12歳。

12歳。

12歳という多感な年齢を迎えた少女たちの心身の成長と、人間模様を描くショートストーリー群。小学館「ちゃお」2012年4月号に掲載後、「ちゃお」「ちゃおデラックス」の2誌で展開され、「ちゃお」2019年11月号までの長期連載となった。単行本は19巻が最終巻となったが、2020年7月に、描きおろし「12歳。~ソレカラ~」を収録した20巻が発売された。第64回「小学館漫画賞」児童向け部門受賞。

正式名称
12歳。
ふりがな
じゅうにさい
作者
ジャンル
恋愛
レーベル
ちゃおコミックス(小学館)
巻数
既刊20巻
関連商品
Amazon 楽天 小学館eコミックストア

世界観

12歳の身体の変化や、対人関係についての悩み・戸惑いがテーマ。小学校を舞台に、第二次性徴を迎える女の子が直面しがちな、初めての恋や月経、下着の選び方、異性からの視線といった性的な問題を多く扱い、それらへの取り組み方が示唆されている。

作品構成

三人の主人公キャラクターの視点で、それぞれの生活を描くオムニバス形式をとっている。序盤は友人関係にある綾瀬花日蒼井結衣の物語を交互に書く形で展開されていたが、6巻収録分から、二人とは面識のない新主人公である相原カコが登場した。三人が三人とも異なる分野の悩みを抱えていることで、女子小学生の直面しがちな多様な問題を提起する役割を担っている。「ココロDiary」や「読書ノート」といったメディアミックスをはじめとする商品展開も積極的に行われており、『12歳。』の作品タイトルどおり思春期を迎える12歳前後の女の子がターゲットとなっている。

あらすじ

第1巻

小学6年生の綾瀬花日は、自分達のクラスの男女仲が悪い事に悩んでいる。そんなある日、6年2組は音楽の授業で、となりの席の生徒と男女ペアでリコーダーのテストを受ける事になった。花日の相手は高尾優斗で、比較的いい雰囲気で練習は始まるが、ある日二人は練習中に、自分達の担任教師とその恋人がキスをしているのを目撃してしまう。それを見た勢いで二人は自分達もキスし、その日から次第に親しくなっていく。しかし、クラスの中心人物の浜名心愛はそれが気に食わず、リコーダーテストの当日、女子全員でわざと失敗する事により、テストをめちゃくちゃにしようと言い出す。納得できない花日は従わず、それが原因で、心愛に罪を着せられそうになる。しかし、それを優斗が救った事により、花日と優斗は交際を始めるようになるのだった。(エピソード「キス・キライ・スキ」)

花日の友人であり、姉のような存在でもある蒼井結衣に、初潮が訪れた。しかし蒼井家は父子家庭であるため、結衣は父親に相談しづらく、困っているのだという。そんな結衣を案じた花日は、結衣と共に生理用品を買いに行き、二人は絆を深める。しかしその直後、結衣が口を滑らせた事により、花日はまだ自分に初潮が来ていない事をクラスの男子に知られ、恥ずかしい思いをしてしまう。その日以来、二人は険悪な雰囲気になってしまうが、ある日花日は、結衣が見知らぬ女子に囲まれ、殴られそうになっているところを目撃してしまう。居ても立っても居られず花日が助けに入った事で、結衣は事なきを得る。しかしそこで花日は、結衣がピアノ教室での人間関係に悩んだ結果、ピアノをやめてしまっていた事を知る。大人びた結衣にもそんな悩みがあった事を知った花日は謝罪し、結衣と仲直りする。(エピソード「ヒミツ」)

運動会が近づくある日。結衣はとなりのクラスの男子、森に告白された。悩む結衣だったが、運動会当日の借り物競争で、自分に告白して来た人を連れて来るようにという指令を受けてしまう。困り果てた結衣を助けたのは、いつも意地悪ばかり言う桧山一翔であった。その日から一翔に思いを寄せるようになった結衣は、森からの告白を断り、一翔にはお礼をしようと考える。だがその直後、なぜか一翔が森を殴り、大喧嘩になるという事件が起きる。一翔はその経緯を決して話さなかったが、結衣はすぐ、森が結衣にふられた腹いせに、結衣を性的にからかう発言をしたため、一翔が激怒したと知る。一翔の思いを知った結衣は一翔に告白し、二人は交際を始めるようになる。(エピソード「コクハク」)

クリスマスが近づくある日。交際を始めたばかりの結衣と一翔は、当日いっしょに出かける約束をする。しかし一翔は門限が極端に早く、4時までしかいっしょにいられないのだという。それでも一翔とのデートを楽しむ結衣だったが、父子家庭であるために、帰宅後は一人で過ごすのかと思うと淋しい気分になってしまう。しかし、結衣が素直にその思いを打ち明けると、驚きの事実が発覚する。なんと門限の件は嘘で、一翔は4時以降は花日と優斗も交えたサプライズパーティーを企画していたのだという。しかしそれを知らなかった結衣が、もっと二人でいたいと発言した事により、みんなは予定を変更。こうして結衣と一翔は、もう少し長く二人きりでクリスマスを過ごすのだった。(エピソード「クリスマス」)

第2巻

綾瀬花日高尾優斗が交際を始めて1か月。花日はもっと優斗と親しくなりたいものの、どうすればいいかと悩んでいた。そんなある日、花日達の学校に堤歩が転入して来る。歩は花日の幼稚園時代の知り合いで、傍若無人な態度を取る困った人物だった。そんな歩を案じた花日は、歩が学校に馴染めるように気遣う。しかし歩の態度は冷たく、転入後すぐに行われるダンスのテストにも消極的なままだった。だが、テスト当日あらぬ疑いをかけられて困っていた花日を助けたのは、なんと歩であった。これにより周囲は、花日をめぐって優斗と歩の三角関係になったとはやしたてるが、今度は優斗が花日を助け、歩は二人の絆を見せつけられて傷つく事となる。腹を立てた歩は、ある休日、花日が優斗に会う前に、優斗への誕生日プレゼントを選ぶのに付き合う。歩はわざと時間が過ぎるまで花日を連れまわす事で、優斗との約束を破らせようと考えたのである。結局それは失敗に終わるが、これにより優斗は、歩への警戒を強める。(エピソード「Boyfriend」1~4話)

蒼井結衣桧山一翔が交際を始めてしばらく経った、ある日。携帯電話を持っていない一翔が、両親の旅行中限定で携帯電話を使える事になった。かねてから一翔とメールで話したいと思っていた結衣は喜び、今後は一翔を苗字ではなく、名前で呼びたいと思っているとのメッセージを送る。しかし、それを送った直後に一翔の両親が戻ってしまい、一翔は携帯電話を返却。結衣の思いは伝わらずじまいになってしまう。これが原因で二人は喧嘩になってしまうが、一翔から本当に伝えたい事は直接会って話したいので、メールに頼るのはやめようと言われた結衣は納得して承諾。二人の絆はより深まるのだった。(エピソード「ツナガリ」)

第3巻

冬。綾瀬花日堤歩と友人として親しくしていきたいと考えていたが、花日に思いを寄せる歩は、それを受け入れられず、冷たい態度を取るようになっていた。そのままマラソン大会の練習が始まるが、引っ越して来たばかりの歩は練習中、道に迷ってしまう。慌てて花日が駆けつけた事で歩は事なきを得るが、そこで歩は衝動的に花日に告白する。これによって歩は、高尾優斗から花日を奪うため、マラソン大会で優斗と勝負する事になった。しかし、これに目をつけた浜名心愛は歩に協力を持ち掛け、大会中、優斗に体調を崩したと言って妨害をする。一方その頃、歩は一度は心愛の提案に乗ったものの、やはり不正はよくないと考え、花日にすべてを打ち明ける。そして勝負はとりやめになり、歩は花日に、今はまだ気持ちの整理がつかないので友人にはなれないが、時間をかけて新たな関係を築きたいと告げるのだった。(エピソード「Boyfriend」5~6話)

夏休み。花日、優斗、蒼井結衣桧山一翔の四人は、遠出をして原宿まで遊びに行く事になった。結衣はこれを機にもっと一翔と距離を縮めようとするが、当日は良い雰囲気の花日と優斗に対し、結衣と一翔は失敗ばかりで、帰りの電車で気まずい雰囲気になってしまう。なぜ自分は花日のようになれないのだろうと落ち込む結衣だったが、そんな結衣に一翔は、結衣を誰かと比べたりする事はないし、今回はうまく行かなかったが、次は二人で出かけようと励ますのだった。(エピソード「ナツヤスミ」)

ある日の放課後。結衣といっしょに帰る約束をしていた一翔が結衣を迎えに行くと、結衣は眠っていた。結衣が目を覚ますまでのあいだ、一翔は結衣を意識するようになったきっかけを思い出す。そして一翔は、今後は自分が結衣を支えていこうと密かに誓う。(エピソード「ハジマリ」)

ある日結衣は、体毛の処理に悩む友人のために、家に余っている剃刀をプレゼントする事になった。しかし、いざ渡そうとした際に男子に中身を見られ、結衣が男子に意地悪をするために剃刀を持って来たと誤解をされてしまう。しかし、その場に一翔が割って入った事で誤解は解け、結衣はぶっきらぼうだが優しく、頼りがいのある一翔の事をより好きになっていく。そんな折、二人は事故でキスをしてしまう。(エピソード「ココロ」1~2話)

第4巻

蒼井結衣桧山一翔と事故でキスをして以来、一翔をより意識するようになっていた。しかし一翔の態度は以前と変わらず、結衣は自分だけが空回りしているような気分になってしまう。そんな結衣の姿を見かねた三上稲葉は、結衣と一翔が交際している事を知りつつ、結衣に積極的にアプローチするようになる。そしてある日、結衣は一翔とおそろいでミサンガを付け、自分達がずっといっしょにいられますようにと願掛けをする。しかしその直後、結衣はミサンガをなくしてしまう。そして稲葉といっしょに探していたところを一翔に目撃され、喧嘩になってしまう。(エピソード「ココロ」3~5話)

時はさかのぼる。小学5年生の綾瀬花日は、新学期早々体調を崩し、新しいクラスに馴染むのに失敗してしまう。そんな花日に声を掛けたのは結衣であった。すぐに小倉まりんも交えて三人でなかよくなる花日達だったが、ある日男子達が恋人にしたい女子の投票を行った際、結衣と浜名心愛が同率1位になり、以来結衣はクラスで注目されるようになった。これにより腹を立てた心愛は、花日に、結衣が本当は花日の事を嫌っていると嘘を言って、結衣を孤立させようとする。それでも花日は、結衣と自分は友達であると信じ、男子にからかわれて困っていた結衣を助ける。これをきっかけに、二人は名前で呼び合う関係になるのだった。(エピソード「トモダチ」)

夏。高尾優斗とより親しくなりたい花日は、名前で呼び合う関係になるため、小学校の読書週間を利用して、優斗と勝負する事を思いつく。それは、期間中よりたくさんの本を読み、感想カードを書いた方が勝ちで、負けた方は勝った方の言う事を何でも聞くというものであった。結局勝負は優斗の勝ちとなり、花日の目論見は失敗に終わるが、花日の願いは優斗にはお見通しであった。(エピソード「ナマエ」)

第5巻

蒼井結衣は、三上稲葉との関係を桧山一翔に誤解されたショックで、稲葉と共に逃げ出してしまった。すぐさま結衣を追いかける一翔だったが、結衣を慰めたい稲葉は結衣を遊園地に連れて行く。そしてミサンガがあるから結衣は苦しむのだと考えた稲葉は、結衣の目の前でミサンガを風船に結んで飛ばしてしまう。しかし結衣はそれを追いかけ、その途中で一翔と再会。いっしょにミサンガを取り戻し、仲直りするのだった。(エピソード「ココロ」6話)

遊園地での一件からしばらく経ち、結衣は一翔といっしょに、一翔の実家である銭湯の掃除を手伝う事になった。ところが、なぜか一翔の態度は冷たく、結衣は不安になる。だがその理由は、意外なところにあった。一翔は本来一人で掃除を行い、その報酬で結衣を遊園地に誘うつもりであった。しかし結衣も手伝いに来た事で、これでは計画が成り立たなくなってしまったと、困っていたのである。誤解が解けた二人は仲直りし、楽しく掃除を続ける。(エピソード「アメアガリ」)

小倉まりんは、最近周囲に恋人を作らないのかと聞かれる事が多く、困っていた。まりんとしては、特に惹かれる人ができない限り恋人を作る気はなかったのだが、おせっかいな友人達は、まりんと堤歩を無理やり交際させようとする。しかし、歩がまだ綾瀬花日を思っている事を知ったまりんは、その気持ちをもっとアピールするようにと自分もおせっかいを始め、歩を困らせるのだった。(エピソード「まりんの恋」)

花日達のクラスで、近日授業参観が行われる事になった。綾瀬家からは花日の兄が来る事になり、花日はこれを機に、兄に高尾優斗を紹介しようと考える。しかし花日の兄は、花日にはまだ恋愛は早いと考えており、花日は優斗との関係を言い出しづらくなってしまう。結局授業参観は花日の兄に優斗を紹介できずじまいとなるが、優斗に不安な思いをさせたくないと考えた花日は、今日はうまく行かなかったが、後日改めて紹介したいと思っていると伝えるのだった。しかしその直後、花日は困っている歩を助けるために、歩の友人・杏実と会う事になる。歩は先日杏実に告白されたが、断ってもまったくあきらめてもらえず、さらに杏実が、歩のかつての思い人である花日に会ってみたいと言い出したからである。そのため花日は優斗も誘って、四人で遊びに行く事になる。しかし、そこで杏実の歩への思いに触れた花日は、彼女と親しくなっていく。(エピソード「ヤクソク」1~3話)

6年2組の委員長は、友人のエイコートモアキにあこがれている。トモアキは物怖じせず誰とでも気兼ねなく話せる明るい性格なため、委員長はトモアキこそがクラスで最強の人物だと思っているのである。しかし、ある日、トモアキは優斗にあっさり負かされてしまう。そこで委員長は、たとえトモアキがクラスで一番ではなくとも自慢の友達と思いつつ、優斗の事も、密かに尊敬するようになるのだった。(エピソード「エイコーのコイカツ!」)

第6巻

花日の兄は、綾瀬花日が自宅で男性と電話していたのがきっかけで、実は花日に恋人がいる事に気づいてしまった。一方それを知らない花日は、その直後花日の兄に、それとなく恋人がいる事を伝えようとするが、花日の兄は話を聞こうとせず、誰であろうと交際は反対だと言うのみであった。そのまま合唱コンクールの練習が始まるが、練習期間中、高尾優斗と改めて話し合った花日は、花日の兄を合唱コンクールに招待し、そこで優斗を紹介すると決意する。しかし、浜名心愛は花日と優斗が家族公認の仲になる事を阻止するため、当日花日の兄に、優斗に関する嘘の噂を流そうとする。だがそれは失敗に終わり、さらにその過程で花日の兄は優斗の人柄に触れ、花日と優斗の交際を認めるのだった。(エピソード「ヤクソク」4~6話)

6年1組の相原カコは、2組の小日向太陽が自分の事を好きらしいと聞き、動揺していた。カコは男性が大の苦手で、男子とはまるで会話できないからである。しかし、委員会がいっしょになったのがきっかけで、太陽の心優しい人柄に触れたカコは、次第に太陽に惹かれるようになっていく。だが結局噂の真相はわからず、カコは太陽と、まずは友人として距離を縮める決意をする。(エピソード「ウワサ」)

蒼井結衣は、ほかの女子よりも身体の成長が早く、胸も大きい事を気にしている。さらに最近は男子が結衣の身体に注目しているらしく、性的にからかわれる事が増え、困っていた。だが、そんな結衣を案じた桧山一翔は結衣をいつも男子からかばってくれ、二人の交際は順調に進んでいた。しかしそこに再び三上稲葉が現れ、一翔に、結衣を奪うと宣言する。(エピソード「トマドイ」1話)

第7巻

三上稲葉は、器用で何事もそつなくこなす事から、トラブルを避け、誰にでも好かれるキャラクターを演じて生活していた。そんな稲葉を変えたのは、小学6年生の時に塾で出会った蒼井結衣であった。稲葉は結衣の、自分よりも他人を優先し、辛い事があっても一人で耐えようとする心優しい人柄に惹かれ、結衣にふさわしい男性になりたいと思うようになったのである。しかし結衣には、桧山一翔という交際相手がいた。そこで稲葉は、結衣を振り向かせるため、これまでのチャラチャラとした振る舞いをやめ、結衣以外の女子と親しくするのをやめると宣言をする。しかしそれは塾生のあいだで波紋を呼び、結衣も巻き込んでの大騒ぎになってしまう。最終的に塾講師が場を収め、結衣の父親が結衣を迎えに来た事で騒ぎは落ち着く。しかしそれがきっかけで、稲葉は結衣の父親が、再婚を考えているらしい事を知ってしまう。(エピソード「トマドイ」2~5話)

夏。綾瀬花日高尾優斗と、結衣は一翔といっしょに花火大会に行く約束をし、それぞれ非常に楽しみにしていた。しかし当日一翔は家の手伝いで、急遽参加が難しくなってしまう。そこで結衣を案じた花日は優斗に相談して、結衣に加えて小倉まりんも誘って、四人で出かける事にする。だが、実際は一翔もなんとか合流し、途中浜名心愛の妨害に遭いつつも、最終的に花日と優斗は二人きりで花火を見る事に成功するのだった。(エピソード「ハナビ」)

第8巻

学校主催のバザーの日。蒼井結衣は、結衣の父親から再婚を考えていると言われ、戸惑っていた。しかし桧山一翔は、結衣が悩んでいる事を察しつつ、結衣から話してくれるのを待っていた。一方、事情を知る三上稲葉は結衣には無断で、結衣の気持ちを結衣の父親に話す決意をしていた。バザー中にそれを知った一翔は、稲葉を止めようと、衝動的に稲葉を殴ってしまう。二人が喧嘩になった事ですべてを知った結衣は、素直な思いを話す事を決意。一翔と共に結衣の父親に、思い人がいるなら再婚してもかまわないが、父親と娘だけの生活では淋しいという理由であればやめてほしいと伝える。結衣の思いは通じ、同時に結衣は結衣の父親に一翔を紹介する事に成功する。(エピソード「トマドイ」6話)

相原カコは、小日向太陽への思いを自覚したものの、クラスが違うためになかなか会う事もできず、悩んでいた。そんなカコを見かねた今村想楽は、太陽のクラスにいる友人の力を借りて、2クラス合同で遊ぶ事を思いつく。これによってカコは太陽とゆっくり過ごす事ができ、さらに同じクラスの皆見瑛太が、太陽と親しい事を知る。その直後にカコ達はパソコンの授業で名刺作りをし、それを親しい人物と交換するのが流行するようになる。しかしカコは、クラスメートの女子が、瑛太と名刺交換したと嘘をつきたいあまり、瑛太の名刺を偽造した事を知ってしまう。それを知った瑛太は激怒し、真相をばらそうとするが、カコは彼女を守るために、瑛太にどうか話を合わせてくれないかと頼む。観念した瑛太はカコに従い、普段はおとなしいカコが、友人のために必死になる姿を見て、カコを見直すのだった。(エピソード「ハツコイ」1~3話)

第9巻

今村想楽は、周囲から慕われる人気者。先日、いたずらをする男子を叱った事で人気にさらに火が付き、多数の女子から交換ノートを頼まれるようになっていた。相原カコはそんな様子を見守っていたが、やがて人気者すぎる想楽は嫉妬もされるようになり、陰口を叩かれるようになってしまう。しかも、それがカコにまで及びかけた事で想楽は激怒するが、カコが身を挺して止めた事で、事態は収束するのだった。その直後、カコは6年1組と2組の合同ハロウィンパーティーに誘われる。パーティ中にはなんと、1組と2組が親しくなるきっかけとなったカコへのサプライズプレゼントもあり、カコは幸せな時間を過ごす。しかしそんな中、皆見瑛太はカコへの思いを自覚し始めていた。(エピソード「ハツコイ」4~5話)

16年ぶりの大雪の日。蒼井結衣達の6年2組では午前中が自習となり、結衣達は雪合戦をして楽しむ。しかし放課後、結衣は雪で電車が止まってしまい、結衣の父親が家に帰れなくなってしまった事を知る。そんな結衣を案じた桧山一翔は、綾瀬花日達友人も誘って、桧山家で一泊する事を提案する。これによって結衣は家で一人不安な時間を過ごす事もなく、楽しい雪の日を過ごすのだった。(エピソード「ユキノヒ」)

小倉まりんの姉は恋多き女性だが、いつも長続きしない。昨年末も、恋人へ力の入った年賀状を書いたが、それが相手に届く頃には別れてしまったのだという。まりんはそれに呆れつつも、バレンタインデーも姉は、変わらず同じような事をするのだろうと思うのだった。(エピソード「まりんのお正月」)

花日達の担任が結婚する事になった。だが、その相手は以前花日と高尾優斗がキスシーンを見かけた副担任ではなく、別の男性なのだという。これによって6年2組はいつもに増して恋愛の話題で盛り上がり、花日は、周囲が次第に大人になっている事を実感する。そこで花日は、容姿だけでも大人っぽくなるため、初めて一人で美容院へ行く。しかし、そこでカット代が足りなくて困っていた花日を助けたのは、優斗の友人の渋谷蓮であった。(エピソード「ミライ」1~2話)

第10巻

渋谷蓮は、友人の高尾優斗の交際相手である綾瀬花日は、優斗には釣り合わない子供っぽい女性だと考えている。そのため蓮は花日にわざと意地悪をし、花日と優斗は釣り合わないのだと痛感させようとする。しかし、花日は蓮の悪意にまるで気づかないうえ、自宅の鍵を忘れて困っている蓮を助けるなど非常に親切で、蓮は次第に、花日に惹かれていく。そこで蓮は、優斗に思いを寄せる浜名心愛と協力して二人を引き離そうとするが失敗に終わり、花日と優斗はより絆を深めるのだった。(エピソード「ミライ」3~5話)

桧山一翔に、声変わりが始まった。人より体の成長が早く、それが理由で悩む事も多い蒼井結衣は、一翔を支えるため声変わりについて学び、男子と女子の身体の違いをより理解する。しかしすぐさま、実際は一翔は声変わりしておらず、単に極端に音痴なために、周囲にそう誤解されていた事が発覚する。(エピソード「ヒミツ・ヒミツ」)

夏休み。結衣は多忙な結衣の父親より一足早く、一人で祖父母の家に行く事になった。それを偶然知った一翔の母親は、結衣が不安な思いをしないように、現地まで一翔をボディーガードとして同行させる事を思いつく。さらに結衣の祖母の意向で、一翔は到着後もいっしょに遊んでいく事になり、二人は楽しい時間を過ごす。しかし、夜、急遽結衣の父親が来られなくなってしまう。結衣を案じた一翔は代わりに一泊し、二人はさらに距離を縮める。(エピソード「バケーション」)

第11巻

綾瀬花日達の担任の結婚式に、花日達6年2組の生徒も出席する事になった。しかし当日花日は、ほかの参加者の、子供の頃に交際した相手と必ずしも結婚できるわけではないという話を聞いてショックを受ける。さらに今後を考えた時、今の自分には将来の目標も特にない事に悩むが、高尾優斗に励まされた事で、今は特に将来の夢はないが、大切な人を受けとめられるような人間になりたいと決意する。(エピソード「ミライ」6話)

相原カコ小日向太陽は、名前で呼び合うほど親しくなっていた。しかしそれを理由に、周囲から交際しているのではと誤解され、からかわれてしまう。だが皆見瑛太の機転により、事なきを得る。その直後、カコ達の6年1組で盗難騒ぎが起きる。その際、一人だけ遅れて教室に入って来た事が理由で、今村想楽が疑われてしまうが、カコと瑛太は想楽を信じ、真犯人を知っているらしい想楽の判断に任せる事にする。後日、真犯人から想楽が預かるという形で盗難品は持ち主に返され、事件は解決する。この件がきっかけで瑛太はさらにカコへの思いを強めるが、すぐにカコが片思いしているのは太陽である事を知ってしまう。それからすぐ防災訓練でカコと同じグループになり、下級生達を家まで送る事になった瑛太は、二人きりになった際、カコに告白しかける。(エピソード「カタオモイ」1~4話)

第12巻

皆見瑛太の告白は、今村想楽が偶然やって来た事で未遂に終わった。そして6年生のみ参加のやきいも大会が開催され、そこで相原カコ小日向太陽と遊ぶ約束をする。当日は二人きりではなく、想楽と瑛太も交えての四人となるが、カコと太陽の仲睦まじい様子を見て瑛太は傷つく。しかし、そんな事は知らないカコは、太陽と二人きりになった際、ついに太陽に告白しようとする。(エピソード「カタオモイ」5~6話)

時はさかのぼる。小学5年生の高尾優斗は、初めて同じクラスになった綾瀬花日の事が気になっている。花日の行動は一見子供っぽく無邪気なだけに見えるが、実際はつねに他人のために行動しており、その結果花日は、誰かを守るために一人泣く事もあるからである。そんな花日を、優斗は子ザルのようだとからかいつつも、少しずつ惹かれていくのだった。(エピソード「サイン」)

6年2組のクラスメイトは、最近ますます自分達の身体の事が気になっている。以前は成長の早い女子がからかわれる事が多かったが、最近は男子も成長しており、すでに喉仏が出てきた男子もいた。しかし、当の本人はそれを非常に気にしており、ある日、からかわれるあまり、とうとう怒り出してしまう。しかし、蒼井結衣にはその気持ちが非常によく理解できた。成長に伴う不安は男女どちらも変わらないと感じ、精神的にも成長する結衣だったが、結衣のうかがい知らぬところで、引っ越しの話が進んでいた。(エピソード「イノリ」1~2話)

第13巻

結衣の父親が、過労で倒れてしまった。蒼井結衣が病院に駆けつけると、そこに結衣の祖母も訪れ、そこで結衣は、結衣の父親と結衣の祖母が、中学校進学後、結衣は祖父母の家で暮らすのがいいのではと相談していた事を知る。事態を察した結衣は自分の本心を押し殺し、それを承諾する。しかし桧山一翔は納得できず、結衣の父親に直接、結衣の引っ越しを考え直してほしいと頼む。これにより結衣の父親は、祖父母の方を自分達の暮らす街に越してもらうという方法で、この問題を解決するのだった。(エピソード「イノリ」3~5話)

堤歩は都会育ちである事から、クラスの男子に妙に頼られている。ある日、男子達からコーヒーショップに行きたいが、うまく注文ができるか不安だと相談された歩は、仕方なく彼らを案内する。なんでも男子達は、コーヒーショップに慣れている男性は、女性にもてると考えているらしい。馬鹿馬鹿しいと思いつつ、その気持ちはわからないでもないと思う歩だったが、その直後小倉まりんをはじめとするクラスの女子達が来店。彼女達が、コーヒーショップに慣れている男性を格好いいと思う事はまずないし、そもそも美形であるかどうかの方がはるかに重要であると話しているのを聞いてしまい、男子達をかわいそうに思うのだった。(エピソード「堤くんの男子(オトコ)はつらいよ」)

時はさかのぼる。今村想楽は、同じクラスの皆見瑛太の無気力な態度に困っている。もうすぐ運動会があるというのに、瑛太はリレーに出たくないのだという。しかしその直後、想楽は瑛太が昔スポーツ中に膝をケガをし、それ以来長時間運動のできない身体になってしまった事を知る。何も知らずに瑛太を責めた事を反省した想楽は、瑛太の分も走って、リレーで優勝する事を誓う。しかし運動会当日、想楽は事故で足を痛めてしまう。それでもリレーに参加しようとする想楽だったが、瑛太だけは事情を察し、自分が代わりに走ると申し出る。結果、想楽達のクラスは優勝し、それをきっかけに想楽は瑛太に思いを寄せるようになるのだった。(エピソード「トクベツ side 想楽」)

時はさかのぼる。小学1年生の瑛太は、親に無理やり入れられた柔道教室で、自分とは真逆の性格の小日向太陽と出会う。二人は次第に親しくなるが、ある日瑛太のファンが二人の試合中に割り込んで来た事で、太陽が怪我をしてしまう。責任を感じた瑛太は柔道教室をやめようとするが、太陽が説得にやって来た事で、嫌々始めたはずの柔道が、いつの間にか好きになっていた事と、その過程で自分に多くの友人ができていた事に気づくのだった。(エピソード「トクベツ side 瑛太」)

結衣は日記に、今日起きた幸せな事を書いていた。それは、一翔とデートする約束をした事であった。その約束は一翔の都合により順延になってしまったが、偶然日記を見た一翔は謝罪し、そんな結衣をかわいらしいと思うのだった。(エピソード「ダイアリー side 結衣」)

綾瀬花日は日記に、今日起きた幸せな事を書いていた。それは、高尾優斗と二人で勉強会をする約束をした事であった。その約束は優斗の都合により、エイコートモアキ達も交えたものになりかけたが、偶然日記を見た優斗は、そんな花日をかわいらしいと感じる。そしてトモアキ達との予定はキャンセルして、予定通り花日と優斗は二人で勉強会をするのだった。(エピソード「ダイアリー side 花日」)

第14巻

桧山一翔結衣の父親に直接頼んだ事により、蒼井結衣の引っ越しはなくなった。これを受けて、結衣の父親は一翔を、亡くなった結衣の母親の墓参りに誘う。そこで結衣の事をより深く知った一翔は、これからもずっと、自分よりも他人を優先して、すぐに我慢をしてしまう結衣を守っていくと誓う。(エピソード「イノリ」6話)

相原カコは、同じクラスの女子達に、好きな人はいないのかと聞かれ困っていた。そこで今村想楽は、カコが思いを寄せているのが小日向太陽であると気づかれないように、嘘をつく。しかしそれがきっかけで、カコの思い人は皆見瑛太であると周囲に誤解されてしまう。カコが必死でそれを否定し、太陽も助けに入った事で誤解は解けるが、想楽は責任を感じ、はっきり否定された瑛太は傷ついていた。そんなある日、想楽はついに瑛太に告白する決意をする。想楽は、瑛太と自分は両思いと考えており、告白すれば確実に交際できると考えていたのである。そこでカコは、想楽と瑛太が二人で話しやすいように、太陽と瑛太が通っている柔道教室へ想楽を連れて行き、練習後に告白するのはどうかと提案する。しかし当日、想楽は、今までずっと誤解していたが、瑛太が真に思いを寄せているのはカコであったと気づく。自暴自棄になった想楽はカコに冷たく当たり、友達をやめたいと言ってしまう。(エピソード「サカミチ」1~4話) 

メディアミックス

TVアニメ

平成26年4月より、掲載誌「ちゃお」の付録「ちゃおちゃおTV」にて、アニメが制作された。これはキッズステーション「ちゃおちゃおTV!ステーション」でも放送され、1期と2期が存在している。主人公の綾瀬花日役を加隈亜衣、もう一人の主人公である蒼井結衣役を木村珠莉、高尾優斗役を斉藤壮馬、桧山一翔役を堀江瞬が演じた。平成28年4月より、地上波テレビアニメ『12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~』が放映された。キャストはキッズステーションのものと同様となっている。

実写ドラマ

平成27年掲載誌「ちゃお」の付録「ちゃおちゃおTV」にて、実写ドラマが制作された。平成27年9月号には『花日編』、12月号に『結衣編』が収録されており、主役の綾瀬花日役を田口乙葉、蒼井結衣役を山田杏奈が演じた。

小説

平成25年、辻みゆき著によるノベライズ版が、小学館ジュニア文庫より刊行開始された。現在までにの8作品が発売されている。また、綾野はるる著によるアニメノベライズ版も小学館ジュニア文庫より8作品が発売されている。

ゲーム

平成26年12月、ハピネットよりニンテンドー3DSソフト『12歳。~ほんとのキモチ~』が発売。原作に登場する綾瀬花日蒼井結衣に加え、ゲームオリジナルキャラクターの「陽香」を操作する形で、原作にはないオリジナルストーリーを含む内容が楽しめる。また平成28年8月、ハピネットよりニンテンドー3DSソフト第2弾として『12歳。~恋するDiary~』が発売された。

日記帳

書いてハッピーになる日記帳「ココロDiary」と、恋を叶える日記帳「ハツコイnote」の2種類の日記帳が、小学館ジュニア文庫より刊行された。日記機能の他に描きおろしコミックなども収録されている。

読書ノート

平成28年3月末に、小学館ジュニア文庫より「読書ノート」が発売。書き込みやすい項目ごとの構成に加え、シール、著者とキャラクターたちからのメッセージも収録された。

登場人物・キャラクター

綾瀬 花日 (あやせ はなび)

6年2組に所属する女子生徒で、考える前に行動する元気な性格。他の子に比べ、自分がやや子どもっぽいことを気にしているが、困っている人を臆せず助けられる優しさがある。気になる特定の男子はいない状態が続いていたが、リコーダーのテストをきっかけに高尾優斗と親しくなり「オトナ」になっていく。ツインテールにした髪型が特徴で、好きなキャラクターは「うさぱんだ」。

蒼井 結衣 (あおい ゆい)

綾瀬花日の友人で、6年2組に所属する女子生徒。しっかりとした世話焼きな性格で、肉体的にも精神的にも、他の子より大人っぽい。人前では気丈に振る舞っているが、沈んでいる姿を知らないうちに目撃されて以来、桧山一翔とはケンカになることが多く、不思議に感じている。前髪を斜めに分けたボブヘアで、よく髪留めをしている。家は父子家庭で、夜間は一人でいることが多い。

相原 カコ (あいはら かこ)

3人目の主人公で、6年1組に所属する女子生徒。異性に強い苦手意識があり、「男子は怖い」「恋は自分には無関係」と考えている。男性教師とすらうまく接せない日々を送っていたが、小日向太陽 の存在を知り、少しずつ彼に近づいていく。おとなしく気が弱いが思いやりの心があり、他人のために行動できる勇気がある。肩よりも少し長めのふんわりとした髪を斜めに分けて、髪留めをつけている。スポーツは苦手。

高尾 優斗 (たかお ゆうと)

綾瀬花日の恋人で、6年2組に所属する男子生徒。クールで知性的な人物で、非常に落ち着いた性格。花日のことを最初は「子ザル」と呼んでいたが、あることをきっかけに一気に親しくなり、次第に彼女の魅力に気付いていく。前髪が長めの、黒髪ストレートヘアが特徴。花日をとても大切に想っているが、彼女の反応を楽しみたいあまり、わざと意地悪を言うことも。

桧山 一翔 (ひやま かずま)

蒼井結衣の恋人で、6年2組に所属する男子生徒。5年生の頃から結衣を気にかけており、力になりたいと思っていた。しかしいつも上手く伝えられず、冷たかったり、ぶっきらぼうな態度になってしまい悩んでいる。一見子どもっぽいようで他人の気持ちに敏感で、我慢しがちな結衣の気持ちを汲んで行動する。実家は銭湯で、嫌いな食べ物はにんじん。祖母がよくお菓子を作ってくれるが、レシピに独自のアレンジを加えられることに悩んでいる。

渋谷 蓮 (しぶや れん)

高尾優斗の友人で、同じ塾に通う小学6年生の男子。前髪を目が隠れそうなほど伸ばした、ふんわりしたショートカットヘアにしている。中性的な雰囲気の美形で、自分こそがこの世で一番かわいらしい人間であると考えている。気が強くややわがままで、気に入らない相手には間接的に意地悪する事がある。綾瀬花日とは、花日が美容院に行った日、お金が足りなくて困っていた花日を助けた事で出会った。 その直後、優斗から紹介されて正式に知り合うが、その際花日をやや子供っぽい女性であると感じ、花日と優斗は釣り合わないのではと思うようになる。そのため意地悪な態度をとるが、すぐに花日の心優しい人柄に触れ、花日に思いを寄せるようになる。そこで、利害の一致する浜名心愛と協力して、花日と優斗を別れさせようとする。 周囲には強気だが、母親には頭が上がらない。

堤 歩 (つつみ あゆむ)

東京から転校してきた蒼井結衣の幼なじみで、6年2組に所属する男子生徒。幼稚園時代は綾瀬花日と同じクラスで、傍若無人な振る舞いにより周囲からは「帝王」と呼ばれていた。その人柄は現在も基本的に変わっていないが、間違いを堂々と指摘できる公正さも備わるようになった。ダンスが非常に得意だったり、髪を茶色く染めているなど、他の子に比べ都会的な雰囲気を持つ。

小日向 太陽 (こひなた たいよう)

相原カコの気になる相手で、6年2組に所属する男子生徒。話しやすく細やかな気遣いのできる人物で、異性が苦手なカコとも気さくに話し、友人になってくれる。家では「コタロー」という名前のミックス犬を飼っており、非常に可愛がっている。目下の悩みは、身長が低めなこと。

三上 稲葉 (みかみ いなば)

蒼井結衣と同じ塾に通う男子生徒。「女の子はみんな好き」と公言し、ちゃらちゃらとした軽い雰囲気を装っているが、本当は心優しい熱い性格で、軽薄なキャラクターは周囲の調和を保つためにわざとを演じているもの。よく気がつくスマートな人物で、結衣の心の機微を誰よりも早く察する。そのため自分こそが結衣にふさわしいと考えており、桧山一翔と衝突する。髪型も服装もお洒落な雰囲気が漂っている。

浜名 心愛 (はまな ここあ)

6年2組に所属する女子生徒。自分に絶対の自信を持つ華やかな人物で、男子間で行われた「6-2女子総選挙」では1位になるほどの人気の持ち主。ややプライドが高く意地悪なところがあり、思う通りにならない人物がいると嫌がらせや妨害も辞さない幼い部分がある。高尾優斗のことを気に入っており、彼と綾瀬花日が交際するようになってからも、まったく諦めていない。巻いたボブヘアと、カチューシャが特徴。

小倉 まりん (おぐら まりん)

綾瀬花日と蒼井結衣の友人で、6年2組に所属する女子生徒。「恋愛マスター」の異名を持ち、「まりんのへや」と称して、頻繁に恋人が変わる姉の経験に則ったアドバイスをする。他人の恋愛話には積極的に協力するが、本人には気になる男子生徒はおらず、周囲の恋愛事情に対してもマイペースを貫いている。特技はヘアメイクで、頭の頂点で結んだお団子頭がトレードマーク。

杏実 (あみ)

他校に通う6年生。転校前の堤歩とは同じクラスで、自分が最も仲のいい位置にいると思っていた。しかし現在の彼の気持ちは自分以外のところにあると知り、ショックを受けている。前髪を真ん中で分け、左側だけをワンサイドアップにした髪型が特徴。現在の彼を知った後も堤のことが好きで、積極的にアプローチする。

樹和 (きわ)

6年2組に所属する女子生徒。合唱コンクールで綾瀬花日と同じソプラノパートを担当したことから親しくなる。友人の琉花にだけは体調不良を相談していたが、近頃は話ができずストレスをためている。ふんわりとした髪の毛をハーフアップにし、リボンをつけている。

琉花 (るか)

6年2組に所属する女子生徒。合唱コンクールで蒼井結衣と同じアルトパートを担当したことから親しくなる。樹和の体調不良を唯一知っていたが、綾瀬花日や結衣たちとの話に盛り上がるあまり彼女の優先度が下がってしまっていた。密かに小倉まりんに憧れており、「まりんのへや」ならぬ「るかのへや」を開くことも。

エイコー トモアキ

6年2組に所属する男子生徒。クラスの中でも特に子どもっぽく、率先して女子をからかう困った男子。頻繁に女子にちょっかいを出しては嫌がられており、特にカップル成立した綾瀬花日と高尾優斗に対しては非常にしつこく絡んでいる。一方、委員長には慕われ、母親から非常に大切にされていることから、人望はそれなりにある様子。

委員長 (いいんちょう)

6年2組に所属する男子生徒。キノコ頭に眼鏡のおとなしく目立たない性格だが、なぜかエイコートモアキの右腕的存在も務める不思議な立ち位置の人物。女子たちがエイコーを嫌がる中、委員長は彼を大切にしており、誰とでも話せて、物おじしないところを尊敬している。

今村 想楽 (いまむら そら)

相原カコの友人で、6年1組に所属する女子生徒。カコとは真逆の積極的な性格で、一歩踏み出せずにいるカコの背中を押してくれる。きちんとまとめたポニーテールヘアと、短めの前髪が特徴。皆見瑛太のことが気になっている。

皆見 瑛太 (みなみ えいた)

6年1組に所属する男子生徒。長身で、9対1で分けた前髪が印象的な、ややシニカルな人物。女子のことは全体的にあまり好ましく思っていないが、今村想楽とは普通に話している。容姿も性格も対称的だが、小日向太陽 とは仲が良い。

花日の兄 (はなびのあに)

綾瀬花日ととても雰囲気の似た、大学生の兄。一見かわいらしくほんわかした印象の人物で、兄妹仲も良好。一方で花日に恋愛はまだ早いと考えており、幼いうちから恋人を作ることで妹が傷つかないかと心配に思っている。非常に若々しい容姿から「大学生には見えない」とたびたび言われている。

結衣の父親 (ゆいのちちおや)

早くに妻を亡くし、男性一人で結衣を育てた蒼井結衣の父親。柔和な雰囲気で、一人称も「僕」と、若々しい印象の人物。結衣をとても大切に想っており、自分が不在がちなことで、彼女が淋しい思いをしているのではないかと強く懸念している。

書誌情報

12歳。 20巻 小学館〈ちゃおコミックス〉

第1巻

(2013-03-01発行、 978-4091351470)

第2巻

(2013-07-01発行、 978-4091355393)

第3巻

(2013-11-29発行、 978-4091356055)

第4巻

(2014-07-01発行、 978-4091362766)

第5巻

(2014-10-30発行、 978-4091365989)

第6巻

(2015-02-27発行、 978-4091367303)

第7巻

(2015-07-24発行、 978-4091375254)

第8巻

(2015-12-25発行、 978-4091382061)

第9巻

(2016-04-27発行、 978-4091383242)

第10巻

(2016-11-29発行、 978-4091388100)

第11巻

(2017-03-01発行、 978-4091388797)

第12巻

(2017-07-21発行、 978-4091394507)

第13巻

(2017-11-29発行、 978-4091395979)

第14巻

(2018-03-30発行、 978-4098700509)

第15巻

(2018-08-01発行、 978-4098701964)

第16巻

(2019-02-27発行、 978-4098703289)

第17巻

(2019-07-01発行、 978-4098705818)

第18巻

(2019-10-31発行、 978-4098706440)

第19巻

(2019-12-26発行、 978-4098707324)

第20巻

(2020-07-01発行、 978-4098710836)

SHARE
EC
Amazon
logo