夢喰いメリー

夢喰いメリー

夢魔の少女メリー・ナイトメアと、彼女と契約を結んだ高校生の藤原夢路が人間の身体を通して現界に干渉しようと企む夢魔たちとの戦いに挑む。芳文社「まんがタイムきららフォワード」2008年5月号から2021年1月号まで連載の作品。

正式名称
夢喰いメリー
ふりがな
ゆめくいめりー
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

夏休みのある日、人の夢の内容を色として視ることのできる高校生、藤原夢路夢魔に体を乗っ取られそうになるが、幻界から人間の住む現実世界、現界に迷い込んだ夢魔の少女メリー・ナイトメアに助けられた。人間を脅かす夢魔を撃退しつつ幻界へ帰る手段を探しているメリー・ナイトメアに協力することを選んだ藤原夢路夢魔との戦いに身を投じていく。

登場人物・キャラクター

藤原 夢路 (ふじわら ゆめじ)

赤茶色の髪にアホ毛が特徴の高校二年生。実家を出て、橘家に居候している身。7月7日生まれ。身長188cm、体重58kg。特撮ヒーロー、特にフルヘルボーダーグリッチョが大好き。人差し指と親指で輪を作り、そこから他人が今夜見る夢の内容を色として見る能力を有する。とてつもなく前向きな性格かつ決して物事を諦めない強い意志を持つ。 夢魔のジョン・ドゥに器として体を狙われたところをメリー・ナイトメアに助けられ、以降は互いに協力し合うという「ケーヤク(契約)」を結んだ。夢魔のノワールとの戦いの最中、武装の能力「武装明晰夢(ルシッドガジェット)」と、幻界と他の夢魔の幻界を繋げるという能力を手に入れる。 幻界がらみの事が起きると右手に痛みを感じ、痛みは日々進行している。エルクレスを撃退したあと、現界と幻界を混ぜ合わせようとする白儀響と対決することを決意するが、ユメジとメリーと白儀の間には、何かしらの因縁があるようである。夢を自由に操る力を持つことがジョン・ドゥからは、本当に人間か疑われているところもある。

メリー・ナイトメア (めりーないとめあ)

二つ名は「夢喰い」だが、真の二つ名は「門番(シープ)」である。身長は147cm。3サイズは上から73・54・77。外見は小学校高学年から中学生くらい。赤紫色の肩に付くくらいのセミロングヘア。尖った耳は帽子で隠している。好物はドーナツで辛いものと炭酸飲料は苦手としている。幻界から現界に迷い込んだ夢魔の少女で、現界に来る前の記憶は失っている。 マイナス思考になると「夢もキボーもない」という言葉をよく口にするが、立ち直りは早い。ユメジこと藤原夢路とは互いに協力し合うという「ケーヤク(契約)」を結んでいるが、その前から10年ほど現界をさまよっていた。人間の身体を乗っ取ろうとする他の夢魔を撃退すると同時に自らの幻界に帰るための方法を探している。 夢魔のノワールとの戦いで、本来の役目は幻界と現界の境界に有る「界境の門」の管理者であることを知る。ユメジのことを日常においても戦闘におていもパートナーとして信頼しており、彼が一度死にかけたときは怒りによって力が暴走しかけた。

ジョン・ドゥ (じょんどぅ)

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「追跡者(チェイサー)」。人間体での身長は191cm。黒いローブに身を包み、顔は仮面で隠している。武器はギロチンとノコギリを組み合わせたような剣。かつては藤原夢路の体を器として乗っ取ろうとして、メリー・ナイトメアと戦ったが、のちにユメジやメリーの協力者となる。 普段からユメジのことは「少年」、メリーのことは「子羊」と呼んでいる。夢魔のノワールとの戦い後は黒猫を器とし、「ジョン」という名前で橘家の飼い猫として現界で暮らすようになる。ちなみに猫の姿の時は、いくらかっこつけても猫の本能に逆らえないようになっている。自称「真実の追跡者」であり、ユメジたちとの共闘もあくまで事の真理を知るための協定関係。 彼らに事件解決のヒントは出しても、答えはなかなか教えない。だが、ユメジが明晰夢の力を使えるようになると、彼との関係は召喚者と召喚されし者となった。リトルチェイサーという猫の僕を配下としており、エルクレス戦後はそれらを猫耳少女の形で現界に呼び出せるようにもなった。

光凪 由衣 (こうなぎ ゆい)

夢魔のエンギ・スリーピースの器だが、器を完全に乗っ取る他の夢魔とは違い、互いに意思を持ち、体を共存している。身長は154cm。3サイズは上から79・58・83。かわいい小物が好きだが、周囲からはファンキーなしろものと思われている。また、整骨院を営む祖父にとても懐いており、本人もマッサージの心得がある。 料理は「ケミカル・マジカルクッキング」と言われるくらいに不得意である。学校では親友の堀江菜桜と一緒の吹奏楽部に入っており、トロンボーン奏者をしている。世話好きで誰かの支えや力になろうとする性格で、エンギのことも彼女の事情を知った上で器となった。藤原夢路やメリー・ナイトメアにとっては、エンギともども現界に侵入する夢魔たちとの戦いを助けてくれる同士である。

エンギ・スリーピース (えんぎすりーぴーす)

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「双月花(ガーデン)」。身長は165cm。光凪由衣を器としているが、他の夢魔と違って共存関係にある。ちなみに、頭を2回こづくのを、入れ替わりの合図としている。姉のパティ・スリーピースを夢魔のエルクレスに殺され、仇討ちのために現界にやってきた。 武器は「紫閃月下 霰茄子(しせんげっか さんなすび)」という月の光を利用して作り出す長剣を用いる。必殺技には「霰茄子 十五夜(さんなすび じゅうごや:大量の剣を飛ばす)」や「霰茄子 三五夜 天満の仇刃花(さんなすび さんじゅうごや てんまのあだばな:敵の周囲に大量の剣を展開させ、同時に発射して攻撃)」などがある。 当初は誤解からメリー・ナイトメアと戦いになったが、和解して協力者となった。性格は真面目で義理堅く、しばしばメリーから「茄子女」とからかわれている。姉の仇であるエルクレスとの戦いでは怒りに我を忘れため、返り討ちに遭って重傷を負ったが、今は器である由衣の中で回復した。

橘 勇魚 (たちばな いさな)

藤原夢路の居候先である橘家の一人娘で、ユメジの幼なじみ。メリー・ナイトメアをはじめ、知り合いの女性からは「サナ」と呼ばれている。身長は157cm。3サイズは上から81・56・78。居候のユメジの面倒をよくみており、クラスメイトからしばしばからかわれている。また、メリーが橘家に転がり込んでからは、姉妹のように色々と世話を焼いている。 夢魔のレギオンに器として狙われたことがあるが、ユメジとメリーの活躍によって助けられた。その際に、彼らの素性や夢魔や幻界の存在を知ってしまうが、それでもなお二人を支えようとする。しかし、その際にメリーのユメジへの接し方から勇魚自身がユメジに幼なじみ以上の想いを寄せていたことに気づいてしまう。 そして、そのことを打ち明けられない臆病さに悩んでもいる。趣味は絵画を描くことで、学校でも美術部に入っている。そして、将来の夢は「絵本作家」である。人気歌手「yokato」の大ファンでもあり、彼女の引退報道には心を大きく痛めた。

リトルチェイサー

『夢喰いメリー』の登場人物たち。夢魔ジョン・ドゥに対して忠実に仕える猫たちの集団。ジョン・ドゥ専用のフィールドである幻界の住人として設定された存在である。その姿は長靴を履いて直立した猫、もしくは猫耳をつけた少年少女。それぞれ独自の個性や人格を持っており、「スピカ」、「アルビレオ」、「ベナトナシュ」といった個々の名前もある。 ジョンの密偵として各地に偵察に出るだけでなく、それぞれ得意とする武器を手にして戦いに参加することもある。単独では夢魔には適わないが、集団戦で奮闘を見せることもある。エルクレスが倒されたあとは、現界に猫耳をつけた人間として姿を現せるようになった。ただし、普通の人には姿が見えない。

橘のおやっさん (たちばなのおやっさん)

藤原夢路が居候している橘家の主で、橘勇魚の父親。妻とは死別している。喫茶店「STO(すげえぜ たちばなの おやっさんの略)」の店長をしている。家に転がり込んできたメリー・ナイトメアを、何の躊躇もなく店のウエイトレスとして雇う。ときにはダンディで男らしいことを言うかと思えば、逆にすっとぼけたことを言うなど、ちょっと子供っぽくてつかみどころのないおっさんだが、ゲームが上手く強いからか、近隣の若者たちには慕われている。 料理の腕も良く、店の経営も悪くないようである。右目に大きな傷跡があり、普段は閉じているが失明しているわけではない。

秋柳 貴照 (あきやなぎ たかてる)

藤原夢路が通う六花高校の生徒で文芸部員。ユメジは中学時代からの親友である。6月25日生まれ。身長は172cmで体重は49kg。「広辞苑より重たいものを持ったことがない」と自嘲するほどの虚弱体質。「瑞貴(みずき)」という妹がいるが、かつては彼女も病弱で、それを元気づけるためよく川柳を詠む。 夢魔のエルクレスの器となったときは、髪型がオールバックになっていた。ちなみに瑞貴はクリオネの器でもあった。現在の彼女は体が回復しており、かなりブラコン気味になっている。

エルクレス

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「灯台(ファロス)」。藤原夢路の親友の秋柳貴照を器としていた。夢魔が人に取り憑けば、現界に行けること、そして幻界と現界を区別する「界境の門」の門番がいないことに気づき、夢魔がそのままで現界に出現できるように、そして変貌させた世界で破壊と殺戮を楽しもうと企む。 見た目は中世の騎士の甲冑を黒い胴体に着込んだような形で、素顔には笑った顔が落書きのように描かれいた。「灯台」の二つ名にふさわしく、夢魔たちを引き寄せる力があった。現界にいる夢魔のうち、自分の計画に賛同する者は配下とし、逆らう者は皆殺しにした。エンギ・スリーピースの姉であるパティ・スリーピースも殺害し、彼女の剣である「紫閃風月 漉座刀(しせんふうげつ ろくざとう)」を奪った。 主な配下の夢魔はランズボローやノワール、さらに無理矢理に現界に連れてきたクリオネなどがいる。笑い声は「火火ッ(カカッ)!」 「発ッ発ッ(ハッハ)!」などの当て字が使われていた。メリーたちとの決戦に敗れたあと、白儀響によって抹殺された。

星野 鳴 (ほしの めい)

藤原夢路が通う六花高校の生徒で文芸部の部長。恋愛小説家を志望している。夢魔のクリス・エヴァーグリーンの器にされていたが、メリー・ナイトメアの活躍によって夢魔から解放された。

クリス・エヴァーグリーン (くりすえゔぁーぐりーん)

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「初恋薊(ラバーズ)」。藤原夢路が所属する文芸部の部長である星野鳴を器としていた。端正な青年の顔をしているが、髪はモザイクのようでいて、まとったマントの下に胴体はない。騎士のような甲冑のうち、胸部と腰部、手首より先と膝から先のみで体を構成し、拳を飛ばして攻撃する。 星野鳴のもう一つの人格として、彼女と携帯メールを使って文通していたが、それは彼女の心をただ傷つけるだけだった。メリー・ナイトメアとの戦いに敗れて幻界に戻される際には、鳴の心をもてあそんだことをわびていた。そして鳴もクリスのことを覚えていた。

古町 日向子 (ふるまち ひなこ)

エルクレスに仕える夢魔のノワールに器とされていた少女。髪型はショートカットでキャップを被り、服装はつなぎという男の子のような格好をしている。口調も男の子っぽい。自分のことは「ひな」と呼び、友達の如月みなとにもそう言わせている。ノワールがメリー・ナイトメアに倒されて器から解放されたあと、御堂ケンらと知り合いになる。

ノワール

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔で、エルクレスに仕えていた。二つ名は「縛鎖(チェイン)」。古町日向子という女性を器としていた。グラマラスな大人の女性のような姿をしている。エルクレスのことは「エル」と呼び、ランズボローには「アネゴ」と呼ばれていた。縦横無尽に操る黒い鎖と、鎖で無尽蔵に作ったゴーレムが攻撃手段。 現界でメリー・ナイトメアと戦いになった際は、彼女を自分のフィールドである幻界に引きずり込んだ。幻界に藤原夢路が侵入し、彼がジョン・ドゥを召喚した際は鎖ゴーレムで対抗した。だが、戦いの中で自分の正体と役割を知ったメリーにランズボローを叩きつけられ、そのまま幻界に送り返された。

御堂ケン (みどう けん)

エルクレスに仕える夢魔のランズボローに器とされていた。特に目的も無い大学生だったが、バイト先のゲームセンターで英語が達者な上司を見て、留学を決意。チャラ男な見た目に反して根は真面目だったが、ランズボローに体を乗っ取られてからは粗暴な性格になった。メリー・ナイトメアがランズボローを倒して夢魔から解放されたあと、古町日向子や如月みなとといった夢魔と関係した少女たちと出会うが、3人揃って現界に現われた夢魔に襲われる。 夢魔の襲撃から助かったあとも、日向子やみなととつるむようになった。

ランズボロー

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔で、エルクレスに仕えていた。二つ名は「迷路(メイズ)」。御堂ケンを器としていた。大きな一つ目で、瞳は歪んだ「#」の形。小さな胴体に細い手足、とんがり帽子という異形の姿をしている。変幻自在の迷路「通りすがりの道化師(カプリスクラウン)」とピエロ型の自動人形で相手を追い詰める。 人間の人生を蹂躙することに快感を覚え、自身は手を下さずに相手を弱らせる戦法を好む卑劣漢だが、迷路を壊されるとほとんどなにもできなくなるなど、本人の戦闘力は高くない。メリー・ナイトメアや藤原夢路との戦いでは、夢魔の真実を明かして精神的なゆさぶりをかけるなどしたが、ノワールとともに再戦したときはユメジの覚醒した明晰夢で逆転され、ノワールともども幻界に送り返された。

クリオネ

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔で、エルクレスに従わされている。二つ名は「夢捜歌(ソナー)」。秋柳瑞貴を器としていた。髪の色はベージュで、長い緑色のリボンが付いた大きな帽子を被っている。会話の最後に「知ってますよね?」とつけ加える口癖がある。自身の歌(ソナー)によって夢魔がどこにいるか知ることができる。 その力をエルクレスに利用され、配下の夢魔たちの監視をさせられていた。本来は人間が幻界に訪れた際、夢を見せる夢魔の元へ向かえず迷ってしまった時に正しく導く役目だったが、エルクレスに無理矢理現界に連れ出され、瑞貴を器にさせられていた。対エルクレス戦では彼を裏切ってメリーをかばい重傷を負う。 そしてメリーの力で幻界に送還された。

如月 みなと (きさらぎ みなと)

傷つくことを恐れる小学生で、そこを夢魔のイチマにつけ込まれて、あやうく器にされるところだった。当初はイチマだけが友達と思い込んでいたが、やがてそれと決別して現実に友達を作ろうとする。のちに古町日向子、御堂ケンと仲良くなる。再び現世に現われたイチマが、彼女のことを守ってくれているが、そのことには今のところ気づいていない。

イチマ

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「孤影(ロンリネス)」。日本人形みたいな姿形をしているが、怒ると般若のような醜悪な表情になる。如月みなとを器にしようと、傷つくことを恐れる彼女の心につけ込んでいた。メリー・ナイトメアとの戦いに敗れて幻界に戻されるが、エルクレスが倒されたあと、なぜか現界に再度現われる。 みなととその友達が夢魔に襲われたときは、彼女たちを守って夢魔を撃退したが、かつて自分のしたことに負い目を感じているので、みなとの前に姿を見せないでいる。

レギオン

『夢喰いメリー』の登場人物である夢魔。二つ名は「影同心(ファミリア)」。橘勇魚を器として狙っていた。黒いマントにひし形の仮面を着けたような姿をしており、いつも浮遊している。複数の分身を作ることができ、分身は自分から器を乗っ取ることができないが、本体が器を乗っ取れば分身も器を入手できる。また、マントの中から出したギザギザした細い紐状のもので敵を切り裂いたり、内臓のような爆弾で攻撃することもできる。 分身を六花高校の生徒や職員、総勢67人に憑依させて彼らを人質とし、鬼ごっこと称して勇魚を器にすべく追い詰める。しかし、メリー・ナイトメアと遭遇すると鬼ごっこをやめ、「血闘」を挑んできた。その後、体育館で藤原夢路の武装明晰夢による縛鎖で拘束され、抵抗するも分身から解放された他の生徒の協力により阻止され、最後はメリーの拳で幻界に送還される。

エオリア・アハテルノーテ、アイオニア・アハテルノーテ

『夢喰いメリー』の登場人物である双子の夢魔。二つ名は「指揮者(マイスター)」。光凪由衣の親友である堀江菜桜を器として狙っていた。指揮者のような燕尾服を身にまとった少女の姿でエオリアが長髪、アイオニハは短髪である。無数の音符のような物を飛ばす弾ける音符(スタッカートノート)や衝撃波を発生させる激情的に(アッパシオナート)、重力波を発生させる重々しく(グラーヴェ)などの技を使うだけでなく、再生能力もある。 エオリアは藤原夢路、アイオニアはメリー・ナイトメアと戦い、様々な技で二人を苦しめたが、傷を癒やして復活したエンギ・スリーピースが加勢に加わったことで形勢は逆転。最後はメリーとエンギの連係プレイから、二人揃ってメリーの拳の一撃を食らう。

柊 杏莉 (ひいらぎ あんり)

光凪由衣の通う春日学園の生徒で、漫画家志望。友達からは「ラギ」と呼ばれている。妹の名前は「絵里(えり)」。小さい頃から絵が上手く、よく漫画を描いていたが、自分の描きたいものは反応が悪く、周囲の求める内容だと反応が良かったことが原因で、やがて作風が「ただ人にほめてもらうためだけ」になってしまい、せっかく付いた担当編集者からもダメ出ししかされなくなる。 だが、持ち込み用漫画原稿とは別に、自分の好きなように描いた絵を藤原夢路たちにほめられたのをきっかけに、自分らしい絵を描くようになる。その後、正式デビューの話も決まった。

雛桔 蓮 (ひなき れん)

中学3年生でメリー・ナイトメアをボスと慕う。桔梗総合病院の跡取り息子だが、両親は仕事にかまけて相手をしてくれず、気を惹くために不良少年となるが却ってそれが原因で家庭が崩壊してしまう。「一日一善」をルールに正義の味方みたいな振る舞いをしているが、それも崩壊した家庭が元に戻るかもと言う願掛けである。 カルチェという夢魔の器をしているが、超夢現位相合体という技で合体することができ、エルクレス一派の夢魔を無力化している。その際は「狩人カルチェラタン」と名乗っている。だが、念願だった家庭崩壊からの復活が叶ったとたん、カルチェを失ってしまう。

白儀 響 (しらぎ きょう)

夏休み明けに藤原夢路らのクラスに転校してきた少年。身長は168cm、体重は58kg。8月2日生まれ。藤原夢路、メリー・ナイトメアと同じ場所に傷がある。スポーツ万能で頭脳明晰かつ飄々とした雰囲気のある少年。「足りない」ということに満足ができず、ラーメン屋でありったけのメニューを頼んで食い切ったこともあった。 エルクレスが倒されたあと、現界で連続して起きている「夢が正夢になる」現象を引き起こしている張本人。その正体は夢魔であり、かつてはエルクレスにも力を与えていた。「DREAMS COME TRUE」とつぶやき、自らの体から流した血から夢魔を召喚することができる。現在、夢路たちに伝えている彼の目的は「幻界と現界を渾然とした一つの世界にする」というもの。

夢魔 (むま)

『夢喰いメリー』に登場する幻界の住人。エンギ・スリーピースいわく、夢魔を構成しているのは夢を見た人間が代償としてそこにおいていった「心の一部」らしい。夢魔はそれぞれ独自の幻界を持っており、そこから出ることができない。だが界境の門を通じて人間や動物に取り憑くことで、人間の住む現界に出ることができる。 これらはエルクレスが引き起こしたものとされている。メリー・ナイトメアは現界に現われた夢魔を元の幻界に戻らせると言われているが、一度でも現界に来た夢魔はもう二度と元の世界に戻れないとも言われている。

(うつわ)

『夢喰いメリー』において、夢魔のよりしろとなる人間もしくは動物。器になる兆候として、寄生した夢魔の幻界を夢としてみるようになるなどが挙げられる。夢魔が寄生するのは器となった人間の夢や希望、生きがいであり、強引に夢魔を消すとその人間からは夢が失われて無気力・無関心な存在になってしまう。また、夢魔が器の意識を封印し続けていると、その反動で拒絶反応が起きて意識下に封じられていた器が覚醒してしまう。 エンギ・スリーピースと光凪由衣のような共存関係は稀なケースである。

場所

幻界 (ゆめ)

『夢喰いメリー』に登場する夢の世界。幻界と書いて「ゆめ」と読む。夢魔たちを核として形成された空間の総称。人間が夢を見るというのは、人間の意識が幻界に一時的に行ったからだと言われている。全ての幻界はメリー・ナイトメアが守っていた界境の門に通じている。基本的に、個々の幻界はお互いに干渉しないはずだが、最近は融合したり浸食したりしている。

現界 (うつつ)

『夢喰いメリー』に登場する現実の世界。現界と書いて「うつつ」と読む。このように呼ぶのは夢魔たちである。メリー・ナイトメアが現界に姿を現わし、エルクレスが彼女の不在の間に夢魔をこちらの世界に送るようになってから、幻界と現界の境目がしだいに崩れていっている。

アニメ

夢喰いメリー

他人のみる夢が視えるという不思議な能力を持つ高校生・藤原夢路は、「幻界(ユメ)」から「現界(うつつ)」に迷い込んだ、自らを「夢魔」だと称する不思議な少女・メリー・ナイトメアと出会う。 彼女との出会いを... 関連ページ:夢喰いメリー

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