腸詰工場の少女

腸詰工場の少女

高橋葉介による怪奇短編。怪しい腸詰工場を舞台に、少女・那由子の悲惨な運命を独特のタッチで描く。ホラーではあるが作者が得意とする妖怪や化け物、怪奇現象は登場せず、都市伝説風に語られる。主人公の那由子は作者のお気に入りキャラとなり、スターシステムで他作品にも出演。薄幸の少女として悲惨な目に遭い続ける。

正式名称
腸詰工場の少女
ふりがな
ちょうづめこうじょうのしょうじょ
作者
ジャンル
ホラー
 
悲恋
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概要・あらすじ

腸詰工場で働く那由子は、材料の中に人間の死体が混じっているのを見てしまった。工場の社長は、那由子が憧れている息子の春彦を使い、色仕掛けで口封じを企む。春彦との遊びに浮かれ、肌を許してしまった那由子は、彼の子供を身ごもる。だが、春彦は海外留学に出てしまい、帰国後には結婚が決まっているという話を聞かされる。

絶望した那由子は、腸詰製造の機械の中へと身を投じる。

登場人物・キャラクター

那由子 (なゆこ)

腸詰工場に務める黒髪の哀しげな表情をした少女。工場は重労働で、父は那由子の稼ぎで飲んだくれ、母は亡く、工場長の息子・春彦に弄ばれて捨てられ、片腕は機械に巻き込まれてソーセージになり、さらに春彦の子供を孕んでしまったという薄幸な少女。

銀造 (ぎんぞう)

腸詰工場で労働者を管理する、鋭い目つきの中年男性。昔機械に右腕を巻き込まれてしまい、ソーセージになっている。怠けている工員には、このソーセージのムチが飛ぶ。

春彦 (はるひこ)

腸詰工場の社長の息子で、都会で大学生をしているハンサムボーイ。いわゆる遊び人で、父親の命令で工場の秘密を知ってしまった那由子を誑かす。留学で日本を離れ、帰国後は財閥のお嬢様と結婚する予定。

場所

腸詰工場 (ちょうづめこうじょう)

旧式の機会を使い、工員を奴隷の如く使ってソーセージを作っている工場。人肉を使っているとのうわさが流れ、事故による死傷者も続出している。しかし、社長が警察に鼻薬をかがせているため、いまだに操業が続けられている。

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