さわやか万太郎

さわやか万太郎

スポーツ万能で女嫌いな中学生、花見万太郎が、家同士の取り決めをきっかけに松平五月と結婚生活をおくることになりながら、アイスホッケー、野球、ボクシング、サッカーなど、さまざまなスポーツで活躍する様子を描く。

正式名称
さわやか万太郎
ふりがな
さわやかまんたろう
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

東京都葛飾区の下町にある旧家の花見家に、三代ぶりの男子として生まれた花見万太郎は、母親やふたりの姉たちの溺愛を受けながらも、彼女たちの尻に敷かれることなく、男性上位主義的な考え方を持って成長していた。ある日、万太郎のもとに、家同士の取り決めで万太郎の許嫁となっていた松平五月が現れる。はじめは反発していた万太郎だったが、五月のひたむきさに心を打たれ、中学生同士でありながら五月を嫁として迎えることに。

しかし、結婚に反対している五月の父親の松平かおるは、万太郎五月を引き離そうとしていた。もともとスポーツ万能で、さまざまな競技の試合に助っ人選手として駆りだされていた万太郎は、松平かおるによって仕掛けられた野球やボクシング、サッカーなどのスポーツに挑戦していくのだった。

登場人物・キャラクター

花見 万太郎 (はなみ まんたろう)

私立番寺院中学に通う中学二年生。東京都葛飾区の下町にある旧家の花見家に、三代ぶりに生まれた男児。女性の権力が強い花見家で、母親やふたりの姉たちから溺愛を受けて育つが、そのせいでかえって男性上位主義的な考え方を持っている。そのためスポーツ万能で学業も優秀であるにもかかわらず、女子生徒からの評判はよくない。 突然現れた松平五月との結婚にも当初反発していたが、五月のひたむきさに心を打たれ、形式的に結婚。いっしょに生活を続けるうちに、次第に五月と心を通わせるようになる。スポーツ万能で、ケンカの腕も立つ。そのため剣道部、ボクシング部、野球部など、さまざまな部活動を掛け持ちしている。なかでも得意とするスポーツは野球。 本来のポジションはピッチャーだったが、あまりにも強烈な球威を持つ投球を行うため、受けとめられるキャッチャーが見つからず、野球部にいる二年間はキャッチャーをしていた。

松平 五月 (まつだいら さつき)

長年男ばかりの家系、松平家に二百三十年ぶりに生まれた女児。「花嫁姿を見たい」という曾祖父の松平菊千代の希望によって、花見万太郎の許嫁として育てられるうちに、会ったこともない万太郎のことを慕うようになる。頭光の紹介で私立番寺院中学に転校し、中学生でありながら万太郎と結婚することになる。 菊千代の死後は、菊千代以外の家族、なかでも父親の松平かおるから結婚を反対されている。万太郎に負けず劣らずスポーツ万能で、特に剣道の腕前は万太郎以上。天竜中学校とのアイスホッケー試合ではゴールキーパー、野球ではピッチャーを務めた。

後藤 幸喜 (ごとう こうき)

花見万太郎の同級生で、野球部に所属。万太郎の弟分的な存在で、万太郎のことは「キャプテン」と呼んでいる。野球以外にもアイスホッケーの試合などで万太郎を助けて活躍した。家は寿司屋。

頭光 (とうこう)

私立番字院中学の校長先生。「子供たちがめぐまれた環境の中で、自由に過ごす」のを見るのが何よりも好きな人物で、その志向に基づいた学校づくりを行っている。そのため万太郎たちが他校の生徒と乱闘騒ぎを起こしたりすれば、止めるどころかそのケンカを眺めて楽しんでいる。スポーツ万能な花見万太郎にボクシング部、剣道部、野球部、アイスホッケー部など、さまざまな部活をやらせている。 松平五月とは遠縁にあたり、万太郎に五月を紹介した人物でもある。

天竜中学校長 (てんりゅうちゅうがくこうちょう)

天竜中学の校長。頭光のことをライバル視している。天竜中学の剣道部が花見万太郎ひとりに大会で敗れたことに腹を立て、天竜中学アイスホッケー部を万太郎たちと戦わせようとする。

ナンシー大場 (なんしーおおば)

私立番寺院中学の近所にあるそば屋、大場そばやに最近嫁いできたアメリカ人女性。創設されたばかりの花見万太郎たちアイスホッケー部のコーチになる。父親は世界アイスホッケー協会会長のザイヤ・キングであり、自身も学生時代は女子アイスホッケーチームのキャプテンだったという経歴を持つ。

松田 ユキ (まつだ ゆき)

私立番寺院中学に転校してきた女子生徒。野球が得意で、花見万太郎が認めるほどのピッチャー。転校してまもなく野球部に入部するが、実は万太郎を誘惑して松平五月と引き離すため、松平かおるによって番寺院中学に送り込まれていた。それを見ぬいた五月の挑戦を受け、私立番寺院中学を去る。 その後、むしろ五月と野球で決着をつけることに興味を持ち、天竜中学の野球部に入部して全関東私立中学野球大会に出場するが、私立硬派中学との試合に敗れる。

真理子 (まりこ)

私立番寺院中学に新しく赴任した教師。花見万太郎と松平五月を別れさせるため、松平かおるによって送り込まれ、野球部の監督に就任する。過剰な色気で万太郎を籠絡する予定だったが、特に成果が上がることもなく、野球部監督として活躍することもなかった。

寅 螢 (とら ほたる)

関東私立中学野球大会の一回戦で番寺院中学と対戦した私立バイク中学野球部のピッチャー。千葉県栄町にあるディスコの息子で、白いスーツに身を包み、踊りながら投球を行う。変化球を得意とする。花見万太郎にホームランを打たれた瞬間に試合の負けを認め、また一目惚れした松平五月に近づくため、その場で私立番寺院中学に転校した。 大会の決勝戦では万太郎とふたりきりで私立硬派中学に挑む。その際にはキャッチャーを務め、万太郎の投球に死を覚悟したが、カニの用意した特性のミットを使うことで、万太郎の投球を受けられるようになる。

松平 かおる (まつだいら かおる)

松平五月の父親。仕事でフランスに行っていた時期があり、五月の祝言には出席していない。五月の結婚相手に花見万太郎はふさわしくないと考えている。万太郎と五月を別れさせるため、さまざまな計画を画策する。スポーツ好きで、「試合に勝てば結婚を認める」という名目で、万太郎たちを戦わせようとする。

(てつ)

私立硬派中学野球部の二年生。ポジションはピッチャー。ストライクゾーンを通過し、ストライクの判定を得た後に軌道を変え、バッターを直撃する強烈な変化球、腹切りシュートを得意とする。対戦相手に負傷者を続出させ、関東私立中学野球大会を勝ち進むが、勝つためには手段を選ばない私立硬派中学の三年生たちにとっては手ぬるいやり方と受け取られていた。 そのため三年生たちから制裁を受け、花見万太郎たち私立番寺院中学との試合を前に出場不能になる。

平田 新蔵 (ひらた しんぞう)

私立硬派中学三年生で野球部主将。試合に勝った際の懸賞金を得るために、勝つためには手段を選ばない。試合前に相手選手を襲い、事前に怪我を負わせるなどの妨害工作で試合を勝ち進み、私立番寺院中学野球部のメンバーたちも出場停止に追い込んだ。しかし、野球の実力は本物。ゴルフのスイングを取り入れ、遠心力を利用する独自の打法である円月打法を得意とし、打率9割5分、そのすべてがホームランという成績を持つ。 また、ピッチャーをすれば万太郎以上の球威を持つ投球を行う。

葉月 (はづき)

松平かおるの義姉の娘であり、松平五月のいとこ。口元にほくろがある以外は五月とそっくりな顔立ちをしており、花見万太郎でも見間違えるほど。関東私立中学野球大会を観戦したことがきっかけで万太郎に興味を持ち、私立番寺院中学に転校する。

海原 総一郎 (かいばら そういちろう)

花見万太郎を倒すことを条件に、松平五月の結婚相手として選ばれた男。私立番寺院中学に転校し、風紀部を設立する。規律を重んじる性格で、奔放な万太郎と生徒たちの生活方針をめぐって対立。ボクシングで決着をつけることを提案する。ボクシングでは全国大会で優勝したことのある腕前を持ち、万太郎を圧倒するが、万太郎と五月の絆の強さの前に敗れる。

松本 (まつもと)

全日本ユースサッカーチームの監督。花見万太郎をはじめ、才能を持った中学生たちを集め、あえて自由奔放に練習させることで、世界に通用する常識はずれなサッカーチームを作ろうとする。

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