聖モエスの方舟

聖モエスの方舟

榎本ナリコの別作品『世界制服』で描かれた劇中劇フィギュアシリーズ「聖モエスの箱舟学園」から誕生したスピンオフ作品。国境がなくなった未来の地球を舞台に、異星人セフィロトから世界を救うために戦うことになったヒロインたちの成長と苦悩、そして友情を描いたSF作品。「月刊サンデーGENE-X」2009年10月号から2013年1月号にかけて連載された。なお雑誌連載時は、2012年6月号以降の新章突入に伴い『星の少女たち 聖モエスの方舟・帰還篇』とタイトルが改められ、コミックスも最終巻のみ『星の少女たち 聖モエスの方舟』のタイトルとなっている。

正式名称
聖モエスの方舟
ふりがな
せいもえすのはこぶね
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

時は地球歴0139。地球からは139年前に国境がなくなり、地球連邦として平和が保たれていた。そんな中、モエナ・ジェラシードは孤島にある全寮制の高校・聖モエス学園への進級が決まる。詳細を聞かされずに入学した聖モエス学園は、宇宙軍士官を育成する学校であった。さらにモエナたち新入生は戦乙女と呼ばれる存在であり、潜在的に優れた戦闘力があるという事実が明るみになる。

そして時を同じくして、平和であったはずの地球に不穏な空気が漂い始める。実は不穏な空気を作り出していたのはセフィロトという異星人からの攻撃であり、59年前から男子の出生率が著しく落ちたのは彼らの攻撃の一環であった。自身の運命、そして地球と人類の運命のために戦う選択をしたモエナたちに、これまで隠されていた世界の秘密が明かされていく。

登場人物・キャラクター

モエナ・ジェラシード (もえなじぇらしーど)

恋に憧れる15歳の少女。明るく真っ直ぐな性格をしており、少々天然ボケなところがある。身長は158センチの健康体。地球連邦政府政令学園都市ニューツクバに父親と母親の3人で暮らしており、家族仲は良好。当初は聖モエス学園を「男性との出会いがなさそう」という理由で拒んでいたが、学校が男女共学の全寮制であることを知り、一気に前向きになって進学を決意。 入学後、すぐに教官の苗羽・ガーラに一目惚れした。幼なじみの友絵・アンジェラルは唯一無二の親友で、聖モエス学園に入学してからも一緒に行動している。学園内でのナンバリングは01であり、一番優れた力を秘めているということを意味するが、戦乙女内での覚醒は一番最後であった。これまで知らなかった敵セフィロトという存在、自分が戦乙女だった真実など最初は戸惑っていたものの次第に受け入れ、地球と大切な人たちのために戦う道を選択する。

友絵・アンジェラル (ともえあんじぇらる)

モエナ・ジェラシードの幼なじみで親友である15歳のメガネ少女。身長は158センチの健康体。聖モエス学園に進学し、基本的に天然ボケのモエナのフォローをするが、たまに毒づくこともある。モエナと同じく地球連邦政府政令学園都市ニューツクバ出身。真面目で成績優秀、また思慮深い性格で、最初から聖モエス学園に不信感を抱いていた。 その一方で教官の苗羽・ガーラとナサナエル・ディオキシの喧嘩を目撃し、腐女子として覚醒するなど、オタク気質を秘めている。学園内でのナンバリングは03で、戦乙女である。

モエム・レアメタル (もえむれあめたる)

聖モエス学園に最年少で入学した11歳の少女。出身はロシア語圏自治州・首都モスクワ。ダニエル・ロマノフは実兄だが、軽薄な性格を嫌って兄だと認めていない。身長が145センチと非常に低く、ツインテールの縦ロールと幼い容姿をしているが、成績優秀でプライドが高く、子供じみた面は一切見せない。最初はモエナ・ジェラシードたちと距離を取っていたが、次第に仲間として打ち解けていく。 学園内でのナンバリングは02。入学時から戦乙女の能力に目覚めていた唯一の存在で、当初はナンバーが01になるはずだった。そのため、01となったモエナに対してライバル心を抱いている。

孟 永麗 (もう えいれい)

聖モエス学園に入学した15歳の元男女の双子であるが、現在は1人の少女の外見をしている。出身は中国語圏自治州・連邦政府直轄特別都市・上海市。聖モエス学園に入学する前までは姉の麗々、弟の永々という双子だったが、事故に遭って体がバラバラになってしまい、トナエ・ラングの手により共生体の1人の人間として修復された。主要な人格は姉で外見も少女であるため女性として扱われており、戦乙女でもある。 脳の半分は男である弟なので混乱し、少々言葉をうまく操れないところがある。学園内でのナンバリングは、姉の麗々が04、弟の永々が12。

下賀茂 江梨子 (しもかも えりす)

聖モエス学園に入学した15歳の少女。出身は日本語圏自治州・歴史特別都市京都。身長は145センチの健康体。上賀茂国衛は双子の実兄。日本の神社の宮司の娘であり、制服も巫女のようなデザインになっている。お祓いや占いが得意で霊感もあるため、セフィロトの襲来などを予知することもある。内気な性格で世間知らず。黒のロングヘアは足首まである。 学園内でのナンバリングは05で、戦乙女である。

燃世 本能寺 (もえよ ほんのうじ)

聖モエス学園に入学した15歳の少女。出身はアメリカ自治州・第二ヒューストン。身長は168センチの健康体で、学園の中でも上位の体力を誇る。自分のことを「オレ」と呼ぶ男勝りな性格で、常にヘッドギアを装着しているほどの格闘好き。だが、入学初日からセフィロトと対峙し、苦戦を強いられることとなる。学園内でのナンバリングは06で、戦乙女である。

上賀茂 国衛 (かみかも くにえ)

聖モエス学園に入学した15歳の少年。出身は日本語圏自治州・歴史特別都市京都。身長は168センチの健康体。下賀茂江梨子の双子の兄だが、生家のしきたりにより別々に育てられたため、苗字が異なる。成績優秀で真面目で誠実な性格をしているが、妹である江梨子に手を出そうとした者には辛辣になり、実際にダニエル・ロマノフがやましい気持ちで視線を送っていた時には言葉遣いが悪くなっていた。 学園内でのナンバリングは08。

ニーエ・クローゼ (にーえくろーぜ)

聖モエス学園に入学した15歳の少年。ドイツ学園都市ノイ・ハイデルブルク出身。身長は172センチの健康体。冷静なタイプで感情を表に出すことはない。常にパソコンを持っており、周囲の状況を分析する能力に長けている。学園内でのナンバリングは09。

ダニエル・ロマノフ (だにえるろまのふ)

聖モエス学園に入学した15歳の少年。出身はロシア語圏自治州・首都モスクワ。身長は175センチの健康体。モエム・レアメタルの兄ではあるものの、軽薄な性格から妹から嫌われている。幼い頃に特別養護施設に保護されていたこともあり、モエムと一緒に暮らしてはいなかった。学園内でのナンバリングは10。

ルカ・トニ・エデン (るかとにえでん)

聖モエス学園に入学した15歳の少年。出身はイタリア諸国シチリア島。セフィロトの影響により、身長が148センチと低く、健康体ではあるものの少々発育不足とされている。外見は10歳ほどであり、外見相応に授業態度にも落ち着きが見られず、成績も良くない。学園内でのナンバリングは11。

百重・モンカ・ボッテ (ももえもんかぼって)

聖モエス学園で働く職員。北フランス出身。年齢は18歳ながら、大人びた言動と容姿から周囲には20代後半だと思われていた。身長は169センチ。学園長である高齢のシスター・エーテルに代わり、さまざまな職務をこなしている。学園内でのナンバリングは18。

苗羽・ガーラ (なえばがーら)

聖モエス学園で働く24歳の男性教官。ノルドランド出身だが、母親が日本人のためハーフである。戦術・戦闘技術を担当している。身長は185センチ。学園内では百重・モンカ・ボッテに次ぐ権力を握っている。真面目な性格の持ち主で、対照的な性格のナサナエル・ディオキシとはよく喧嘩になっている。また、モエナ・ジェラシードから一方的に想いを寄せられている。 学園内でのナンバリングは14。

トナエ・ラング (となえらんぐ)

聖モエス学園で働く31歳の男性。ドイツ旧ハイデルベルク出身で、身長は187センチ。学校の校医であり、科学知識に長ける。非常に優れた医療技術を習得しており、バラバラになった男女の双子を孟永麗として生き延びさせるなど頼もしい存在。聖モエス学園に従事はしているものの、学園の体質には少々疑問を抱いている節がある。学園内でのナンバリングは15。

ナサナエル・ディオキシ (なさなえるでぃおきし)

聖モエス学園で働く自称24歳の男性教官。フランス語圏北部出身で、身長は182センチ。教養担当ではあるものの非常に適当で奔放な性格をしており、ナサナエルが担当する授業はほぼ自習となっている。他にも、入学早々モエナ・ジェラシードと友絵・アンジェラルに対し、支給された制服に目の前で着替えるように指導をして、苗羽・ガーラに怒られるなど、性格を表すエピソードには事欠かない。 学園内でのナンバリングは16。

宇佐田・ロベルト (うさだろべると)

聖モエス学園近くの繁華街シティのゲームセンターで働く青年。南米インテル=ブラジリア出身の日系人で、身長は195センチ。常にウサギ耳を身に着け、自らを「ラヴィ」と名乗り、周りにもそう呼ばせている。見た目は男性だが、心は女性でオネエ言葉で話す。実は医療の知識があり、かつてトナエ・ラングと共同研究をしていたこともある。 学園内でのナンバリングは20。

シスター・エーテル (しすたーえーてる)

聖モエス学園の学園長を務める女性。高齢であるため、実際の学園運営は百重・モンカ・ボッテらに任せている。顔を黒いベールで覆っているため、生徒たちが素顔を見ることはない謎多き人物。

ブランカ

聖モエス学園のオペレーターを務めたり、モエナ・ジェラシードら生徒の世話役を務めるクローンの少女たち。トナエ・ラングによって製作された。複数体存在し、クローンなので見た目は全員同じだが、識別するために名前が付けられている。しかしそれぞれ個体として認識されることはなく、名前を呼ばれることもない。そのため、「ヒロコ」という個体はモエナに生まれて初めて名前を呼ばれ、感激していた。

集団・組織

セフィロト

その名に「生命の樹」の意味を持つ、宇宙人の侵略者たち。見た目も遺伝子情報も地球人と同じだが、寿命が長く感情に乏しい。当初は地球人に友好的であったものの、友情を築けないと落胆し、攻撃を仕掛けてくるようになった。破壊活動の他に人類の男性出生率を下げるといった攻撃も仕掛けてきており、実際にモエナ・ジェラシードらの住む世界では男子の出生率は28パーセントと低くなっている。

戦乙女 (ゔぁるきゅーれ)

聖モエス学園に入学したモエナ・ジェラシードら、セフィロトたちと戦う能力のある女性たちを指す。本来であれば入学までに戦乙女として覚醒しているべきであったが間に合わず、モエム・レアメタル以外は無自覚のままだった。なお、学園の男性生徒も戦う能力は持つが、こちらには特に呼称はない。

場所

聖モエス学園 (せいもえすがくえん)

モエナ・ジェラシードたちが通う学園で、全寮制の男女共学校。その正体は、宇宙軍士官を養成し、セフィロトからの攻撃を食い止める防衛組織である。校舎はかつて地球で世界遺産とされていたモン・サン=ミシェルを改良した、箱舟型の宇宙船となっている。モエナたち新入生はそのことを知らされておらず、入学式に宇宙に向けて出港した際に、初めてその事実が明かされた。 学園内では教員・生徒が優秀な順にナンバリングされており、01のモエナがリーダーの素質があるとされている。07は本来男性であるが、成長するまでに死亡したなどの理由で空席になっている。制服はもちろん、下着も学校指定のものの着用が義務付けられている。ただし制服は生徒それぞれの特徴を活かすため、個々にデザインが異なる。

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