ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド

ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド

ヴァンパイア特別区を舞台に、人狼(ワーウルフ)の少年鏑木アキラとヴァンパイアの公主ミナ・ツェペッシュの禁断の恋と戦いを描くサスペンスホラーアクション。続編『スカーレット オーダー ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド2』の他、派生作『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド スレッジ・ハマーの追憶』『ダイブ イン ザ ヴァンパイアバンド』が2本存在する。

正式名称
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド
ふりがな
だんす いん ざ ゔぁんぱいあばんど
作者
ジャンル
アクション
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概要・あらすじ

鏑木アキラは17歳の誕生日、7年前の誓約によりヴァンパイアの王ミナ・ツェペッシュの側に侍る事になる。アキラは代々ヴァンパイアの公主に仕える地の一族、人狼(ワーウルフ)の一員であった。そしてミナは、東京湾にある零号埋立地をヴァンパイア特別区とする事を宣言する。それはかつて三支族を名乗る公爵達によって滅ぼされた「ツェペッシュ公爵家」の領土の回復であった。

ミナに敵対する三支族、日本の反ヴァンパイア勢力、更にテロメアを名乗る謎の組織………バンドに欲望と陰謀が渦巻く。

登場人物・キャラクター

鏑木 アキラ (かぶらぎ あきら)

フルネームは「暁(あきら)・鏑木(かぶらぎ)・レーゲンドルフ」。地の一族と呼ばれる人狼(ワーウルフ)の少年。「私立六城学園」高等部に通う17歳。幼少時の誓約によってミナ・ツェペッシュの従者となる。かつて「試練の儀」と呼ばれる場において、仲間を殺さなければいけなくなった。 その事件が原因で人を殺す事ができなくなっており、そのため何度か危機を迎える。しかし自在に変身する敵がミナに化けた戦いを機に、トラウマを克服する。テロメアによって南米のジャングルに捕らえられていたミナを救出する際、ミナに血を与え、謎の力に目覚める。

ミナ・ツェペッシュ (みなつぇぺっしゅ)

女性。ヴァンパイア。フルネームは「ヴィルヘルミナ・ヴラド・ツェペッシュ」。幼い少女の外見を持つが、すでに何百年も生きたヴァンパイアの女王。鏑木アキラが幼い頃から気に入っており、アキラが17歳の誕生日に側近に迎える。「真祖」の血を受け継ぐ最後の女性でもある。 「顕身」すると、母親にそっくりな大人の姿になる。臣下である三支族によって先代公主であった母を殺され国を追われたが、ヴェラトゥースやヴォルフガング・レーゲンドルフの尽力で力を蓄え、ついに東京湾の埋め立て地に「ヴァンパイアのための特別区」を作るまでに至った。「種」としてのヴァンパイアを守るためには、母の敵である三支族のうちの一人と婚姻しなければならないという宿命を持っている。

三枝 由紀 (さえぐさ ゆき)

女性。人間。「私立六城学園」高等部に通う鏑木アキラの同級生。アキラに告白して断られ、更にミナ・ツェペッシュとアキラの強い絆を知って身を引くが、ヴァンパイアの件にかかわるうちにミナの腹心の友となる。アンジーの襲撃により脳に重大な損傷を受け、重体にまで追い込まれるが、ナノマシン・パイド・パイパーの使用で一命をとりとめる。 趣味で書いていたBL小説がミナの目に留まり、お付のメイド隊を初めとするヴァンパイア達の間で大人気となっている。

ヴェラトゥース

女性。ヴァンパイア。フルネームは「ヴェラトゥース・カルメンシータ・ラガシュ」。ミナ・ツェペッシュの側近で、強い忠誠心を持つ。「顕身」によって黒い霧に姿を変え、どんな隙間からでも進入する事ができる。テロメア盟主によるバンド乗っ取りの際、偽物のミナを見抜けなかった事を悔やみ、事件終結後自分自身を透明な石の中に封印してしまう。

アルフォンス

男性。ヴァンパイア。フルネームは「アルフォンソ・メディチ・ボルジアーニ」侯爵。いつもゴスロリの少女達をはべらせるツェペッシュ公主家配下の貴族で、情報や謀略など影の面を担当している。少年時代にミナ・ツェペッシュと出会い強く惹かれるが、決して結ばれないという事も理解している。 そのため「あの姫なら自分だけの姫になってくれるのではないか…」という気持ちもあって、テロメア盟主による公主家簒奪に手を貸すが、鏑木アキラとの対決を経て、すべて自分のやった事として罪を被って死ぬ。

ヴォルフガング・レーゲンドルフ (ゔぉるふがんぐれーげんどるふ)

男性。人狼(ワーウルフ)。鏑木アキラの父親で、ミナ・ツェペッシュを護る武の要・「人狼騎士団(ベイオウルブス)」の団長。口数が少なく冷徹な印象であり、息子であるアキラにも厳しく当たるが、不器用な愛情表現でもある。「情のあるところをはっきり示してやれ」と言うミナに対し、「親としての本分は子が自力で生きて行く力を身に付けさせる事であり、そのためなら子に憎まれる事になろうと大した問題ではない」と答えている。

アンジー

男性。人狼(ワーウルフ)。フルネームは「アンヘル・アーベナント」。鏑木アキラと「連理之枝」と呼ばれる騎士団独特のパートナーシップを組んでいた。「人狼騎士団(ベイオウルブス)元老院調査室」に所属。褐色の肌を持つ美少年で、見た目が女性っぽいため、初対面のときにはミナ・ツェペッシュや三枝由紀からあらぬ誤解を受けた。 とある事件のせいで疎遠になったアキラへの思いをこじらせたあげく、テロメアの一員となっている。「元老院」の長である「スコット卿」はアンジーの祖父。

浜 誠児 (はま せいじ)

男性。番外編である『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド スレッジハマーの追憶』の主人公でもある。警視庁の警察官で階級は警部補。バンド内に作られた特区分署に署長代行として赴任するときに警部に昇進している(ただし署員は本人1名のみ)。米陸軍の特殊部隊デルタフォース出身で、別名スレッジ・ハマーと呼ばれる伝説の傭兵であった。 人為的に作られた獣人で、強大な戦闘力を誇る。ローゼンマン大公家のエージェントであったが、鏑木アキラとの対決の際にあっさりと負けを認め、「人狼騎士団(ベイオウルブス)」達の助命嘆願などもあってそのまま分署勤務を続ける事となる。

ヴァンパイア

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する、所謂「吸血鬼」。生まれながらのヴァンパイアである真祖と、真祖あるいはその眷族によってヴァンパイア化された人間の2種類が存在する。不死身といえる強靭な肉体を持ち、「顕身」する事によって普段と違った形態を取る事ができるが、伝説通り日光には弱く、心臓や頭を潰されると灰になって滅びる。 永遠の時を生きられるはずであるのに、刹那的に生き急ぐ傾向を持つものが少なくない。彼らには自分をヴァンパイアにした者への服従心が刻み込まれているが、別の者による吸血やDNA溶液の注射等で、「主人」を「上書き」する事も可能である。実際に人を襲って吸血しなくても済むように、バンドでは「スティグマ」と呼ばれる人造血液が供給されている。 また一部のヴァンパイアは吸血したり戦ったりする事を拒否し、自ら牙を抜いて「人であった頃の心」を失うまいとする。彼らは「牙なし」と呼ばれ、人間からもヴァンパイアからも迫害されてきたが、ミナ・ツェペッシュによってバンドが作られて以後、安息の地を得る事となった。

集団・組織

三支族 (さんしぞく)

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する集団。かつては多くの支族があり、小競り合いを続けながらも「真祖」の血統を守るという点では一致し、公主家に従っていた。しかし突然「ローゼンマン」、「李」、「イワノヴ」の三大支族が叛旗をひるがえし、他の支族を駆逐・吸収し「ツェペッシュ公主家」にまで攻め込んだ。その結果ミナ・ツェペッシュの母親である前公主ルクレツィアも殺され、ミナがその後を継ぐ事になる。 この事件によって「真祖」の血統を伝える者は三支族とミナだけになり、ヴァンパイアの血統を残すためには、ミナは母親の敵と婚姻しなければならない運命となった。三支族は弱体化していた「ツェペッシュ公主家」を支配し、ミナに屈辱を与えるべくバンドを訪れるが、「鏑木アキラの生命を奪った者がミナを娶る」という賭けに、全員が負けた事で表立った行動を封じられる事となる。

地の一族 (ちのいちぞく)

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する、所謂人狼の一族。強靭な肉体と戦闘能力を持つが、その形質は男性にしか現れない。傷の回復等は驚異的ではあるが、決して不死身ではなく、また銀製品には弱い。かつては氏族(クラン)毎にヴァンパイアの各支族に仕えていたが、三支族の反乱後はほぼひとつにまとまり、「人狼騎士団(ベイオウルブス)」としてツェペッシュ公主家の護剣の任に就いている。 その忠義はヴァンパイアのように血の盟約によるものではなく、純粋に契約と忠誠心によるものである。かつてヴァンパイア化した人狼(ワーウルフ)が、ヴァンパイア界のみならず人間社会まで混乱に陥れるという事件が何度も起きていた。その反省から遺伝子操作によって「自殺因子(アポトーシス)」を組み込まれる事を受け入れ、血を吸われた人狼(ワーウルフ)は48時間で死亡するように設定されている。 「元老院」の長老たちは、ミナ・ツェペッシュの母親である先代公主「ルクレツィア」によって「薔薇の口づけ」を与えられ、400年以上生きていると語っている事から、彼らが遺伝子操作が行われるようになる以前の出身である事が推測される。

テロメア

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する集団。ミナ・ツェペッシュを狙う謎の組織。ミナ来日時の襲撃事件を裏で操っていたり、パイド・パイパーを使ってミナを昏睡状態に陥れた事件などを引き起こし、更には「テロメアの盟主」自らがミナに成り代わるという状況まで引き起こす。「テロメアの盟主」はミナとほぼ等しい「真祖」の遺伝子を持っており、見た目だけではなく、ヴァンパイアの服従本能や人狼(ワーウルフ)の嗅覚を持ってしてもミナと見分けがつかない。 アンジーをはじめとして、あちこちにメンバーが潜伏しているが、横の連絡は緻密ではなく、またその目的もはっきりしない。パイド・パイパーや南米地下の遺跡へのかかわりなどから、三支族の「ローゼンマン大公」とも密接な関係があったものと推測される。

その他キーワード

バンド

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する用語。東京湾にある「東京零号埋立地」に作られた、正式名称は「ヴァンパイア特別区」。日本政府が出した1000兆円もの財政赤字を肩代わりし、更にいくつかの「ツェペッシュ公家」傘下の大企業を東京に移転する代価として公家が租借する事となった。本土とは1本の海底トンネルのみで繋がれ、橋や船舶による往来は無い。 ヴァンパイアによる自治権・警察権が保証されている。呼称はかつて上海等に存在した「租界」に由来する。

パイド・パイパー (ぱいどぱいぱー)

『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』に登場する用語。元々は吸血による支配の裏をかくために「ツェペッシュ公家」が開発していたナノマシン。老廃物を原料に自己増殖する。開発が凍結されていたものが盗まれ完成品が作られた。ミナ・ツェペッシュに使用された事件をきっかけに様々な亜種が開発可能となる。機能や動作は遠隔からプログラム可能である。

アニメ

ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド

普通の高校生として暮らしていた主人公の鏑木アキラは幼い頃、ヴァンパイアの女王に仕えると誓っていた。ある日、鏑木アキラはヴァンパイアの女王である少女に出会い、彼女に仕えるようになる。 一方、対立するヴァ... 関連ページ:ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド

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