豊臣秀吉 異本太閤記

豊臣秀吉 異本太閤記

足軽から身を起こして戦国時代を駆け抜け、天下統一を果たして安土桃山時代の一翼を担った豊臣秀吉の生涯を描く伝記。山岡荘八原作の小説を横山光輝が漫画化。

正式名称
豊臣秀吉 異本太閤記
ふりがな
とよとみひでよし いほんたいこうき
原作者
山岡 荘八
作者
ジャンル
自伝・伝記
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概要・あらすじ

応仁の乱後の弱肉強食の戦国時代。天文5年正月元旦、尾張の足軽木下弥右衛門に、1人の男子が生まれた。日吉と名付けられたその子は、三河で僧の随風(後の天海)に天下取りの人相見を受ける。元服後、日吉は木下藤吉郎と改名し、6年間諸国情勢をうかがい、織田信長こそ奉公先と定める。

天性の痛快無比な奇策を縦横にめぐらせ、桶狭間の戦いなどで織田信長の命に応える。美濃の竹中半兵衛を籠絡させた木下藤吉郎は、千成瓢箪を馬標に羽柴秀吉と名乗る。「天下布武」を宣言した織田信長の上洛を前進させたが、本能寺の変によって織田信長は命を落とす。羽柴秀吉は明智光秀を討ち、続いて柴田勝家も撃破。

朝廷より太政大臣の位と豊臣の姓を授かり、天下人・豊臣秀吉となる。

登場人物・キャラクター

豊臣 秀吉 (とよとみ ひでよし)

実在の歴史上の人物豊臣秀吉がモデル。尾張の足軽、木下弥右衛門の子として生まれる。幼名、日吉。家を出奔して放浪中の三河で、僧の随風(後の天海)に天下取りの人相見を受ける。野武士の蜂須賀小六のもとで武芸を修め、元服後、木下藤吉郎と改名。その後6年間、諸国情勢をうかがい、織田信長こそ奉公先と定める。 天性の奇策を縦横にめぐらせ、桶狭間の戦いなどで織田信長の命に応える。美濃の知将、竹中半兵衛も籠絡させ、千成瓢箪を馬標に羽柴秀吉と名乗る。「天下布武」を宣言した織田信長の上洛を前進させたが、本能寺の変によって織田信長が命を落とす。 謀反を起こした明智光秀を討ち、続いて対立した柴田勝家も撃破し天下統一へと向かう。

天海 (てんかい)

実在の歴史上の人物天海がモデル。日吉(後の豊臣秀吉)に三河の矢矧橋で声をかけ、その顔に天下を取る相を見た。後に徳川家康に仕える。

蜂須賀 彦右衛門 (はちすか ひこえもん)

実在の歴史上の人物蜂須賀正勝がモデル。美濃から西三河まで勢力を伸ばす野武士の頭。日吉(後の豊臣秀吉)の知恵と立志を見込んで血盟の杯を交わす。日吉が元服して木下藤吉郎と名乗るまでの2年間、武芸を仕込む。後に竹中半兵衛らと共に豊臣秀吉の片腕となった。

前田 利家 (まえだ としいえ)

実在の歴史上の人物前田利家がモデル。織田信長の近習として、清洲城下で針売りをしていた木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)と出会う。織田信長が寵愛する小姓の愛智十阿弥を殺めてしまったことから勘当された。勘当されたまま田楽狭間の戦い(桶狭間の戦い)に出陣して大怪我を負い、木下藤吉郎たちの取り成しによって、再度織田家に仕えるようになる。 後に「加賀百万石」を治める大名、前田利家となる。

寧々 (ねね)

初登場時13歳。織田信長の足軽大将、浅野長勝の養女。実在の歴史上の人物寧々がモデル。織田信長の奥方、濃姫に仕えお八重と呼ばれるようになる。利発で木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)を度々やり込めている。前田犬千代との縁談が破談になった後、濃姫の手引きで木下藤吉郎の妻となり彼を支える。

織田 信長 (おだ のぶなが)

実在の歴史上の人物織田信長がモデル。尾張の大名。清洲城下に現れた木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)を厩番として召抱える。口数の多さに辟易しながらも彼の能力を見込んで台所奉行に抜擢し、今川義元攻めの重要な役割を担わせる。その後も斎藤龍興、朝倉義景らの討伐などで功績をあげる木下藤吉郎を、重臣として登用する。

濃姫 (のうひめ)

実在の歴史上の人物濃姫がモデル。美濃を治める斎藤道三の娘で、織田信長に嫁いだ。木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)を見込んで、自らに仕えるお八重(寧々)との仲を取り持った。聡明で、時に織田信長の機嫌を損ねてしまう木下藤吉郎に助け舟を出す。

大沢 次郎左衛門 (おおさわ じろうざえもん)

実在の歴史上の人物大沢次郎左衛門がモデル。斎藤龍興に仕える鵜沼城の城主。「鵜沼の虎」の異名を持つ。斎藤龍興攻略の目的を持った木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)と、蜂須賀小六の手引きによって会談する。

竹中 半兵衛 (たけなか はんべえ)

実在の歴史上の人物竹中半兵衛がモデル。「美濃の麒麟児」と呼ばれる勇将で、「今孔明」の異名を持つ軍学者。主君の斎藤龍興を諌めるため稲葉山城をわずか17人で攻略するなど優れた智謀を持つ。木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)に乱世の終息を説かれ、以降は彼の軍師として活躍する。

堀尾 吉晴 (ほりお よしはる)

実在の歴史上の人物堀尾吉晴がモデル。父は織田一族の織田信清の家臣だった。美濃の人里離れた稲葉山城の裏手の山中に住んでいたが、斎藤龍興を攻める木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)、竹中半兵衛と出会う。山越えが得意で、以降は木下藤吉郎の家臣として活躍する。 木下藤吉郎は彼の母が作る瓢箪を旗印にした。

明智 光秀 (あけち みつひで)

実在の歴史上の人物明智光秀がモデル。織田信長の奥方、濃姫の従兄。斎藤道三の真似をして諸国を渡り歩いて力をつけた後、織田信長に仕える。織田信長の下で木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)、柴田勝家、滝川一益らと出世争いをするが、後に謀反を起こし、織田信長を攻め滅ぼす(本能寺の変)。

松永 弾正 (まつなが だんじょう)

実在の歴史上の人物松永久秀がモデル。畿内で勢力を誇る戦国大名。悪知恵に長け、織田信長に対して恭順と謀反を繰り返し「大狸」などと呼ばれる。木下藤吉郎 (後の豊臣秀吉)に対して羽柴秀吉と改名することを進めた。

黒田 官兵衛 (くろだ かんべえ)

実在の歴史上の人物黒田孝高がモデル。羽柴秀吉 (後の豊臣秀吉)に仕える。高松城攻めの途中で本能寺の変によって織田信長が命を落とすと、蜂須賀彦右衛門と共に毛利輝元方の智僧である安国寺恵瓊と交渉する。

柴田 勝家 (しばた かついえ)

実在の歴史上の人物柴田勝家がモデル。織田信長の家臣で、「鬼柴田」の異名を取る猛将。本能寺の変で織田信長を殺した明智光秀が討ち取られた後、織田家の後継を巡って羽柴秀吉 (後の豊臣秀吉)と対立する。

クレジット

原作

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