幽☆遊☆白書

幽☆遊☆白書

冨樫義博の同名漫画が原作。テレビ本編の放映期間中、劇場アニメが2本作られた。メイン制作のスタジオぴえろ(現・ぴえろ)の他に協力でJ.C.STAFFがクレジットされており、監督デビュー前の新房昭之が複数エピソードで演出を担当している。阿部紀之監督ほか一部の主要スタッフは、本作が1995年に終了した後、やはりバトル系少年漫画が原作の『NINKU -忍空-』を1996年、『烈火の炎』を1997年と続けて手がけた。

正式名称
幽☆遊☆白書
ふりがな
ゆうゆうはくしょ
原作者
制作
スタジオぴえろ
監督
阿部紀之
放送期間
1992年10月10日 〜 1995年1月7日
放送局
フジテレビ
話数
112話
ジャンル
オカルト
 
バトル
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概要・あらすじ

喧嘩好きの不良中学生・浦飯幽助は事故死して幽霊になってしまう。霊界から受けた試練を果たして復活が許された幽助だったが、それは霊界探偵という肩書きを背負って凶悪な妖怪や霊能者たちと命をかけた戦いを繰り返す日々の始まりでもあった。

幾多の戦いを通して鍛えられ、人間や妖怪の仲間を作りながら、幽助は人間の世界・あの世・妖怪の世界すべての存亡に関係する大事にまで関わっていく。

登場人物・キャラクター

浦飯 幽助 (うらめし ゆうすけ)

14歳。皿屋敷中学2年生。喧嘩っ早い不良。自動車事故で死亡した際、霊界の試練を乗り越え復活。以降は霊界から命を受け事件を解決する霊界探偵となる。霊気を指から放つ霊丸が得意技。幻海の元で修行して常人を超える戦闘力を身につける。 魔界屈指の力をもつ雷禅の子孫と判明し、隔世遺伝の発現で肉体が魔族へ生まれ変わることになる。

桑原 和真 (くわばら かずま)

皿屋敷中学2年生。幽助に劣らず喧嘩っ早い不良。学校では何度も幽助に挑戦しては返り討ちにあっていた。仲間思いで仁義に厚いため、不良の子分から慕われるのみならず、霊界がらみで知り合った人間・妖怪からも親しみをもたれることが多い。 飛影の妹で雪菜に惚れてその苦難を救うべく戦い、心を通わせる。霊気を剣の形にして戦う技を身につける。

蔵馬 (くらま)

妖狐。元は魔界で名の知れた盗賊だった。追っ手に瀕死の傷を負わされた際、人間の妊婦の胎内にいた赤子と融合し、人間として生まれ育つことで命をつないだ。利用するだけのつもりだった人間の母親へ愛慕を抱き、人として生きることを決意。 幽助と出会い、協力して戦う立場につく。植物を操り武器にする。物腰丁寧だが、本来の性情は好戦的で冷酷。

飛影 (ひえい)

額に第3の目をもつ妖怪。外見は小柄な少年だが、どんな大物相手にも不遜にふるまう。他人には冷淡だが、生き別れた双子の妹である雪菜が関係すれば積極的に行動する。氷の属性をもつ種族の生まれだが、炎の妖気をもって生まれて母を死なせたため一族に疎まれ、嬰児のうちに捨てられ孤独な人生を生きた。 一時は敵対した幽助たちと共闘関係になり、数少ない仲間として認めていく。

雪村 螢子 (ゆきむら けいこ)

幽助のクラスメートで、幼なじみの少女。町内の食堂の娘。人当たりのいい優等生だが、幽助とだけはよく口喧嘩になり、手が出ることも多い。ごく普通の人間だが、幽助が霊界と関わり妖怪と戦うようになったため、なりゆきで人間世界の常識から外れた様々なものを目の当たりにしていくことになる。

ぼたん

霊界案内人。死んだ者を霊界へ導く死神のような役目をつとめる女性。幽助が死んだ際に試練に立会い、復活を見届けた。幽助が霊界探偵になると、アシスタントやトレーナーとなって支援をこなしていく。 死神のイメージに反して感情豊かで明るい性格。

雪菜 (ゆきな)

雪女のような氷の属性をもつ妖怪の少女。涙が希少な宝石となる種族であるため、人間の好事家に幽閉されていた。幽助と桑原に救出され、人間を嫌わないでほしいという桑原の言葉を受け入れ、心を通わせる。 本人は知らないが、飛影と生き別れになった双子の妹。

幻海 (げんかい)

武術家。人間の身体を巡る霊気をコントロールして戦う霊光波動拳の師範。幽助に修行をつけた師匠。70歳付近の老女だが、霊気を最大限に使って戦うさい、肉体が活性化して若いころの美女の姿へ一時的に戻る。 弟子の幽助を何かと口汚く罵るが、心の深いところでの師弟関係は良好。戸愚呂とは同門で修行した仲だった。

戸愚呂 (とぐろ)

元は人間で、強さを求めて後天的に妖怪化した男。暗黒武術会で圧倒的な強さを示して決勝へ進み、幽助と雌雄を決した。かつて幻海と共に修行していた優秀な武術家だったが、進む道を違えたことを幻海に惜しまれた。 妖怪としての能力は、全身の筋肉の量と力を極限以上まで増大させる筋肉操作。6割ていどの筋力でもビル1つ数分で破壊できる。

仙水 忍 (せんすい しのぶ)

幽助以前に霊界探偵だった男。人類に絶望しており、人間界と魔界の間に上級妖怪が行き来可能な空間の穴をあけて人間界へ大破局をもたらそうと画策する。計画に必要な能力に覚醒する可能性をもつ桑原を誘拐する。

雷禅 (らいぜん)

魔界の三大勢力の一角を担う、強大な力をもった妖怪。食人鬼だが、約700年前に人間の女性に惚れこんで契りを交わして以来、人間を食べるのをやめている。長く続いた絶食の結果、衰弱して余命いくばくもない。 その血筋の末裔である幽助は、隔世遺伝で肉体が後天的に魔族と化することになる。

コエンマ

霊界のトップであるエンマ大王の息子。霊界探偵へ指令を発し、霊界や人間界の治安を脅かす妖怪がらみの事案解決に尽力する。ぼたんの直属の上司。ふだんはおしゃぶりをくわえた幼児の姿だが、人間界へ下りて行動するときなど、必要に応じてスマートな青年の姿になる。 実年齢は700歳を超える。

イベント・出来事

暗黒武術会 (あんこくぶじゅつかい)

『幽☆遊☆白書』に登場するイベント。裏社会の大物たちが金や権力にまかせて結成した戦闘集団をリングに上げて最強を競う非合法の格闘トーナメント。優勝チームは多額の賞金と、願い事を叶える権利を得る。選手、観客ともに人間と妖怪のいずれも存在する。

魔界統一トーナメント (まかいとういつとーなめんと)

『幽☆遊☆白書』に登場するイベント。三つの国家勢力が均衡していた魔界で、いったんすべての国を白紙にして、全妖怪の長を戦いで決めるべく催されたトーナメント。

場所

皿屋敷市 (さらやしきし)

幽助たちの通う中学校や、雪菜の親が経営する食堂がある。

その他キーワード

霊界探偵 (れいかいたんてい)

『幽☆遊☆白書』に登場する職業。人間の世界で妖怪が霊界の基準で犯罪にあたる行為をおこなったさい、捕縛や殲滅を担う者。霊界から任を託された人間が就く。透視機能のあるルーペや妖怪の位置を探る計器など、専用の七つ道具が使用を許される。 現役として幽助がいるほか、引退した先達が複数人存在する。

霊光波動拳 (れいこうはどうけん)

『幽☆遊☆白書』に登場する武術。幻海が師範をつとめ、幽助が後継者として修行を受けた。人間の身体をめぐる霊気を戦いに利用する。霊気の放出による攻撃のほか、肉体そのものの活性による戦闘力の増強など様々な術や用途がある。

霊丸 (れいがん)

『幽☆遊☆白書』に登場する技。霊界探偵になった幽助が授かった戦闘技能。身体をめぐる霊気を指に集中させて、指鉄砲の形にした指先から発射する攻撃技。使用には限度があるが、後に幽助は修行を経て威力と回数を増やしたほか、散弾銃のように霊丸を細かく飛散させるバリエーションも会得した。

クレジット

原作

監督

阿部紀之

シリーズ構成

作画監督

増谷三郎

音楽

本間勇輔

アニメーション制作

スタジオぴえろ

原作

幽☆遊☆白書 (ゆうゆうはくしょ)

不慮の事故から死んでしまった不良少年浦飯幽助が、試練を乗り越えて甦り、悪事を働く妖怪を倒す霊界探偵として、仲間たちと活躍する様を描く能力バトル漫画。冨樫義博の代表作。第39回小学館漫画賞受賞作。 関連ページ:幽☆遊☆白書

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