伯爵令嬢

伯爵令嬢

19世紀末、ラ・ベル・エポック(華やかな古き良き時代)と呼ばれたフランスを舞台に、孤児院で育ちの少女コリンヌと、盲目の貴族リシャールや年若き事業家アランらの波乱に富んだ恋愛と人生を描く。

正式名称
伯爵令嬢
ふりがな
はくしゃくれいじょう
作者
ジャンル
その他歴史・時代
 
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概要・あらすじ

孤児院で育てられた活発で明るい少女コリンヌは、盲目の貴族リシャールと愛し合うようになる。リシャールの友人で若き新聞王と呼ばれるアランコリンヌを気に入ってしまう。やがて貴族のロンサーヌ伯爵家の令嬢であることが判明したコリンヌはパリに渡るが、途中で海難事故に遭い記憶を失ってしまう。

再会したアランは自分のフィアンセと嘘をつき、コリンヌと暮らし始める。戻らない記憶に苦しみながらも次第にアランを愛するようになったコリンヌは、やがてカメラに興味を持ちカメラマンとして働くようになる。一方ロンサーヌ伯爵家には、スリのアンナコリンヌとして入り込んでいた。

登場人物・キャラクター

コリンヌ

長い金髪の巻き毛の少女。西フランス・ブルターニュの田舎にある孤児院で育つ。活発で明るく、はねっかえりだが周囲の人々を惹きつける魅力に富んでいる。心が荒んでいたリシャールを気にかけ、彼の元に通ううちに愛を告白されて受け入れる。ロンサーヌ伯爵家の令嬢であることが分かり、パリへ向かうが、乗船したフランス号が難破して記憶喪失になってしまう。 アランに婚約者と偽られ共に過ごす。記憶の断片に苦しみながらも、やがて彼を愛し始める。カメラに興味を持ち、カメラマンとして働くようになる。

リシャール

長い金髪で盲目の男子。家庭に寄り付かない父、社交界に入り浸る母は自らのせいだと我が身を責めていたが、ひた向きに自分を気にかけてくれたコリンヌを愛するようになる。パリでの手術で目が見えるようになり、遅れを取り戻そうと学問に励んでいた時にコリンヌと再会する。

アラン

長い黒髪の男子。リシャールの友人。孤児院で暮らすコリンヌを一目見て気に入り、孤児院の窮地を救ったうえで婚約を申し込む。若くして事業に辣腕を振るい、フランス一の新聞社ル・ジャーナル社を経営し、フランスの若き新聞王と呼ばれている。信念に従って行動し、目的のためには強引な手段も取ることもある。 記憶喪失になったコリンヌにフィアンセだと偽って彼女を引き取り、共に暮らす。父はオルレアン公爵。

アンナ

長い黒髪でそばかす顔の少女。貧しい漁民の娘で、弟や妹たちのためにスリや盗みを繰り返していた。パリへ向かう船の中で盗みを働き捕えられるが、コリンヌに助けられる。コリンヌと同年代だがその境遇を羨み、船の難破に乗じてコリンヌになりすましロンサール伯爵家の令嬢におさまる。

フランソワ

金髪の巻き毛で、前髪を伸ばした男性。新聞で不正を暴き続けるアランを憎み、陥れようと企む。一方でコリンヌを愛してしまい、彼女の心を奪うことでアランを苦しませようともする。父親の鉄道会社を継いでいる。

ソフィ

ウェーブのかかった金髪の少女。孤児院で暮らし、コリンヌを慕っている。のちにパリで違法に働かされて病気になるが、コリンヌと再会して引き取られる。

ロンサーヌ

長い髪に長い髭の老年の紳士。伯爵の爵位を持つ資産家。孫娘コリンヌと偽って現れたアンナを不審に思いながらも引き取る。若き事業家アランを頼もしく思い、孫の婿になってほしいと願う。

シモン

金髪の若い男性。アランの秘書。実行力のあるアランを尊敬するが、同時にそれが災いを呼ぶのではと心配もしている。

オルレアン

アランの父。黒髪で口髭を生やした老年の紳士。公爵の爵位を持つ貴族。息子をアランをロンサーヌ伯爵家の孫娘コリンヌ(実はスリのアンナ)と結婚させようとする。

モリス

アンナのスリ仲間。共に難破した客船フランス号に乗って盗みを働いていた。ロンサーヌ家にコリンヌとして入り込んでいるアンナを見つけ、脅してロンサーヌ家の御者となり金を無心する。

ベアトリス

パーマのかかった黒髪の女子。パリ新聞社のカメラマン。世界初の女性カメラマンを自負し、コリンヌに挑戦的な態度を取る。

マドレーヌ

ロンサーヌ伯爵の娘。娘コリンヌは行方不明になっていたが、コリンヌと偽って現れたアンナを溺愛する。

サラ・ベルナール

実在の女優サラ・ベルナールがモデル。フランスを代表する大女優。フランソワからコリンヌをカメラマンとして紹介され彼女の被写体となる。コリンヌの活発さを気に入って支援する。

ダニエラ

アランがタイピストとして採用した女性。ベルギー出身。アランを慕っている。

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