灰羽連盟

灰羽連盟

安倍吉俊の同人誌漫画作品『オールドホームの灰羽達』をアニメ化。脚本は安倍吉俊自身が手掛けた。壁に囲まれ、灰色の翼と光輪を持つ灰羽がいるグリの街にて、灰羽の巣オールドホームで生まれた新米灰羽のラッカが、傷つきながら成長する姿を描く。

正式名称
灰羽連盟
ふりがな
はいばねれんめい
原作者
制作
RADIX
監督
ところともかず
放送期間
2002年10月10日 〜 2002年12月19日
放送局
フジテレビ
話数
13話
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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概要・あらすじ

高い壁に囲まれたグリの街にて、主人公のラッカは、繭の中から、飛べない灰色の羽を持った姿の灰羽として生まれる。それ以前の記憶はないが、同じ灰羽レキクウカナヒカリネムたちとともに「オールドホーム」と呼ばれる家で穏やかな日々を送る。

しかし、ある別れをきっかけにラッカは大きな傷を抱える。

登場人物・キャラクター

ラッカ

まだ新米の灰羽で、グリの街の灰羽の巣「オールドホーム」にて生まれた。生まれてくる時の夢が空から落ちてくるものだったため、先輩の灰羽であるレキが決めた「落下」が名の由来となっている。 赤い襟のセーラー服を着ており、髪が頭上の光輪に吸い付くような形ではねている。おとなしく気弱だが、芯は強い。同じオールドホームにいたクウとの別れにより、羽が黒く染まる「罪憑き」となった。その折にレキの心の闇を知り、レキを救いたいと願う。 のちに灰羽連盟の寺院で掃除を行なう仕事を得ている。

クラモリ

ラッカがレキの部屋で見つけた肖像画に描かれていた灰羽。レキとネムの先輩で病弱ながら二人の世話をし、他の灰羽と姿が違うレキを親身になって守っていた。しかしクラモリが旅立ってしまったことで、レキは深く傷つく。

ヒョウコ

少年の灰羽だが、帽子とリュックで頭上の光輪や背中の羽を隠している。「廃工場」と呼ばれる建物で同じ灰羽たちと暮らす。昔はレキと仲が良かったが、ある事件により疎遠となっている。ラッカを通してレキの様子を知ろうとしてよく声をかけている。 ラッカのレキに対する思いを汲み、手助けをする。

ヒカリ

ラッカが住むオールドホームの灰羽の一人で、眼鏡にポニーテールが特徴。ラッカに光輪を授ける役目を果たし、灰羽を支援する組織「灰羽連盟」のもとへ案内している。少々間が抜けているがお茶目で失敗をあまり気にしない性格。 繭の中の夢が、頭上に「光」が見えるものだったことが名前の由来となっている。パン屋で働いている。

ネム

ラッカが住むオールドホームの灰羽の中で最古参となる。普段から居眠りしていることが多い。繭の中の夢でも眠っていたことが名前の由来。図書館で働いており、同僚の人であるスミカとともに「世界のはじまり」という物語を考え、ラッカとともに完成させた。 同じオールドホームの灰羽で同年代のレキと仲が良いが、灰羽の先輩となるクラモリに面倒を見られていた少女期には対立したこともあった。

レキ

ラッカが住むオールドホームのリーダー格の灰羽。黒いロングヘアを持ち、喫煙者。生まれたてのラッカをかいがいしく世話していた。灰羽の中でも、生まれつき黒い羽を持ち、繭の中の夢を思い出せない「罪憑き」だった。 羽は灰色に染めている。「小石」を意味する「礫」が名前の由来。絵を描くことを趣味としている。灰羽の先輩のクラモリに強い執着があり、彼女が旅立った後、灰羽の少年ヒョウコと事件を起こした。 同じ「罪憑き」となったラッカを看護する過程で、複雑な思いを抱く。

トーガ

『灰羽連盟』に登場する種族の名称。外から交易に来る者たちで、異国風の長衣を着用し目深にフードをかぶって顔が見えないようにしている。グリの街を囲む壁の出入りを許されている唯一の人々。街の人間も灰羽もトーガと話すことは禁じられており、灰羽連盟にいる「話師」だけが指で文字を表すことで会話できる。

カナ

ラッカが住むオールドホームの灰羽の一人で、黒髪のショートカットにパンツスタイルのボーイッシュな少女。繭の中の夢が水の中にいたものだったことから「河魚」が名前の由来となる。少し口が悪く勝気な性格だが人は良く、ラッカを自分の働く時計塔へ連れていき、グリの街を囲む壁を見せる。 時計職人のもとで、動かなくなった時計塔を直そうとしている。

灰羽

『灰羽連盟』の種族の名称。舞台となるグリの街で暮らす、ラッカと同様に、背中に灰色の羽、頭上にドーナツ状の光輪を持った存在。オールドホーム、または廃工場などで共同生活をしており、そこで現れた繭の中から生まれるが、年齢はまちまちで最初から話したり動いたりすることもできる。 生まれた時点では人間と同じ姿をしているが、一日ほど経つと痛みとともに背中から灰色の羽が生え、仲間から光輪を授けられる。 繭の中で見た夢によって、その灰羽の名前を決められる風習がある。お金を扱うことはできず、灰羽連盟が管理する灰羽手帳がその代わりとなる。人間が手放した古い物しか使ってはいけない、子ども以外は働かなければいけない、など独特の掟がある。 数は少なく、グリの街に住む人間の中では、灰羽に会うと良いことが起こる、という言い伝えがある。時期が来ると灰羽は「巣立ちの日」を迎え、壁を越えて旅立っていくことになっている。 また、与えられた名前とは別の「真名」を見つけることが使命とされる。本来は灰色の羽を持つが、何らかのきっかけで黒い羽根となり、生まれる前の繭の中で見た夢を思い出せなくなる「罪憑き」という状態になることもある。

クウ

ラッカが住むオールドホームの灰羽の一人で、おかっぱの髪が特徴。変わったデザインの帽子を着用していることが多い。最年少だが後輩となったラッカの世話を焼きたがり、グリの街を案内した。 グリの街にあるカフェで働いている。カラスや猫といった存在にも優しく接していた天真爛漫な性格。繭の中の夢が空を飛んでいるものだったことから「空」が名前の由来となっている。クウが旅立ったことがラッカに大きな影響を与える。

灰羽連盟 (はいばねれんめい)

『灰羽連盟』に登場する組織の名称。ラッカたち灰羽を支援する存在で、グリの街の郊外にある寺院にいる。灰羽に光輪を授け、灰羽が携帯する灰羽手帳を発行し、彼らの「巣立ちの日」まで見守る役割を持つ。 また、交易人であるトーガと商売を行い、得た利益を灰羽の生活費に充てている。灰羽連盟の者は灰羽と会話はできないが、「話師」と呼ばれる者だけは灰羽に直接問いかける事ができる。

場所

オールドホーム

ラッカたちが住む建物で「灰羽の巣」とも呼ばれる。灰羽の子どもたちも住んでいる。昔は学校か寄宿舎のような建物だったが使う人がいなくなり、放棄されたのち、灰羽たちが住むようになった。門に掲示板と、灰羽たちの名前が書かれた札がかかった出欠票がある。 子どもの灰羽以外は少女しかいないが、他にも同じ灰羽の巣として「廃工場」もあり、こちらには少年の灰羽たちも住んでいる。

グリの街 (ぐりのまち)

『灰羽連盟』の舞台となる架空の街の名称。灰色の羽を持つ灰羽や普通の人間たちが暮らしており、小動物などもいる。周囲は高い壁に囲まれており、外界と隔てられ、門があるが行き来できるのは交易を行なう「トーガ」呼ばれる者のみとなっている。 壁は灰羽たちを守るといわれるが、灰羽が壁に近づくと災いが起こるとも言われる。西欧風の建物が並び、灰羽たちが住まうオールドホームや廃工場、灰羽を支援する灰羽連盟の寺院、時計塔、店などがある。 周囲には農耕地や森も広がっている。

その他キーワード

灰羽手帳 (はいばねてちょう)

灰羽たちが持つ手帳で、灰羽連盟から支給される。お金を使ってはいけないとされる灰羽のために労働に応じて発行され、紙に買いたいものを記入し、店に渡す通貨のような役割をする。

クレジット

原作

監督

ところともかず

作画監督

高田晃

音楽

大谷幸

アニメーション制作

RADIX

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