火宵の月

火宵の月

陰陽師土御門有匡と、猫と人の姿を持つ火月が、様々な事件や政変などに巻き込まれながら惹かれあっていく姿を描く。

正式名称
火宵の月
ふりがな
かしょうのつき
作者
ジャンル
怪談・伝奇
 
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概要・あらすじ

類まれなる力を持つ陰陽師土御門有匡は、化猫を調伏するために、京から鎌倉にやって来る。ある日、土御門有匡の前に金髪で紅い目を持つ火月が現われ、土御門有匡の子供を産みたいと話す。火月は、60年に一度伴侶に併せて性別が変化するという猫と人の姿を持つ紅牙族だった。

登場人物・キャラクター

土御門 有匡 (つちみかど ありまさ)

類まれなる力を持つ陰陽師。28歳の男性。容姿端麗だがその能力や出生を不気味がられ周囲からは敬遠されている。黒く長い長髪が特徴だが、真の力を発揮すると髪が赤い色に変わる。母親が協力な魔力を持った白狐なため半人半妖。冷静沈着な性格をしているが、幼い頃から誰にも心を許しておらず唯一かわいがっていたのが猫の紅玉だった。

火月 (かげつ)

60年に一度伴侶に併せて性別が変化するという猫と人の姿を持つ紅牙族の妖怪。60年くらいは生きている。猫の時は金色の毛並みに紅い目をしている。人間の時は少年のような見た目をしているが成長過程で性別が決まるため今は未分化の身体をしている。その正体はかつて土御門有匡に飼われていた猫の紅玉。 どこか抜けていて妖怪のくせにカラスが怖い。いずれ土御門有匡のこどもを産みたいと思っている。涙が宝石の紅玉になる。

琥龍 (こりゅう)

火月の昔の仲間の妖怪で火月と同じく金色の毛並みと紅い目を持っていたため貢物として長らく唐土へやられていた。紅牙族の雄。火月同様60年くらいは生きている。強い妖力を持ち雷をあやつる。火月に言い寄っていたが拒絶されていた。実は元からの刺客で紅牙族の保護を条件に術師を殺していた。

菖蒲 (あやめ)

京にいた頃の土御門有匡を見初め結婚を申し込んできた女性。文観の従姉妹を名乗っていた。火月に目と髪の色以外そっくりな容姿をしている。実は土御門有匡を倒幕計画に共謀させるために文観から送られてきた傀儡師の妖怪だった。

文観 (もんかん)

後醍醐天皇に寵愛されている僧侶。二十歳そこそこにしか見えない見た目ながらも密教呪術の達人。土御門有匡のことをことごとく敵視しており何とか陥れようとしている。

土御門 有仁 (つちみかど ありひと)

土御門有匡の実父。土御門家の当主で地位の高い陰陽師だったが帝を惑わせる白狐と通じて土御門有匡を産ませてしまったため一族の刺客から追われて生活している。心臓を患っている。いつも土御門有匡のことを考えている。

禍蛇 (かだ)

紅牙族の生き残りの子供。まだ性別が未分化ではあるものの紅牙族の雌が減っているため将来的に雌になる予定。活発ではあるが火月の面倒を見ており、紅牙族のルールに縛られながらも火月の思いを尊重する優しさもある。琥龍のことが好き。

(おさ)

紅牙族の生き残りの雄。紅牙族のリーダーのような存在で生き残り達をまとめている。年配のようで髭をたくわえており額に紋章がある。琥龍が唐土に連れ帰った土御門有匡と火月を受け入れる。

神官 (しゃまん)

唐土の王に仕える神官。少年のような容姿をしている。大都を呪術で守っているだけでなく、紅牙族の女子供を捉えて悪夢を魅せ続けるという非道な性格。

蛇姫 (だき)

紅牙族の雌。禍蛇の姉。琥龍と結婚しており琥龍との子供も生んでいたが紅牙族が人間に襲われた際に矢に当たって子供共々亡くなった。火月に似た雰囲気がある。

義父 (ちち)

土御門有匡の義理の父親。本当は叔父にあたる人物。京で持て余していた土御門有匡を鎌倉へ送ったが情勢が不穏になってきたため京へ呼び戻した。小心者。土御門有匡を跡取りにしようとした。

式神 (しきがみ)

土御門有匡の式神。美しい女性の容姿をしている。仕事や私生活において人間同様に土御門有匡を支えている。火月のこともからかいながらもかわいがっている。

スウリヤ

土御門有匡の母親。強力な妖狐でありながら人間の土御門有仁に惹かれて子供を生んだ。第二子である神官を身ごもっていたが姿を消した。実は妖狐族の皇女。

(かげ)

土御門有匡の式神。他の式神と違い土御門有匡の影武者をするため土御門有匡と同じ姿をしている。しかし性格は穏やかで優しく従順なので本物の土御門有匡には似ていない。

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