌グラビア担当の水島ともここで知り合った。

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