酒は辛口肴は下ネタ

酒は辛口肴は下ネタ

性に関する造詣の深さのため、実の兄から「色魔」呼ばわりされる小学生、野々宮花七と、居酒屋を経営するその兄、野々宮太郎の賑やかな日常を描いたコメディ。主人公が料理人ということもあり、さまざまな料理を紹介するグルメ漫画としての一面もある。

正式名称
酒は辛口肴は下ネタ
ふりがな
さけはからくちさかなはしもねた
作者
ジャンル
その他料理・グルメ
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概要・あらすじ

野々宮太郎が営む東京の小さな居酒屋「男道」に、ある日、京都の実家から太郎の妹の野々宮花七がやって来た。小学生でありながら性に関する知識が豊富で、数多くの淫語を使いこなす花七に、当初こそ店の常連客たちは面食らったが、やがて花七は店のマスコット的存在として定着。自らの立ち位置を築いた花七は、その後は太郎に童貞を卒業させるべく、大家の由莉園子や常連客の沙村清らに目を付け、仲を取り持とうと奔走する。

しかし肝心の太郎が奥手過ぎるため、その目論見は常に失敗に終わるのだった。その後、今度は太郎と花七の祖母である野々宮花世が「男道」にやって来て、花七と同じようなこと画策をするが、結果はやはり失敗に終わる。

やがて花七と花世は京都に戻って行き、常連客や太郎はそれを寂しく思うようになったが、実は2人は帰ったのではなく、荷物をまとめて東京に引っ越して来る準備をしていたのだった。こうして、太郎を童貞から卒業させようという動きは、さらに本格化していくことになる。

登場人物・キャラクター

野々宮 太郎 (ののみや たろう)

東京で小さな居酒屋「男道」を営む青年。年齢は26歳。京都の老舗すっぽん店「華屋」の御曹司だが、自分の店を持ちたいと主張して東京に出て来たため、野々宮家の現当主である母親からは勘当された身である。料理の腕は卓越しているが、奥手で純情で堅物であり、何より女性が苦手ということもあって、いまだに童貞。妹の野々宮花七が下品な知識に精通していることを苦々しく思っている。

野々宮 花七 (ののみや かな)

野々宮太郎の妹で、小学校6年生。京都の老舗すっぽん店「華屋」の長女であり、将来は店の跡取りになることが決まっている。ある日、突然京都から東京にやって来て太郎の部屋で居候を始め、居酒屋「男道」で仕事の手伝いもするようになる。性に関する知識が異様に豊富で、太郎に童貞卒業を果たさせようと、あの手この手を考える。 のちに一度京都に戻るが、改めて正式に東京に引っ越し、転校して来る。

野々宮 花世 (ののみや かよ)

野々宮太郎の祖母。既に一線を退いた身ではあるが、京都の老舗すっぽん店「華屋」を営む野々宮家の実質的な最高権力者。孫がいる身ながら、少女のような外見をしている。野々宮花七に多彩な性知識を仕込んだ張本人。ある日、太郎の様子を見に東京にやって来て、さまざまな騒動を巻き起こす。その後は一度京都に戻ったが、花七が東京に引っ越し、転校して来たのと同じタイミングで東京に住み着いた。

由莉 園子 (ゆうり そのこ)

居酒屋「男道」が入っているビルの大家である若い女性。いつも和服の美人で、野々宮花七にもその美貌を認められている。由莉園子自身は「男道」の隣に住んでおり、時々手料理を差し入れするなど、野々宮太郎とは親しい間柄。のちに野々宮花世とも親しく付き合うようになる。

能州医師 (たかすみせんせい)

若い男性医師。居酒屋「男道」の近くにある病院「能州診療所」を経営している。由莉園子とは幼なじみで、またかつて園子の妹の夫であったが、その女性は既に亡くなっている。しばしば「男道」に客としてやって来るが、偏食がひどく、白米しか注文しないので野々宮太郎には嫌がられている。

沙村 清 (さむら きよい)

居酒屋「男道」の若い常連客。あだ名は「キヨ」。健啖家で気風の良い、「男道」随一の上客。名刺に振り仮名を振っていないため、野々宮太郎には「キヨシ」という名の男性だとずっと思われていた。実は女性であり、職業は警官。のちに、自分に好意を向ける知人の男性を振るため、太郎に恋人のふりをするよう依頼する。

爺さん (じいさん)

居酒屋「男道」の常連客。80代半ば過ぎの老人。野々宮太郎からは「爺さん」、野々宮花七からは「翁爺様」と呼ばれている。かつて実業家として羽振りが良かった頃、京都の老舗すっぽん店「華屋」の常連客だったことがあり、野々宮花世とは旧知の間柄である。

西條 瑠璃 (さいじょう るり)

謎のグラマラスな女性。ある日、唐突に野々宮太郎の前に現れた。脈絡もなく、太郎と結婚すると言い出して周囲を驚かせた。その正体は京都からやって来た野々宮花七の同級生、つまり小学校6年生の少女。体の発育はいいが、頭の中身はごく普通の年相応の子供である。太郎と結婚すると言い出したのも、親友の花七とずっと一緒にいたいがためであった。

ヒキ

居酒屋「男道」のあるビルの3階で暮らしている青年。引きこもりなので「ヒキ」と呼ばれている。野々宮花七と知り合い、親しくなったことをきっかけに、引きこもりから脱却することを目指し始める。花七が本格的に東京に移住するために、一時京都に戻った時には、ペットの琥太郎を自室で預かった。

琥太郎 (こたろう)

草食の大きなリクガメ。ある日、野々宮花七が道端で拾ってきた。沙村清を介して警察に届けが出された。遺失届は出ておらず、飼い主として名乗り出る者もいなかったため、花七がペットとして引き取り、飼うようになった。

場所

男道

東京のとある下町にある、野々宮太郎が営む居酒屋。女性が苦手な太郎は「女性客お断り」の店であると、たびたび主張しているが、実際には常連の中にも女性客はいる。3階建ての古びたビルの1階にあって、2階は太郎と居候たちの居住スペースであり、3階にはヒキが暮らしている。

華屋 (はなや)

京都で300年続くすっぽん料理の老舗店。野々宮太郎、野々宮花七の生家。すっぽん鍋一人前が3万円からという高級店。華屋を営む野々宮家は、代々女系で継承している家柄であり、太郎は長男だが跡取りではなく、使用人の立場で中学生の頃から修行をしていた。

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