スターオーシャン2 セカンドエヴォリューション

スターオーシャン2 セカンドエヴォリューション

剣と魔法の世界エクスペルを覆う危機は、やがて2つの惑星を巡る壮大なスペースオペラへと展開する。トライエースによって開発されたプレイステーション用RPG「スターオーシャン セカンドストーリー」と、PlayStation Portable移植版「スターオーシャン2 セカンドエヴォリューション」をもとにしたコミカライズ作品。原作ゲームの2人の主人公のうち、女性主人公のレナ・ランフォードを中心にストーリーが展開される。「電撃マ王」2008年6月号~2009年12月号に掲載された。原作はスクウェア・エニックス。

正式名称
スターオーシャン2 セカンドエヴォリューション
ふりがな
すたーおーしゃんつー せかんどえゔぉりゅーしょん
原作者
スクウェア・エニックス
作者
ジャンル
スペースオペラ
関連商品
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概要・あらすじ

ソーサリーグローブ」と名付けられた隕石の落下の影響によって世界各地の魔物が凶暴化するという未曾有の危機に襲われる世界、エクスペルアーリアの村で母親と暮らす少女レナ・ランフォード神護の森で凶暴化した魔物に襲われたところを、光を放つ武器を持ったクロードに救われる。彼こそはエクスペルの伝説に謳われる「光の勇者」に違いないと考えたレナだったが、クロードには自分は旅人のようなものだと否定されてしまう。

一時は落ち込んだレナだったがクロードが命の恩人であることに変わりはないと考え直した矢先、彼女は幼なじみのアレンによって隣町のサルバへとさらわれてしまう。無理矢理の結婚を迫るアレンに抵抗するレナが光の勇者へと助けを求めた時、そこへ現れたのはまたしてもクロードであった。

登場人物・キャラクター

レナ・ランフォード (れならんふぉーど)

惑星エクスペルのクロス大陸に存在するアーリアの村で暮らす少女。短く切りそろえられた青い髪に先端の尖った特徴的な耳をしている。夢見がちな少女で、隕石「ソーサリーグローブ」の落下をきっかけにして起こった、エクスペル全体を襲う魔物の凶暴化という未曾有の危機を、古くから伝わる伝説の「光の勇者」が救ってくれると信じている。 そのため、森で凶暴化した魔物に襲われた際、偶然にも助けに現れたクロードが光を放つ銃を使用したのを見て「光の勇者」の持つ光の剣だと誤解し、彼のことを光の勇者だと思い込む。隣町のサルバで暮らすアレンや、凄まじい腕前の剣士であるディアスとは幼なじみの関係にある。

クロード

神護の森で凶暴化した魔物に襲われていたレナ・ランフォードを助けた人物。地球出身で、惑星ミロキニアの調査中に怪しい装置が放った光によってエクスペルへと転送されてしまった。提督である父親にコンプレックスを抱いており、提督の息子としてしか見られない自分の境遇に反感を抱いている。エクスペルに来た当初は銃を武器にしていたが、それが使い物にならなくなってからは剣に切り替えている。 凄腕の剣士であるディアスには遠く及ばない腕前だったが、修練を重ねるうちに彼に認められるほどの腕前へと成長する。

セリーヌ・ジュレス (せりーぬじゅれす)

トレジャーハンターを自称する女性でマーズ村出身。神護の森で倒れていたクロードを助けた縁から、隕石「ソーサリーグローブ」の謎を調査するというレナ・ランフォードたちの旅に同行することに。紋章術と呼ばれる魔法のような力を使用できる。女性としてはそれなりに適齢なお年頃だが、父親にいつも見合い話を持ち込まれては断り続けている。

ディアス

レナ・ランフォードの幼なじみの青年。凄腕の剣士で、複数の山賊や魔物の大群に囲まれたとしても1人で状況を打破できるほど。2年前、山賊によって家族を殺されたことがトラウマになっており、殺された妹の名前である「セシル」という名に過剰な反応を示してしまう。レナのことを血の繋がらないもう1人の妹のように思っている。

アシュトン

双剣を操る剣士で不幸体質の青年。双頭龍を退治しようとしたところ倒すどころか取り憑かれてしまい、以降は背中に双頭の龍を背負った外見になってしまった。今までずっと1人で旅をしてきたため、仲間という物に強い憧れを抱いている。ラクール大陸のリンガの町で出会ったプリシスのことを可愛いと思っている。

双頭龍 (そうとうりゅう)

セリーヌ・ジュレスが拾った宝の地図に記されていた洞窟の奥に住む双頭の龍。凶暴化したと噂され、数多くの冒険者が挑んだが返り討ちにされていた。レナ・ランフォードたちが駆け付けた際、先に戦っていたアシュトンに取り憑き、以後は彼の背中に首だけを出して張り付いた状態になっている。それぞれの首にはレナによって「ギョロ」と「ウルルン」という名前が付けられた。 稀にアシュトンの身体を操ることがあり、その際はとてつもない強さを発揮する。ラクール大陸の山脈に住まう空の王者とは旧知の仲。

プリシス

ラクール大陸のリンガの町でクロードたちが出会った人物。長い髪をポニーテールにまとめた快活な少女で、機械いじりが大好き。背中に巨大なロボットの腕のような物を背負っている。町のみんなから父親と共に変人だと思われており友達が居なかったのだが、機械に抵抗を持たないクロードたちが現れたことで、初めての友達を得ることになる。

ボーマン

ラクール大陸のリンガの町で医者をしている人物。無精髭に白衣を纏った男性で既婚者で、同じリンガの町に住むプリシス曰く、美人の奥さんの尻にしかれている。昔はラクール城の研究所にある薬学部に所属していた。レナ・ランフォードたちをラクールホープのもとまで案内して以来、なし崩し的に旅へ同行することになる。

レオン

ラクール城に存在する王立研究所に所属する若き天才。見た目は小学生ほどの少年だが、頭に犬のような獣耳が生えている。その容姿からは考えられないほどの才能を持ち、エクスペルに落下した巨大隕石、ソーサリーグローブを破壊するための兵器であるラクールホープを開発した。年相応に両親の愛に飢えており、研究が忙しい中でさみしい想いを抱えている。 そのため、自分の優秀さを親に褒めてもらおうと、自身の才能や成果を鼻にかける部分があり生意気な性格をしている。

ノエル

ネーデでレナ・ランフォードたちが出会った動物学者の男性。エクスペルからの転送の影響で郊外に倒れていたレナたちを介抱した。 宇宙征服を目論む神の十賢者たちが何者なのかを理解していないレナたちに彼らのこととネーデの歴史を教えるため、旅へ同行することになる。とんがった形の耳をしており、先端が獣耳のようにふさふさとしている。

チサト

ネーデ新聞社に所属する新聞記者の女性。ノエルのもとでレナ・ランフォードたちが話していた神の十賢者にまつわる話を偶然盗み聞きして以来、彼女たちを追い回している。スクープばかりを重要視し、市民へ必要な情報を真っ先に伝えることをないがしろにしている新聞社の方針を苦々しく思っている。機械にとても強く、7億年前のシステムでさえ簡単に操作できるほど。

アレン

レナ・ランフォードの幼なじみの青年。アーリアの村の隣町であるサルバに住んでいる。隕石「ソーサリーグローブ」の欠片の影響で様子がおかしくなっていた。本来の性格は少々ヘタレな部分もあるがかわいげのある人物。実はお金持ちの家に育ち、財力もそれなりにある。

ウェスタ

レナ・ランフォードの育ての母親。アーリアの村に住まう女性で、レナと2人だけで暮らしている。夫はレナが小さい時に亡くなってしまったため、女手一つでレナを育て上げてきた。隠し事をしているのだが、夫が亡くなってからそのきっかけを見失い、ずっと言えずにいる。

空の王者 (そらのおうじゃ)

ラクール大陸の山脈に住まう巨大な鳥。セリーヌ・ジュレスの手に入れた古い地図には、空の王者が持つ「王者の涙」を使えばアシュトンに取り付いた双頭龍を取り払えると書かれていた。

ロニキス

クロードの父親。銀河連邦に所属する軍人で、宇宙を航行する戦艦カルナスの艦長を務めている提督。もみあげから続くあごひげを蓄えている。惑星ミロキニアを探索中に、事故により行方不明となったクロードのことを案じていた。提督として偉大な人物だが、それ故にクロードのコンプレックスの原因となっている。

ルシフェル

神の十賢者と呼ばれる集団の1人。エクスペルを救うために開発された兵器「ラクールホープ」を輸送するレナ・ランフォードたちの前に敵として立ちふさがった男。圧倒的な力の持ち主で、島を破壊するほどの威力の攻撃を簡単にはじき返してしまうほど。背中に6枚の羽のようなものが生えている。

ナール

セントラルシティの最高責任者。神の十賢者に襲撃され、危機に瀕したレナ・ランフォードたちを助け出した初老の男性。レナたちのために37億年前に十賢者との戦いで使用されたという武器を製作すると共に、その力による十賢者の討伐を依頼した。

フィリア

レナ・ランフォードたちの前にたびたび姿を現す謎の女性。ラクール城下町への魔物の到来を予期し、街の人々へ避難を呼びかけていた。エクスペルを襲う未曾有の危機が何者かによる陰謀であることを示唆する言葉を残す。神の十賢者のリーダーであるガブリエルによってその名が呼ばれていた。

ガブリエル

37億年前に起きたネーデとの戦争で神の十賢者の指揮を執っていた人物。十賢者の中で最も才に長けた人物だとされている。強力な紋章力と呼ばれる力を有しており、その力のすべてを宇宙を支配し破壊するために使用している。腰丈まで伸びた赤い色の髪の男性の外見をしている。

ランティス博士 (らんてぃすはかせ)

37億年前に存在した人物。ネーデに対する反乱軍を鎮圧する兵器として、人間のDNAに改良を加え、強力な力を持たせた生体兵器を作り出した。フィリアという一人娘がおり、目に入れても痛くないほどの愛しようだったが、不幸な事故によって愛娘を失うこととなった。

集団・組織

神の十賢者 (かみのじっけんじゃ)

37億年前のネーデに存在したとされる、宇宙の支配をもくろんだ集団。 当時のネーデで起きた戦争の結果、神の十賢者はネーデ人に破れ全滅し、その死体は宇宙の特殊空間に作り出した牢獄へと封印されていた。神の十賢者が宇宙の支配をもくろんだことにより、共和・共存路線を目指していたネーデの人々は自分たちの持つ魔法科学技術の危険性を怖れ、自分たちを外界と一切の接触ができない高エネルギー帯に囲われた人工惑星へと封印することとなった。 神の十賢者の中でも最も才に長けたガブリエルと呼ばれる人物がリーダーを務めている。

場所

エクスペル

レナ・ランフォードやセリーヌ・ジュレスたちが暮らしていた世界であり惑星の名前。世界の中央に位置する大きなクロス大陸を初めにエル大陸やラクール大陸など、複数の大陸によって構成されている。物語が始まる3か月前に「ソーサリーグローブ」と呼ばれる隕石がエル大陸のエルリアという町に落下し、その影響によって魔物が凶暴化して人を襲うようになり世界中が不安に包まれている。 「光の勇者」と呼ばれる救世主の伝説が広く知られており、惑星ミロキニアの調査中に事故で転送されたクロードはレナによってエクスペルを救う「光の勇者」だと勘違いされた。

アーリアの村 (あーりあのむら)

レナ・ランフォードの育った村。牧歌的な村で、村の中を川が流れている。近くには神護の森と呼ばれる美しい森があるが、3か月前に落ちた隕石「ソーサリーグローブ」の影響によって凶暴化した魔物が出没する危険な場所となった。村のすぐ北には隣町のサルバという町が存在している。

神護の森 (しんごのもり)

クロードとレナ・ランフォードが出会った森でアーリアの村の近くにある。緑がきれいで動物たちもいきいきと暮らしていた森だったが、隕石「ソーサリーグローブ」の落下後は凶暴化した魔物が出現するようになった。レナにとってお気に入りの場所で1人でもよく出入りしており、昔は悲しいことがあると神護の森で泣いていた。

サルバ

クロス大陸に存在する町の名前。アーリアの村から北に位置しており、すぐ隣町にあたる。レナ・ランフォードの幼なじみであるアレンが現在暮らしている場所で、岩山を掘り進んで作ったかのような岩壁の教会が存在している。

エル大陸

クロードとレナ・ランフォードの旅の最終目的地である大陸。隕石「ソーサリーグローブ」が落ちた、エルリアという町が存在する。エクスペルの中でクロス大陸から見た場合の西北に位置しており、東南に位置するラクール大陸とは方角的には真逆に当たるが、ラクール城下町から船による行き来が可能となっている。

クロス大陸

クロードとレナ・ランフォードが出会った神護の森やアーリアの村が存在する大陸。西北にエル大陸、東南にラクール大陸を置いてエクスペルの中央に存在している。セリーヌ・ジュレスの故郷であるマーズ村やアシュトンと出会った双頭龍の洞窟など、物語序盤の主要な舞台となる場所が数多く存在している。

ラクール大陸

クロードとレナ・ランフォードが立ち寄ることとなった大陸。アシュトンに取り憑いた双頭龍を取り払うために必要な「王者の涙」を所有する「空の王者」と呼ばれる存在が生息する山脈がある。プリシスやボーマンが暮らすリンガの町もラクール大陸に存在する街の1つである。

エルリア

エル大陸に存在する街の名前。数多くの人が住んでいたが、隕石「ソーサリーグローブ」が落下したことで町の半分がなくなってしまい、生き残った人間も「ソーサリーグローブ」落下の影響で凶暴化した魔物に襲われたため、この街を放棄せざるを得なくなった。命からがら逃げ出した人々は大陸の沿岸部に避難所として形成した集落で暮らしている。

マーズ村

ラクール大陸に存在するセリーヌ・ジュレスの故郷。武器屋や装飾品店が存在しており、クロードの武器である剣もここで購入した。村にはセリーヌの他にも紋章術士がおり、村近くの紋章の森と呼ばれる場所で修行を積むことができる。またマーズ村の長老は博識であり、セリーヌですら読むことのできなかった古い地図に書かれた文字を読み解いた。

リンガの町

ラクール大陸に存在するプリシスやボーマンの暮らしている町。町にはプリシスの家を初め、ボーマンとその妻が営む診療所が存在している。町の外にある山脈には「空の王者」と呼ばれる巨大な鳥が生息しており、鳥が落とす「王者の涙」と呼ばれる鉱石を双頭龍に取り憑かれた人物に使用すれば、それを取り払うことができるという言い伝えが残されていた。

ラクール城下町

ラクール大陸の海沿いに位置する城「ラクール城」の城下町。とても栄えた町で活気に溢れている。王立研究所が存在しておりレオンとその両親がラクールホープの研究、開発を行っていた。またかつてはボーマンも王立研究所の薬学部に所属していた。

惑星ミロキニア

クロードがエクスペルを訪れることになる前に調査に赴いていた惑星。クロードの父親であるロニキス提督らと共に調査を行っていたが、ロニキスの指示に違反してクロードが怪しい装置に触れようとしたところ光に包まれ、気がついたらエクスペルに転送されていた。

ネーデ

高エネルギーに覆われた人工惑星の名前。ネーデは、37億年前までは高度な魔法科学を持った惑星で全宇宙のあらゆる惑星が統一下に集まるほどだったが、過去に引き起こされた神の十賢者との戦争をきっかけに、行き過ぎた進化と技術力に恐れを抱いたネーデ人は自らの惑星を破壊し、人工的に作り出した新たな惑星へと移り住むと、外部との接触を絶つために高エネルギー帯で人工惑星の全体を覆い隠した。 本来の惑星ネーデと現在の人工惑星を区別する場合、人工惑星の方が「エナジーネーデ」と呼ばれる。

紋章兵器研究所跡

7億年前に事故によって崩壊した研究所。かつて紋章兵器や時空転移と呼ばれる技術が研究されていたが、現在は封鎖されており、現在では一部の者以外にはその存在を忘れ去られている。当時の研究者たちは事故が原因で亡くなった。研究所のデータベースには37億年前の戦争でネーデ軍が使用した武器のデータが残されている。周囲にある巨大な木々の生えた森の雰囲気が神護の森に似ていた。

ファンシティ

娯楽に溢れた平和な街。とても大きなウサギのような外見をした生き物がマスコットとして生息しており、訪れた人々に愛嬌と風船を配り歩いている。街の中央には「戦闘訓練所(バーチャルリアリティ)」が存在しており、数々の魔物のデータを再現し、戦うことが可能となっている。

フィーナル

ネーデの最北東にある巨大な塔の名前で、真っ先に神の十賢者によって攻め落とされた場所。本来は「トランスポート」と呼ばれる転送装置が存在していたが、占領された際に破壊されてしまった。その代わり、塔は沿岸部に位置しているため、フィーナルの近くには船で乗り付けることができる。塔には巨大な「ソーサリーグローブ」が存在しており、十賢者の計画に利用されている。

その他キーワード

紋章術

セリーヌ・ジュレスなどが使用する力の名前。精神力を消費することで様々な現象を引き起こすことができる。セリーヌは特に炎の紋章術が得意で、たびたび使用している。紋章術は応用によりさまざまな力に転用することが可能で、果ては宇宙を滅ぼすほどの兵器を作り上げることすらできる力である。

光の勇者

エクスペルに古くから伝わる伝説。おとぎ話や伝承の類と考えられており、レナ・ランフォード以外のほとんどの人間は信じていない。クロードが使用した光線銃を見たレナが言い伝えにある光の剣だと勘違いしたため、クロードこそ伝説の光の勇者であると誤解される。

ソーサリーグローブ

「魔の石」とも呼ばれる隕石。ソーサリーグローブがエル大陸のエルリアという街に落ちたことをきっかけとして世界中で魔物が暴れ始めてたため、その原因と考えられている。落下した際に散らばったひとかけらでさえ効力を持ち、その力にあてられてしまうと魔物どころか人間でさえも理性を失って凶暴化してしまう。

ラクールホープ

隕石「ソーサリーグローブ」を破壊するために、レオンによってラクール城下町で作り出された破壊兵器。巨大な大砲のような大筒で、放てば小さな島くらいならば簡単に吹き飛ばすほどの絶大な破壊力を秘める。船に搭載されていて、ラクール大陸からエル大陸までの大陸間を渡航してエルリアの街を狙い撃つ目的がある。

クレジット

原作

スクウェア・エニックス

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