転生令嬢は冒険者を志す

転生令嬢は冒険者を志す

小田ヒロの小説『転生令嬢は冒険者を志す』のコミカライズ作品。一人の女性が生前に読んでいたファンタジー小説の悪役令嬢に転生した。小説のストーリーどおりに進むと悲惨な最期を迎えるため、小説とは違う将来を選んで小説とは違った人生を歩もうとする女性を描いた冒険譚。「ComicWalker」で2019年5月24日から配信の作品。

正式名称
転生令嬢は冒険者を志す
ふりがな
てんせいれいじょうはぼうけんしゃをこころざす
原作者
小田 ヒロ
漫画
ジャンル
ファンタジー
レーベル
フロース コミック(KADOKAWA)
巻数
既刊4巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

雪が降るある日、セレフィオーネ・グランゼウスは庭にケガをした小動物を見つけ、手当てするために小動物に触れた瞬間、前世の記憶がよみがえる。セレフィオーネは前世ではアラサー女子としてふつうに暮らしており、唯一の趣味がファンタジー小説を読むことであった。そして彼女は、自分が当時読んでいた小説の登場人物であるセレフィオーネに転生したことを認識する。もともと、小説のセレフィオーネは悪役令嬢として悲惨な最期を迎える運命にあった。その事実を知るセレフィオーネは、小説と同じ結末を迎えないように、小説とは別の道へ進もうと決意。小説では類いまれな魔力を生かして魔法学院へ進学していたがその道をあきらめ、冒険者となって世界中を旅するために、騎士学校への入学を目指すことにするのだった。

関連作品

小説

本作『転生令嬢は冒険者を志す』は小田ヒロの小説『転生令嬢は冒険者を志す』を原作としている。原作小説版は、小田ヒロが「小説家になろう」に投稿していた同名小説で、カドカワBOOKSから刊行された。イラストはTobiが担当している。

登場人物・キャラクター

セレフィオーネ・グランゼウス

冒険者を目指している少女で、ジュドール王国のグランゼウス伯爵令嬢。父親のアイザック・グランゼウス、兄のラルーザ・グランゼウス、祖母のエルザ・トランドルからは「セレフィー」と呼ばれている。3歳の時にケガした小動物を助けようと触れた時に、前世のアラサー女子の記憶がよみがえる。前世ではファンタジー小説を読むのが趣味だったため、今いる世界が小説の中であること、転生したセレフィオーネ・グランゼウスが小説内で悲惨な最期を迎えることを理解しており、小説とは違った人生を歩もうと決意する。助けた小動物が四天の一獣である白虎のルーダリルフェナであることも知っており、ルーダリルフェナとの関係も小説では「使役」だったが、今の世界では「契約」にした。ルーダリルフェナからは「セレ」と呼ばれ、友達のような関係となる。小説と同じく類いまれな魔力を持っているため、このままでは魔法学院へ進むこととなるのを嫌がり、ルーダリルフェナの後押しもあって冒険者となるべく騎士学校への進学を望む。6歳の頃からエルザに稽古をつけてもらったため、11歳の時点で剣術の腕はふつうの冒険者では歯が立たないほど高い。11歳で、誰もが震え上がることで有名なトランドルギルドの試験に合格してBランクの冒険者となり、13歳で騎士学校に入学する。

ルーダリルフェナ

月の女神から生まれた四天の一獣で、西を担う聖獣。先代のマガンが身罷られて最近後を継いだ。セレフィオーネ・グランゼウスから「ルー」と呼ばれている。見た目は白い虎で、ふだんは人間の肩に乗れるサイズだが、体の大きさを自由に変えられる。魔力が高ければ姿を見ることはでき、さらに契約や使役をしたり、波長が合ったりすれば会話もできる。ケガで倒れていたのを魔力を使って助けてくれたセレフィオーネを気に入り、いっしょにいることを望んで契約を結ぶ。

アイザック・グランゼウス

ジュドール王国の男性貴族で、爵位は伯爵。ジュドール王国の財務大臣を務めている。セレフィオーネ・グランゼウスとラルーザ・グランゼウスの父親。妻のリルフィオーネ・グランゼウスは、セレフィオーネを産んだ時に亡くなっている。今でもリルフィオーネのことを愛しており、リルフィオーネが遺してくれたセレフィオーネのことを大切に思っている。セレフィオーネの自主性を重んじて、冒険者になりたいというセレフィオーネのために義母のエルザ・トランドルに剣術などの鍛錬を依頼する。高い魔力を持っており、ルーダリルフェナの姿を見ることができる。会話はできないため、意志の疎通はセレフィオーネを介して行っている。

ラルーザ・グランゼウス

魔法学院に通う男性。セレフィオーネ・グランゼウスの兄で、アイザック・グランゼウスの息子。高い魔力を持っていてルーダリルフェナの姿を見ることができる。会話はできないため、意志の疎通はセレフィオーネを介して行っている。冒険者としても優秀で、誰もが震え上がることで有名なトランドルギルドに所属してAランクまで上がっている。兄妹愛が非常に強いシスコンで、初対面のセレフィオーネに求婚したギレンに対して敵対心を見せる。

エルザ・トランドル

武の名門、トランドル家の当主を務める女性。セレフィオーネ・グランゼウスとラルーザ・グランゼウスの祖母で、娘のリルフィオーネがアイザック・グランゼウスに嫁いだため、アイザックは義理の息子となる。リルフィオーネがセレフィオーネを産んだ際に命を落としたことでグランゼウス家のことを憎んでいたが、セレフィオーネの中にリルフィオーネを感じてわだかまりがなくなる。かつてはジュドール王国軍で、鬼大佐と恐れられた女傑でもある。冒険者になりたいと願うセレフィオーネに、軍人時代と同じ地獄の特訓をして鍛え上げる。

ギレン

ジュドール王国の隣国である大国ガレの皇子で、アスを使役している。ジュドール王国の魔法学院に留学しており、学院の魔法大会に出場するラルーザ・グランゼウスを応援するために学院を訪れたセレフィオーネ・グランゼウスと出会う。小説では現皇帝と第一皇子を倒して即位していたが、今はまだ「殿下」という立場であり、将来のことも不安に思っていた。そんな中、ギレンのことを「陛下」と呼んで必ず即位できると告げるセレフィオーネや、セレフィオーネといっしょにいるルーダリルフェナのことを気に入って、初対面でありながらセレフィオーネに求婚する。

アス

月の女神から生まれた四天の一獣で、南を担う聖獣。見た目は赤い鳥で、自由に体の大きさを変えられる。ギレンに使役されている状態だが、ギレンの魔力を気に入っているために今の状態を嫌がっていない。立場上、あまり自由に動けないギレンの代わりに、ギレンの手紙をセレフィオーネ・グランゼウスへ届ける。

クレジット

原作

小田 ヒロ

キャラクター原案

Tobi

書誌情報

転生令嬢は冒険者を志す 4巻 KADOKAWA〈フロース コミック〉

第1巻

(2020-02-05発行、 978-4040643755)

第2巻

(2021-03-05発行、 978-4040648385)

第3巻

(2021-12-03発行、 978-4046809452)

第4巻

(2023-03-17発行、 978-4046818706)

SHARE
EC
Amazon
logo