運命の鳥

運命の鳥

高橋留美子が一話完結の形式で描いたコメディ短編。自業自得で不幸に至る人々に集まる運命の鳥を見ることができる喫茶店のマスター・鳥居を主人公に、運命に抗って不幸を追い払おうとする人々の姿を描く。

正式名称
運命の鳥
ふりがな
うんめいのとり
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

軽食喫茶「鳥の巣」のマスター・鳥居は、自業自得で不幸に至る人々の頭上にあらわれる運命の鳥を見ることができる。高校2年当時、学校のマドンナだった五木ひろみを不幸な運命から救うことができなかった無力感から、積極的に他人の運命を見ないようにする鳥居だったが、鳥の巣に来るようになった五木ひろみに似た女性運命の鳥の数を増やしていくのを目にして、彼女を救うべく行動を起こすか、迷い始める。

登場人物・キャラクター

鳥居

軽食喫茶「鳥の巣」の店主。自業自得な人々の頭上にあらわれる運命の鳥を見ることができる。不幸に至る人々の運命を知ることができるが、たいていの場合は救うことができないため、最近ではある種の諦念とともに極力他人の運命を見ないようにしている。

五木 ひろみ

鳥居が高校2年生の時のクラスメートで、学校のマドンナ的存在だった女性。学校をやめてチンピラ風の男と駆け落ちをした。他人の運命は見えても、それをどうすることもできない無力さを、高校時代の鳥居に痛感させた。

女性

軽食喫茶「鳥の巣」に来るようになった若い女性。五木ひろみに面差しが似ている。演劇部で知り合った涼という名前の彼氏がいる。頭上の運命の鳥の数をどんどん増やしており、彼氏・涼のせいで彼女が不幸になると鳥居は確信している。

運命の鳥

鳥居だけが目にすることができる不思議な存在。自業自得な運命をたどる人々の頭上にあらわれる。その人間に訪れる不幸の量に比例して数を増やすが、集まられた人間が致命的な不幸にまでは至ることはない。また、その人間の選択により不幸が回避された場合には姿を消す。ガラス等を通してその姿を見ることはできず、鳥居がその姿を見る際には、眼鏡をずらして独特の目つきをすることになる。

場所

鳥の巣

常連客として、競馬に入れ込む塚内、ニューハーフの舞、占いかぶれの主婦・山田ら、頭上に運命の鳥を集らせた面々が通う軽食喫茶。

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