ゴッドマジンガー

ゴッドマジンガー

ムー王国を舞台に高校生の火野ヤマトが守護神ゴッドマジンガーと合体し、国を脅かす敵と戦う姿を描く。永井豪の「マジンガーシリーズ」の一編ではあるが、『マジンガーZ』並びに『グレートマジンガー』などとのストーリー的な関連はない。

正式名称
ゴッドマジンガー
ふりがな
ごっどまじんがー
作者
ジャンル
アクション
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概要・あらすじ

高校生の火野ヤマトは、校外学習の際、1万年前に沈んだはずのムー王国に、乗っていたバスごと引き寄せられる。その先で、ムーの女王であるアイラと出会い、守護神ゴッドマジンガーと融合。ムー王国の宿敵であるドラゴニア王国の軍隊を叩きのめし、国を救った救世主として祭り上げられる。アイラと国のために戦う決意を固めるヤマトであったが、ゴッドマジンガーには恐るべき秘密が隠されていた。

登場人物・キャラクター

火野ヤマト (ひのやまと)

現代の高校生。闘争心が強く、自身の居場所がないことに鬱屈した思いを抱えている。過去や未来が見える超能力を持っている。何者かに導かれるようにムー王国に召喚され、出会ったアイラ・ムーの導きに従い、ゴッドマジンガーと融合しドラゴニア王国と戦うことになる。彼がゴッドマジンガーと融合できる理由は、人類の持つ悪しき心を見極めるべく神によって選ばれたためであった。 神が人類を見限ろうとした時に、自らの戦う理由を「ムー王国とアイラを守るため」と訴え、人類が存続を許される代わりに、アイラ同様に永遠の時を生まれ変わる運命を背負うことになった。

アイラ・ムー (あいらむー)

ムー王国の女王で、高貴な佇まいと慈悲深い物腰から国民たちに深く慕われている。ムーに伝わる預言書の内容を知る人物。そのため、ドラゴニア王国の侵略や、火野ヤマトが未来から訪れ、ゴッドマジンガーで立ち向かうことを予知していた。本人も知らないまま、人類の闘争心が地球に悪影響を及ぼしたときにゴッドマジンガーに神の精神エネルギーを呼び込む役割を与えられている。そのため、命を落としても永遠に転生し続ける運命を背負っている。 また、同じ永井豪の作品である『バイオレンスジャック』にもゲストキャラとして登場している。『関東地獄街編』ではアイラ武藤という名前で登場。A地区、B地区、C地区と3エリアに分かれた地獄街(八重洲地下街)の、C地区のボス。元ファッションモデル兼デザイナー。心優しい性格で、人が争い、死ぬことに耐えられない。多くの美女を守るためにC地区に閉じこもる。過酷な状況の中でも希望を失わず脱出口が開くと信じている。かつて自分を襲った連中であるにもかかわらず、B地区の襲撃で逃げ込んできたA地区の人間を受け入れる。その後『野獣王編』では、十数名のファッションモデルとともに緑の魔境に流れ着き、東の森のムーの国と呼ばれる村で生活する。人々を笑顔にする不思議な魅力があり、ムーの国の女王と崇められている。温泉で虎に襲われそうになったところを、響真吾に助けられ、彼を村に招待する。

カオル

ヤマトの同級生で、乱暴者の彼に翻弄されつつも、好意を抱いている。心を読む超能力を持つと語るが、それはヤマトに近づきたいがための嘘であった。ムー王国にタイムスリップした際に、単身行動していたところを蛮族に襲われ、危機一髪のところでエルドに救われる。しかしそれは親切心ではなく気まぐれに過ぎず、生体改造器にかけられ、猫のような獣の姿へと改造されてしまった。

水島 (みずしま)

ヤマトのクラスメイト。彼と同じ剣道部に所属している。部活の先輩を挑発したりするなど、ヤマトに劣らず血の気の多い性格。彼もまた他のクラスメイトと共にムー王国にタイムスリップしてしまう。ドラゴニア王国から身を隠すことで生き延びようとするが、ゴッドマジンガーによって引き起こされたムー王国の崩壊に巻き込まれて死亡した。

早見 青児 (はやみ せいじ)

フリーのライターで、耳ざとく盗み聞きが得意なことから「早耳セイジ」と呼ばれている。オカルトや都市伝説に強い興味を示しており、オカルト雑誌『謎ゾーン』の記事を執筆している。ヤマトらを乗せたバスが突如消失したとされる現場に訪れ、そこで居合わせたさつきと意気投合し、調査を開始。ムー王国の真実を知る老人と出会い、現代の日本がムー王国、ひいては異星人の子孫であるということを聞かされることとなる。

如月 さつき (きさらぎ さつき)

女性週刊誌のレポーター。青児と共にバス消失の謎を追っていくうちに、ムー王国についての歴史を知ることとなる。ゴッドマジンガーを介して人類を見定めていた神が火野ヤマトとアイラ・ムーに無限の輪廻を課したという話を信じ、「自らが火野ヤマトの生まれ変わりである」と語る青児に対して、「自分はアイラ・ムーの生まれ変わりである」と返した。

黄金王ドラド (おうごんおうどらど)

ドラゴニア王国の王。常に黄金の仮面を被っているため黄金王ドラドと呼ばれており、数多くの超能力を持つ。生体改造器エルムーを手中に収めるためにムー王国に侵攻するが、ゴッドマジンガーの抵抗によって膠着状態に陥る。そのうちに、地球の環境に適応しきれなかった肉体が限界を迎え、乱心。 敵味方問わず目につくものを殺すなか、ついには自らの身体が腐り散るという末路を迎えた。

冥王ハデス (めいおうはです)

ドラゴニアの守り神、あるいは冥府の魔王と呼ばれる巨大生物。ゴッドマジンガー以上の巨体を誇る。身体の形や質量を自在に変えることができ、無数の牙で獲物を噛み砕くうえに、敵の精神を狂わせる能力を持っている。精神攻撃を仕掛けることでヤマトにこそダメージを与えたが、ゴッドマジンガー自体には有効打を与えることはできず、逆にヤマトの声に答えるように放たれたゴッドマジンガーのエネルギーの奔流に飲み込まれ、跡形もなく消滅した。

黄金王子エルド (おうごんおうじえるど)

ドラゴニア王国の王子で、黄金王ドラドの息子。若さから血気にはやる面が見られる。また、人を獣の姿に改造しペットにすることを好むという下劣な人間性を持つ。ドラドの姿勢を「生ぬるい」と不快に思っており、そこをヨミトに煽られ、かつてドラ星を滅ぼした巨大ロボット軍団の投入を決行。 無軌道な破壊でムー王国の環境を激変させるが、それに気づいたドラドの超能力によって行動不能の状態に追い込まれる。

魔道士ヨミト (まどうしよみと)

ドラゴニア王国の魔道士。エルドの側近を務める魔道士の長でドラドに次ぐ超能力を持つ。内心ではドラゴニア王国に対して叛意を抱いており、エルドを煽り暴走させるが、ドラドには見抜かれており、下剋上を果たすことはなかった。ドラ星を滅ぼした機械兵器すらも赤子のようにあしらうゴッドマジンガーに対しては心の底から恐怖を抱くこととなり、彼もまた、エルドと共にムー王国の崩壊に巻き込まれた。

宇宙の創造者 (うちゅうのそうぞうしゃ)

その名の通り、宇宙とそこに生きる生命の創造主で、ゴッドマジンガーの力の源たる存在。宇宙と生命の正しい進化を望んでおり、それを監視するために自らと共鳴する魂を持たせたアイラ・ムーを地球に送り込んだ。同時に、地球人の負の感情を図るため、火野ヤマトを選定し、ゴッドマジンガーを操れるように仕組んだが、ムー王国とドラゴニアの戦いを通じて人類を見限ることを選択。 大陸を海の底に沈めようとするが、ヤマトとアイラの愛情に触れることで思いとどまる。結果、大陸の一部は沈まずに済み、それが現代の日本列島となった。

場所

ムー王国 (むーおうこく)

1万年前に地底に沈んでいたとされる王国。宇宙より飛来した生命体が始祖とされる。ゴッドマジンガーを守護神として祀っている。ドラゴニア王国の襲撃により滅亡の危機に瀕していたが、火野ヤマトがゴッドマジンガーを復活させることで一時的に侵攻が食い止められた。しかし、エルドがドラ星の戦力を投入することで、環境すら危ぶまれる状況に陥ってしまう。 この影響によって人類に見切りをつけたゴッドマジンガーによって滅ぼされてしまった。

ドラゴニア王国 (どらごにあおうこく)

ムー王国とは異なる星であるドラ星より地球に訪れた宇宙人の末裔。地球の環境に適応するために生体改造器を使用しているが、その技術には欠陥があるため、完全な生体改造器と言われるエルムーを奪取するため、ムー王国に対して侵略を開始する。ヤマトの操るゴッドマジンガーに対抗すべく、地球の環境を変えるほど兵器を投入するに至る。 神が人類を見限る原因となり、その意を受けたゴッドマジンガーにより、ムー王国ごと滅び去った。

その他キーワード

ゴッドマジンガー

『ゴッドマジンガー』の登場兵器。ムー王国の守護神。ドラゴニアの侵略に瀕した際に火野ヤマトと融合することで起動した。ドラゴニアの猛獣や巨大兵器を軽くあしらうほどの途方もないパワーと、粉々にされても復元する再生力を持つ。その正体は、宇宙の創造者が送り込む高次元エネルギーを糧として稼働する器で、ゴッドマジンガー自身はただの石像に過ぎない。 人の過剰な闘争心が地球を脅かす事態となったときに、全てを破壊する役割を担っており、ヤマトが止めるのも聞かずに、ムー王国を、ドラゴニアを道連れに水没させた。

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