集会

集会

萩尾望都がレイ・ブラッドベリの小説を漫画化したBradbury傑作選シリーズの作品。魔物一族の数十年に一度の万聖節(ハローイン)集会を、一族の中でも最も弱く魔力も持たない少年ティモシーの視点から描く。同名の原作短編小説は『10月はたそがれの国』に収録されている。

正式名称
集会
ふりがな
しゅうかい
原作者
レイ・ブラッドベリ
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

魔物一族の数十年に一度の万聖節(ハローイン)集会が、主人公ティモシーの一家の家で開かれる。世界各地から魔物たちが、狼やコウモリなど様々な姿で集まってくる。一族の中でも最も弱く魔力も持たない少年ティモシーは、そんな魔物たちの中で疎外感を味わうが、大きな翼を持つエナー伯父や、精神を飛ばし他の生き物に憑依できる能力を持った妹のシシィに励まされ、集会を終えるのだった。

登場人物・キャラクター

ティモシー

痩せた少年で、髪に彩色はされていない。原作では「十四くらい」と記述されているが、漫画版では歳は記されていない。魔物の一族だが、魔力もなく身体も弱く、血がきらいで暗闇が怖いので他の家族(一族)からないがしろにされている。小さな蜘蛛に、よく話しかけている。父と母、姉二人(ローラ・ヘレン)と妹(シシィ)と町から離れたところにある大きな家で暮らしている。 父は町のはずれで葬儀屋を営んでいる。大きな翼で空を飛ぶエナー伯父に憧れており、いつか自分の力で空を飛びたいと思っている。魔物たちの集会で疎外感を味わい、鏡の中の自分の顔に「青い死の影」を見て、自分の短いであろう寿命を考える。

シシィ

ティモシーの妹。外見はまったく人間のようだが、眠っている間に精神を飛ばし、他の生き物に憑依できる能力を持っている。人間に憑依してその命を奪ってしまう冷酷さを持つ。万聖節(ハローイン)集会のパーティで、ティモシーに憑依して彼を飛すが、途中で離れて落下させて恥をかかせる。それでも集会の終わりには、またティモシーに憑依して、みんなが歌う彼の知らない歌を一緒に歌うことを可能にし、感謝される。 原作では「シシー」という表記となっている。

エナー伯父 (えなーおじ)

ティモシーの伯父で、大きなコウモリのような翼を持っており、飛ぶことができる。翼以外は普通の長身の男性の姿である。ティモシーの憧れの対象。シシィがパーティでティモシーに恥をかかせた時、エナー伯父は「いちばん少ない生き方をするものが、いちばん豊かに生きることになる」と言って彼を励ました。

ティモシーの母 (てぃもしーのはは)

ティモシーの母親で、少し豊満な中年夫人として描かれており、外見に魔物らしさは見当たらない。名前・年齢は不明。かつてティモシーを強くしようと、いくつか無理強いをさせたが、かえって裏目に出て身体を弱くしてしまったという過去がある。集会の後、ティモシーを慰め、「お前が死んだら骨を丘に埋めて誰にも手を付けさせない」と言う。

クレジット

原作

レイ・ブラッドベリ

関連

『Bradbury傑作選』シリーズ (ぶらっどべりけっさくせんしりーず)

萩尾望都がレイ・ブラッドベリのSF短編小説を漫画化した作品集。 関連ページ:『Bradbury傑作選』シリーズ

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