魔法少年なつき×らびっツ

第1巻

幼い頃からかわいいものが大好きな男子中学生・七星なつきは、定期的にかわいい格好をしないと禁断症状が出てしまう体質を持っていた。そんななつきのもとに、おかしなぬいぐるみの門左衛門が突然現れる。なつきの持つ魔法の才能に目をつけた門左衛門は、魔法少年となるよう契約を迫る。しかし門左衛門の狙いの裏には、地球の命運がかかっていた。なつきは魔法少年になると同時に、惑星フルフィールからやって来た宇宙人「スート」のメンバー達に、唇を狙われる事態になってしまう。さらになつきがスートに唇を奪われると、地球が滅亡してしまうという。魔法少年としての力を少しずつ成長させていくなつきは、知らぬうちに敵からも味方からも天使扱いされるようになる。こうしてなつきは、地球の命運がかかった魔法少年としての運命に、そして自分を狙うスートのメンバー達に翻弄されていく事になる。

第2巻

地球を滅亡させ故郷を復活させるべく、七星なつきを魔法少年に導き、その唇を奪おうとしたスペード。しかし、なつきのひたむきな思いを受け、考えを改めたスペードは、なつきに忠誠を誓い仲間となる。儀式を止めるべく街に現れた柱を壊そうとした時、ハートが現れスペードとなつきを襲う。さらにほかのスートのメンバー達もそこに出現し、儀式のためになつきを狙って襲い掛かって来る。何者かの助けを受け、何とかその場をしのぎスートから逃げ出したなつき達だったが、スペードはこの先もなつきを守るために協力者を見つける決心をする。傷ついたスペードはなつきの魔法で回復するが、今まで以上に敵が本気で襲って来ると知ったなつきは、スペードと共に本格的な魔法少年活動をスタートさせる。そんな時、雑貨屋で新たな星の雫を見つけたなつきは、謎の青年・王塚誓と出会う。新たな星の雫を手に入れたなつきだったが、近くの公園で人や物が宙に浮いてしまう事件が発生する。原因が星の雫だとわかったなつきは、探し出して事件を解決しようとする。

第3巻

星の雫の力によって暴走状態になってしまった七星なつきは、今まで人前では避けていたかわいい服を自らまとい、学校中を練り歩いていた。そんな中でクラブが現れ、来海渡に助けられたなつきだったが、暴走状態は続いたままで渡の話も聞こえていなかった。クラブとスペードが戦う中、なつきを連れて学校内に隠れる渡には、幼い頃からなつきには秘密にしていた思いがあった。渡が昔の事を思い出す中、クラブが乗り込みなつき達を襲う。なつきの魔法でクラブを抑え、校外に逃げようとする二人は、王塚誓に遭遇する。誓に助けてもらったなつきは後日、お礼を持って彼がアルバイトをしている「星の喫茶」に出かける。そこでウェイターをしている誓と再会し、時永楓と知り合ったなつきは、小学生の頃に体験した過去を語り出す。なつきの事情を知った二人は、星の喫茶をなつきが自由に過ごすための休憩所にする事を提案するのだった。

第4巻

猫屋敷一花を探す七星なつきは、一花の住所を調べるために「星の喫茶」に向かい、王塚誓と会っていた。もう自分を偽らないという新たな決意を誓に打ち明けるなつきだったが、誓の正体を知り不意を突かれ、唇を奪われてしまう。一方でスペードはハートとダイヤに捕まり、柱が修復され地球滅亡の儀式が始まってしまう。星の輝きと共に地球はフルフィールに再構築され、気を失っていたなつきは、復活したフルフィールの街中で目を覚ます。家族や友人を探しながら地球を取り戻したいと願うなつきだったが、記憶が書き換えられ、地球での記憶を失いかけてしまう。そんななつきの前に、スペードが現れる。スペードは門左衛門として過ごしたなつきとの記憶を取り戻し、地球を取り戻そうとするなつきと再び行動を共にする。地球を復活させるためのタイムリミットが迫る中、なつきはキングがいる王宮へと向かう。しかし、行く先にはハートとダイヤが待ち構えていた。