びんちょうタン

びんちょうタン

山中で一人暮らしをしている幼い女の子びんちょうタンが、町などでさまざまな仕事をしつつ、友達を作り、貧しいながらも健気に生きていく姿をハートフルに描き出す。

正式名称
びんちょうタン
ふりがな
びんちょうたん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

両親がおらず、育ててくれたおばあちゃんにも先立たれてしまった幼い女の子びんちょうタンが、町でさまざまなお仕事をしながら一生懸命に生きていく姿を,ときにほのぼのと、ときに叙情的に描き出したハートフルストーリー。貧しいながらも頑張るびんちょうタンは、やがてちくタンクヌギたんれんタンらの友達もでき、おばあちゃんとの思い出を大事にしながら健気に生きて行く。

登場人物・キャラクター

びんちょうタン

山の中にある小さな古い家で一人暮らしをしている幼い少女。常に頭に備長炭をくくりつけている。両親はおらず、街でお仕事を得て生計を立てている。元はみなし子で、一人で山の中にいたところをばあちゃんによって拾われた。ばあちゃんが死亡した後は施設に入れられたが、ウバメガ氏が後見人となってくれたのをきっかけに山に戻り、ばあちゃんと過ごした家で一人暮らしを始める。 紳士ウバメガ氏からは定期的に援助を受けており、彼から送られてくる備長炭を、飲み水をきれいにしたり、ごはんをおいしく炊くのに活用している。鳥さんのバス亭を利用して街に出て、役場で募集している子供でもできるお手伝い仕事をしたりして生計を立てている。 いつも着ているピンク色の帯の着物は、ばあちゃんからもらったもので非常に大切にしている。文字が読めないとできないお仕事があることから、学校に対して憧れを抱いている。ずっと一人だったが、ちくタンやちくリンの姉妹、クヌギたん、レンたん、あろえと友達もでき、貧しいながらも健気に生きている。

ウバメガ

びんちょうタンの後見人で、彼女を定期的に援助してくれている紳士。直接会いには来ることはないが、ときどき鳥が運んでくる郵便で、立派な備長炭を送ってくれる。

ちくタン

山のふもとにある小さな薬屋さんの孫娘。髪の毛を竹の筒でちょんまげ状にしているのがトレードマーク。元気で明るい女の子。さまざまな発明をするが、後先を考えないので失敗することもしばしば。街で手伝いをしたり、おじいちゃんの薬を売り歩いたりしている。びんちょうタンとは街で偶然ぶつかったのをきっかけに友達になった。

ちくリン

山のふもとにある小さな薬屋さんの孫娘でちくタンの妹。まだ幼くて片言でしかしゃべれない。姉のちくタンにくっついて行動することが多い。

じいちゃん

山のふもとにある小さな薬屋さんの主人。ちくタン、ちくリンの祖父。手作りの漢方薬を売って生計を立てている。最近では大手の置き薬屋である「トーヤマ」が進出してきたことで、薬の売り上げが落ちている。ちくタンが薬を売るときは「マダケ印の薬」と称している。

クヌギたん

街いちばんの大きなお屋敷の一人娘。内気だが優しい心の持ち主。たいへん裕福な家庭で暮らしており、彼女が通う学校も父親のオーク氏の多額の寄付で成り立っている。しかし父親は仕事で忙しくてあまり一緒にいることができず、母親は病気で療養中でクヌギたんとは離れて暮らしている。友達もおらず、いつもさびしそうにしていた。 ある日、学校のお手伝いに来ていたびんちょうタンに遭遇し彼女と友達になりたいと願うようになるが、びんちょうタンの着物を馬車で汚してしまったことを気に掛けて、びんちょうタンにお金を渡そうとして断られる。その後、びんちょうタンが風邪をひき学校での仕事を休んでいる間、学校の仕事を代わりに引き受けたことがきっかけとなり、びんちょうタンやちくタンらと友達になる。

じい

クヌギたんのお屋敷に仕える執事。常にクヌギたんと行動を共にし、彼女の成長を温かく見守っているが、遊び相手がおらずさびしそうにしているクヌギたんを心配している。クヌギたんがびんちょうタンらと仲良くなったのを好意的に見ていたが、娘が貧乏人たちと付き合うことを憂慮したクヌギたんの父・オーク氏の不興を買ってしまう。

れんタン

父方のおじいちゃんはお寺の住職で、母方のおじいちゃんは神社の神主。どちらからもかわいがられている女の子。小さいながらちょっと大人びた雰囲気の持ち主。ばあちゃんがまだ生きていたころ、びんちょうタンに会ったことがある。ちくタンが神社にお参りに来ていたときに、一緒にいたびんちょうタンと再会。 神社のお祭りをきっかけにびんちょうタン、ちくタン、ちくリンらと一緒に遊ぶようになる。お茶屋である「たらや」のおだんごが大好き。木魚を叩くのも好き。

あろえ

ごく普通の小学生女子だが、水がないと倒れてしまうほど水が大好き。庭でビニールプールを使って水遊びをするのが好きだが、髪の毛が尖っていて硬いので、すぐビニールプールに穴を空けてしまう。お祭りで占い屋をしていたれんタンと知り合ったほか、びんちょうタン、ちくタンらが川で遊んでいるところに出くわし、それが縁で皆と親しくなる。

先生 (せんせい)

クヌギたんが通う学校の女教師。びんちょうタンが学校で仕事をしたさい、彼女に仕事の内容を説明した。メガネをしていて表情は読めず一見とっつきにくそうだが、一生懸命働くびんちょうタンを気に入り、継続して仕事を依頼するようになった。その後、漢字の勉強をしたがっているびんちょうタンの手伝いをするなど、優しい心遣いを見せるようになる。 児童養護施設の「あおぞら園」出身。

ばあちゃん

かつてびんちょうタンと山の中の家で二人で暮らしていた老女。山の中でみなし子の少女を拾い、児童養護施設のあおぞら園に預けるが、後に彼女を引き取って「びんちょう」と名付け一緒に暮らすようになった。家の周りの畑で育てた野菜を売ることで生計を立てていた。びんちょうタンがいつも着ている着物は、ばあちゃんが作ってくれたもの。 びんちょうタンをかわいがってくれていたが、ある日突然、街の市場で倒れて死亡する。身寄りのないびんちょうタンは、ばあちゃんと過ごした日々が忘れられず、いったん施設に預けられた後は、彼女と過ごした家で一人暮らしするようになった。

さじ

『びんちょうタン』に登場する動物。白い犬。街でお店から魚を盗んだ猫を追いかけていたところ店の人に泥棒と勘違いされ、捕まりそうになっていたときにびんちょうタンと出会う。それが縁でびんちょうタンになついた。普段はちくタンが発明した移動式の家を小屋代わりにしており、たびたびびんちょうタンの家にもやってくる。

SHARE
EC
Amazon
logo